Category Archives: レポート、アクション、ほか

(このイベントは終了しました)

第29回 伊方集会

伊方原発3号炉 再稼働絶対NO!

日時 2015年 10月 11日(日)10時~
集合 伊方原発ゲートまえ

<内容>
==========

10:00から 抗議・申し入れ
 月例座り込み+四電への抗議・申し入れ(八幡浜・原発から子どもを守る女の会呼びかけ)
 ※抗議・申入れ文書は、各自が50部印刷して当日持参してください。
12:00から 昼食
※お弁当の申し込み お茶付き500円(10/7締切り)
  FAX 089(962)7432(担当:土居)
13:00から 交流会
各地からの参加者、地元伊方町や八幡浜市の方々と今後の再稼働阻止計画を話し合おう!
16:00 解散
 

==========

呼びかけ団体
 原発さよなら四国ネットワーク、八幡浜・原発から子どもを守る女の会、伊方原発反対八西連絡協議会

問合せ TEL 090-4472-4862(秦)

皆様のカンパで活動をしています。
お振込みをよろしく願いたます。
 振込先: 郵便振替 郵便振替 01650-4-41986
 原発さよならえひめネットワーク
 連絡先 〒790-8691 郵便事業(株)松山支店 私書箱151号

20151011ikata

九州電力の川内原発再稼働という歴史的暴挙を糾弾する

本日、8月11日、ついに鹿児島県の川内原発(1・2号機)の再稼働(再起動)の日がやってきてしまった。
私たちは、安倍政権と原子力規制委員会のバックアップの下に、九州電力が行ったこの歴史的暴挙を徹底的に糾弾する。
政府も原子力規制委(規制庁)も、自分たちは再稼働の「当事者」ではない、主体は電力会社であるといった、予想される破局的な大事故についてのあらかじめの責任回避の論理を、公言していた。しかし、許しがたいこの大愚行の責任は、電力会社はもちろん、政府・経産省・「規制委」さらには政府と一体化した自治体にもある。それは、あまりにも明白である。
「規制委」が審査対象外として放置してしまった住民の防災・避難計画は、まともに立てることすら不可能であることを、知事が公言していた。この点一つとっても、まるで住民の生命を守ろうという意思などない。あらゆる点で「安全」などといえない状態であることを自覚しながらの、再稼働への突入である。
<3・11>以後の「稼働ゼロ」の状態を終らせ、再稼働をスタートさせるこの行為は、間違いなく「未必の故意」による殺人にいたる行為である。
新たな火山(地震)活性期に入っているこの列島の住民は、圧倒的多数が再稼働に反対である。もちろん立地住民の多数も反対だ。それも十分に知りながら、再稼働ありきの、あらゆる点で安全を無視した、この正気とは思えない破廉恥この上ない「殺人」的暴挙。
この責任を、私たちは忘れない。
原発ゼロ社会の実現を目指す運動の持続のなかで、きちんとその責任を追及し続ける。
終わりなき放射能被害をうみだし続けている福島原発。その<フクシマ>状況下で、平然と原発再稼働をスタートさせた人々を、私たちは許さない。徹底的に糾弾する!

2015年8月11日
(全国から結集している川内現地抗議行動に呼応する対九州電力東京支社糾弾行動の日)

再稼働阻止全国ネットワーク 事務局

「伊方原発50km圏内住民有志の会」が行った会見資料を紹介します。

お集りの皆さまへ

 伊方原発50km圏内住民有志の会は、フクシマは決して人ごとではなく、私たちの生命と未来を左右することだと受けとめています。再稼働の前に東京電力福島第一原発事故の収束と被害者(国民)への補償を求め、被害を受ける可能性のある住民(国民)すべての同意を求めます。 しかしながら、原子力規制委員会は四国電力伊方原発の審査書を了承(基準に合格と)しました。国や事業者は、事故の責任の所在も補償もあいまいにしたまま、限られた地域のごく一部の人たちに「地元同意」 の範囲を限定して、再稼働を進めようとしています。川内原発と高浜原発では立地自治体と県の了承だけで手続きが進められており、伊方でも住民の意思が問われることなく再稼働の手続きが進むことが懸念されます。

