Category Archives: レポート、アクション、ほか

【地域の活動紹介】
北海道・泊集会に参加した門田さん、井出さん(原発さよなら四国ネットワーク)の参加報告を紹介します。(事務局)

<泊の集会の報告>
参加人数は公式には1500人。正確にはおそらく約千人かと。平和フォーラム系、きわば自治労系が約600、市民団体系、共産系それぞれ200程。
鎌田慧さんが参加され、初めてお話しました。阻止ネットは柳田さん、奥野さん、岩下さん、山田さん。昨日金曜行動済んで参加。小樽泊まりで今夜も一緒でないのは残念。
集会、風船飛ばし、デモ。慣れない靴で両足にマメ。あとで交流会。真面目な交流会。

阻止ネットのメンバーとこっちのメンバーで12、3名。
昨日からの収穫はこちらの海の変化と、泊の原発からも1日最大約480トンの地下水が出ているとか。町議会での佐藤さんの質問から出て来た成果とか。では伊方はどうなのか?これも確認すべきかと。万が一汚染された時に汚染水に、の危険性。
あとは万が一の時の冷却水の対策は取れてるのか、そしてそれが汚染水になった時にどうするか、対策は?と 阿部さんに質問してもらえば?と。
また、海の変化については詳しく報告しますが、とりあえず集会の報告まで。

この後も、要請のある他県の集会へどんどん出かけていきます。
”伊方原発の再稼働絶対阻止を” ミッションに!!

伊方原発のある四国愛媛県から来た原発さよなら四国ネットワークの井出と申します。まず北海道の皆さんに愛媛県について少し紹介させて頂いてから本題に入りたいと思います。

愛媛県は瀬戸内海に面し、気候は温暖で豊かな自然環境に恵まれ、農林水産業が盛んで、農業ではミカン、柿、栗等は日本有数の生産量を誇り、水産業では、タイ、ハモ、サザエ、アワビ等の天然物に加え、タイ、ブリ、真珠等の養殖も盛んです。工業としては、製紙、造船、タオル等が有名です。しかし、この自然の恵み豊かな愛媛県の環境を脅かす存在として伊方原発が存在し、今再稼働の一番手と推測され、非常に注目されています。

次にこの伊方原発について紹介させて頂きます。伊方原発は、日本一細長い半島佐田岬半島のほぼ付け根に存在し、閉鎖的海域である瀬戸内海に面しています。日本で唯一内海に面した原発であり、日本最大の断層帯の中央構造線のほぼ真上に存在しています。1号機から3号機まで建設され、3号機はプルサーマル発電です。

ここで、伊方原発の建っている立地条件について述べますと、この地域は半島のため急峻な地形で、建設用地を無理やり造成し、原発を建設しています。3号機は谷を埋め立てて建設され、最も軟弱な地盤の上に存在しています。地質では緑色片岩帯ですが、この緑色片岩は水によって風化しやすく、薄く剥がれる様に割れやすい性質を持っています。そして、横すべり断層を起こしやすい性質を持っています。推進派の言うような強固で丈夫な地盤であるとは決して言えないのです。さらに中央構造線は活断層ではあるが問題はないと主張していますが、これも科学的根拠はありません。直下型地震に際しては制御棒の挿入ができなくなる、との指摘もされています。津波に対する対策もほとんどなされていません。巨大津波を全く想定していないように思います。

このような状況にもかかわらず、再稼働の一番手と言われていることを地元の私達としては決して許すことはできません。

次いで、反対闘争の歴史に触れますと、まず最初に用地買収が原発用地であることを隠して行われたため、地権者をはじめ、伊方町民挙げての反対闘争があり、裁判でも争われました。1988年6月、原発からわずか直線で800mの地点に米軍機が墜落する事故や、1981年から付近の海域で7回にわたる魚の大量死が発生し、海底の泥からはコバルト60が検出されました。

現在の県内での活動について述べますと、前述の用地買収、建設当時より反対運動を続けてこられた現地の近藤誠さん、斉間淳子さんを中心に、2011年6月11日から毎月11日に伊方原発ゲート前で、有志による座り込み抗議活動が継続されています。最近では県内各地はもちろん広島、徳島、大分等からの参加者もあり、時には海上のボートからも陸上に呼応して抗議し、最大60名規模の時もあるほどの盛り上がりを見せています。

