Author Archives: Wykanri

川内原発再稼働阻止を求めて、原子力規制委員会に対し「緊急の異議申立て」が呼びかけられ、わずか数日のうちに申立て300名強が集まったそうです。鹿児島県議会(臨時会)目前でしたが、原子力規制委員会へ申立て書が提出され、会見が行われました。
(発起人:青柳行信さん、北岡逸人さん、鳥原良子さん)

<呼びかけ>
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11月1日現在、鹿児島の薩摩川内市にある九州電力(九電)の川内原発の再稼働について、市議会(10月28日開催)と岩切市長が「同意」しています。
これを受ける形で11月7日に開かれる鹿児島県臨時会で「同意」された場合、土日を挟んで11月10日の週にも鹿児島県伊藤知事が「県として同意」を表明する見通しとの報道があります。

国民・県民・市民・住民の意思と声を無視して、公聴会が一度も開催されないままに、日本で最初の再稼働が強引に推し進められています。

そもそも本来、原発存廃の是非が問われるべき状況のところ、原発立地自治体(鹿児島県・薩摩川内市)の再稼働受け入れ是非に、問題が矮小化されています。そのようなおかしな状況は、原子力規制委員会が9月10日に、無責任にも九電の再稼働申請を許可したことに端を発しています。
しかし、この許可処分は不当で無効なので、許可の取消が求められていました。そのため、私たちは、鹿児島県知事が同意表明する前に、行政不服審査法に基づき許可処分の取消を求めることと致しました。

川内(せんだい)原発再稼働阻止を求めて、原子力規制委員会に【緊急「異議申立て」】を全国の皆さんに呼びかけます。全国から「異議申立て」の申立人を募っています。今回は個人としてのみです。
(「行政不服審査法に基づく不服申立て」ですので費用はいりません)

・「川内原発に関する原子力規制委員会の(9月10日の許可)処分についての異議申立て」
(異議申立ての本文(PDF)の提供 省略)
・申立人になって頂ける方は、「異議申立人署名用紙」と「総代の選任届け書」を送って下さい。(書式の提供 省略)

「総代の選任届け書」について
 申立人が多数になりそうなので原子力規制委員会から総代を求められる可能性が高いです。
(その場合、総代を選出するために全申立人に「総代の選任届け書」を送って頂く必要があります)
 総代を求められた場合、総代を選出するまで異議申立の手続きが止まる恐れが高いため、
事前に「青柳行信・北岡逸人・鳥原良子」の3人、を総代に選任する届け書を準備した方が良いと考えています。
(総代は原子力規制委員会からの意見聴取会の日程等の案内や回答を送付する連絡先となります)
・青柳行信(原発とめよう!九電本店前ひろば・世話人代表、原発いらない!九州実行委員会・世話人代表)
・北岡逸人(福岡核問題研究会)
・鳥原良子(鹿児島薩摩・川内原発建設反対連絡協議会・会長)
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<申立て書提出、会見>
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11月7日、原子力規制委員会へ最終完成版「異議申し立て書」と全国から1437名分の「異議申し立て」署名を提出しました。
原子力規制委員会では写真撮影・録画は禁止され、職員の対応も大変冷たいところでした。

・記者会見(衆議院第二議員会館第6会議室)
笠井議員の秘書の段取り・書類の準備のおかげで無事できました。

緊急な署名行動でしたが、皆様の迅速な協力・連帯で取り組みが成功しました。
同日、鹿児島県議会可決・知事の再稼働同意がありましたが、「今から・ここから」更なる再稼働阻止の闘いが始まります。
今後ともよろしくお願い致します。

「異議申し立て」について(IWJ)
2014/11/07 川内原発、市民による異議申立ての緊急行動に規制委、敷居を上げて手続きをより大変なものにしようとする姿勢が浮き彫りに
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/204076

会見の映像(一部)
http://www.youtube.com/watch?v=faZM_Fh3418 (IWJ)

会見者:青柳行信氏(原発とめよう!九電本店前ひろば世話人代表、原発いらない!九州実行委員会世話人代表)/北岡逸人氏(福岡核問題研究会)/鳥原良子氏(鹿児島薩摩川内原発建設反対連絡協議会会長)

2014/11/5 九州電力 東京支社まえ抗議行動にて

九州電力株式会社 代表取締役社長 瓜生道明殿

九州電力は〈自然からの最後の警告〉に耳を傾け川内原発再稼働をストップせよ!

