Author Archives: Wykanri

再稼働阻止ネットの皆さまへ 伊方集会応援を感謝

堀内美鈴(原発さよなら四国ネットワーク)

6月23日(日)~24日(月)の伊方集会(愛媛県八幡浜市)ではみなさまからあたたかい激励をいただきました。心から感謝申し上げます。

再稼働のトップランナーと言われている伊方原発稼働を止めようと、福島はじめ全国の原発現地の皆さまが知恵を絞り合い、さらに県庁所在地の松山の繁華街で次々とリレートークと素敵なダンスでメッセージを伝えてくださったこと…二度と悲惨な原発大震災を起こさないようにと伊方町と愛媛県に申し入れてくださったことは本当に大きな励ましです。何よりも、現地から参加された方々が現状を訴え、主体的に発言されたことが今後の大きな力に繋がっていくと思います。

八幡浜市の松蔭公民館での伊方集会には80名、伊方原発・伊方町・大街道前街宣・県庁行動には全国から50名の参加でした。(私は見ていないのですが)NHKでも今回の行動について、24日夕方のローカル・ニュースで報道しました。また30㎞圏内の集会参加者が取材を受けて、「私たちがしっかり声を挙げていかんといかん(←いかないといけない:伊予弁です)と思います!」と答えたのも流れたそうです。

伊方原発・伊方町・県庁行動について朝日新聞に掲載記事があります。
下記朝日デジタルにて動画・写真が掲載されています。
http://www.asahi.com/area/ehime/articles/OSK201306240138.html
愛媛新聞、毎日新聞でもとりあげられました。

このあとも、大飯、泊、川内と各地での行動が続きます。皆さんと力を合わせて福島を忘れない!おおいをとめよう!再稼働NO!の思いをつなぎ、大きくして、原発ゼロ社会を目指します。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2013年6月24日 愛媛県知事あて要請書
20130624要請書(PDF)

2013年6月24日

愛媛県知事
中村時広 様

緊急伊方集会
参加者一同
要 請 文
 私たちは伊方原発の再稼働を止めたいと全国各地から集まった市民です。
 
2011年の3月11日に起きたフクシマ事故は収束はおろか、事故原因の特定さえできていません。当初「津波による電源喪失」を初発の原因としていた東京電力も、今では「地震の揺れによる配管の破壊」を否定できなくなっています。また、四国を直撃する南海トラフ地震の予想規模も大きく上方修正されました。
 このような状況であるにも拘らず、四国電力は早期の再稼働に向け、「超えられぬ問題ない」(愛媛新聞2013年4月12日付)として準備を進めています。しかし1号機の放射能水漏れ問題や、他ならぬ3号機の燃料棒に異物が付着していた問題を2ヶ月近く県に連絡しなかった件では、愛媛県知事も不快感を表明されました。

 このことはまさに四国電力の安全性を軽視した姿勢を露呈したとはいえないでしょうか。一体このような通報遅れの原因、もしくは意図は何なのか、その経緯を伊方町民や県民に説明することこそ四国電力が今、すべきことなのではないでしょうか。
 四国電力が全ての事故を過小評価し、情報隠しをするのではないかとの私たちの疑念は膨らむばかりです。このような中での伊方原発再稼働などあり得ません。
 また、私たちは伊方原発について、以下の理由からも絶対に再稼働してはならないと考えています。

1. 中村愛媛県知事は昨年6月の県議会で、「動かしても動かさなくても原発はあるのだから危険性は変わらない」旨の答弁をしましたが、稼働中の原発が事故を起こした場合、燃料棒の核分裂生成物が引き続き崩壊する際の崩壊熱が多いため、その温度を下げねばならず、停止中の場合と比較にならない程のエネルギーと作業を要すること。また、炉心溶融などの過酷事故に短時間で移行すること。

2. 再稼働を予定している3号機は、プルサーマル運転を行う炉であり、そのMOX燃料には猛毒のプルトニウムが含まれており、事故が起きた場合、ウラン燃料の何倍ものプルトニウムを放出すること。

3. 伊方原発は、瀬戸内海という世界有数の生物多様性をもつ閉鎖系水域に面して建てられており、過酷事故が起きれば、瞬時に瀬戸内海が汚染され、そこに棲む多くの生物が被曝すること。また閉鎖性水域であるため、汚染物質が長く溜まり続けること。