また、2011年3月11日の震災以降に伊方原発を裁判によって止めようと、県内の弁護士の呼び掛けから「伊方原発をとめる会」が発足、現在第三次訴訟まであり、第三次原告団は1000名を超え、この中には初めて伊方町民2名が参加されています。他には愛媛県庁前での金曜日デモ行動や、全日本仏教会の原発反対決議を受け、県内のお坊さんの有志による松山市内での座り込みも注目されました。

私達「原発さよなら四国ネットワーク」の活動としては毎月一回松山市内での街宣、県議会への要請、請願等を継続して行い、去る7月8日の四電による規制庁への再稼働申請の提出に対し、愛媛県原子力本部前で抗議及び申し入れが行われ、県内外の各団体、個人から58通の再稼働申請を取り下げるよう抗議文を提出しました。

一つ付け加えますと、オスプレイの岩国と沖縄の連絡、オレンジルートの関係からオスプレイの伊方原発周辺での飛行が問題視されています。このような様々な出来事や反対運動がありながら、伊方原発3号機の再稼働が一番手だと言われているのは、愛媛県の中村知事の再稼働容認の姿勢と、原発再稼働を待ち望んでいる原発立地の伊方町の姿勢によることが大きい、と思います。

知事は「再稼働は白紙」としながらも、「再稼働しないという選択肢はない」とか、「将来的には原発ゼロが望ましい」と言いながら、「現在においては原子力は必要だ」などと明らかに再稼働容認の立場です。また、私達反対派の市民が面会に行っても、「彼らに政治的に利用されたくない」と言って決して会おうとはしません。それでいながら「市民派知事」を看板にしています。ぬけぬけとよく言えたものだ、「寝言は寝てから言え!」と言いたいと思います。

伊方町にしても町長は決して会おうとはしませんし、担当の部署もはなから逃げ腰で、とても信用できる誠実な対応ではありません。しかし、一般の町民の間では、やはり震災以降意識の変化が見られます。「現実に何か起こった時には私らは逃げられんと思う」とか、「本当は私らも反対なんよ」とか、表立って言葉は挙げていないものの、本音を私達に語ってくれる人も多くなりました。

これはマスコミの人からも聞きました。また、伊方原発周辺30km圏で福島の木田節子さん講演会に、これまで運動に関わってこなかった人達が多く参加してくれたことにもそれは表れている、と思います。

* * * * * * * * * *

ここで、私の専門分野である、温排水から見た伊方原発の危険性について述べていきます。同じ加圧水型でもあり、ここ泊原発における問題点と共通する事柄も出て来ると思います。温排水は原発においては共通の問題ですが、まず取り入れた海水を基準では7℃上昇させて排出します。ここで、温度ショックと消毒で大量のプランクトンを殺します。

このプランクトンには魚の卵や稚魚、さらにはエビやカニ等の甲殻類や、貝類の幼生を大量に含んでいるため、直接的に海を枯らしています。しかし、温排水の害はこれだけではありません。7℃も海水温を上昇させることは、冷水を好む生物の生存を脅かします。

さらに陸上と海水中では1℃の温度上昇の影響が異なり、海水中での1℃の温度上昇は陸上にたとえるなら7~8℃上昇した程の影響がある、と言われています。有名なサンゴの白骨化現象は年平均水温わずか0、2~0、3℃の上昇で起こる、と言われています。では7℃もの温排水の影響の大きさは語らずとも明らかです。瀬戸内海は世界有数の生物生産力と生物多様性を誇っています。

それを支えているのは冷水を好む生物で、海藻ではワカメ、クロメ等の褐藻類。これはコンブやヒジキと同類です。魚では、関東ではコウナゴと呼ばれるイカナゴです。これらの生物は冷たい海水を好み、環境中では生態的ピラミッドの底辺を支える重要な生物です。褐藻類はアワビやサザエウニ等の餌であり、イカナゴは中型から大型の魚食性の魚の餌です。

現に愛媛県の伊方原発環境安全管理委員会の提出した、伊方原発の温排水の影響調査の資料において、1990年以降、伊方原発周辺の漁協の水揚げの推移から、海藻類の水揚げの壊滅、それに続いて貝類の水揚げが壊滅し、現在に至っていることが読み取れています。

このことはかつての魚の大量死と共に委員会では問題視されていませんが、これは全ての委員が委員失格であることの証明であると思われます。これは、ここ泊原発周辺海域でも同じことが起こっているのではないか、と考えられます。北海道は言うまでもなく四国に比べ寒冷な気候で、そこに棲む生き物は寒冷な海水を好む生き物に違いないでしょう。

