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新規制基準確定に抗議する声明
「経済よりも命」「再稼働よりもフクイチ収束」を

(2013/6/19 再稼働阻止全国ネットワーク 事務局)
 本日19日(水)、原子力規制委員会定例会議で新規制基準を確定すると聞き、私たち「再稼働阻止全国ネットワーク」は原子力規制委員会によるあまりに拙速で不当な規制基準作成に対してここに強く抗議します。

 以下に、多数ある問題のうちの一部を記して抗議し、新規制基準の再検討を要請します。

1.福島原発事故の検証はできていない
 特に、国会事故調が地震によるICや配管の破断を疑っているにもかかわらず、この調査は東電により先延ばしされてきた。フクイチを繰り返さないための新基準であるならば、フクイチ事故を徹底的に究明し検証してから基準を造るべきである。

2.フクイチの収束作業に専念するべき
 ネズミ停電や大量の放射性汚染水対策問題が象徴するように、フクイチの廃炉への道は先が全く見えていない。規制委員会がまずやるべきことは、新基準を作成して既存原発を再稼働することでなく、フクイチ廃炉作業を東電任せでなく国の責任で、確実に安全に進めることである。

3.既存原発の再稼働に配慮した新規制基準は危険
 過酷事故が起こったらもうどうしようもない。過酷事故後の状況は非常に想定が難しく、シビアアクシデント対策で対応することは不可能である。
 同様に放射性物質放出を前提とした災害対策・避難は各地域の地理的配置や道路状況などを考慮すると非常に難しい。更に地震・津波・火山爆発などが原因で原発事故が起こった場合には避難が非常に困難であることをフクイチ事故が明らかにした。
 また、立地審査指針の見直しを実施せず審査に取り込まないことも安全性無視を現わしている。

4.「トイレ無きマンション」はやめよう
 核燃料サイクル計画は破綻しており、「トイレ無きマンション」の解決無しで原発を稼働させることは最早許されない。日本学術会議が高レベル放射性廃棄物の処分について、政策の抜本的見直しを提言し、地層処分では保証できない、「総量の上限の確定」と「総量の増分の抑制」をするべきと主張している。

5.パブコメ意見を無視するな
 2回のパブコメでそれぞれ3000件、2000件を超える意見が出されたのに、多くの重要な意見を全く無視して新規制基準を確定した。公開性・透明性の観点からも大問題である。

6.地元は怒っている、嗤っている
 災害対策指針を原発立地・周辺地域に提示して防災計画、防災訓練を強要したが、地元では余りに非現実的な計画と訓練に対して怒り嗤っている。地元への丁寧な説明会を繰り返し、行政・議会・住民の理解を得てから新基準を確定するべきである。
 
7.地震列島日本で原発を動かすな
 近年、基準地震動を超える地震が各原発サイトで多発し、活断層として国がマークしていない地域で大地震が発生している。にもかかわらず、新規制基準では3次元地下構造の解析を事業者に命じただけである。これでは多くの国民の不安は消えない。また、ブラックボックス化し事業者任せにした地下構造解析とその評価結果を誰も保証できない。

8.事業者任せの調査は信用できない
 破砕帯調査で更田委員が指摘したように、地質調査や3次元地下構造解析を始め多くの非常に重要な調査を事業者に任せている。事業者の調査や報告が全く信用できないことは、過去の原発の歴史が示している。新規制基準はクリアするべき最低基準であり事業者に安全姿勢を要求しているが、これも全く期待できない。

9.事業者への配慮で安全をないがしろに
 シビアアクシデント対策に5年猶予を与え、40年廃炉のはずが延長使用を認めようとする、などなど、事業者と既存原発に配慮して、安全性をないがしろにしている。

安全よりも再稼働を優先させる原子力規制委員会
危険な原発「新規制基準」の拙速な決定に抗議します
(原子力規制を監視する市民の会)
http://goo.gl/0p7bu

本日、原子力規制委員会は、原発の新規制基準を決定しました。私たちは当初から新規制基準策定にしっかりと時間をかけ、原発被災者や国民の声を反映させるべきことを提言してきましたが、これらの提言はまったく無視されてしまいました。

規制基準は、検討のあり方からして問題でした。検討チームには、原発に対して慎重な意見をもつ専門家は加わっておらず、意見は電力会社から聞くだけで、立地地域住民、福島原発事故の被災者の意見を聞くことはしませんでした。

パブリック・コメントでは検討のあり方も含め、多くの意見が提出されました。外部事象の事故想定などごく一部の意見が取り入れられましたが、ほとんどが無視されました。
新規制基準には、福島原発事故の検証は未解明で、地震による影響ついて反映されていない、フィルタ・ベントを活用させ、格納容器の構造的欠陥に目をつぶる、可搬設備を多用するなどの問題があります。
(つづきを読む)