4. 南海トラフ巨大地震は、今後30年間で起こる確率が60%~70%(M8の場合)、経済被害の想定は愛媛県内だけでも10兆円、断水停電9割と四国孤立の怖れがあると発表されているにも関わらず、原発震災を想定外としたずさんな評価のままであること。長期間の停電が全電源喪失からメルトダウンにつながることこそがフクシマ事故の教訓の1つであるはずです。

5. 全国一の長い半島である佐田岬半島で過酷事故が起きた際の、実効的な町民の避難方法も避難場所も確立していません。原発事故後の福島が「国の棄民政策」と「電力会社の責任放棄」のもとに打ち捨てられていることを考えた時、国や電力会社には原発被災地や私たちを救う能力も誠意もなく、不可能であることが明確になったこと。

 原発立地県の長として愛媛県民はもとより、全ての市民の生命と財産を守るため、伊方原発を再稼働させないでください。私たちのこの豊かなふるさとを、未来に続く命を守ってください。

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(IWJ) 2013/06/23
愛媛:止めよう伊方原発再稼働!集まろう!緊急伊方集会!in 八幡浜
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/86509

(このイベントは終了しました)

再稼働阻止めざして討論集会のお知らせ(事務局)

日時 2013年7月1日(月)19:00~ (18:30開場)
場所 スペースたんぽぽ(千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル4階)
資料代 500円 (事前予約不要、どなたも参加可)

内容
• 最近の動き(原子力規制委、原発立地地元の活動、今後の取り組み ほか)
• 問題提起(柳田、天野、八木、岩下)

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原子力規制委員会は、今年に入って数回のパブリックコメントを実施しましたが、そこに寄せられた様々な意見、厳しい意見を全く取り入れず、骨子案ほぼそのままの新規制基準を前倒しで決定しました。

この新基準は恐らく閣議決定を経て7月上旬には施行され、その後、各電力会社から再稼働申請が出はじめ、原子力規制委による実質的な審査がはじまり、早ければ年内に数基の原発の再稼働が認められる可能性があります。

再稼働阻止ネットでは、この重要な局面に、いかにして再稼働を阻止するか、いかにして大飯原発を止めるかを議論する場を設けます。ぜひご参集ください。
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主催 再稼働阻止全国ネットワーク
問い合わせ
メール info@saikadososhinet.sakura.ne.jp  TEL 070-6650-5549
FAX 03-3238-0797(再稼働阻止全国ネットワーク宛、と明記して下さい)


関連情報

Ourplanet-TV 2013/06/19 原発「新基準」決定に抗議の声~複数原発が再稼働申請へ
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1606

一部抜粋 : 原子力規制委員会は19日、原発再稼働の前提となる原発の「新規制基準」を決定した。閣議決定を経て7月8日に施行し、同日より電力会社の再稼動申請を受け付ける。審査には6ヶ月程度を見込んでいる。委員会の傍聴につめかけた市民からは、検討内容が不十分だとして抗議の声が上がった。

FFTV速報 2013/06/19 原発「新規制基準」決まる~拙速で住民・被災者無視
http://www.youtube.com/watch?v=g9pte_Gozk8&feature=youtu.be&t=2m20s
2m20s~ 第11回原子力規制委(2013/6/19開催)傍聴席からの映像

(当日の会議資料は膨大だったが、委員らは議論を深めることなく、ほとんど出来レースのように新基準策定が宣言された。今後、閣議決定を経て施行される見込み。新規制基準に関して実施されたパブリックコメントの内容は公開されたが、その中から骨子案に取り込まれた対応はほぼ皆無と言える。)

第11回原子力規制委員会 2013/6/19開催
 議事録 http://www.nsr.go.jp/committee/kisei/data/20130619-kisei.pdf
 配布資料 http://www.nsr.go.jp/committee/kisei/20130619.html

(このイベントは終了しました)

6/29(土)30(日)★大飯1周年行動にご参加ください
大飯原発を止めよ! 全国原発再稼働阻止!

問い合わせ・申込み
 070-6650-5549 再稼動阻止全国ネットワーク または 090-1791-1105(八木)

日時 2013年6月29日(土)~30日(日)
場所 集会:小浜市内、おおい町、抗議・アピール:大飯原発まえ
主催 再稼働阻止全国ネットワーク

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 私たちは忘れない!1年前の大飯原発ゲートでの36時間にわたる闘いを。車列バリケードと止むことのない再稼動反対!のコール、鳴り続けたドラムの音、座り込み、多くの若者達の叫び、子どもを抱いた若い母親、年配者も若者も一つとなったスクラム・・・。再稼動を阻止し、脱原発を実現していく新しい闘いはそこから始まった。再稼動阻止全国ネットワークもその闘いを引き金として生まれた。
 1年後の今、再度大飯原発の前に立とう!全国で唯一稼働している大飯原発を止め、稼働原発ゼロを実現するために。そして今秋から嵐の如く始まろうとする再稼動を全国の力で阻止していくために。1年前の闘いを今一度思い起こし、今からの闘いへの力としていくために。
 再稼動阻止全国ネットワークはバスツアーでの参加を呼びかけます。
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行程
6月29日(土)午前8時集合(新宿駅西口スバルビル前)8時15分出発(バス1台)
  →小浜市・明通寺 コンサート、中嶌哲演さん・木原宗林さんのお話

