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【地域の活動紹介】原子力規制委員会が新規制基準適合性審査の一環で川内原発の現地調査に入ったことに対し、地元市民グループなどが抗議行動を行いました。その際、市民団体から出された申入書を紹介します。

2014年4月3日

原子力規制委員会
委員長代理 島崎邦彦様

申 入 書
反原発・かごしまネット
 代表 向原祥隆
[住所表記を省略]

 原子力規制委員会は3月13日、九州電力川内原発1、2号機を優先的に審査することを決めました。

 しかしながら、私たちが指摘してきた多くのことが、積み残しのままになっているのではないでしょうか。一たび川内原発が爆発事故を起こせば、鹿児島県全域が壊滅しかねません。規制委員会には、下記の事項について、きちんとした結論を出し、公開するよう申し入れます。

(1)原発周辺の活断層の存在をすべて解明すること

①地震調査研究推進本部地震調査委員会が示した以外の活断層を明示すること
理由:2013年2月発表の長期評価は、いわば中間報告であることが議事録を見ればよく分かる。地震調査委員会の議事録には「委員:断層図を見る限り、今回指摘された個所以外にも、多数の断層変異が認められる」(2012.7.26)「委員:今回のように生データを見ると『活断層が存在するのは明らか』」(同)「委員:電力会社の資料を見る限り、市来断層の延長部の海域には、少なくとも何条かの活断層がある。それは膨大な作業量となるだろう」「主査:それらは原子力保安院の会議で行う作業である」(2012.6.25)という文言が並ぶ。
保安院なき今、地震調査委員会が示した以外の活断層を評価するのは、規制委員会の責務である。

②FA(甑断層)の東端を明示すること
理由:地震調査委員会の議事録に「委員:FA断層の東端はどこか等の読み直しが必要となる」(2012.6.25)との文言がある。東に延びれば、川内原発に一層近づく。

③FC(甑海峡中央断層)の北端を明示すること
理由:「委員:FC断層がさらに北に延びる可能性についてはどうするか」、「主査:FC断層がFA断層を止めているということか」、「委員:そのように見えるということである」「事務局:その可能性があるということである」(2012.6.25)との文言がある。北に延びれば、川内原発に一層近づく。

④川内川河口推定断層の存否を明示すること
理由:川内原発1kmの川内川河口推定断層は橋本他論文(1972)によって広く知られる。事実、川内川河口の両岸に20~30mのMIS5e(12.5万年前の海成段丘面)があり、下山論文(1999)には河口-36.1mにMIS5eがある。河口が50~60m陥没構造にあることを示す。九電はこの事実を無視している。

⑤炉心から800mの距離にある断層が活断層でないことを明示すること
理由:炉心からおよそ800mにある林道露頭に幅20cmないし30cmの破砕帯を伴う断層がある。その中心部分には軟らかく、指でこねることのできる断層粘土が存在する。こういう性状を持った断層は少なくとも3本、近接して観察される。断層粘土の軟らかさから、12~13万年前以降に動いた活断層の可能性が極めて高い。

(2)火山災害に対する安全性の根拠を明らかにすること

①桜島の考えられる最大規模の噴火を明示すること
理由:文明、安永、大正等の噴火が知られるが、これ以上の噴火はあり得ないのか、最大級の噴火はどの程度になるのか。

②大規模火砕流の到達しない根拠を明示すること
理由:川内原発直近3kmには、2万7千年前の姶良カルデラによる入戸火砕流、10万5千年前の阿多カルデラからの阿多火砕流の露頭があり、到達したことは明らかである。九電は火砕流の可能性は極めて小さいとするが、何の根拠もない。

以上

【地域の活動紹介】原子力規制委員会が新規制基準適合性審査の一環で川内原発の現地調査に入ったことに対し、地元市民グループなどが抗議行動を行いました。その際、市民団体から出された申入書を紹介します。

2014年4月3日

原子力規制委員会
委員長   田中 俊一様
委員長代理 島崎 邦彦様

優先審査についての申し入れ

新規制基準への適合性審査に10原発17基が申請されている中、3月13日、貴委員会は、川内1・2号機を優先的に審査することを決定されました。

その理由が基準地震動を九州電力が柔軟に見直した数値が「妥当」との評価が決め手になったというものでした。九州電力の基準地震動の策定については、専門家によると過小評価であると指摘があり、基準地震動の策定見直しの必要があります。九州電力の基準地震動の数字と取り組み姿勢だけで審査優先されたとあっては、私たちは納得できません。それでは、規制委員会は、再稼働ありきで、ことを進めているとしか受け取れません。

