【地域の活動紹介】[たんぽぽ舎メルマガTMM:No1898(2013/7/12)、TMM:No1899(2013/7/13)より]
大飯原発の再稼働に抗議の声を上げ続け、
次の「伊方原発再稼働」と闘おう!
豊かな命をはぐくむ海を守る闘い、イカナゴという小魚
しかし、この若狭湾沿岸は別名、原発銀座とも呼ばれ、たくさんの原発が密集し豊かな自然環境を破壊し、住民の方々をはじめ、この地域に生きる全ての生命の安全を脅かしてきました。一部の者の利益の為だけに、国策の名のもとに行われた原子力政策が、この地域で最も大切な本来守らねばならない宝物である固有の自然環境を、そこに住む全ての者の生命を、安全な暮らしを脅かしてきたことは決して許されるものではない、と考えます。
瀬戸内海は言うまでもなく、閉鎖性海域です。それゆえに大変豊かですが、それゆえに汚染に非常に弱いということが問題です。さらに、瀬戸内海の豊かな生物生産力を支えている生き物が存在します。それはアラメ、ワカメ、ヒジキ、ホンダワラ等の褐色の海藻であり、これらは人間の食料にもなりなすがアワビ、サザエ、ウニ等の餌として非常に重要であるばかりでなく、小さなエビ類をはじめとする小動物の生息場所となり、そのため、魚の産卵場所、そして稚魚の成育場所や隠れ家になっています。
1990年代に発生した目に見える大きな魚の大量死も問題ですが、それだけが原発による被害だと思っては決してなりません。このような例は外洋に面している川内原発周辺でも同様に観測されています。若狭湾でも同様のことが起こっていると推測されますがいかがでしょうか。
あらゆる生命体は核(放射能)とは共存することはできない、というのは生物学においては常識です。また日本が世界有数の地震国であることも常識です。
東北地方の大地震と巨大津波が歴史に残っているように、瀬戸内海沿岸地方においても、大地震、巨大津波は予測できない事ではありません。にもかかわらず、国や電力会社はこの事実はなかったことにして、自分たち推進派の都合のよいようにデータを評価し、原発再稼働を目論んでいます。
昨年、ここ大飯原発は多くの人々の反対の声を無視して、強圧的に再稼働させられました。しかし、あらゆる科学的分野から考えてみても、原発の安全神話は決して成り立たない、全く科学的根拠のない、机上の空論であることを福島の事故が証明しました。真実はチェルノブイリやスリーマイルが教えてくれていたのです。それを愚かな国や電力業界が無視してきた結果、福島の事故が起きてしまったのです。私たちは、現政権の再稼働強硬路線政策に対し、知識では福島に、そして再稼働を阻止する活動は昨年の大飯に学び、この夏以降の再稼働の嵐に立ち向かわなければなりません。しかも各現地がそれぞれ独立して闘うのではなく、共に手を取り合って闘わなければなりません。
全ての原発の再稼動を止めることは生きとし生けるもの全ての生命と未来を守ることになるのです。