連絡先:原子力規制を監視する市民の会
東京都新宿区神楽坂2-19 銀鈴会館405号
090-8116-7155  阪上武

緊急提言「原発再稼働を3年間凍結し、
原子力災害を二度と起こさない体系的政策を構築せよ」
 (原子力市民委員会)
http://www.ccnejapan.com/?p=972

緊急提言 骨子

第1提言(原発ゼロ社会へ向けての政策転換を軌道に乗せる)

政府は原発ゼロ社会を目指すという原点に立ち返り、その円滑な推進のための法令改正等を、今後最大限の努力を傾けて推進する必要がある。そうした原子力政策転換が軌道に乗るまでの間、原発再稼働を凍結すべきである。政策転換は早いほどよいが、それが抜本的な転換であることを考えれば、最低3年間の凍結が必要である。この3 年間という時間は、原子力安全確保システム全体の抜本的強化、および原子炉の規制基準の抜本的強化のためにも必要である。なお政策転換の進捗次第では、大幅な期間延長が必要となることも見込んでおかねばならない。

第2提言(原子力災害防止システムを建て直す)

原子力規制委員会は、2013年7月18日までに新規制基準を策定し、それにもとづいて既設原子炉の安全審査を行なおうとしている。それにより既設原子炉が次々と新基準に適合すると判定されるに違いない。しかし新基準に適合することは、その原子炉において過酷事故が起こらず、また周辺住民に大きな被害を与えないことの十分条件にはならない。原子力災害防止システムの全体的な建て直しへ向けて、解決しなければならない課題は多い。

第3提言(原子炉システムの新規制基準を作り直す)

現在まとめられようとしている新規制基準案については、これを中間報告扱いとし、それに関する主要な争点について十分な時間をかけた公聴会(パブリック・ヒアリング)を実施すべきである。それをふまえて新規制基準案を決定し、その内容が適切であるかどうかについて、広く国民の意見を聞き、社会的な合意を形成する必要がある。

PDF版

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関連情報
6月19日(水)11:00~12:30 緊急提言に関する記者会見

映像(IWJ)http://iwj.co.jp/wj/open/archives/85826

原発30キロ圏内愛媛県南予地域 木田節子さん巡回講演
伊方原発正門まえで抗議集会、伊方町役場前で街宣行動

(奥野節子)

 福島第一原発事故被災者・木田節子さんを迎えて、「ほんとはいかんよと思とんのよ」の会が6月7日~10日の4日間、南予4市2町(内子町、大洲市、鬼北町、宇和島市、八幡浜市、西予市)で計6回の講演会を行った。あわせて200名以上の参加者があった。木田さんは、被災後の生活や国の除染、被爆者への対応などの無責任な態度など、誰も責任を取らない実情・現状について詳しく報告した。質問も多く出され、終了時間は毎回オーバーした。

「(それぞれの)ふるさとを守ってほしい」との木田さんの言葉が胸に響いた。福島と一緒にやっていきたい、福島の人々に真剣に耳を傾け、原発反対運動に参加していかなければいけないなど、木田さんの話を重く受け止めた参加者からの発言、「安全神話の中で何も考えずに生きたいと思っていた。私たちができることは何か?」との質問に対して木田さんは、「生命と安全を守るために想像力をもってほしい。想像力と理性で再稼働をとめる。関心を持つこと、記事を鵜呑みにせず、真実を見抜けるようにしたい」と語った。

 大洲市からは「明日大きなスーパーの前でリレートークをするので、木田さんの話を伝えたい」
西予市からは「真実を知るために学習会を開く予定」などの報告があった。11日(火)10時より12時まで、伊方原発正門前で四電への抗議の集会が行われた。天気予報では雨だったが当日はよく晴れ、参加者30数名は正門前に座った。鬼北町や宇和島市での参加者の姿もあった。

 斉間さんご夫妻とともに伊方原発と闘ってこられた近藤誠さんが再稼働阻止への想い、決意を力強く語った。斉間さんからは、再稼働阻止ネットとたんぽぽ舎から、大型メガホンと手作りの横断幕<ふるさとは原発をゆるさない>が寄贈されたとの報告もあった。

 正門まえでの昼食後、伊方町役場前に移動して抗議集会と近辺でのビラ配布、その後、九町に移動し木田さんと近藤さんの街宣とビラ配布をして午後4時すぎに7日からのすべての行動を終了した。充実した5日間だった。

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木田さん巡回講演『フクシマの話を会津弁で聞こう』について(イベント案内)
http://2011shinsai.info/node/4123