 これに対して全国各地の市民たちから抗議の声があがり、大きくなっています。 原発利権や賛成・反対の立場に左右されることなく、住民の意見を問い、知り、伝えることは、「地元同意」の大前提であり、なにより私たちの生存権を守るために大きな力になると考えています。

 本アンケートにご協力いただきました、伊方町民はじめ皆さまに心から感謝申し上げますとともに、進捗状況をご報告させていただきます。

2015年8月18日
                     伊方原発50km圏内住民有志の会

(Click:拡大画像が開きます)
ikata_hagaki ikata_kekka2
アンケートケ結果(意見)

—–
関連報道
南海放送(8/18):再稼働の賛否問う住民アンケート 中間発表(愛媛県伊方町)

8月8日~11日 川内原発再稼働阻止 現地行動報告
灼熱のゲート前で怒りの座り込み行動

8月10日、九州電力は、川内原発1号機の制御棒を抜き原子炉を起動する日を当初の予定から一日順延し、8月「11日」とすることを発表。4年以上も稼働していない原子炉を「起動」させた。これは現政権による暴挙である。

原子力規制委員会は九電に対し、再稼働まぎわになってようやく高経年化(老朽化)対策についての補正書を求め、書類だけでそれを「合格」とした。8月に入り、規制庁前や九電東京支店前でも連日抗議行動が行われ、国会周辺では「戦争法案」に反対するみなさんに、原発再稼働と戦争法案は一体であり、総がかり行動としても取り組んでもらうよう、川内原発再稼働の問題点のチラシなどを配布した。

 こうした活動の中で、鎌田慧さんら10名の呼びかけ人と超党派の国会議員が賛同人として呼びかけた「原発現地へ行く会(川内原発へ行く基金)」が急きょ発足し、800万円を越えるカンパ資金のもと109名が現地行動に参加するため、8日と9日、二陣に分かれ出発した。

久見崎海岸には40を超えるテントが張られ、8日の昼過ぎから「ウェル亀ロックフェスティバル」が県当局の妨害を跳ね除け開催された。歌と映像とスピーチで訴えられた川内原発再稼働阻止の想いは、美しい夕日と夜空の澄みきった星の光に照らし出された。

9日(日)の「抗議集会」は2千以上の人が海岸をうめつくし、集会後、原発ゲート前に通じる炎天下の3号線を警備当局の規制と暑さに対抗しながら、デモと抗議行動を集会参加者全員でやりきった。

翌10日(月)は早朝からゲート前で抗議行動が開始された。九電は4日から一次冷却系の水の温度と圧力を上げる昇温・昇圧工程を開始し再起動の行程は予定通り進んでいたはずであるが、規制委が最終検査を10日終日かけて行うとの理由でこの日の再起動は順延となった。

ゲート前に集まった400名は抗議の意思表示を表明し、菅直人氏、鎌田慧氏をはじめ、全国原発現地の皆さんなど次から次と「再稼働許さず」の発言が続き、集会は一日中続けられた。 

10日夜からは、久見崎テントの仲間たちがゲート前に夜を徹しての座り込みを貫徹。翌11日も早朝からの行動。6時すぎ、警備当局の検問をかいくぐった5台の車がゲート前に突如現れ、正門を封鎖した。同時に座り込んでいた仲間はチェーンを体に巻き付け、体を張って車部隊と連携する行動が実行された。この行動により、当日、原発構内で作業につく作業員は川内港より原発の専用港に船で入港する事態になり、10時30分、制御棒が抜かれ、核分裂が始まった。その瞬間、私たちは怒りのシュプレヒコールを上げた。

首都圏から駆けつけた私たちは、11日はやむなく帰路についたが、地元の皆さんは午後から薩摩川内市役所まえに集まり、申し入れ抗議行動を行った。市役所側は住民らの入室を拒む対応を行っていることからしても、今後起こりえる重大事態について責任ある対応はなしえないであろう。