従って伊方原発周辺同様、いやそれ以上の影響がある、と考えるのが自然だと思います。また、同じ加圧水型で、トリチウムの排出量が多いと思われますが、その対策は取られているでしょうか。取れないのではないでしょうか。

四国と北海道、遠く離れていますが、原発が自然環境に与える重大な破壊に対する恐怖、放射能に対する恐怖、共通している問題に対し、連帯して戦っていかなければならない、と強く感じます。私達は人間でありますが、その前に生き物であり、呼吸し、水を飲み、食べ物を食べなければ生きてはいけません。

生命は一つしかありません。その生命を守るためには何よりも汚染されていない自然環境、きれいな水、空気、土を守らなければなりません。あらゆる生命体は放射能と共存できないことは長い生物の歴史が物語っています。わずか40~50年の原発による利益と、遠い過去から未来へと受け継がれなければならない生命のつながりと、どちらが大切で守らなければならないものかは明らかです。

福島の原発事故の収束も、原因解明もなされていない今、原発の再稼働など決して許されざる暴挙であり、断固これを認めるわけにはいきません。あのような悲惨な事故を起こした日本において原発の輸出や再稼働など語る資格はありません。全ての原発を廃炉にするしかありません。皆さん、最後まで連帯し、共に戦い抜きましょう。

10月2日に開かれた「福島原発の汚染水対策について院内集会・署名提出と政府交渉」(呼びかけ:グリーン・アクション、FoEなど10団体)の参加報告を紹介します。(事務局)

【開催概要】
日時 2013年10月2日(水)13:00~16:30
会場 参議院議員会館 講堂
交渉相手 ─── 原子力規制庁/経済産業省
各地より発言 ─── 福島・いわき市漁業組合 漁師さん、伊方・大野さん、新潟・金子さん、浜岡・鈴木さん、玄海・荒川さん

以下、伊方から参加(発言)した大野さんの報告です。

10月2日の参議院会館での院内交渉に参加し、3日夜に帰ってきました。

「美浜の会」の小山英之先生や島田さん、アイリーンさん、阪上さん、満田さん等の周到なご準備と、鋭い追及に、政府担当者はたじたじで、何度も「検討中です。」というばかり。全てが破滅し、国民が被ばくしつくすまで検討するつもりか、とやりきれない思いになりました。

一番衝撃的だったのは、小山先生が資料に入れてくださっていた、四国電力が伊方3号炉再稼働申請時に出した申請書の内容です。

◆事業者の対策(設置変更許可申請書)に求められていること
基準規則第五十五条(工場等外への放射性物質の拡散を抑制するための設備)
発電用原子炉施設には、炉心の著しい損傷及び原子炉格納容器の破損または貯蔵槽内燃料体等の著しい損傷に至った場合において工場等外への放射性物質の拡散を抑制するために必要な設備を設けなければならない。
解釈:e) 海洋への放射性物質の拡散を抑制する設備を整備すること

◆それに対して伊方3号再稼働申請書に書かれていること
「b. 排水設備の隔離、土嚢の設置及びゼオライトによる放射性物質濃度低減措置等により海洋への放射性物質の拡散を抑制する手順等を整備する」

土のうの設置?すぐにピンとは来なかったのですが、小山先生の説明でわかりました。格納容器内でメルトダウンに至った場合(著しい損傷)、上からシャワーのように水をかけ冷却する、結果できた放射能汚染水が海に流れ込まないように排水設備を作ったり土のうを積むということなのです。

台風時に海水が家に流れ込まないように土のうを積むということはよく見てきましたが!

伊方原発敷地は山がすぐ後ろにあり、面積に余裕が無く、福島のように汚染水タンクがいくらも置けません。だからと言って・・・土のうで放射能汚染水をとめるというのです。これこそ原始的!げんしりょく!
あまりのいい加減な申請内容に怒りが爆発し、叫んでしまいました。

「土のうでとめれるのか、誰が汚染水が流れてる中、土のうを積みに行くのか!伊方原発環境安全管理委員会に出席した規制庁の職員が、委員から質問されたのに対し、3人しか規制庁職員が常駐していないので全てを監視することはできない、絶対安全かと言われると、それは言えない、と言っているのを傍聴した。安全を保障できないのなら伊方原発に調査に来ないでください。福島に行って全力を尽くしてください!」
等々、何を言ったか支離滅裂だったと思うのではっきり覚えていないのですが・・・

「国民の命を守る仕事をしているあなた方は伊方原発現地を見たことがあるのですか!机上ではなく現場を見て伊方を歩いてください!」とも。それに対し、前に並んだ3人の規制庁職員は
「私たちはBWRの担当で、PWRの担当ではないので行っていません。職員には伝えます」と言うだけで何も答えてくれませんでした。