九州電力が川内原発(鹿児島県)の再稼働へ向けて申請書を提出したのは9月10日であり、それを受けた原子力規制委員会が「新規制基準に適合」と判断し、政府・資源エネルギー庁が再稼働OKを明記した文書を鹿児島県知事(伊藤祐一郎)と薩摩川内市長(岩切秀雄)に手渡したのは早くも9月12日である。

 ここから、フルスピードで準備されてきた川内原発再稼働へ向かって、川内地域住民はもとより、日本列島住民の生活と命の安全をまったく無視した再稼働暴走は、より加速されている。住民たちの、あふれる不安と疑問の声をすべて無視しての川内市議会の「同意」(10月28日)から県議会への「同意」へとそのプロセスは進みつつある。

 2011年3月11日の福島の原発を襲った地震・津波(放射能)事故以来、日本列島は、地震の大活性期に入ったという警告を、多くの地震学者は発しだしていた。そして、今年9月27日の「戦後最大の噴火災害」をもたらした御嶽山(長野・岐阜県境)の大噴火は、この活性期に入っているという警告を、より決定的にリアルなものとした。

 この大噴火は、九州電力や原子力規制委の、多くの火山学者たちの「予知不可能」という主張を無視した、再稼働を正当化するための「予知可能」という論理(ホラ)を粉々に打ち砕いた。それはまったく予兆を確認できない状態での、50人を超える死者を出す、悲劇的なものであったのだから。

「火山噴火予知」可能のインチキだけではない。耐震設計の基準とする揺れである「基準地震動」策定手続きは、「過小」にするために、まともに行われていない事実も明らかにされ、設定基準に含まれている「オフサイトセンター」(免振重要棟)は、工事が完成すらしておらず、シビアアクシデントにも対応するとする「新基準」の売りものであった「フィルター付きベント」は設置予定が2016年とされている。さらには、避難計画は、絵に画いた餅の机上プランすら、まともに立てられない事態である。事実上避難は不可能であることは自治体サイドが「自白」している。

この状態で、あなた方は、無責任にも、どうしても川内原発を再稼働しようというのか。ギリギリまだ遅くはない。〈自然からの最後の警告〉に、素直に耳を傾け、目先の欲望(ゼニ)にふりまわされることをやめ、正気を取り戻せ! 川内原発再稼働を中止せよ!

2014年11月5日
再稼働阻止全国ネットワーク
  TEL 070-6650-5549 FAX 03-3238-0797 
  東京都千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル5F たんぽぽ舎気付

 

毎週発行「川内の家」ニュース31号を掲載しました!

「川内の家」ニュースは、川内原発の再稼働反対を訴え、薩摩川内市駅前、市役所まえなどで毎週配布しています。

「川内の家」ニュース 31号 2014/10/31

「孤立無援」の県知事、県議を追いつめよう
県議会は、再稼働推進陳情を採択するな

原子力規制委員会による「新規制基準をパス」した川内原発をどうしても再稼働させたい政府、その後押しを受けて開かれたヤラセ混じりの「住民説明会」。薩摩川内市議会での「再稼働推進」陳情の採択はどうひいき目に見ても偏向なものでした。
今後の鹿児島県議会の動きにご注目ください。

現地行動を応援してください!(鹿児島県庁まえ)
● 11月3日(月休) 県庁玄関まえ座り込み
● 11月5日(水)~7日(金) 朝7時半から市議会傍聴+県庁まえ抗議集会

「川内の家」ニュース バックナンバー(毎週更新)
http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/sd/index.html

玄海、川内地域のニュース一覧
http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ss/archives/4515

川内原発再稼働ストップ!
10月23日~30日の1週間を再稼働阻止の全国統一行動週間

<首都圏での取り組み>【第3弾】
九州電力まえ抗議 川内原発の再稼働を断念せよ
 日時 2014年10月26日(日)14時~16時
 場所 九州電力 東京支社 有楽町電気ビルヂングまえ

