九州電力東京支社への申入れ報告
三反園知事の要請に答えろ、に反論できない九州電力
(再稼働阻止全国ネットワーク 事務局 木村)
9月7日(水)16時半に、電気ビル7階の九州電力東京支社で、業務推進グループの藤本リーダ他1名と面会した。
再稼働阻止全国ネットワークによる申入書「川内原発1、2号機の即座の稼働停止、申入れ書」および、反原発議員・市民連盟による申入書「鹿児島県民に脱原発の意志を受け止めて、川内原発を止めてください」を読み上げて提出。前回同様、申入書は九州電力社内で掲示するよう要請し、確認された。
続いて、2つの申入書の補足説明をしながら質疑応答などで45分ほど話し合った。
九州電力は当初、鹿児島県知事と薩摩川内市長の再稼働容認を「地元同意」の根拠としていたにもかかわらず、現鹿児島県知事が川内原発の「即時停止要請」をしている状況は、「地元同意」(のひとつ)が無くなったことを示しているのだから、直ちに川内原発を止めるべきではないか、また、先月あたりは「知事の要請に対してはきちっと対応する」と言っていたはずだと詰め寄ると、藤本氏は、「再稼働まえに(前)知事が同意した」「原発は急には止められない」「いま川内を止めると電力不足が起こり他電力会社から購入が必要」などと言い訳をした。
私たちは、「避難が出来ない、避難計画は絵に描いた餅、周辺自治体も住民も納得していない、免震重要棟もできていない、熊本大地震が続いている、基準地震動の過小評価、フランスの規制当局が発見した圧力容器の強度不足問題発生」など様々な問題を指摘した。
前回訪問した際、川内原発の稼働について「絶好調です!」などと答えていた藤本氏は、今回は、「川内停止は最終的には経営判断だ」と逃げの発言。内心は少しまずいと感じているようだった。
なお、以下のことも確認できた。
• 免震重要棟について
川内原発の撤回を規制委が認めず、次回以降の審査会合に持ち越しとなった。前回訪問時、「玄海原発についてほぼ規制委の了解を得た」と答えていた藤本氏も、更田委員長代理がまずいと言い出しいまは、川内も玄海も「了解されていない」とのこと。(私たちの規制庁院内交渉では、担当者は「まだ審査中」と発言していた。免震重要棟が(再稼働まえの)今年3月に設置されていないとといけなかったことを糾弾した成果か?)
• 圧力容器の検査について
藤本氏は、(川内原発を)停止して圧力容器の内側から炭素濃度を調査することを想定していたとのこと。南日本新聞の記事によれば、九州電力としては、書類や聞き取り調査のみで炭素濃度を調べる方針。本当にそれで調べられるのか大いに疑問。
• メディアへの不満表明
藤本氏は、何か故障など事故があるとメディアが大きく報道するが、調査して問題無かったと九電が発表してもメディアは報道してくれない、とメディアへ不満を述べた。まるで冤罪報道された被疑者のような発言だが、こちらからは「多くの国民の電力会社への不信感があるからだ」と逆襲した。
• 九電の原子力規制委員会訪問
この日、恒例の「原子力規制委 毎水曜昼休み抗議行動」をしている時に藤本氏が通りがかったので、規制委への用向きを尋ねたところ、三反園知事要請への対応を報告したと答えた。この日午前中に三反園知事が川内原発の即時一時停止を再要請したことを後で知ったが、多分これへの対応を相談しに行ったのだろう。
以上
申し入れ書(クリックすると大きい画像で表示します)