私たちの闘いは再稼働を阻止できなかったことに関しては、多くの総括論議が求められている。しかし、現地の人々は、原子炉が動き出した瞬間から、四六時中、原発事故の恐怖にさらされた生活を強いられる。逃げ場が無い。電力消費地に暮らす私たちはこれらの重い現実を受け止め、次なる闘いを開始しなければならない。
新規制基準では重大事故を未然に防ぐ事故対応のマニュアルさえ矛盾だらけ、軽微な事故が操作ミス(認識不足)で過酷事故になる様相は福島原発事故以前の体制となんら変わっていない。むしろ責任の所在をめぐっては、「無責任体制」が露わになっていると誰もが気づいている。

いま一度、福井地裁判決(2014年5月)による、電力を販売する経済活動より命の問題が優先されるという命題を受け止め、一人ひとりが自分の言葉と行動とアイディアで再稼働阻止を訴えよう。

報告者:首都圏からの参加者

PHOTOレポート 8月10日(月)ゲート前

gate-mae8101 gate-mae8102
gate-mae8103 gate-mae8104
gate-mae8105 gate-mae8106
gate-mae8107 gate-mae8108

PHOTOレポート 8月10日(月)12時~13時
「原発現地へ行く会」による記者会見(原発サイトが見える久見崎海岸にて)

kaiken2 kaiken1

「原発現地へ行く会」呼びかけ人の鎌田慧氏、広瀬隆氏、ミサオ・レッドウルフ氏、柳田真氏、下山保氏、渕上太郎氏、賛同人の菅直人氏、地元薩摩川内市議の井上氏、かごしま反原連(地元反対グループ)、福島から木幡ますみさん、同行した学生有志が出席した。

PHOTOレポート 8月11日(火)ゲート前

gate-mae8111 gate-mae8112
gate-mae8113 gate-mae8114
gate-mae8115 gate-mae8116

たんぽぽ舎からの声明 全文は こちら からお読み頂けます。

抗議声明
電力は足りている、しかも安全性は確保されない
危険な原子炉を起動する暴挙は許されない

たんぽぽ舎 2015年8月11日

 九州電力は8月11日午前10時30分、川内原発1号機の制御棒を引き抜き、原子炉を臨界状態にする「起動」を開始した。
 4年5ヶ月前の今日、福島原発震災を経験し、未曾有の原子力災害が引き起こす残酷な現実を突きつけられた日本が、再び多くの原発を基幹電源として起動させる政策決定の第一号として、川内原発を起動する暴挙に出たことは、世界に対しても重大な背信行為である。

1.東京電力福島第一原発の事故原因は「未確定」

2.新規制基準による「再稼働」の危険性

3.第5層の防護を放棄

4.戦争法案と一体となった原発再起動

5.原発を動かして赤字になる電力会社

6.これからも原発の停止を訴え続けよう

川内原発の審査合格に対し、専門家や市民から「異議申立て」が行われていることをご存じでしょうか。
原子力規制委員会は、「三条委員会」のひとつですが、現状は明らかに「好き勝手やっている」としか見えません。最初の申立てから半年以上経っても、規制委から何の発表もないのです。その渦中で、川内原発再稼働だけを進行させる…。行政組織としての責任や義務はどこへいったのでしょうか。

ぜひ一度、これらの「異議申立書」を読んでみてください。
http://objection-to-nuclear-regulation.jimdo.com/  (異議申立て人の方々を応援するサイト)

(事務局)


「異議申立て」に関する資料、報道

2015年01月21日 (水) NHK かぶん ブログ
川内原発 異議申立人が意見陳述
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/200/207789.html Cache

* * * * * * * * * *
議事に「異議申立て」のことが含まれる定例会

2015/5/27 原子力規制委員会 平成27年度 第10回 定例
http://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/kisei/00000038.html
議事録(P.9) https://www.nsr.go.jp/data/000108860.pdf
配布資料(資料2) https://www.nsr.go.jp/data/000108389.pdf

2014/11/12 原子力規制委員会 平成26年度 第38回 定例
http://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/kisei/h26fy/20141112.html
議事録(P.15) http://www.nsr.go.jp/data/000048188.pdf
配布資料(資料4) https://www.nsr.go.jp/data/000048142.pdf