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10月26日、九州電力東京支社まえで行われた川内原発再稼働に対する抗議は200名を超える行動になりました。川内原発地元ほか各地から届いたメッセージを紹介します。

  • 10/26(日)川内原発再稼働阻止!全国ー全九州統一行動に起とう!
    (かごしま反原発連合有志 代表 岩井 哲)
    メッセージ(PDF)
  • 「川内原発再稼動やめろ!10/26電東京支社抗議行動」に参加された皆さん!鹿児島から連帯のメッセージをお送りします。
    (反原発・かごしまネット 代表 向原 祥隆)
    メッセージ(PDF)
  • 川内原発再稼働阻止 全国統一行動にご参加の皆さまへ
    (川内原発建設反対連絡協議会 会長 鳥原良子)
    メッセージ(PDF)
  • 10/26(日)川内原発再稼働阻止!全国ー全九州統一行動へのメッセージ
    (原発ゼロをめざす鹿児島県民の会 筆頭代表 井上森雄)
    メッセージ(PDF)
  • 私たちは共に下記の全国統一行動を取り組みます ~九州電力は川内原発の再稼働を断念せよ~
    (原発いらない!九州実行委員会 ほか呼びかけ団体)
    メッセージ(PDF)
  • 川内原発再稼働に絶対反対します!
    (柏崎刈羽原発反対地元住民有志)
    メッセージ(img)
  • 鹿児島県・薩摩川内原発の再稼働に私たちは強く反対します!
    (第108回「脱原発みやぎ日曜デモ」参加者一同)
    メッセージ(PDF)
  • 再稼働阻止ネット全国ネットワーク 事務局より連帯アピール

全国の皆様へ 川内原発再稼働阻止緊急行動のお願い

薩摩川内市議会での再稼働同意を拒否しよう!
10月20日午前10時から、薩摩川内市議会:原発対策調査特別委員会(原特委)が開催され、2時間あまりの形ばかりの審議を経て、わずか1件の推進陳情をもって再稼働賛成採択となりました。この日、市役所玄関前では再稼働反対のために集まった50人ほどで「川内原発再稼働反対」の横断幕とともに1時間ほどの抗議行動が行われました。

今後は、27日・28日に再び原特委が開かれ、参考人招致の形で、原子力規制委員会、再稼働賛成・反対の各団体が説明の場に登場します。その後数日を経て委員会が再招集され、(再稼働推進)採択が行われる見込みです。
これを受けて伊藤祐一郎鹿児島県知事は、11月5日に臨時の県議会を招集し、再稼働への同意を求めてくると思われます。

◎全国からの声を直接、現地の議員に届けよう
10月28日(火)午前7時30分から薩摩川内市役所前で開始される行動に全国からの結集を呼びかけます。11月初に予定されている鹿児島県議会への要請行動にも全国の皆さんの結集をお願いしたい。

問合せ先:TEL 070‐6650‐5549 FAX 03‐3238‐0797(再稼働阻止全国ネット宛て)

☆10月26日(日)
 14時~ 薩摩川内市 久三崎海岸での風船上げ行動
 集会後、川内原発ゲート前までデモ(主催:3.11実行委)

☆10月28日(水)
 あさ7時半~ 薩摩川内市 市役所玄関まえ
 再稼働賛成採択をしないよう求める集会

2014/10/24更新
009s
(写真:9月28日川内原発ゲート前行動)

現代ビジネス 2014年10月21日(火)
核燃料の「最終処分実験」18年の現場ルポ
早急な計画見直しが原発再稼働には不可欠
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40826

奈落に落ちる――。

そんな感覚にとらわれながら高速エレベーターで超深地層の地下300mの世界に降り立った筆者の目の前に、硬い花崗岩の地層をくり抜いた細長いトンネルが現れた。ここは岐阜県瑞浪市。独立行政法人・日本原子力研究開発機構(JAEA)が、“核のゴミ”を処分する場所や方法を探る実験を進める「瑞浪超深地層研究所」の心臓部である。