6月30日(日)午前中 全国交流会(大飯町・大島公民館)  
13時半 全国集会(大島公民館)→ 大飯ゲート前デモ(16時終了予定)→帰京 22時頃(新宿西口)
費用 1人10,000円程度※(バス代+宿泊費)
 ※交通費カンパのご支援をいただき、旅費を予定より安く設定することができました。


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(現地主催団体ホームページ)STOP☆大飯原発再稼働 現地アクション
http://anti-restarte.jugem.jp/?eid=1

Blog vs. Media 時評 2013.06.23
迷宮型原発事故は装置依存の新規制基準で防げず
http://blog.dandoweb.com/?eid=163211

 「世界一の厳しさ」と自称の原発の新規制基準が7月から施行されます。安全装置類でがちがちに固めた新基準の死角は、スリーマイル島事故のような迷宮型に対応していない点だと原発取材が長い立場から指摘します。もともと原発で過酷事故が起きるとすれば、熟練した運転チームでも対処しきれない迷宮型が最もあり得ると考えられてきました。福島原発事故のような全電源喪失はそうそう起きるものではないと思われていたから手抜きがあり、その穴を一気に塞ぐのが新基準です。しかし、福島原発事故によって運転チームの熟練度が考えられていたより恐ろしく低いと判明しました。

時事通信の《原発新基準、正式決定へ=地震、津波想定を厳格化-施設対策は一部猶予・規制委》にある図を見ても、防潮堤、外部電源多重化、テロ対策でもある第2制御室、活断層判断の厳格化、電源車の高台配置などハードウエア整備ばかりが並んでいます。

新潟県知事が「事故の検証・総括がないままハードに偏った規制基準・・・つづきを読む

 
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関連記事

2011.12.26 恐ろしいほどのプロ精神欠如:福島原発事故調報告
http://blog.dandoweb.com/?eid=136488

2011.12.19 東電技術力は2級品:NHKスペシャルで確認
http://blog.dandoweb.com/?eid=136078

JanJanBlogより、論説を紹介します(2013年 6月 21日 15:45)

「安全神話の改訂」にすぎない原発新規制 (著 上岡直見)
http://www.janjanblog.com/archives/97370

 2013年6月19日に、原子力規制委員会は新たな規制基準を発表した。たしかに福島事故前よりは厳しくなっているものの、福島事故と同程度の事態に対処できるようにしただけであって「安全神話の改訂」にすぎない。

たとえば強い地震動によって制御棒が挿入できず核暴走が発生したらどうするのか。また圧力容器・格納容器とも多数の配管が貫通している。容器そのものが損傷しなくても、それらの配管が損傷すれば圧力容器・格納容器に穴が開いたのと同じ状態になる。

これらの事態になると、防護服を着ても現場にいられないレベルの放射線が放出されるので、いくら複数の移動式ポンプなどを用意していても使いようがない。「緊急時対策所」に避難しても、室内の放射線量がどんどん上がってくるのを待つだけで外部から救助にも行けない。BWR(沸騰水型)に対する・・・(つづきを読む)

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イベント紹介

日弁連シンポジウム 公共事業とわたしたちの未来vol.2
「国土強靭化」と「被災地復興」のいま、「新しい」公共事業と「地域経済」のこれから
http://www.nichibenren.or.jp/event/year/2013/130706.html
2013年7月6日(土)13:00~16:30 弁護士会館 参加費 無料


上岡直見記者のプロフィール

JanJanニュース創立から参加している。交通政策・環境政策がテーマ。「政治談議」でなく論理と数字で評価することを重視。

パンフレット紹介
「9・16原子力ムラの責任を問う」シンポジウム講演記録
「原子力規制委員会」の「再稼働基準」づくり批判


昨年9月16日、再稼働反対!全国アクション主催で開催した「9・16原子力ムラの責任を問う」シンポジウムの講演記録パンフが完成しました。(講師 石丸小四郎さん、田原牧さん)