* * * * * * * * * *
「異議申立て」に関する質疑が含まれている会見速記録
(http://www.nsr.go.jp/nra/kaiken/index.html)

2015/05/26 原子力規制庁ブリーフィング
https://www.nsr.go.jp/data/000108427.pdf

2015/4/28 原子力規制委 定例会見 速記録
http://www.nsr.go.jp/data/000105591.pdf

2015/04/14 原子力規制庁ブリーフィング
https://www.nsr.go.jp/data/000103926.pdf

2015/2/14 原子力規制委 定例会見 速記録
https://www.nsr.go.jp/data/000094719.pdf

2014/11/11 原子力規制委 定例会見 速記録
https://www.nsr.go.jp/data/000068844.pdf

—–
2015年07月15日 (水) NHK かぶん ブログ
伊方原発3号機の審査書を決定
http://www.nhk.or.jp/kabun-blog/200/223029.html Cache
・・・市民団体が松山市内で記者会見を開き、規制委員会に対し異議申し立てを行うことを表明・・・

「伊方原発3号機の適合審査合格」決定に対し、愛媛の地元グループが伊方原子力規制事務所に抗議申入れを行いました。

2015年7月15日

原子力規制委員会委員長   田中 俊一殿
原子力規制庁長官      池田 克彦殿
伊方原子力規制事務所所長  野中 則彦殿

伊方原発3号機の適合審査合格に抗議し、その撤回を申し入れます

STOP!伊方原発・南予連絡会
 伊方原発なくそう!八幡浜市民の会
 伊方原発反対八西連絡協議会
 八幡浜・原発から子どもを守る女の会

 規制委員会は7月15日、伊方原発3号機の審査書を決定しました。しかしその2日前の13日未明、大分県南部を震源地とする地震によって、南予北部地域は震度5~4の揺れに見舞われました。その時多くの人が伊方原発はどうなのか、と心配せざるを得なかったのです。1年4カ月前の伊予灘地震の時も同じ思いを強いられています。毎年大きな揺れに見舞われ原発事故の恐怖に苛まれながらの生活を強いられている、それがこの地の現実です。

 地震学者や火山学者は、日本列島は大地動乱の時代にあると警告しています。いつどこで大地震や火山大噴火が起きるかわからない状態にあると言われています。南海トラフ巨大地震は近い将来にほとんど確実に起こるとされており、その震源域の真上にある四国ではどこでもその対策に追われています。長期停電も危惧されています。そういう中での伊方原発3号機の再稼働は常軌を逸しており、この地を複合災害の奈落へと引き込むものといわねばなりません。まして伊方原発は日本最大の中央構造線の活断層のほぼ真上に存在しており、本来そこにあってはならないものです。一体、規制委はこの大地動乱の時代の地震や火山爆発のリスクを真剣に審査したのでしょうか。

 本当に真剣に審査しているなら「審査の合格は安全を担保するものではない」という田中委員長の発言はあってはならないはずです。そのような無責任でいい加減な審査によって私たちの命や子供たちの未来やふるさとが弄ばれることを許すことはできません。実際、佐田岬半島の地形や気象条件は住民の避難を極めて困難にし、避難計画もあまりにも杜撰に過ぎ、多くの住民は自分たちは見捨てられると案じています。一体このことに規制委はどのように責任を負うのでしょうか。

 規制委が「再稼働は国や事業者が決めること」と責任を逃れようとも、「規制委が合格とした原発は粛々と再稼働する」という政府見解にあるように、規制委の審査書決定は再稼働の引き金であり、それによって引き起こされるあらゆる惨禍の責任を規制委も負うということです。規制委は福島を2度と繰り返さないということを断言すべきであり、そのことに責任を負うべきです。だからその審査は「当該原子炉施設の周辺住民の生命、身体に重大な危害を及ぼす等の深刻な災害が万が一にも起こらないようにするため」のものであるべきとの、1992年伊方最高裁判決を遵守すべきです。今回の決定はそれに明白に違反しています。