18年たっても「核のゴミ問題」対策は進まず

誤解されがちなので触れておくが、この研究所には“核のゴミ”は一切持ち込まれていない。最終処分地を選定したり、実際の処分を始めたりする時に備えて、あらかじめ必要になりそうな技術を蓄積している研究所だ。

歳月の流れるは早い。瑞浪市が所有する土地を賃借して瑞浪超深地層研究所が建設され、最終処分に向けた実験を始めたのは1996年のこと。それから早くも18年が過ぎ去った。

問題は、その18年間という時間を無駄にしたことだ。

原子力行政は問題の先送りを続け、具体的な核のゴミの処分策作りが進まなかった。それにもかかわらず、各地の原発は運転を続け、使用済み燃料は溜り続けている。(・・・続きを読む

圧迫感のある閉所で地道な調査と実験は続く

中立機関による「地下水の年代測定」が必要では?

高レベル放射性廃棄物の最終処分策の早期確立を!

「川内原発再稼働反対!同意拒否の宣言を全国から」

 推進勢力による川内原発再稼働に向けた「地元同意」への組織化が住民説明会として本格的にスタートしました。しかしそれはスタートのその地点で住民の拒否に直面し、破綻をさらしています。

 規制委による審査書決定以降、闘いは「審査書」の法令違反=無効・取り消せと、この「地元同意」をめぐる攻防へと軸を移しています。9・28鹿児島全国集会は7500名の参加によって、この攻防に対して地元を軸心にしながら全国の意志と力をもって闘うことを宣しました。

 推進勢力は、「地元同意」を県と市の専権事項とし、住民をそこから疎外することによって「人格権」を踏みに じっています。また「地元」を薩摩川内市に局限し、そこから自ら要避難地域とした30キロ圏の人々を疎外することによって、人々の「人格権」を踏みにじっています。さらに、推進勢力はそのような「地元同意」をあたかも「国民的同意」かの如くに見せかけすり替えることさえ、意図しています。なぜなら、全国の原発再稼働に連なる川内原発再稼働を、このような「地元同意」でもって全国の人々に押し付け、承認を迫ろうとするものだからです。だから今、「地元同意」をめぐる攻防で問われているのは、全国の人々の意志なのだ、と言わねばなりません。

 地元・薩摩川内市では、自治会による同意反対の陳情や、ハガキによる「52円の住民投票」でもって、「地元同意」の問題を市の専権事項から住民全体の意志による自己決定権へと奪い返し、同意拒否として表明する行動へと動き出しています。また周辺地域ではいちき串木野市や日置市をはじめ、30キロ圏9市町のうち5市が「地元」に加えるよう要求しています。

 これに続いて、全国から、「250キロ圏が地元」「全国が地元」という声を上げ、同意拒否!の意志を宣言し、それを川内に、鹿児島に届けよう! この日本列島全体を、川内原発再稼働反対!同意拒否!の声で埋め尽くそう!
川内-鹿児島-全国をひとつの共通の意志でつなげ、表明しよう!
 26日をメインとする全国統一行動で、全国各地でこの宣言を発し、川内の人々と川内市議・川内市長に届けよう。

「もう動かすな原発!福井県民署名」
-安全性の十分でない原子力発電所の再稼働を認めないでください-

福井県の方による署名

福井県外の方による署名

「もう動かすな原発!福井県民署名」ホームページ http://fukui.jpn.org/

明通寺 住職 中嶌哲演さんから 応援メッセージ
http://fukui.jpn.org/archives/massege/m01

福井県民署名サイトs

川内原発再稼働ストップ!
10月23日~30日の1週間を再稼働阻止の全国統一行動週間とし、
各地域における自発的な参加・賛同企画を呼びかけます!
9月28日鹿児島県川内市で開かれた「ストップ川内原発再稼働 全国集会」は、7500人もの人々が結集し、「原発推進」を叫ぶ右翼の妨害をはねのけ、元気に市中デモンストレーションを貫徹しました。
27日夜、各地から駆けつけた100人を超える人々と全国相談会(再稼働阻止全国ネット主催)を持ち、川内原発から始まる再稼働ラッシュを止めるためには、なんとしてもまず、川内原発再稼働をストップさせなければならない。そのために全国の力を、どのように連絡しあい、川内現地の運動にどのように連帯して行くかを集中的に議論し、次の行動を呼びかけることとしました。

川内原発再稼働は許すわけにはいきません。全国統一行動への積極的参加を!