昨年6月に法案通過、そのあと3カ月以内に発足と定められ、シンポ開催後の9月19日に、規制委員会とその事務局を担う規制庁が稼働を始めました。

それから9カ月が経過してもやはり、推進のための規制で、福島事故を顧みることなく、保安院の体質があからさまに引き継がれている状況は、全く変わっていません。

ぜひお読み頂きたい1冊です。

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再稼働阻止ネット事務局で受け付けています。

頒価 1冊:500円 送料:80円(3冊まで) 2013年6月10日発行 B5版26ページ

● お申込み先(メール) info@saikadososhinet.sakura.ne.jp
● 冊数と送付先(氏名・住所)をお知らせください。
● 料金は同封する郵便振替用紙にてお振込みください。
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ゲンダイネット(2013年6月21日11時26分)
再稼働ありき、原発「新・規制基準」のデタラメ
http://news.infoseek.co.jp/article/21gendainet000188813

一体どこが厳しくなったというのか。原子力規制委員会が19日、正式決定した原発の「新規制基準」のことだ。

新基準は、シビアアクシデント(過酷事故)対策として、想定される最も大きな津波を「基準津波」とし、原発敷地内に浸水させないよう義務付けたほか、浸水が想定される場合には「防潮堤」の建設を要求。活断層の真上には原子炉建屋など重要施設を認めないことも明確化し、放射性物質を外部に逃すための「フィルター付きベント」の設置を求めた。

田中俊一委員長は「世界最高水準の規制」と自画自賛していたのだが、「安全よりも再稼働を優先させている」と怒りの声(中略)

<福島事故の原因は不明のまま>

 「“抜け穴”はほかにもあります。格納容器が大きいタイプの原発のベント設置や、原発を操作する中央制御室が使えなくなった場合に備えた『第2制御室』などの整備について、5年間の猶予期間を設けたことです。地震や災害は明日起きてもおかしくない。それなのに、なぜ猶予期間が必要なのか。原発を再稼働したい電力会社に配慮したのはミエミエです」(科学ジャーナリスト)

再稼働ありきのザル基準は明らかである。
(つづきを読む)

新規制基準確定に抗議する声明
「経済よりも命」「再稼働よりもフクイチ収束」を

(2013/6/19 再稼働阻止全国ネットワーク 事務局)
 本日19日(水)、原子力規制委員会定例会議で新規制基準を確定すると聞き、私たち「再稼働阻止全国ネットワーク」は原子力規制委員会によるあまりに拙速で不当な規制基準作成に対してここに強く抗議します。

 以下に、多数ある問題のうちの一部を記して抗議し、新規制基準の再検討を要請します。

1.福島原発事故の検証はできていない
 特に、国会事故調が地震によるICや配管の破断を疑っているにもかかわらず、この調査は東電により先延ばしされてきた。フクイチを繰り返さないための新基準であるならば、フクイチ事故を徹底的に究明し検証してから基準を造るべきである。

2.フクイチの収束作業に専念するべき
 ネズミ停電や大量の放射性汚染水対策問題が象徴するように、フクイチの廃炉への道は先が全く見えていない。規制委員会がまずやるべきことは、新基準を作成して既存原発を再稼働することでなく、フクイチ廃炉作業を東電任せでなく国の責任で、確実に安全に進めることである。

3.既存原発の再稼働に配慮した新規制基準は危険
 過酷事故が起こったらもうどうしようもない。過酷事故後の状況は非常に想定が難しく、シビアアクシデント対策で対応することは不可能である。
 同様に放射性物質放出を前提とした災害対策・避難は各地域の地理的配置や道路状況などを考慮すると非常に難しい。更に地震・津波・火山爆発などが原因で原発事故が起こった場合には避難が非常に困難であることをフクイチ事故が明らかにした。
 また、立地審査指針の見直しを実施せず審査に取り込まないことも安全性無視を現わしている。

4.「トイレ無きマンション」はやめよう
 核燃料サイクル計画は破綻しており、「トイレ無きマンション」の解決無しで原発を稼働させることは最早許されない。日本学術会議が高レベル放射性廃棄物の処分について、政策の抜本的見直しを提言し、地層処分では保証できない、「総量の上限の確定」と「総量の増分の抑制」をするべきと主張している。

5.パブコメ意見を無視するな
 2回のパブコメでそれぞれ3000件、2000件を超える意見が出されたのに、多くの重要な意見を全く無視して新規制基準を確定した。公開性・透明性の観点からも大問題である。