 福島を繰り返さないために、この地域に生きる全ての住民並びに全ての命の安全・安心な生活と子供たちの未来を守るために、伊方原発3号機の適合審査合格を即刻取り下げることを要求します。

「伊方原発3号機の適合審査合格」決定に対し、愛媛の地元グループが伊方原子力規制事務所に抗議申入れを行いました。

2015年7月15日

原子力規制委員長 田中俊一 殿
原子力規制庁長官 池田克彦 殿

伊方原発3号機の審査合格に断固抗議します

原発さよなら四国ネットワーク

 伊方原発は世界有数の豊かさを誇る瀬戸内海に面し、事故を起こさなくとも恒常的に温排水とトリチウムを膨大に排出し、この地域の全ての生命の営みを脅かしています。従ってその存在そのものが許されるものではありません。即刻廃炉にすべきものです。

 伊方原発3号機の再稼働を認めることは、再びチェルノブイリや福島のような悲惨な過酷事故を引き起こす可能性を秘めています。

 いまや再生可能エネルギーは原発を必要としないほどあり余っています。たかが数十年の発電事業のために、たかが一企業の利益のために私達のかけがえのない故郷を喪うことを私達は断じて認めるわけにはいきません。

この地域の全ての生命を半永久的に危険に陥れる可能性のある原発の再稼働は直ちに撤回すべきです。
 まして、伊方原発は日本最大の中央構造線の活断層のほぼ真上に存在し、また近い将来ほとんど確実に起こるとされている南海トラフの巨大地震の危険に晒されています。にもかかわらず佐田岬半島の地形や気象条件は住民の避難を極めて困難にし、避難計画もあまりにも杜撰に過ぎ、机上の空論に過ぎません。

 また、規制委員会の田中委員長も、審査の合格は安全を担保するものではない、と言っています。そのような無責任でいい加減な審査に合格したからと言って、私達は伊方原発3号機の再稼働を断じて認めるわけにはいきません。

 この地域に生きる全ての住民ならびに全ての生命の安全、安心な生活と未来を守るために伊方原発3号機の審査の合格を即刻取り下げることを要求します。

6月6日~7日「全国相談会」(in福岡)レポート

若狭の原発を考える会 木原壯林

「高浜、大飯原発再稼働阻止ネットワーク」の発足と若狭現地、関西圏での活動報告

原子力規制委は、昨年(2014年)12月17日、関電高浜原発の原子炉設置変更許可申請が新規制基準に適合しているとする「審査書」を発表し、今年(2015年)1月16日までのパブコメを経て、2月12日に正式決定した。規制委は、3,615件のパブコメの大多数を占める再稼働反対の意見のほとんどを無視した。現在、工事計画認可申請、保安規定変更認可申請の審査中である。

「審査書」の決定後、3月4日、高浜町議会は「高浜原発再稼働を速やかに実施せよ」とする陳情書を首相、経産省、文科省、内閣府に、写しを県知事、県議会に提出することを採択した。3月20日、高浜町議会議員全員協議会は再稼働への同意を表明した。

一方、4月14日、福井地裁は、人格権を侵害する恐れのある高浜原発3、4号機の再稼働を認めないとする仮処分決定を行った。この決定には即効性があり、不服申し立てによって、決定がくつがえらない限り、再稼働は不可能である。関電は、4月17日、決定を不服として、異議と差止めの執行停止を福井地裁に申し立てたが「執行停止申立」は5月18日付けで却下された。異議申立については審尋が進行中である。

5月20日、福井地裁で「大飯原発差止め審尋」と「高浜原発差止めに対する関電の異議申立」の2件の審理があった。内容は、基本方針の確認と日程決定。裁判長は、「原発は未経験である、文書もすべては読んでいない、まったく白紙で臨む」という自身の情況を述べた上で、「社会的に注目されている裁判なので慎重審理したい、原告・被告・裁判所3者で争点を共有する」という基本姿勢が示された。また、二つの案件は共通点が多いので、二つを一緒にやろうとの提案に対し、双方了承。
9月3日、10月8日、11月13日の3回の日程が示され、裁判長は、「拙速な処理はしない、どちらの結論になるにせよ、社会的批判に耐えうる決定をしたい」という決意表明。「3回目11月13日は不要」との関電の主張に、裁判長は、「その程度は必要」との見解。裁判日程について、弁護団の解釈は一様ではなく、5~6回になるだろうから少なくとも春まで高浜は動かないという見解と、2回で終わる可能性もあるという悲観的見解に分かれた。
裁判官が3人とも最高裁事務総局から派遣された人物なので、弁護団・原告団はかなりの危惧を抱いていたが、初回の内容は、その危惧がかなり払拭されたという感触は全員共通。