現地・薩摩川内市議会の日程をにらんで、再稼働を決定するな!の声を全国から集中させるため、10月26日(反原子力の日)を中心に、10月23日~30日を川内原発再稼働反対の声をあげる全国統一行動週間とします。

事務局では、この日程に限らず全国各地のさまざまな行動に「再稼働反対」のテーマを組み入れてもらうよう働きかけ、原発を再稼働させない声を全国に広めていきたいと考えています。

<首都圏の行動予定>

【第1弾】 規制委抗議行動
 日時 2014年10月15日(水)12時~13時
 場所 原子力規制庁まえ(港区六本木1丁目9番9号 六本木ファーストビル)
 交通 南北線「六本木一丁目駅」徒歩4分、日比谷線「神谷町駅」徒歩8分
 地図 http://www.nsr.go.jp/nra/map.html
【第2弾】 討論会 川内原発の再稼働阻止を実現するために
 日時 2014年10月15日(水)19時~21時
 参加費 500円
 場所 スペースたんぽぽ(千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル4F)
 交通 JR水道橋駅 徒歩5分、日比谷線 神谷町駅 徒歩8分
 地図 http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=336
【第3弾】 九州電力まえ抗議 川内原発の再稼働を断念せよ
 日時 2014年10月26日(日)14時~16時
 場所 九州電力 東京支社 有楽町電気ビルヂングまえ
 交通 JR有楽町駅 徒歩1分 (東京都千代田区有楽町1丁目7-1)

 ◆10/26抗議行動レポート(1)

呼びかけ・問合せ 再稼働阻止全国ネットワーク
 TEL 070-6650-5549 メール info@saikadososhinet.sakura.ne.jp

日刊ゲンダイ 2014年10月2日
御嶽山噴火を無視 政府追認する「原子力規制委」の存在意義
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/153804

 川内原発再稼働に突き進む安倍政権。原子力規制委員会は“最後のとりで”との期待もあったが、ダメだった。政府方針の“追認機関”にすぎないことがハッキリした。

 今回の御嶽山の噴火について菅義偉官房長官は、29日の記者会見で「川内原発再稼働への影響を与えないと思う」と早々と宣言。今回の噴火事故を受けて再稼働を見直すことを否定したが、1日の会見で原子力規制委員会の田中俊一委員長も「(今回の噴火が川内原発再稼働に影響を与えるのかについて)再検証するべきことではない」と菅官房長官に同調したのである。

 今回、御嶽山の噴火でわかったのは日本の火山学者の予知・予測のつたなさと、想定をはるかに上回る噴火が起きて、しかも、何の警告も出されていなかったことから多くの犠牲者を出したという事実である。

 日本の火山学者の予知レベル、危機管理態勢の不備など検証すべきことは山ほどある。実際、一部の火山学者からは「地震動が始まっていたのに登山者に警告を発したり、登山自粛を求めなかったのは問題だった。地元観光業への打撃を気にしすぎたのではないか」という声が上がっている。

「現象が全然違う」

 そこで田中委員長に、「日本の火山学者は国際レベルに達しているのか、危機管理態勢が整っているかも含めて再検証するべきではないか」と聞いてみたのだが、その答えにはガックシだ。

「火山学者のレベルについて私が申し上げる資格もないし、知識もありませんし、<社会的対応がどうこう>というべきことではない。御嶽山の水蒸気爆発による噴火と、(川内原発で問題になっている)超巨大噴火は、起こる現象が全然違う」とか言って、見直すそぶりもないのである。

 異なる噴火現象といっても、同じ日本の火山学者の知見を基に予測や対応を考えているのだから、その学者が信用できなければ、議論の前提が崩れてしまう。まして、議論しているのは原発の安全性や避難計画なのである。国内外の専門家や危機管理のエキスパートに相談すらしないのは異常に見える。

 政府の言い分にお墨付きを与えるだけの規制委であれば必要ないし、田中委員長の適性も問われる。

(取材協力=ジャーナリスト・横田一)