 また、本日は、敷地内断層の観察となっていますが、原発の安全性は敷地外の断層も徹底的に調査して初めて得られものです。

原子力規制委員会が、かつての原子力安全・保安院と体質が異なる委員会になったことを証明するためにも、原発に批判的な専門家の意見も踏まえた、原発立地住民に信頼される審査をされるよう求め、下記のとおり申入れます。

  1. 活断層については敷地内だけでなく敷地外のものも徹底的に調査すること
  2. 基準地震動策定を見直し、過小評価でごまかさないこと
  3. 火山、火砕流、火山灰についても徹底的に調査し検討すること
  4. 審査に、原発事故避難計画とそのシミュレーションをいれること
  5. 審査書案をまとめた後に開催される公聴会は、自治体ごとに開催し、原発に批判的な専門家も招へいすること
川内原発建設反対連絡協議会
川内つゆくさ会
<鳥原 良子>

【地域の活動紹介】2014年3月、脱原発ネットワーク・九州など市民団体が九州電力に対し、公開質問状を提出しました。

全文(PDF)

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(2014年2月4日配信 たんぽぽ舎メルマガTMM2082より)

1月20日(月)、再稼働阻止全国ネットでは原子力規制庁に対して「再稼働に至る手続き」「地元の理解に関する質問および要請」等の交渉を行いましたが、原子力規制委・規制庁が抱える大きな矛盾について、あらためて皆さんに考えていただくために、交渉に参加された方の報告を掲載します。

原発を推進したい自治体の首長は、原子力規制委が作る「審査書」を「お墨付き」として掲げるつもりですが、「審査書」で無事故は保証されません。その上、万が一事故が起きた場合の対策(原子力防災)は、自治体が全責任が負うこととされています。新規制基準は「世界最高水準」などではなく、「最低のボーダーライン」なのだということを、多くの方々にご理解頂ければと思います。  (事務局)


報告者:堀内美鈴(伊方原発50km圏内住民有志の会)、伊方原発現地から

規制委の基準を満たした原発でも、事故は起きます-規制庁の回答
100%安全ではなかった「規制基準」、安倍首相の「ウソ」

1月20日(月)に原子力規制庁との院内交渉集会(再稼働阻止全国ネットワーク主催)に参加した。昨年6月に続く今回の交渉では「原発再稼働についての「立地・周辺地域」の了解」がテーマだった。
 私の住む愛媛県では、四国電力伊方原発3号機(プルサーマル発電)が規制委員会に再稼働を申請し、審査を受けているところだ。

瀬戸内海沿いを走る下り列車の車窓からは、進行方向はるか左手に伊方原発を、そして右手には松山平野を一望できる。距離にして約60km。真っ青な海原には遮るものが無く、天気次第で風は一気に伊方から県都松山に吹くだろうと実感する。狭い国土の海に面して建てられた48基の日本の原発。そこで過酷事故が起きれば、放射能は全土におよび、被曝によって遺伝子を傷つけられた生き物たちは世代を超えて健康被害に脅かされ続けることになる。実際、2011年に事故は起きた。いまも東電福島第一原発では溶け落ちた核燃料がどこにあるか分からず、’液体核燃料’と呼べるほどの高濃度放射能汚染水が太平洋に垂れ流しのままだ。

伊方の場合、日本一長い佐田岬半島の根元にある原発で事故が起きれば、瀬戸内海という閉鎖水域への汚染水流出に加え、半島全域の5000人が一瞬にして逃げ場を失い、生命の危険にさらされる。一人も被曝させずに一斉避難などできないことを、自治体も認めている。原発事故は絶対に起こしてはならない。事業者も国も、誰も、原発事故を収束させることができないのだから。事故現場は高線量の被曝を強いられる「生き物が住めない場所」になる。原子力防災では事故が起きてからどんなに対策を講じても手遅れなのである。

原発立地自治体と周辺住民が原発の再稼働を了解するか否か、それは規制庁の「規制基準」を満たした原発では絶対に事故は起こらないのか?ということにかかっている。昨年7月の愛媛県の伊方原発環境安全管理委員会(※)の全体会では、委員の一人で伊方町の隣接自治体の八幡浜市議会議長から「新規制基準を満たせば安全と言えるのか?」との質問が出た。しかし、そのとき規制庁から「事故は起こらない」という回答はなかった。