伊方原発に関して、6月23日~24日に「伊方集会2013」
http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ss/archives/2496

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関連情報

毎日新聞 2013年06月12日 地方版<愛媛>
伊方原発:脱原発訴え続け、25回目の座り込み 市民グループら、23日に八幡浜で緊急集会

http://mainichi.jp/area/ehime/news/20130612ddlk38040691000c.html


小冊子の紹介

川内原発直近の巨大活断層と幾度も襲った火砕流
 -川内原発の再稼働はこれで消える-

制作 反原発・かごしまネット 2013年6月2日発行
学習用資料(カンパ100円)A5判 15ページ
問い合わせ 〒892-0873 鹿児島市下田町292-1 反原発・かごしまネット 事務局
TEL 099-248-5455 FAX 099-248-5457 メール info@nanpou.com


ページ15より

原発が廃炉にされる5つの理由

  1. 大事故が付き物の原発
    福島第一原発の大事故に見られるように、人間の作った機会は、故障や事故が付き物です。原発が他の機械と違うのは、一度の事故が壊滅的な被害を及ぼすという点です。
  2. 使用済み核燃料の非倫理性
    強い放射能を出し続ける使用済み核燃料の行く先がどこにもない原発は、トイレのないマンションと言われてきました。核のゴミを、原発稼働によって増やし続け、未来世代に残すことは、非倫理的です。
  3. 海を破壊する温廃水
    2009年、川内原発の温廃水放水口にある寄田海岸では、サメ、エイ、ダツの死亡漂着が数百匹。ワカメ、ヒジキなどの海藻も全滅。周辺漁港では漁獲が5分の1に激減しました。海が破壊されています。
  4. 平常の運転でも放射能を垂れ流し
    微量と言いながら、平常の運転でも大量の放射能が環境中に放出されています。ドイツでは国の調査で、周辺5kmの小児白血病が2.19倍、10kmでは1.33倍に上っています。薩摩川内市一人当たりの医療費も全国平均の2.5倍です。健康が蝕むばまれています。
  5. 役に立たない防災計画
    福島原発の事故では、放射能の90%が偏西風に乗って太平洋に飛んで行きました。西日本の原発の事故では、偏西風によって大部分の放射能が陸地に降り注ぎます。半径30キロ圏内の防災計画では何の役にも立ちません。「原発を廃炉にすることが、唯一の防災計画」なのです。

再稼働阻止全国ネットワークでは、3カ月に1回程度、再稼働問題にとりくむ全国の活動の様子をニュースとして発行しています。

2013年3月に創刊号、2013年6月に第2号を発行いたしました。次のページからPDFファイルをダウンロードしてご自由に配布していただけます。

http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ss/issue

※なお、会員への発送は、お申し込みの時期によって発送処理が遅れることがあります。ご了承ください。

6/3(月)に開催した「再稼働反対を訴える院内交渉集会」の報告

事務局 木村

今なぜ防災計画なのか? 今なぜ防災訓練なのか?
福島原発事故を経験した地震列島日本で原発を動かして安全と言えるのか?

規制庁は、災害対策指針について、本体をパブコメにかけなかったことを認めつつ、2回のパブコメを実施し、形式的には着々と指針ができてきていると説明した。原発立地全国から、防災計画と訓練の経験を踏まえて各地域の実情を説明して、防災計画も防災訓練も役立たないことを訴え、一度事故が起こってしまったら避難できない、訓練よりも廃炉を、と厳しく迫った。さらに、協定について規制委は関与しない、地域防災は規制委の新規制基準で安全性確認の対象にはなっていない、自治体として稼働を判断するに当たって地域防災計画を整備することが望ましい、と答えた。災害対策指針の「仏作って魂入れず」の実態が確認できた。

新規制基準の基準地震動に絞った質疑においては、近年基準地震動を超える地震が起こり、政府がマークしていなかった活断層が大地震を起こしたことは事実として認めつつ、新規制基準では、サイトの3次元地下構造の把握を義務付け周辺の地震記録を調査させるとしながら、実際の調査は総て事業者任せで規制委はそれを確認するのみであり、新規制基準は私たちを一層心配させるものであることが明らかになった。

★伊方と刈羽村から規制委員長宛てに提出した要請書
・要請書 伊方原発反対八西連絡協議会 【PDF】
・要請書 八幡浜・原発から子どもを守る女の会 【PDF】
・要請書 刈羽村村議会議員 近藤容人

★当日参加者からの資料
・見せかけだった活断層(川内原発) 【PDF】

★当日の様子(IWJ) http://iwj.co.jp/wj/open/archives/82990
(※掲載期間終了後は、会員限定記事となります)