確か数千ページに及ぶ申請書だとおもいます。その中から、このようなことを指摘できる方は多くないだろうと、改めて小山先生達の知力と執念に感動しました。私たちがこのことを生かしていかに闘うか・・・みんなで知恵を集めましょう。ご意見をお寄せください。

交渉の後、新潟の金子さんや佐賀の荒川さん、主催者の皆さまと参議院会館地下食堂で夕食を取りながら歓談、励ましていただきました。その後、東京電力本社前へ急行。

「柏崎刈羽原発の再稼働反対、汚染水とめろ!」抗議行動(18:30~20:00)に参加しました。経産省前テントひろば、首都圏反原発連合、たんぽぽ舎、東電株主代表訴訟の4団体主催です。約400名の参加とか。すごいエネルギーが充満していました。

遅れていったのですが、12月1日「NO NUKES えひめ」集会の広報もさせてもらいました。院内集会でも暫定チラシを配布しました。集会ゲストで来て下さるミサオ・レッドウルフさんにもご挨拶できました。数人から行きたいと思うとのお声かけがありました。

翌日3日は、高木章次さんからお話しをいただいている「伊方原発再稼働をとめるためのマンガパンフ」作成の参考に、愛媛の状況を知りたいと言われ、お会いしてさまざまお伝えしました。
9月に小倉正さんが東京で講演されたのを聞いておられるので(素晴らしい講演資料も持っておられ)、正確に理解されているようでしたが(私では話せない!)、近いうちに取材のため伊方に来られるとのことでした。

10月8日(火)の愛媛県議会最終日に、阿部悦子議員が「伊方原発をとめる会」が出した「伊方原発の再稼働を認めないように」という旨の請願不採択に対し、反対討論をします(11時頃からです)。5分間という制限時間ですが・・・。

四国電力社員もいつものように多数傍聴すると思います。
私たちも関心の高さを示すべく意思表示のために傍聴に行きましょう!

大野恭子

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◆原子力規制を監視する市民の会 10月2日 報告

◆政府交渉の模様(撮影:UPLAN)

10/5開催の泊集会に向けて作成・配布した「全国各地の闘い─連帯して原発再稼働を阻止しよう!」のチラシを紹介します。(事務局)

全国各地の闘い─連帯して原発再稼働を阻止しよう!(PDF)

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【地域の活動紹介】
9月27日 緊急抗議行動!
原子力規制委員会による玄海原発3・4号機への現地調査抗議

9月27日(金)あさ7時~9時、玄海原発ゲート前において、玄海原発プルサーマル裁判の会など市民50人が現地調査に対する抗議行動を行いました。抗議および質問書は、現地入りした原子力規制委員に手渡ししたいと数日前から交渉していましたが、当日まで返答はなく、ゲート前で対応した九州電力職員は「(規制委に)渡します。」と口にしたものの、後日確認してみると、規制委では「いちいち対応していられない」というごう慢な返答があったとのこと。当日現地で対応した九電職員は、市民グループから受領した文書を委員に手渡したのでしょうか、どこか机上に放置しているのでしょうか。(事務局 所感)

以下、当日読みあげられた「抗議と質問」を紹介します。

2013年9月27日
原子力規制委員会
委員長 田中俊一様

玄海原発再稼働のための現地調査に対する抗議と質問

玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会 代表 石丸初美
プルサーマルと佐賀県の100年を考える会 共同世話人 野中宏樹

 東京電力福島第一原発は今なお事故が収束しておらず、原因究明・責任追及もなされていません。さらに、放射能汚染水漏れ事故は抜本的解決策がないまま、海を汚しつづけています。

 原子力規制委員会はすべての力を、福島原発事故収束に投入すべきです。こうした深刻な緊急事態の最中に、玄海原発の再稼働のための現地調査に時間を割いていることに対して遺憾の意を表明し、強く抗議します。

 規制委員会の「活動原則」には「国内外の多様な意見に耳を傾け、孤立と独善を戒める」とうたわれています。その言葉通りならば、国民の意見に耳を傾け、以下の質問に対し、真摯に具体的な回答をいただくことを求めます。2週間以内に回答ください。