なお、4月22日の鹿児島地裁では、川内原発再稼働差止め仮処分の申し立ては却下された。


「高浜、大飯原発再稼働阻止ネットワーク」の活動報告(1月~5月)

1月8日
 「若狭の原発を考える会」の提案により、「高浜、大飯原発再稼働阻止ネットワーク」の発足を呼び掛けることとした。

1月23日
 京都集会「原発再稼働阻止に向けて」が開催され60名余が参加。「高浜・大飯原発再稼働阻止ネットワーク」の立ち上げを確認。小林圭二さん、宮下正一さん講演。関西広域連合に「原発反対の姿勢を鮮明にせよ」と要求する声明文を採択

若狭現地での集会、デモなど

  • 1月31~2月1日 高浜町、おおい町をめぐる車での街宣活動(車デモ)。みぞれ混じりの寒風の中、2日間で延べ37台の車、約100人が参加。戸別訪問しての署名、チラシ配布。31日夕刻、高浜駅近くで小集会。夜、ほぼ全員が参加して、交流会
  • 2月21日 「若狭の原発を考える会」と「原子力発電に反対する福井県民会議」の共催で「住民の、住民による、住民のための説明会」を高浜町で開催。(講演:木原壯林、槌田敦さん、木幡ますみさん。「福井県民会議」から石地事務局次長の挨拶)。参加者:約120人
  • 3月12日 高浜町役場で、高浜町長宛ての「原発を再稼働させないで下さい」という、高浜原発から50km圏内、近畿全域、全国から寄せられた署名 合計1,138筆を提出
  • 3月20日(高浜町議会最終日) 午前中の町議会議員全員協議会で再稼働への同意を表明すると予想されたので、午前8時30分より、高浜町役場前で阻止行動を展開。
    また、午後の町議会で全員協議会の報告が行われるという情報を得て傍聴。町議会の冒頭、議長より全員協議会で再稼働への同意を決定した旨の報告があった。傍聴席から発言をもめる声が上がったが認められなかった。それでも、抗議発言を始めると、議長は高圧的に中止を命じ、町職員に制止させようとしたが、職員の強い排除行為はなく、約5分にわたる発言を最後まで堂々と貫徹。
    町職員にも原発の危険性と我々の行動に対する一定の理解があると感じられた。なお、午前の抗議行動の間に、激励の声をかけたり、手を振って下さる方が5~6名あり、心強く感じた
  • 5月13日 小浜市にて、村上氏(元東海村村長)を囲む会(中嶌哲演氏呼びかけ)
  • 5月24日 若狭高浜駅2階で、高浜原発再稼働差止仮処分裁判の報告会を、「若狭の原発を考える会」が開催。約50名参加。高浜町長宛ての申入書「福井地裁の高浜原発3、4号機再稼働差止仮処分決定を尊重し、原発の即時廃炉を求めて下さい。原発のない町づくりを進めて下さい」を採択
  • 5月25日 高浜町長宛ての「申入書」と署名を提出 福井での裁判裁判関連集会、署名提出行動などへの参加
  • 1月28日 12月提訴の高浜、大飯の差し止め仮処分の第1回審尋が福井地裁で行われた
  • 2月9日 福井地裁判決の第2回控訴審(金沢高裁)
  • 2月13日 福井県知事宛の「もう動かすな原発!福井県民署名」20万余(県内約5万+県外約15万)筆の提出行動が福井県庁で行われた
  • 4月14日~15日 14日には福井地裁の高浜原発再稼働差止仮処分決定を期待して裁判所正面に結集し、画期的な決定の歓びを分かち合った後、原告団の報告集会に参加
  • 5月7日 福井県第80回原子力安全専門委員会傍聴
  • 5月20日 大飯原発再稼働差止め仮処分審尋() 京都での裁判関連集会など開催および参加
  • 1月29日 京都地裁での大飯原発差止訴訟第6回口頭弁論の傍聴および報告集会に多数の会員が参加
  • 4月26日 京大で、高浜原発再稼働差止仮処分決定の報告会を、「若狭の原発を考える会」と「大飯原発差止訴訟原告団」の共催で開催。約200名参加。報告者:松田正さん、井戸謙一さん。関電社長宛ての申入書を参加者全員の賛成で採択し、後日郵送

