Category Archives: レポート、アクション、ほか

川内原発の「免震重要棟問題」および、老朽原発(高浜原発1号・2号)の稼働延長問題に関して、原子力規制委員会に対する院内ヒアリングを開催します。

日時 2016年 3月 8日(火)14:30~17:30
場所 参議院議員会館 B103会議室(ロビーで通行証を配布します)
資料代 500円
交通 永田町1番出口すぐ(地下通路から直結)
問合せ 再稼働阻止全国ネット事務局 TEL 070-6650-5549 info@saikadososhinet.sakura.ne.jp

現在準備中の質問書(案)は次の通りです。

◆1◆ 川内原発の「免震重要棟問題」について
 1.「免震重要棟」無しで今なぜ川内原発1,2号機は稼働しているのか
 2. 設置変更許可の条件は
 3. 設置変更許可の条件に反する見直し申請を認めるのか
 4. 直ちに川内原発を止める権限は規制委にあるのか

◆2◆ 40年超え運転許可(高浜原発1・2号機)に関して
 1. 法規制について
 2. 高浜1,2号機の適合性審査の順序について
 3. 高浜1,2号機の適合性審査のスケジュールについて
 4. 高浜1,2号機の適合性審査の内容について
 5. 延長年数について
 6. パブコメについて
 7. 工事計画認可について


関連情報

南日本新聞 2016 02/01
規制委、安全性どう判断 九電の川内原発免震棟新設計画撤回
http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=72826

毎日新聞 2016年1月27日
川内原発免震重要棟 「納得いく説明ない」原子力規制委
http://mainichi.jp/articles/20160128/k00/00m/040/079000c

東京新聞 2016年1月26日
川内原発「免震棟撤回の根拠を」 規制委が批判、九電に指示
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201601/CK2016012602000239.html

北海道新聞<社説> 02/26 08:55
高浜の老朽原発 危うい40年ルール逸脱
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/opinion/editorial/2-0047486.html

東京新聞 2016年2月25日
高浜1、2号機、新基準に適合 老朽原発が相次ぎ延命も
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201602/CK2016022502000138.html

朝日新聞 2016年2月25日
「原発40年」原則、骨抜き 60年運転も現実味 高浜
http://www.asahi.com/articles/ASJ2S779GJ2SULBJ01G.html

毎日新聞 2016年2月25日
福井・高浜原発「合格」 老朽原発、不安置き去り 地元は活性化期待も
http://mainichi.jp/articles/20160225/ddm/041/040/053000c

毎日新聞 2016年2月24日
高浜1・2号機「40年超」初の新基準適合 規制委
http://mainichi.jp/articles/20160224/k00/00e/040/147000c

 

2/26(金)、高浜原発ゲート前行動(福井県)
天も嘆いている。高浜原発再稼働の暗愚
地元の人々も心の中は不安だそうだ
現地で暮らすのは本当にしんどいことでしょう

報告者 青山

ついにまた高浜原発4号機のスイッチが入れられてしまいました。雨に煙る向こうに、モスグリーンの丸い屋根付近に何やら白い煙を排出して、この日、営業運転開始した3号機と2つ並んで。

6日前の汚染水漏れ事故も何のその、平然と稼働する関電。鉄条網に巻かれたゲートの向こう。MOX燃料を使用したプルサーマル発電を新たにしているという。見ていると、なんでこんなに暗愚なことをするのかと、どう考えても愚かな事をと、全身から力が抜けていく気がした。

午後1時からの集会、約2キロの坂道を登るデモ。晴れたり雨が降ったり、60~70人程で。川内や前回までのリレーデモや高浜集会で会った人たちも。ゲート前で2時間ずっとコールを続けているうちに、再稼働が近づくにつれ、雨雲が暗く覆い土砂降りとなった。天も嘆いて泣いている!!