  1. 福島原発事故はまだ終わっていません。原因究明も不十分なもとで、「福島のような事故を防止するための基準を策定することは可能」と、なぜいえるのでしょうか。明確な理由をお答えください。
  2. 玄海で福島と同様の事故が起きた時に、汚染水問題が発生します。この重大な問題への対処方法は確立していないように思えます。対処方法さえ分からないのに、なぜ再稼働の是非が審査できるのか、その根拠を回答ください。
  3. 福島事故以前は「放射能は絶対に出さない」ことになっていましたが、新基準では放射能放出を認めるなど、規制が緩くなっています。たとえば「ベント」はフィルタ付であっても、希ガスなどは素通りしていきます。「爆発を防ぐため、膨大な放射能を出すから、覚悟してください」ということを、立地自治体のみならず、影響を受けるすべての住民に具体的に知らせ、了解を得るべきと考えますが、いかがですか。また、住民の健康安全を最優先するための立地審査指針などの規制を事故後に緩和した理由を回答ください。
  4. 先日の規制委員会と九州電力とのやりとりの中で、九電は過酷事故時に「原子炉圧力容器には何も処置しないで、核燃料をメルトダウンさせる」方針だということが判明しました。福島事故の教訓を何も学ばない九州電力に、私たちはあきれかえるばかりです。委員の皆さんが、九電の姿勢に追随するはずはないと思っていますが、「世界最高水準の安全基準」を掲げる規制委員会は、放射能を絶対に出させないように、九電にどのように指導するのですか。明確に回答ください。
  5. 今回のような国民の抗議や不安の声を、委員長のあなたはどのように受け止めますか。そのお気持ちを具体的な言葉で表し、どのような姿勢で原発事業者に臨み国民の不安を払拭してくれるのか、また想定外を無くし二度と事故を起こさないために、決して急がず万全な規制をどのように実行に移してくださるのかをお示しください。
20130927_genkai

 

カネの為の再稼働、断じて許さない!
東電の安全審査申請徹底糾弾! 柏崎刈羽からの緊急アピール

平成25年9月27日(金)
柏崎原発反対地元三団体
文責 刈羽村議会議員 近藤容人

 東電は、福島「大」原発事故(レベル7)のあとしまつも、汚染水の新たな事故(レベル3)処理も、そして被災者の救援も全く行わない、メドすら立たない、にもかかわらず、柏崎刈羽原発6・7号機の安全審査申請を行いました。

 これは、金の為であり、「電力の安定供給の為」などと言うのはまっかなウソです。

 東電は、10月に約800億円の融資借り替えをひかえており、これができなければ、一挙に破綻してしまう恐怖にかられての暴挙です。東電はもはや完全に追い詰められガケップチに立たされているのです。我々柏崎刈羽の住民は、東電の「インペイ」「カイザン」「ネツゾウ」に何度も何度も泣かされ、煮え湯を飲まされてきました。我々住民は絶対東電を許しません!

 
 『東電きょう審査申請、知事は条件付きで承認、ベント協議は継続』これは、9月27日(金)の新潟日報一面トップの記事です。「承認」とは東電が規制委に安全申請を行うことと、ベント協議を同時並行的に行うことを認めはしましたが泉田知事は安全協定に基づく事前了解を与えたのではありません。ただ、安全審査申請を『承認』 したことは、東電にとっての一歩前進であり、このことに対しては極めて残念であります。遺憾千万であります。これは、行政の長としての限界であり、我々運動サイドの弱さ、又、右翼安倍政権の強力な恫喝の結果であります。

 我々は、知事を見捨てるのではなく、我々の運動の内容を点検し、国民の85%が脱原発という潜在的だが圧倒的な力を組織し、そのエネルギーをひきだし、知事を更にひきつづき支えてゆくべきと考えます。知事は『福島の事故の検証が終わらない限り再稼働の議論はない』と一貫して主張しており、『県技術委員会に東電に入ってもらう、 東電が修正に応じなければ、今回の承認は無効となる』とも主張しています。安全協定の尊重を東電に認めさせ、更に踏みこんで、『住民の被ばくがどんな状況でも、絶対避けられることが必要だ』、事前了解を与える最低の条件をこの様に断言している。

 申請により、4号機以外他の全ての号機真下の活断層が焦点となります。規制委や東電を監視し、デタラメな結論を出させないようにする為にも大衆運動の強化拡大が必要です。

 地震国日本、いつどこで、M8(震度6)以上の地震が来ても不思議ではない。特に福島第一をおそったらどうなるだろう。

東電を絶対許さない!
我々は、福島を忘れない!
福島と連帯して闘います!
全国の現地住民と連帯して最後まで闘います!