★文字起こし(原子力規制を監視する市民の会)
【文字おこし1】質問Iについて規制庁から回答(2013/6/4)
【文字おこし2】6.3刈羽村村議会議員からの質問ほか(2013/6/4)
【文字おこし3】6.3反原発自治体議員・市民連盟さんの質問(2013/6/4)
【文字おこし4】浜岡原発を考える静岡ネットワークさんの質問(2013/6/5)
【文字おこし5】富山県から参加された方の質問(2013/6/6)
【文字おこし6】川内原発周辺にお住まいの方からの質問(2013/6/6)
【文字おこし7】伊方原発現地住民からの質問(2013/6/7)
【文字おこし8】福井県にお住まいの方からの質問(2013/6/7)
【文字おこし9】福井県の方の質問にともない会場からの質問(2013/6/8)
【文字おこし10】会場からの質問 つづき(2013/6/8)

この文字起こしから質疑記録の要約として一部抜粋して掲載します。
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質問書 http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ss/archives/2482

回答者 規制庁 原子力防災課課長補佐 刀禰正樹さん

Ⅰ 原子力災害対策指針について
1 指針決定、防災計画、防災訓練のスケジュールについて

回答:
この指針は、昨年2012年9月19日に原子力規制委員会が設置され、翌10月末日の段階で作成された新たなものである。作成過程で、これまでの旧原子力安全委員会の時代に議論されていた見直しの内容、政府・国会・民間の事故調査委員会からの報告書、さらには原子力規制委員会設置後に福島県・原発立地の市町村・道府県からの意見をいただき、それらをもとに最終的に指針を作成していった。

2 福島及び原発立地・周辺への説明について

回答:
原子力災害対策指針を作成する過程において、福島県から様々な意見をいただいた。こうした意見をいただく場に際しては、原子力規制委員会における審議の場を公開という形で進めてきたところである。

3 原子力災害対策指針の制定手続きについて

回答:
昨年9月19日に原子力規制委員会が設置され、災害対策指針が全く無いということだと空白状態になってしまう。その段階で稼働していた原発は大飯原発3・4号機だけで、残りの原発は停止していたが、停止していたからといって事故が起きないとは言い切れないわけで、私どもとしては1日たりとも災害対策の空白を作らないようにしなければならないという問題意識で、一番最初の災害対策指針改訂については、緊急性があると判断し(パブリックコメントをかけずに)制定した。

10月の段階で検討に時間のかかるもの、さらに検討が必要だという検討課題、宿題というかたちで残したものがいくつかある。今年2月に新たな内容を追加するかたちで第一次改訂を行った。この改訂にあたり、パブリックコメントを付したところ約3,000件の意見を頂戴した。いただいた意見についての回答も原子力規制委員会のHPで公表している。さらに改訂作業は続き4月に新たな内容を追加する第二次改訂を行った。この改訂にあたり2回目のパブリックコメントを付したところ約350件の意見を頂戴した。これについては、原子力規制委員会でどのように意見をまとめ、改訂に反映していくかどう取り扱うかについて検討中である。なるべく早く原子力災害対策指針の改訂を決定していく。

原発立地から:

刈羽村から:説明は、少なくとも議会・地域住民は受けておりません。事故の想定は何か? 原災法第15条には爆発と書かれてあるでしょう。(福島事故では)圧力容器、格納容器の爆発スレスレであれだけ大騒ぎになっていたのに、なぜ想定しなかったのか!

福島から:一度、原子力事故を起こしたら、起こってしまったらダメだ! 最大の防災計画は原発を廃炉にすることだ。

自治体議連:当面は避難しないということを前提にする議論はあったのかどうか? 事故が起きる前に逃げる・逃げていると、そういう議論はあったのかどうか?

浜岡から:実際問題、物理的に避難は不可能だ 避難計画・訓練を嗤う(わらう)

志賀から:実際いま避難をどうするかということで一番悩んでいるのは、各基礎自治体。(原発立地地域)住民の側からあなたがたが教わるべき。基礎自治体がお手上げだって言ったらその原発は動かさないでほしい。説明を聞いても玉ねぎだ、むいてもむいても芯が無い。

川内から:原発から11.5kmに住む私はもっと遠くのところへ逃げるようになっているが、「PAZ」の人たちは家からすぐ近くのところへ逃げることになっていておかしい。火山の煙は東に流れるとしながら、川内の放射能は西(海側)に流れるとされている、おかしい。

伊方から:原子力災害対策特別措置法で初動体制は整えたということですが、これは実際には福島で機能しなかった。放射能拡散予測も提供されないしヨウ素剤服用の判断は現地で。課題発見だけで終わってしまったら変わらない。何かトラブルが起こった時に対応するために原子力災害対策指針の本体をパブリックコメントにかけなかったと言われたが、トラブルは福島第一原発で起きています。対応もできていません!