そこで、今回の交渉で、規制庁に同じ質問をした。立地自治体住民として、事故の危険性を前提にして再稼働を受け入れることはできないからだ。

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【質問】「規制基準を満たした原発でも事故は起きますか?」

【回答】規制庁: 「規制基準」を満たした原発でも事故は起きます。この基準は最低のもので、あとは事業者の責任です。規制庁の役割は審査することであり、審査結果と審査過程を国民に丁寧に説明していくまでで、地元了解をとることはしません。

地元への「説明」と「了解」は切り離すというのが政治的判断です。政治的判断を含む了解手続きに、規制庁はタッチできません。…放射能の拡散シミュレーション・モデルにも限界があります。その結果、どうするかは自治体と住民、および事業者で判断してください。
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この答えから分かる通り、規制庁には一つ致命的な視点が欠けている。それは、世界最悪の原発災害がいまだ収束していないにもかかわらず、原因究明も総括もしないまま、原発事故が起きることを前提に、最低レベルの基準で原発の再稼働審査をするという、規制庁にあるまじきことをしているということ、何よりもその自覚の無さである。しかも、「住民の了解」に関与しないといっても、自分たちが合格を出した原発で事故が起きれば、多くの生命が被曝に苦しめられ、住む場所を奪われるといった被害が伴うのである。

一国の原子力規制機関として、これも全く社会的に受け入れられない。規制庁は、立地自治体とその周辺住民の生命と財産を守るために原子力を「規制する」という最も大切な使命を果たしていないのである。

規制委員会の再稼働へ向けた審査が進んでいる今だからこそ、「基準に合格した原発でも事故は起きる」と規制庁自らが認めたことを、一人でも多くの人に伝えたい。

東電福島第一原発事故の収束、原因究明と総括をすることが、原発事故が絶対に起こらないようにするための原子力防災対策である。原発の再稼働審査の前に、規制庁と日本の原子力行政こそ国民の厳しい審判を受けるよう、強く求めたい。

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注)愛媛県伊方原子力発電所環境安全管理委員会:
原子力規制委員会による四国電力伊方原発3号機(伊方町)の再稼働審査を検証する。環境専門部会委員と原子力安全専門部会委員を含む31名の委員で構成。

3月13日、原子力規制委まえ緊急要請・抗議行動において、以下の要請書を提出しました。(再稼働阻止全国ネット 事務局)

PDF版

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原子力規制委員会 委員長 田中俊一様
  委員 島﨑邦彦様、更田豊志様、中村佳代子様、大島賢三様
原子力規制庁 長官 池田克彦様、次長 森本英香様

再稼働審査を止め、イチエフ汚染水対策・廃炉化に専念せよ!
UPZ30km、年間100mSv安全、年間20mSv帰還を撤回せよ!
立地・周辺地域の事前了解手続きを強化・拡大せよ!

2014年3月13日 再稼働阻止全国ネットワーク
私達は、原子力規制委員会に対して、昨年9月11日、9月25日、10月23日、12月11日、本年2月19日に「再稼働審査は止めて汚染水対策に専念せよ!」と訴えてきた。また、本年1月20日には、原発再稼働決定手続きと立地・周辺地域の了解等について参議院議員会館で規制庁担当者と直接交渉をした。

東電福島第一原発(以下イチエフ)では、放射能汚染水じゃじゃ漏れで汚染水タンクが貯まるばかりか、ストロンチウム500万Bq/ℓの高濃度汚染隠しが明らかになり、IAEAからも薄めて海洋放出を検討するように提案され、総量規制管理が守れない状態である。また、1~3号機原子炉の状況は不明で、4号炉プールからの核燃料棒取り出し作業中である。新たなアクシデントや自然災害による制御不能、労働者の被曝と労働者のイチエフ離れを私達は懸念している。イチエフ廃炉への工程も延ばし延ばしで、福島の人たちの人生設計が不可能な状態だ。

にもかかわらず、規制委・規制庁は本日の定例会合で「議題2 新規制基準適合性審査の状況について」を議論する。新規制基準に照らしてどの原発を優先して「審査書」作りに着手するかを決めようとしている。私たちが心配のあまり提出した懸念を全く無視するものだ。