【地域の活動紹介】(伊方廃炉ネットMLから)

 エネルギーシフト:脱原発を考える場合、原発利権(財源)に依存してきた組織(自治体など)に関する、自立に向けた配慮、提案が大変重要になります。

 それは自治体経営と地域経済の深刻な問題であり、その当事者にとっての深刻さの度合いは、原発の危険性をかすませる程のものと思われるからです。原発現地に住み自治体関係者や地域の有力者との付き合いがないと、なかなかその(当事者にとっての)深刻さは理解し難いかもしれません。
 しかし、こうした観点も気にして理解・対応していかないと、原発立地地域の政策転換を実現するのは難しいでしょう。

 以下に、国内(美浜町)の参考になる取り組みと、柏崎市議、新潟県議らによるドイツの廃炉後の(地域振興策の)視察報告を紹介します。

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◎国内事例(合意形成に関する提案を含む)
 森と暮らすどんぐり倶楽部
 http://www1.kl.mmnet-ai.ne.jp/~donguri-club/
  → 環境エネルギー政策研究所提案(PDF)
  → 森と暮らすどんぐり倶楽部政策提案(PDF)

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◎ドイツの事例(廃炉後の実例)
 脱原発社会の実現・ドイツの脱原発政策と廃炉後の地域振興策

 参考:7月28日、中越沖地震6周年原発ハイロ県民集会(柏崎市で開催)
 http://sayounaragenpatsu.blogspot.jp/2013/07/blog-post.html
 (共催 県平和運動センター、原発からいのちとふるさとを守る県民の会)

 集会案内(さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト)
 http://blog.goo.ne.jp/s_kkgpj/e/8491a3cf9241c2e892cee59e1ac6e7a4

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「再稼働より汚染水対策!」9・11規制委員会前抗議行動
 9・11規制委前抗議行動に多数の参加を! 怒りの声を叩きつけよう!

日時 9月11日(水)12時~13時
場所 原子力規制委員会ビル(六本木ファーストビル)前
アクセス 南北線「六本木一丁目駅」徒歩4分 http://www.nsr.go.jp/nra/map.html
主催 再稼働阻止全国ネットワーク
協力 原子力規制を監視する市民の会

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フクイチ事故は拡大している!
東電・福島第一原発の大量の汚染水流出問題は、規制委自らレベル3の重大な異常事象と確認する非常事態となっている。フクイチ事故は収束どころか、「レベル7+3」へと拡大している。

海に流れ込む大量の高濃度汚染水=毒の水は、福島をはじめとする東日本の漁民を恐怖と絶望へ陥れているのみならず、今では全地球的問題として海外メディアも注視している。一刻の猶予もならない、いま現在、日本の最大問題なのだ。

規制委は汚染水問題に責任を負え!
規制委は発足以来、この問題に見て見ぬ振りをしてきた。だから規制基準の中に汚染水対策は一言も盛られていない。そしてこの問題が重大問題として明るみに出たとき、田中委員長の発言は、人ごとのような海洋投棄を容認するものだった。
原発の安全と事故に責任を負うと自負する規制委は、今この汚染水問題に全面的に責任を負って、全力で取り組むべきだ。

再稼働適合審査を中止して、全人員を汚染水対策に注ぎ込め!
汚染水問題が非常事態となっている今も、規制委はその対策よりも再稼動推進のために適合審査を急いでいる。人員配置も適合審査には約100名を配置し、さらに増員を予定しているが、フクイチにはたったの50人(現地には10人)しか配置していない。
事故が拡大している事態の中で何が再稼働審査だ!今はそのすべての人員とエネルギーを汚染水対策、そして事故収束に向けるときだ!一丸となって新チームを作って、現場にはりつくべきだ!
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【地域の活動紹介】
「原発いらない福島の女たち」2014年度版カレンダー 受付を開始しました!

「原発いらない福島の女たち」2014年度版カレンダーを作成し、販売することになりました。
女たちの活動を記録すると共に、収益の一部は活動費にあてられます。
行動する女たちの写真がたくさん入った、月めくりのものになる予定ですので、
なにとぞご支援くださいますよう、お願い申し上げます。
詳細 http://onna100nin.seesaa.net/article/370258639.html

■発行: 原発いらない福島の女たち
■制作協力: 梨の木舎
■申し込み書: おんなカレンダー申し込み書(PDF)

 頒価:1部1,000円+送料(10部以上は1部800円、送料無料)
 <申込先>
  原発いらない福島の女たち:070-5018-7478(黒田)
  梨の木舎:Mail nashinoki-sha@jca.apc.org Fax 03-3291-8090