 私たちが暮らしている愛媛県を含む四国は、南海トラフの巨大地震の想定震源域にほぼすっぽり入っています。伊方原発も入っています。その時の恐ろしい予測は、最大の死者数は1万2000人、全壊数19万2000棟ということ。南海トラフにかかわる地震が起こった時に、(原子力災害対策)指針があっても、四国全域がほぼ壊滅状態になっている訳です。ですから、この指針は何かトラブルが起こったとき、すでに対応できない指針なんです。現実に機能しないのであれば、それは指針を作っても私たちの命は守られない。

4 原子力安全協定について

回答:「原子力安全協定について」 原子力安全協定は原子力規制委員会でなく経済産業省資源エネルギー庁が所管している。よって、原子力規制委員会として回答を差し控えたい。 安全協定締結を条件として再稼働を規制するべきとの意見に対して、原子力規制委員会としては、原子力安全協定に関しては関与する立場ではない。

5 その他

回答:新規制基準で地域防災計画は安全性チェックの対象になっていないが、自治体として再稼働の判断をするにあたって、地域防災計画を整備することが望ましいと考えている。

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Ⅱ 原子力規制基準について  規制庁安全規制管理官付(地震・津波安全対策担当)江頭基
 1 基準地震動について

回答:3次元地下構造の把握を義務付けた。ゆれや大きな地震、地表のずれ、建屋の下の変位も調べさせる。規制委の審査は事業者の調査が基本。事業者のデータをチェックする。基準地震動の試算はやっていない。近年、基準地震動を超える地震が起こり、政府がマークしていなかった活断層が大地震を起こしたことは事実。震源を特定しないが、事業者にしっかり地盤を確認させて、安全性を出来る限り評価。

参加者意見:

・基準地震動の策定にはグリーン関数を使うなど難しい計算をする。まともに動くのか? 規制庁は検査に自信があるのか?

・サイトの地下構造を調査するそうだが、外からどれだけの外力が来るか分からない。3次元地下構造モデルは、事業者任せでは信用できない、ブラックボックスと化している、実験値と合うかどうかのモデル検証もチェックできない。

・原発が既に建っているところの地下構造を調べるのは難しい。過去には事業者が誤魔化してきた、大飯は今も調査を引き延ばしている。

・規制基準が最低の基準であるはずだ。

以上

柏崎刈羽5・18集会決議文

 私たちは首都圏をはじめ全国各地から柏崎刈羽地元3団体(柏崎刈羽原発反対同盟・守る会・地区労)と会合すべくこの柏崎市と刈羽村に集まりました。その目的は言うまでも無く、今夏季以降全国各地で目論まれている「原発再稼働策動」を阻止するためです。

 交流をますます深め、それぞれの運動地点で反対して応援しあう体勢を整えるためです。

 3・11福島第1原発過酷事故以降、原発の事故収束は程遠く、事故の処理もされず、ふるさとを奪われた人々には満足な補償もされていません。日々子供たちは放射能にさらされ、また原発事故処理は多くの被曝労働者を生み出しています。更に農民・漁民の方々においては安全・安心な生産活動の展望も開けていません。
しかし、長谷川健一氏の写真展が示すように、真実を伝え、東京電力と国を訴え、全国の心ある人々と廃炉へ向け、「明日を切り開く」行動は開始されています。

 今日、安倍政権は厚顔にも原発産業の意に応えトルコをはじめ諸外国に原発輸出を行おうとしています。
 更には「原発再稼働」を次の参議院選挙公約の前面に掲げようとしています。
 しかし福島県民をはじめ圧倒的世論におされている東京電力は福島第2原発の再稼働を展望することは出来ない状況です。それ故金もうけ第一主義の東京電力はその矛盾の一切を柏崎刈羽原発に集中させ再稼働を目論んでいます。

 柏崎刈羽原発も福島原発も共に東京電力の発電所です。首都圏は巨大消費地です。柏崎刈羽・福島・首都圏は直接的に東京電力と向合っています。とりわけ首都圏は倫理的にも柏崎刈羽・福島原発に重大な関心を寄せねばなりません

 今日、誰の目から見ても規制委員会は再稼働に向けた新基準を出す委員会であることは明らかです。規制委員会は再稼働のための新基準づくりではなく「廃炉に向けた試案」こそ提案すべきだと思います。

 私たちは福島過酷事故を直視すればするほど「原発の安全」と「地域発展」は虚構の神話であったことを確信します。
 柏崎刈羽地域にあって地域発展は低落しつつあります。今や再稼働による発展は望むべくありません。                       