今一度、規制委・規制庁の発足とこの1年余りの実施施策を振り返ってみよう。
「原子力マフィア」出身の委員長や委員、原子力安全・保安院から横滑りの規制庁職員、元警視総監の規制庁長官により、2012年9月に発足した原子力規制委員会は、東電福島原発事故の状況を明らかにせず汚染水対策・事故収束・事故検証・廃炉化等、当然実施すべき手立てをしないままに、私たちを欺きながら、巧みに既存原発の再稼働を目論んで、次の施策を実施してきた。
 1 原子力災害対策指針の制定と防災計画・訓練の押しつけ、特に間違いだらけの拡散シミュレーションによる30km圏への影響範囲の限定
 2 イチエフ事故検証も不十分なままでの、再稼働ありきの「新規制基準」の制定
 3 被曝健康被害について年間100mSv安全・年間20mSv帰還など、被害者の被曝を容認する非科学的考え方の提言
 4 3.11事故を真摯に受けとめる外部有識者を入れずに、規制委・規制庁のみで「新規制基準」適合性審査を実施し、決定

以上の認識にたって、私達は次のことを要請する。

1 規制委・規制庁は、福島第一原発の放射能汚染水対策・廃炉化に専念しなさい
規制委設置法でいう「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資する」ために今なすべきことは、放射能汚染水対策と廃炉化を世界の英知を集めて実施することだ。

2 規制委・規制庁は、原発再稼働のための審査を中止しなさい
(1) 発電用軽水型原子炉の新規制基準は、住民の生命・健康よりも既存原発の稼働を優先させている。
(2) 再稼働の為の審査は直ちに中止しなさい

3 規制委は、100mSv/年以下の安全、20mSv/年以下の帰還を押しつけるな!
規制委は二つの検討チームによる提言で2013年3月に「健康管理のあり方の提言」として100mSv/年以下の被曝で健康リスク増が無いと誤解する文を挟み込み、11月20日に「帰還に向けた安全・安心対策」として20mSv/年以下の地域に被害者が帰還することを容認した。「有意差無し」と「影響なし」とを混同し、被害者の健康よりも「安全・安心」を押しつける非科学的暴挙だ。せめて「チェルノブイリ基準」(5mSv/年以上:移住義務ゾーン、1mSv/年以上:移住権利地域)を遵守するべきだ。

4 規制委・規制庁は、立地周辺地域の事前了解手続きを無視するな、また了解対象となる住民の対象地域を拡大せよ、UPZ30km圏では狭すぎる。
島根原発から30km圏の出雲、安来、雲南の3市長が要望したように、また鳥取県と島根県との覚書にあるように、事前了解の対象範囲を周辺自治体に広げよ。
また、30km圏外にも放射能汚染が発生しうることは飯館村の被害が実証している。
さらに、地域ごとのワーキングチームによる防災計画・避難計画の状況を公表せよ。

以上、「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全」のために規制委・規制庁が今なすべきことは、原子力マフィアの要請に答えて再稼働審査を拙速に実施することではなく、福島の被害者が訴えるように福島第一原発の放射能汚染水対策、収束作業・廃炉対策に専念することである。

以上、規制委員会・規制庁に強く申入れするとともに、後日回答を求める。

—–
再稼働阻止全国ネットワーク
 メール  info@saikadososhinet.sakura.ne.jp
 TEL 070-6650-5549   FAX 03-3238-0797(再稼働阻止全国ネットワーク宛と明記)
 (東京都千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル5F たんぽぽ舎気付け)

3月13日、原子力規制委まえ緊急要請・抗議行動において、急きょ地元鹿児島と福井からかけつけてくださった方による抗議文を紹介いたします。(再稼働阻止全国ネット 事務局)

抗議文(PDF) かごしま反原発連合有志 副代表 松元 成一さんから

抗議文(PDF) サヨナラ原発福井ネットワーク 若泉政人さんから

なお、鹿児島では3月16日に原発反対の1万人集会を予定しています。

~未来への選択~
3.16さよなら原発! かごしまパレード
3月16日(日) 10:00~16:00 テンパーク(中央公園)
http://goodbyenukes-kagoshima.jimdo.com/

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原子力規制委員会の「川内原発を審査審査」についての関連報道

川内原発を優先審査 規制委 再稼働新基準で方針(3月13日、東京夕刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014031302000255.html
※「5年猶予」によりフィルター付ベントは計画段階、緊急時対策拠点も
代替施設のまま、など問題点を指摘。

川内原発を優先審査 規制委、今夏にも再稼働(3月13日、日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG13008_T10C14A3MM0000/