愛媛県HP 審議会等開催あんない
http://www.pref.ehime.jp/h12200/singikai/osirase.html

◆愛媛県 伊方原子力発電所 環境安全管理委員会 原子力安全専門部会
7月17日(水曜)13時30分から
リジェール松山 7階 ゴールドホール(松山市南堀端町2-3)
問い合わせ 県民環境部 防災局 原子力安全対策課
Tel.089-912-2352 Fax.089-931-0888
詳細 http://www.pref.ehime.jp/h12200/singikai/documents/anzenbukai.pdf

◆愛媛県 伊方原子力発電所 環境安全管理委員会
7月19日(金曜)13時30分から
リジェール松山 7階 ゴールドホール(松山市南堀端町2-3)
問い合わせ 県民環境部 防災局 原子力安全対策課
Tel.089-912-2352 Fax.089-931-0888
詳細 http://www.pref.ehime.jp/h12200/singikai/documents/kanriiinkai.pdf

◆愛媛県 伊方原子力発電所 環境安全管理委員会 環境専門部会
7月19日(金曜)10時00分から
リジェール松山 8階 クリスタルホール(松山市南堀端町2-3)
問い合わせ 県民環境部 防災局 原子力安全対策課
Tel.089-912-2352 Fax.089-931-0888
詳細 http://www.pref.ehime.jp/h12200/singikai/documents/kankyoubukai.pdf

伊方原発環境安全管理委員 様

2013年7月13日
原発さよなら四国ネットワーク
事務局 大野恭子

伊方原発の再稼働を認めないことへのお願い

 伊方原発環境安全管理委員のみなさまにおかれましては、委員としての重責を担っておられることに敬意を表し感謝を申し上げます。

四国電力が7月8日、原子力規制委員会に伊方原発再稼働の申請をしたのを受け、貴委員会で審議されると聞きました。そこで是非、私ども市民の意見や思いをお伝えしたく手紙と資料を送付させていただきました。よろしくご検討ください。

 福島原発事故は2年4ヶ月たった今、収束はおろか、事故原因の特定さえできていません。当初「津波による電源喪失」を初発の原因としていた東京電力も、今では「地震の揺れによる配管の破壊」を否定できなくなっています。
 また、連日報道されるように、福島第1原発の観測用井戸から高濃度の放射性物質が検出され、汚染は私たちの暮らす自然界で広範囲に広がり続けていることが実証されています。

 このような中、政府は着々と福島県民に対し避難解除をし、賠償も次々と打ちきっています。住民の声が一切聞かれないまま、兵糧攻めのようにして「帰還」が進められているのが現実です。
 取り返しのつかない「ふるさとの喪失」、電力会社の不誠実なデータ隠し、国の「棄民政策」が続く現状で、四国電力の伊方原発再稼働申請を、私たちは許すことはできません。
フクシマの人々の苦悩を無かったかのようにするこの振る舞いに、恐怖すら感じています。
ひとたび事故が起きれば、私たちの暮らす「エヒメ」も「フクシマ」になるからです。

以下に私たちの危惧する伊方原発の問題点を挙げさせていただきました。
是非、貴委員会でご審議いただきますようよろしくお願いいたします。

1.「活動期にある中央構造線系活断層 – 伊方原発沖6km」

 高知大学の岡村眞教授(内閣府中央防災会議の地震・津波専門委員、南海トラフの巨大地震モデル検討有識者会議委員)は、先月6月30日の講演会で、この活断層の長さはトータルで650kmなのに、四国電力は360kmで地震動の想定をしている、右横ずれ断層で伊方原発は震源域の真上に位置している、動けばM8以上と予測、四国電力の想定は甘すぎる、大変危険と警告を発しました。

2.「周期的に起きる南海トラフ地震」

 岡村氏は、過去にはM8.6とM8.4の南海トラフ地震の記録があるのに、前回(1946年)はM8.0と小さかったので、今度は過去最大のM9を予想している、と述べられました。2012年の中央防災会議で震源域が広がり伊方原発も入っている、伊方原発は最大地震動570ガルだが、最近は計測機器の精度向上により1000ガル以上がバンバン起きていることが計測可能になり明らかになってきた、2008年6月14日の岩手・宮城内陸地震で観測された最大加速度は4022ガルで、国の「防災科学技術研究所」が世界で観測された最大値であるとギネスに申請し認定された(2011年1月発表)、大きな地震動になると制御棒が入らない可能性がある、と述べられました。
 