 この数十年来、原発推進側は、原発関係地域を分断し続けて来ました。
私たちはよびかけます。
 今こそ胸襟を開き「原発に頼らない町づくり」を行いましょう。
 私たちは持てる力を尽くして再稼働を許さず、脱原発を実現していきましょう。

私たちは以下を決議します。

  1 福島原発過酷事故と被害者を忘れません。
  2 大飯原発の稼働を許しません。
  3 全国の原発建設と再稼働に反対します。
  4 柏崎刈羽地元3団体・周辺地域の方々と連帯し、再稼働を阻止し、廃炉に向け全力をそそぎます。

2013年5月18日  参加者一同

2013年5月18日~19日
「柏崎刈羽原発の見学と地元交流会」の報告

(文責 近藤容人(刈羽村村会議員))
 平成25年3月23日(24年度末)に防災訓練が行われた。想定は、柏崎刈羽で震度6強の地震観測、(柏崎刈羽原発)3号機変圧器の火災発生等を経て、全面緊急事態(原災法-第15条事態[注])に発展、原発から半径5キロ内の住民が、新発田、湯沢、糸魚川へ避難するという訓練であった。

 明らかになったことの第一は、想定が甘い点だ。福島事故をふまえるならば、当然、圧力容器の爆発、格納容器の爆発を想定すべきだった。最悪の事態に備える、これこそが安全側に立つという思想ではなかったか。また、爆発の種類は、水素爆発、水蒸気爆発、核爆発があるが、それには、全くふれていない。非常に甘い。

 第二は、東電からの発電所通報が、タイムリーに適切に行われるということは期待するも愚かだ、という点だ。
(事故の発生源としては)全号機自動停止、3号機変圧器火災発生、直流電源(A系、H系)故障、直流電源部分喪失、原子炉隔離時冷却系の手動起動、ECCS(非常用炉心冷却装置)起動失敗、直流電源全喪失、逃し安全弁開放、原子炉隔離時冷却系停止(炉圧低下)、海水注入、ベント等(が考えられる)。
 国会事故調に昨年2月、「真っ暗」とウソの報告をして平然としてはばからない東電が、まともな通報をするわけがない。隠ぺい・ねつ造・改ざんの東電は、往生際が非常に悪く、ますます「臭いものにフタをする」「ありもしないことをでっち上げる」「数値が事実をねじ曲げる」という、お家芸に磨きをかけている。頭は隠したつもりで、汚れたしりはまる見えだ。

 第三は、訓練開始(早朝4時)後、昼過ぎには全住民のPAZ圏(=5km圏)外への避難が消防団含めて完了し、役場閉鎖、役場機能移転、全職員の湯沢町への避難完了が昼の12:47。
 こんな事はありえない。絶対にない。柏崎刈羽の住民は、震度6強の地震が、いかに恐ろしく、すさまじいものであるか、2007年7月16日・中越沖柏崎刈羽震災でまったく呆然とする事態を経験した。新潟地震(1964年、M7.5)、中越地震(2004年、M6.8)も経験した。建造物は、何からなにまで10数秒間で見渡す限り破壊され、山崩れ、ガケ崩れがいたるところで発生、余震がいつまでも続き、人々は震えていた。避難用バスなど来ない。道路は至る所で寸断され、新潟県全体がパニックとなる。避難完了12:47とは何事か。

 第四は、仮に避難できたとして、帰れるのかという点だ。たとえ訓練とはいえ(行動計画に)「15:10 避難住民の帰還終了」とある。故郷に帰ってこれない避難、永久避難は、そもそも避難とは言えない。福島の人々は十数万人が二年を経ってもなお、先の見えない限界の生活を押しつけられている。それを、4:00に地震発生、15条事態を経て、15:10には帰れる、こんなことは絶対認めない。

全国の皆さん、みなで力を合わせ、共に闘いましょう!

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[注] 原災法-第15条事態
緊急事態判断基準(15条事態)
http://www.bousai.ne.jp/vis/bousai_kensyu/glossary/ki19.html

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地元交流会のフォトリポート
(準備中)

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避難訓練に関するニュース

毎日新聞 2013年03月23日
柏崎刈羽原発:重大事故を想定 1500人参加し初の訓練
http://mainichi.jp/select/news/20130323k0000e040197000c.html

(たんぽぽ舎メルマガTMM:No1824/1825/1826より)

浜岡原発ツアーに参加して
中部電力は現代のドン・キホーテか?!
被害は静岡県全滅、東西分断、東京・名古屋も深刻

吉田 隆(脱原発イロハネット発行者)