4月14日「高浜原発の再稼働差し止め仮処分決定」(福井地裁)のあと、関西電力は「執行停止申立」を行いましたが5月18日付けで却下。5月20日から、申立てされた異議についての審尋が開始されました)

その他

  • 3月7日~3月8日 7日には京都で、8日には大阪と滋賀で集会が開催、多数参加
  • 全ての関電京都支店前金曜行動、多数回の福井県庁前での金曜行動に参加
  • 5月1日 メーデー、5月6日 滋賀反戦老人クラブ総会に出席し、アピールと講演
  • 5月31日 「高浜原発NO!再稼働」大阪集会に多数結集
  • ハガキ署名の継続 「若狭の家」運営委員会は、昨年に続いて福井県知事、高浜町長に「再稼働を認めないこと」を要望するハガキ署名活動を継続中

「高浜、大飯原発再稼働阻止ネットワーク」の活動計画(案)

これまでの活動と討議を基に、急を告げる高浜原発3,4号機再稼働を阻止するために、次の行動を提案する。全国の皆さんのご支援とご協力をお願いします。計画は情勢に応じて変更されることもあります。

なお、運転開始から約40年が経ち、一層事故確率の高い高浜原発1、2号機について関電は、「特別点検」の結果、安全上問題がないとして、4月30日に運転期間を20年間延長する許可を求める申請を規制委に行った。原発の運転期間を40年とする制度下での初めての申請である。高浜1,2号機が老朽原発再稼働の先陣にされようとしている。これも、関西が取り組まなければならない大課題である。
一方、川内原発は、問題山積であるにも拘らず7月末再稼働を企んでいる。さらに、規制委は、伊方原発の再稼働「審査書案」を5月20日に発表した。

このような状況下で、再稼働阻止を勝ち取るため、現地高浜‐福井‐関西各地‐全国が連帯した運動を強化しなければならない。集会・デモだけでなく、現地・若狭を中心にした定期的かつ頻繁な宣伝、署名活動などを通して、若狭住民の参加を呼びかけ、各方面への申し入れを行うなど、重層的運動を構築する必要もある。また、高浜町長、福井県議会、知事の再稼働同意を阻止するための町役場、県庁での行動、高浜原発および関電本社・支店などに対する、原発を断念させる行動も強化しなければならない。川内原発、伊方原発再稼働阻止の運動と強く連帯した運動も要求される。

各種の反原発運動と両輪である裁判闘争も重要である。高浜原発再稼働差止仮処分に対する関電の異議申立に関する福井地裁での裁判、高浜原発と分離審理されている大飯原発再稼働差止仮処分に関する福井地裁での裁判、昨年5月21日の福井地裁判決に関する名古屋高裁金沢支部での控訴審、京都地裁での大飯原発再稼働差止訴訟、原発賠償訴訟、大津地裁での大飯原発再稼働差止仮処分裁判など多数の裁判が進行中である。福井地裁に続く勝訴で、再稼働阻止を決定的なものとするために、圧倒的な反原発の世論を顕在化しなければならない。