3.「津波への警告」

 都司嘉宣(つじよしのぶ)氏―東京大学地震研究所を定年退職―は、昨年7月29日の講演会で、1596年の慶長豊予地震は中央構造線と連動し伊方付近でも震度6強~7程度の揺れがあった可能性がある、佐賀関の神社が流出したことなどから10.6メートルの津波が推定される、伊方は中央構造線の断層により近いことから、10~15メートルの津波が襲った可能性がある、と指摘されました。南海トラフによる地震については「本震」よりも「余震」で強い揺れが記録されており、中央構造線活断層帯とつながった恐れがあることも指摘されたのです。
 以上のような、最新の知見からして、マスコミが言っている「伊方原発には地震・津波のリスクが少ないので再稼働一番手」という指摘は全くの認識不足であるとしか言えないのです。

4.「中村愛媛県知事の答弁」

昨年6月の県議会で、「動かしても動かさなくても原発はあるのだから危険性は変わらない」旨の答弁を知事はしましたが、稼働中の原発が事故を起こした場合、燃料棒の核分裂生成物が引き続き崩壊する際の崩壊熱が多いため、その温度を下げねばならず、停止中の場合と比較にならない程のエネルギーと作業を要すること、また、炉心溶融などの過酷事故に短時間で移行することは科学的事実です。

5.「プルサーマル運転」

 再稼働を申請している3号機は、プルサーマル運転を行う炉であり、そのMOX燃料には猛毒のプルトニウムが含まれており、事故が起きた場合、ウラン燃料の何倍ものプルトニウムを放出すること、また、使用済みMOX燃料は処理方法も保管場所も決まっておらず伊方原発サイトが超危険な「核のゴミ捨て場」となります。
 ウランのみならず溜まり続けるプルト二ウムは、過酷事故時に放出され、収束不可能な放射能被害をさらに拡大することは、福島原発事故がはっきりと証明しています。

6.「瀬戸内海に面している」

伊方原発は、瀬戸内海という世界有数の生物多様性をもつ閉鎖系水域に面して建てられており、過酷事故が起きれば、瞬時に瀬戸内海が汚染され、そこに棲む多くの生物が被曝すること、また閉鎖性水域であるため、汚染物質が長く溜まり続けることになり、西日本の食糧庫は壊滅的被害を被ることになります。

7.「充分な原子力防災計画が立てられていない」

 昨年9月、愛媛県の防災訓練では、佐田岬半島西側住民の救助のためにヘリコプターと船を用意したのですが、強風と雨のためにヘリコプターは飛ばず、船も岸壁につけられず、結局「救助」できませんでした。
 原発災害は、穏やかな晴天で、海に波もない時を選んで起こるとは思えません。放射能は、風向きによっては短時間で地域を汚染します。原発の西側20km圏内に暮らす住民約5000人の防災・救出計画は、実効性がないと言わざるを得ません。県は住民を見殺しにすると言っているようなものです。
 また、愛媛県は、伊方原発から半径30km以内の地域をUPZ(緊急時防護措置を準
備する区域)として原子力災害対策重点地域として計画を立てていますが、7市町(山口県を入れると8市町)の13万5000人がどのように逃げられるのか、明記されていません。そもそも被害想定が甘く、30km圏内の外の県民の防災対策は完成していないという実態です。
 先日の私たち市民グループと原子力規制委員会との交渉(7月8日)で明らかになったことですが、防災と「原子力規制」はリンクしておらず、防災はあくまで地方自治体の責任であり国はそれを支援する立場だ、ということでした。

 以上、問題点を一部述べさせていただきました。

 これまで私たちが行ってきた要請や申し入れの際、対応した四国電力社員は、私たちの質問に対して「(原発が)絶対に安全であるとは言えない」と答えています。それなのになぜ「安全を前提に再稼動する」と言うのでしょうか。フクシマで起きたことが伊方で起きないと、何故言えるのでしょうか。フクシマと伊方の違いは、フクシマは巨大地震に襲われ、伊方は未だ(・・)襲われていない、ということだけではないでしょうか。

 委員の皆様には、それぞれ専門分野がおありのことと思います。しかし、フクシマが私達に教えてくれたのは、自然は「専門分野の想定」を越えるということです。フクシマの災厄を経験した私たちは、専門分野を越え、「いのち」の上に立って知恵を出し合うべきです。
 私たちは、「再稼働しない」ことこそ今できる最高の、環境安全管理だと考え、委員の皆様の公正と信義を信頼して「再稼働を認めないこと」をお願いする次第です。

以上