 4月20日~21日、たんぽぽ舎・再稼働阻止全国ネットワークの呼びかけによる浜岡応援ツアーに参加した。品川駅頭に8時半集合、7名(他、現地で1名合流)は、3台の車で静岡に向かう。静岡労政会館で「浜岡原発を考える静岡ネットワーク」の総会と「浜岡原発とめます本訴の会」の総会が開かれており、途中からだが参加させていただいた。

 この団体は、浜岡原発の廃炉をめざす戦いの中軸として17年にわたり活動している。裁判は一審は負け、高裁に移っているが、この間、1号、2号の廃炉を勝ち取っている。敬服の限りだ。
 午後からは、大ホールで記念講演会が行われた。白鳥会長の挨拶に続き、湖西市長の歯切れの良い脱原発の挨拶があった。
 本番、神田香織さんの講演は、ふるさと福島や「チェルノブイリの祈り」、「はだしのゲン」を講談師の本領発揮で語り、200名余の聴衆を引き付けた。終了後、神田さんを含め浜ネットの人たちと交流懇親会を開いた。国労の組合員がしっかり支えており層も厚い。何よりも元気で、必ずや勝利を手にするだろうと確信した。
 翌21日は、午前中、鈴木事務局長らの案内で浜岡原子力館、基礎地盤とされる泥岩と断層の状況、22mの防波壁の見学をすることができた。

この中で、数々の問題が見えてきた。いくつか記しておきたい。

◆継足し防波璧は大丈夫か

 擁壁は、昨年、10~30mの地中壁の上に10~12mのL型擁壁を結合してつくったが、不足が明らかになり、その天端にさらに4mの鋼製璧を継ぎ足している。19mの津波高に対し、3mの余裕を見て海抜(TP)22mまでと、日本一の防波璧にした。
 この考えで当初も設計しているなら、L型擁壁の基部にかかるモーメントは、仮に静水圧とすれば(10-3)の3乗と(10+4-3)の3乗の比だけ増加する。これは約4倍になり、到底もたない。
 そこで、展示資料には「竪壁の下部を補強します」と記し、2~3mの高さまで壁厚を少し継ぎ足したように描いている。だが、床版も基礎杭の補強もしていないので、チェックが必要。波力の式もいろいろ提案されており、決定打はない状況ゆえ、何を用いたかも要チェックと思う。


(補強工事中のペラペラな防波壁

◆遡上・越流の問題

 擁壁前面は海抜10~15mの砂丘になっており、すぐ前は太平洋の荒波が押し寄せていた。
 大津波はこの砂丘によって押し上げられること明白。波高19mに対し、防波壁に押し寄せる波の高をどう計算したかも見逃せない。果たして3mの余裕高で間に合うか、大いに疑問である。越流すれば波力の計算式も変わり、当然洗掘などの影響も考えなくてはならない。

◆取水ポンプと構内水没問題

 浜岡では数十m先の海中に取水塔を設けている。取水トンネルで構内の貯水槽に導き、冷却水として使っている。ところで、1~4号機の敷地地盤高はTP6m、5号機で8mであるので、大津波時にはたちまち水没してしまう。そこで、建屋は防水扉を設けるとか、取水ポンプは3mの防水壁で囲むとする。が、これでも防ぎきれないので、防水構造の建屋をつくりそこに別途ポンプを設置するとしている。
 しかし、大津波が幾度か押し寄せ、越流も生じたときは10数mもの水深になりかねない。完全防水の水没建屋なら強大な浮力にも耐えなくてはならないが、果たして大丈夫なのか。

◆冷却水確保の問題

 引き潮時に砂丘がさらわれるとか、海底のかく乱で取水塔は砂で埋められてしまう恐れもある。浜は遠浅で、取水口下端はTP-6m、海底との差は2m余しかない。
 東日本大地震で経験したように、地盤の上下水平変動も当然検討されなくてはならない。取水槽の水では、20分間の冷却しかできない。そこで、水タンクを増設したり、近くの新野川の水を可搬式ポンプでくみ上げるという。配布の資料には満水の川が描かれているが、現地の方は、ほとんど水が流れていないと教えてくれた。

◆巨大活断層上にある原発

 資料には、重要構造物は硬い岩盤の上に直接作られており、頑丈だとしている。すぐ近くで開削の露出面を2ケ所見たが、柔らかい泥岩で手で容易に剥ぎ取り、ぼろぼろになる代物。しかも、断層や大きな割れも見られた。決して頑丈な一枚岩のようなものではない。資料には「発電所敷地の下には『H断層系』と呼んでいる断層があります」と記し、5本ほど図示している。そして「少なくとも8万年前以降は動いておらず、活断層および活断層によってずれ動く破砕帯ではないことを確認しています」と述べている。
 40万年が標準なのに、8万年で安心せよとはとんでもない。まして浜岡はプレート型地震地帯の筆頭格である。震源域の真上に位置しており、巨大地震の活断層上にあるのだ。