  1. 「若狭の家」を活用して、若狭現地での情宣活動(チラシ各戸配布、街宣など)、署名活動を強化する
  2. 現在実施中の3系統6種の署名活動(①全国から、②近畿から。③京都、滋賀北部からの福井県知事および高浜町長宛の要望署名)を強化する
  3. 6月25日開催の関電株主総会会場前で再稼働阻止を訴える。これに先立つ21日、関電八木社長の住む高槻市上牧で拡大「上牧行動」を展開する。「上牧行動」は毎月2回、上牧駅周辺で続けられている行動
  4. 7月5日、京都で川内原発再稼働反対集会とデモを行う
  5. 7月25日~26日(予定)、高浜町の海岸で、「原発のない町づくり」を主テーマにした反原発フェスタを開催する
  6. 9月6日、京都で計画されている「再稼働反対1万人集会」に積極的に参加する
  7. 関電本社(大阪)包囲1万人集会を追求する。関西は、若狭の原発で発電した電力の消費地であり、無自覚であっても、原発推進に加担してきたと言える。その反省の上に、関西での原発NOの声を総結集した集会を開催し、関電に再稼働を断念させる行動を展開する。時期未定(11月?)
  8. 毎週金曜日に各地で行われる「金曜行動」に極力参加・拡大する

20150606_1 20150606_2
   関西からの報告(若狭の原発を考える会:木原壯林さん)    福島からの報告(原発いらない福島の女たち:黒田節子さん)

20150606_3 20150606_4
   福島告訴団から(福島原発告訴団 団長:武藤類子さん)    鹿児島からの行動提起(反原発・かごしまネット:向原祥隆さん)

20150606_5 20150606_6
   金曜行動交流会(鹿児島県会議員 松崎まことさん(女性))    原発止めよう九電本店ひろばからの報告(青柳行信さん)

(地域の活動)

<伊方原発の地元から緊急レポートです>

6月18日、八幡浜市議会 総務委員会が開催され、「伊方原発を再稼働させないことを求める請願」が採決されました。翌19日の本会議での採択が待たれます。

「八幡浜・原発から子どもを守る女の会」が提出した請願書は以下の通り。

伊方原発を再稼働させないことを求める請願について

八幡浜・原発から子どもを守る女の会

 
請願趣旨

 福島原発震災から4年が経とうとしています。しかし、未だに放射能を封じ込めることは出来ず、放射能汚染水は海に流れ続け、地域住民は被ばくに怯えながら、いつ終わるともしれない避難の生活を強いられています。福島原発事故は何一つ収束などしていないのです。原因さえ明らかにされていません。しかも、原因を作った東京電力初め、誰一人ぬ身に問われないまま子どもたちは放射能汚染の中で生きています。近隣の自治体は放射能汚染土の中間貯蔵施設建設の現地調査が行われていますが、最終処分地も決まっていません。

 この現状を見ると、国も電力会社も放射能を封じ込めることは出来ず、原発で事故が起これば、地域住民は被ばくし続け、故郷は放射能で汚染された廃棄物の置き場になるしかないという事が明確です。

 伊方原発の再稼働を許せば、福島で起こっている事が伊方でも起こりうるのです。そして、既に福島原発処理で破綻している日本経済は、次に起こるであろう原発事故処理能力も補償能力もありません。東京電力ができなかったことが四国電力に出来るはずもありません。万一、伊方原発で事故が起きれば、市民の生命も財産も何一つ補償されず、八幡浜市は除染作業も進まず、福島よりもっと悲惨な状況になることは目に見えています。

 生命を未来に繋いでいくことは、生物の根源的な営みです。東南海地震が近いといって様々な対策が講じられていますが、伊方で事故が起きれば全て無に帰します。私たちの子どもや孫は故郷を失います。

 脱原発はイデオロギーではありません。ましてやエネルギー問題でもありません。市民の命の問題です。八幡浜市会議員の皆様、この叫びに耳を傾けて下さい。伊方原発の再稼働をさせないために八幡浜市議会が声を挙げて下さい。再稼働反対の議会決議を行い、その結果を意見書として、内閣総理大臣および担当大臣、愛媛県知事に提出して下さい。切にお願いいたします。

参考:
愛媛県八幡市 平成27年6月定例市議会 議案一覧
http://www.city.yawatahama.ehime.jp/docs/2015052500024/

NNN(6/19):愛媛県八幡浜市議会 原発再稼働反対の請願不採択
http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ss/archives/9329