6.地元は怒っている、嗤っている
 災害対策指針を原発立地・周辺地域に提示して防災計画、防災訓練を強要したが、地元では余りに非現実的な計画と訓練に対して怒り嗤っている。地元への丁寧な説明会を繰り返し、行政・議会・住民の理解を得てから新基準を確定するべきである。
 
7.地震列島日本で原発を動かすな
 近年、基準地震動を超える地震が各原発サイトで多発し、活断層として国がマークしていない地域で大地震が発生している。にもかかわらず、新規制基準では3次元地下構造の解析を事業者に命じただけである。これでは多くの国民の不安は消えない。また、ブラックボックス化し事業者任せにした地下構造解析とその評価結果を誰も保証できない。

8.事業者任せの調査は信用できない
 破砕帯調査で更田委員が指摘したように、地質調査や3次元地下構造解析を始め多くの非常に重要な調査を事業者に任せている。事業者の調査や報告が全く信用できないことは、過去の原発の歴史が示している。新規制基準はクリアするべき最低基準であり事業者に安全姿勢を要求しているが、これも全く期待できない。

9.事業者への配慮で安全をないがしろに
 シビアアクシデント対策に5年猶予を与え、40年廃炉のはずが延長使用を認めようとする、などなど、事業者と既存原発に配慮して、安全性をないがしろにしている。

安全よりも再稼働を優先させる原子力規制委員会
危険な原発「新規制基準」の拙速な決定に抗議します
(原子力規制を監視する市民の会)
http://goo.gl/0p7bu

本日、原子力規制委員会は、原発の新規制基準を決定しました。私たちは当初から新規制基準策定にしっかりと時間をかけ、原発被災者や国民の声を反映させるべきことを提言してきましたが、これらの提言はまったく無視されてしまいました。

規制基準は、検討のあり方からして問題でした。検討チームには、原発に対して慎重な意見をもつ専門家は加わっておらず、意見は電力会社から聞くだけで、立地地域住民、福島原発事故の被災者の意見を聞くことはしませんでした。

パブリック・コメントでは検討のあり方も含め、多くの意見が提出されました。外部事象の事故想定などごく一部の意見が取り入れられましたが、ほとんどが無視されました。
新規制基準には、福島原発事故の検証は未解明で、地震による影響ついて反映されていない、フィルタ・ベントを活用させ、格納容器の構造的欠陥に目をつぶる、可搬設備を多用するなどの問題があります。
(つづきを読む)

連絡先:原子力規制を監視する市民の会
東京都新宿区神楽坂2-19 銀鈴会館405号
090-8116-7155  阪上武

緊急提言「原発再稼働を3年間凍結し、
原子力災害を二度と起こさない体系的政策を構築せよ」
 (原子力市民委員会)
http://www.ccnejapan.com/?p=972

緊急提言 骨子

第1提言(原発ゼロ社会へ向けての政策転換を軌道に乗せる)

政府は原発ゼロ社会を目指すという原点に立ち返り、その円滑な推進のための法令改正等を、今後最大限の努力を傾けて推進する必要がある。そうした原子力政策転換が軌道に乗るまでの間、原発再稼働を凍結すべきである。政策転換は早いほどよいが、それが抜本的な転換であることを考えれば、最低3年間の凍結が必要である。この3 年間という時間は、原子力安全確保システム全体の抜本的強化、および原子炉の規制基準の抜本的強化のためにも必要である。なお政策転換の進捗次第では、大幅な期間延長が必要となることも見込んでおかねばならない。

第2提言(原子力災害防止システムを建て直す)

原子力規制委員会は、2013年7月18日までに新規制基準を策定し、それにもとづいて既設原子炉の安全審査を行なおうとしている。それにより既設原子炉が次々と新基準に適合すると判定されるに違いない。しかし新基準に適合することは、その原子炉において過酷事故が起こらず、また周辺住民に大きな被害を与えないことの十分条件にはならない。原子力災害防止システムの全体的な建て直しへ向けて、解決しなければならない課題は多い。

第3提言(原子炉システムの新規制基準を作り直す)

現在まとめられようとしている新規制基準案については、これを中間報告扱いとし、それに関する主要な争点について十分な時間をかけた公聴会(パブリック・ヒアリング)を実施すべきである。それをふまえて新規制基準案を決定し、その内容が適切であるかどうかについて、広く国民の意見を聞き、社会的な合意を形成する必要がある。

PDF版

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関連情報
6月19日(水)11:00~12:30 緊急提言に関する記者会見

映像(IWJ)http://iwj.co.jp/wj/open/archives/85826