◆反省もなく つぎつぎ新たな安全神話

 資料では、東海・東南海・南海の3連動地震を考慮し、最大の揺れを800ガルと算出したとし、さらに当社独自で約1000ガルまで耐えられるように裕度向上工事をしたと自信ありげに記す。(この値は政治的動機と言われている。「一審敗訴となると逆転ができなくなることもあるわけで、全電力のためにも敗けるわけにはいかないでしょう。裁判に勝つために1000ガルにも耐え得る大規模な耐震補強をしているのです」と雑誌記者に述べていた)

 わずか35年前の3号機申請時には最強地震力300ガル(限界450)とした。これは、如何にも小さく修正を迫られた。結局450ガル(限界600)として再提出し、建設、稼働してきたのである。台風ではあるまい、地震力は増大していない。要するに知識が足りなかったということだ。津波対策も同様。東日本大震災までは、10m余の砂丘があるから大丈夫とし、35年間も丸裸で運転してきた。それを今更日本一(おそらく世界一)の防波堤として、現場見学会を何回も行い、宣伝している。

 もし、東南海大地震が先だったらひとたまりもなかった。だが、中電は何も反省しない。ただただ、新たな安全神話を宣伝するのみだ。
 大きな地震が起こるたびに設計値は破られているのが真相である。2000ガルを超えた地震もある。大自然の営為に人間の力が及ばないことこそまず自覚すべきではないか。

◆浜岡原子力館のトリック宣伝

 広くて緑いっぱいの敷地に60mの展望タワーを設け、子供から大人まで楽しめるようにしている。日曜日とあってか見学者も少なくなかった。ただ、パンフや展示物にひどいものがあり、気になった。一つだけ記しておきたい。
 「浜岡原発はどんな地震がきても大丈夫ですか?」と題する大パネルを掲出し、「懸念されるいかなる地震にも十分な耐震性を持っています」と書く。その近くには、模型つきのパネルに「原子力発電所の鉄筋コンクリートと普通の建物の鉄筋コンクリートの違いをごらんください」と記し、原子力建屋と同高さの15階建マンションを図示。そして、原子力建屋の壁厚は2m、鉄筋は4cm、片やマンションの方は壁厚20cm、鉄筋は13mmと記す。ご丁寧に実物大の断面模型が置かれている。かく印象深くさせたうえで「将来考えられるいかなる地震が発生したとしても発電所の安全性が十分確保できるよう建てられています」とまたも強調する。

 しかし、これは子供だましもいいところ。壁厚20cmで作れるマンションは5階建てまでが基本。15階建ては、太い柱で鉄筋コンクリートか鉄骨構造でないと違反建築になる。柱の主鉄筋が13mmの高層マンションは日本中探してもない。原子力建屋の最大部の壁厚さとマンションの薄い壁を比較しても何ら意味を持たない。こんなことは明々白々だが、中電はこのようなことも平気でする。そこまでして住民を騙さない限り「安全」と言えないということなのか。

◆取り返しのつかない重大被害

中電は、1000ガル対応のため5000ケ所以上の補強をしてきた。その上、防波堤だけでも1400億円をかけている。合計すれば莫大な金額となる。26日、赤字は850億円と発表したが、何のことはない、原発再稼働のための補修工事費はそれ以上だ。しかし、1000ガルは絶対ではなく、早晩崩れるであろう。かくみると、大地震や津波の魔力に立ち向かう中電の姿は、風車と戦うかのドン・キホーテにそっくりだ。所詮勝てない闘いである。中電が地震や津波のお化け、と戯れるのは好き勝手だが、新たな安全神話のもと再稼働すれば最も被害を受けるのは国民である。

 50キロ圏に静岡も浜松も入る。東海道新幹線、東名高速、国道、東海道線と日本の大動脈も20キロ圏に入る。名古屋も東京も遠くはない。ひとたび重大事故に見舞われれば、フクシマの比ではない。にもかかわらず、中電は3~5号機の再稼働を狙い、さらに6号機の新設まで計画している。電力が余っていることは明白になっているのに、なお、原発の亡霊にしがみつくのか。
 片や、21日には、30キロ圏の市長選があり、掛川市と袋井市で再稼働を認めないとする市長が当選した。焼津市、菊川市の市長らに続き周辺自治体で抵抗が強まっている。

 6月には県知事選もある。再稼働反対の力が結集することを期待したい。

(脱原発イロハネット No-62、2013/4/27より)