規制委が九電川内原発の優先審査へ、再稼動1番乗りの公算大
(3月13日、ロイター)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA2C00X20140313
※「会合を傍聴していた反原発派からは「再稼働ありきだ」などと抗議の
声が挙がった」と。

川内原発 優先的に安全審査(3月13日、NHK、動画あり)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140313/t10015938001000.html

川内原発 再稼働第1号の可能性高まる 審査は最終段階に
(3月13日、TBS Newsi)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2147982.html
http://www.youtube.com/watch?v=SP_YxkqzUV8

[川内原発]火山対策ほぼ白紙 過去に火砕流到達も(3月13日、SankeiBiz)
http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/140313/cpd1403131906001-n1.htm

「川内原発周辺に活断層」専門家が指摘、調査要求(2月28日、京都)
http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20140228000107

3月13日、原子力規制委まえ緊急要請・抗議行動において、グリーン・アクションなど5団体共同が提出した緊急要請書と、たんぽぽ舎が提出した抗議要請書を紹介します。(再稼働阻止全国ネット 事務局)

◆緊急要望書:「優先審査」をやめろ!汚染水対策を最優先せよ! 川内原発の基準地震動は過小評価・・地震規模を武村式でやり直すべき
(反原発・かごしまネット/玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会/グリーン・アクション/美浜の会/原子力規制を監視する市民の会)

抗議要請書 (たんぽぽ舎)

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原子力規制委員会の「川内原発を審査審査」についての関連報道

川内原発を優先審査 規制委 再稼働新基準で方針(3月13日、東京夕刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014031302000255.html
※「5年猶予」によりフィルター付ベントは計画段階、緊急時対策拠点も
代替施設のまま、など問題点を指摘。

川内原発を優先審査 規制委、今夏にも再稼働(3月13日、日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG13008_T10C14A3MM0000/

規制委が九電川内原発の優先審査へ、再稼動1番乗りの公算大
(3月13日、ロイター)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA2C00X20140313
※「会合を傍聴していた反原発派からは「再稼働ありきだ」などと抗議の
声が挙がった」と。

川内原発 優先的に安全審査(3月13日、NHK、動画あり)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140313/t10015938001000.html

川内原発 再稼働第1号の可能性高まる 審査は最終段階に
(3月13日、TBS Newsi)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2147982.html
http://www.youtube.com/watch?v=SP_YxkqzUV8

[川内原発]火山対策ほぼ白紙 過去に火砕流到達も(3月13日、SankeiBiz)
http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/140313/cpd1403131906001-n1.htm

「川内原発周辺に活断層」専門家が指摘、調査要求(2月28日、京都)
http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20140228000107

♥ 春の空に300個の赤風船あがる - 経産省前テントひろばにて – ♥

メリー・ポピンズはパラソルをさして東の空からやってきた

その同じ春風にのって、「3・11」の午後1時

経産省前テントひろばから300個の赤い風船が飛んでいった。

経産省のビルの窓の前を横切り、「事故の責任をとれ」と叫びながら。

 テントひろばは福島の諸集会に参加者を送る一方、官庁街の昼休みの時間帯、抗議集会を持つことにした。事故が起こった福島や、原発が立地する自治体のみならず、経産省前テントひろばも「原発現地」という考え方をとることにした。

 なぜなら、原発を「ベースロード電源」と位置づけ、原発再稼働を狙う原子力マフィアが集中しているのはこの東京、この霞が関一帯だからだ。

 テントひろばは再稼働に抗する原発現地の隊列に加わる。抗議集会には約100名が参加。最初にテントひろば代表、福島・双葉町から東京に避難している女性、再稼働阻止ネットの代表が発言を行った。そのあとは1分間スピーチに移ったが、この日、初めてテントにきたという人が2人も発言してくれたのはうれしかった。「脱原発かわさき」の仲間の「わっしょい、わっしょい」から始まるショートコールで大いに意気も上がった。

 最後に再稼働阻止ネットの「風船プロジェクト」から、全国各地で風船行動が取り組まれていることの報告をしてもらい、テントひろば前の交差点内からも風船をあげた。

 カウントダウンして一斉にあげた瞬間、「わっ」という声が上がり、青空に映える赤風船に皆が見とれた。

 風船上げはささやかな、罪のない行動かもしれない。でもそれは、目に見える行動を各地で連携しながら取り組むことによって、再稼働阻止行動の全国的連帯を象徴している。

 福島の事故は現在進行形だ。福島の人々への賠償、生活の再建は果たされていない。3月8日の郡山の集会の最後、女子高校生が訴えていた。

「原発を作らせたのは大人の責任、原発をなくしていくのは子どもの義務だ」と。

老いも若きも手を携えて、再稼働阻止、原発のない社会を目指していこう。

福島を忘れない! 原発再稼働を許さない!
3・11を中心に、全国10か所で「エコ風船飛ばし」

3/11現在の実施予定(実施済みを含む)

2014年3月6日 再稼働阻止全国ネットワーク

                     
3月11日を中心に、「福島を忘れない」「全ての原発の再稼働を許さない」という私たちの強い思いを全国一斉の可視化された行動として示すため、各地から風船を飛ばします。

北は泊原発から南は川内原発まで全国10か所で、環境に優しいエコ風船(生物分解性合成物質が原料)を使って実施されます。眼に見えない無臭の放射能がすごいスピードで、また遠く離れたところまで拡散するさまを誰もが実感できます。また全国に呼びかけたカンパによって費用の一部を賄います。

3年たった今、事故収束どころか原発事故による被害は拡大する一方です。しかし「エネルギー基本計画」にみられるごとく、国は原発再稼働を強く推し進めようとしています。また原子力規制委員会は近く複数基の原発に適合審査合格判定を出すと伝えられています。

私たちは民意を全く無視した原発再稼働を認めるわけにはいきません。その強い意思を「風船飛ばし」に込めて実施します。

◆風船プロジェクトを予定している場所(実施済を含む)
20140311f

風船プロジェクトに関するお問い合わせは、再稼動阻止全国ネット事務局 担当:小川まで(電話 090-3202-7897、メール yyogw@nifty.com)

再稼働阻止全国ネットについてのお問い合わせは、メール info@saikadososhinet.sakura.ne.jpまで

イチエフ危機を隠すな、「再稼働ありき」の審査をやめろ
2・19規制委前抗議行動 報告

(再稼働阻止全国ネットワーク 木村雅英)

 2月19日(水)夜、再稼働阻止全国ネットワークは、「原子力規制委員会は再稼働促進委員会だ、再稼働適合審査を止めろ、規制委は100ミリSv/年以下の安全、20ミリSv/年以下の帰還を押しつけるな!」と訴える抗議行動を原子力規制委員会ビル(六本木ファーストビル)前で実施した。新規制基準が施行された昨年7月8日以来、断続的に実施してきた規制委への抗議行動、6回目の今回は夜に開催し約40名が抗議の声を上げた。

 まず、再稼働阻止全国ネットワーク共同代表の柳田さんが、規制委員会が、イチエフの水汚染対策を放っておきながら原発再稼働に向けて多数のサイトの原発の再稼働審査を実施している現状を説明し、全国の立地・周辺住民の強い怒りを表明した。続いて、この日午前中に行われた規制委員会定例会議の傍聴者から、定例会議で再稼働審査の今後の進め方が論じられ、「審査書案」の作成、科学的・技術的意見募集、立地自治体からの要請に基づく「公聴会」の実施などが決まったことを報告した。
 続いて、昨年11月から愛媛県の「伊方の家」に行っているYさんから、伊方原発の再稼働審査で570ガルという非常に小さな値が四電から提出され、専門家の意見を無視して規制委がそれを容認したことへの怒りをぶつけた。
 7時過ぎに、規制庁の広報担当に申入書を提出した。まず、福島原発事故緊急会議の抗議声明「浜岡原発そしてすべての再稼働審査をやめよ!『20ミリSv』基準を撤回せよ!を読みあげて提出。続いて、再稼働阻止全国ネットワークも申入れ書「再稼働審査を止めてフクイチ汚染水対策・廃炉化に専念せよ! UPZ30km、年間100ミリSv安全、年間20ミリSv帰還を撤回せよ! 立地・周辺地域の事前了解を得よ!」を読みあげて提出した。

それにしても、規制委は、東電が1リットル当たり500万Bqのストロンチウム汚染を半年間も隠し通すことに「汚染水対策検討ワーキンググループ」を3カ月間止めてまでして荷担し、茂木経産相からの審査見通しの圧力に対して理解を示して独立性を放棄した。20日にも新たな高濃度汚染水漏れが報道されている。続けて規制委を監視し抗議し追及していかねばならない。

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