地元の人々も、心の中は不安だそうだ。現地で暮らすのは本当にしんどいことでしょう。原発間近のゲートにいるだけで、恐怖を感じる。
いつか、原発は無くなる日が来る、そう信じ頑張り続けたい。

※現地リレーデモ Blog(2月25日)
 寒風のなか 関電本店前「4号機を動かすな!」

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高浜原発再稼働についての抗議、申し入れ書

関西電力株式会社 取締役社長 八木誠殿

(1)高浜原発4号機の再稼働は停止してください。
関西電力は1月29日、30年経過の老朽原発、高浜3号機を多くの現地住民、全国の市民の抗議の中で再稼働させました。そして本日26日にも4号機も再稼働させるというのです。ところが20日には4号機の原子炉補助建屋内で、6万ベクレルの放射性物質を含む一次冷却水もれがありました。原因は配管取り付け弁からの漏水であった。何とこの弁の点検は2009年が最後であったというのです。

何といい加減な管理ではありませんか!
これで原発を管理、運転する資格が関西電力にありますか!
それでも4号機を再稼働するのですか!
全ての配管、配線、接続部、老朽化所を点検しないのですか! 少なくともこうして又被ばく労働者が出るのではないですか!

(2)さらに関西電力の犯罪は40年経過の高浜1,2号機の再稼働をもくろんでいることです。いまだ日本では40年経過の老朽原発を運転した実績はどこにもありません。40年経過の美浜1,2号、敦賀1号、島根1号、玄海1号などは廃炉されます。経産省、財務省は廃炉原発の原価償却を10年の段階償却として、今までではありえない会計方式をとりました。電力会社に廃炉の経済的打撃を緩和するためです。原発の安全性を考えれば高浜原発1,2号機の廃炉は当然です。

しかも関西電力は2011年3.11福島原発過酷後2012年7月には「免震重要棟」建設の計画書を6000平方メートルの規模で公開していました。しかし現在は免震重要棟建設をやめ、たかだか145平方メートルの耐震構造の緊急時対策所だけで再稼働するというのですか! 免震重要棟の重要性は福島原発事故時に検証されています。

関西電力に原発を動かす資格はありません!
金を掛けずにぼろ儲けするのですか! そのツケを住民が何故負うのですか!
高浜原発の再稼働はやめてください! 自然を壊さないでください!
人の命を奪わないでください!  福島の「今」を見てください!
福島原発事故は繰り返さないでください!

私たちは高浜原発の再稼働に現地住民、全国の市民と共に断固反対します。

2016年2月26日
再稼働阻止全国ネットワーク 事務局

2月20日(土)・21日(日)、アメーバデモに参加
高浜4号再稼働に反対して混成隊の人々が協力。
原発やめようの熱意で現地と連帯活動

報告者 柳田(たんぽぽ舎、再稼働阻止全国ネットワーク)

◎2月20日(土)・21日(日)、30人程で大型バスで、福井県にある関西電力高浜原発4号機の再稼働に反対する連帯行動に参加しました。主催は、「再稼働阻止全国ネットワーク」(たんぽぽ舎気付)。参加者は、1月に行ったバスのメンバーと大幅に入れ替わり、初めての人も多く多様・多彩な人々でした。

◎20日(土)は、午後4時から集会と高浜原発へ向かってのデモ行進。小雨の中、簡単な出発前の集会、高浜原発より奥1.7キロにあるお寺の横にある駐車場で。

地元福井県・関西(京都、大阪など)に首都圏部隊が合流。警官隊がズラリとデモ隊につくという警備でデモが出発。坂道を1700m登る。高浜原発ゲート前は、鉄柵・バリケードで二重・三重に固められている。高浜原発再稼働反対のコールがひびく。
 翌日の朝刊をみたら、高浜原発4号機から放射能汚染水が漏れていた。ちょうど私たちのデモの時間と知り、驚く。デモ隊はみんな微量ながらもヒバクした!! そのあと、会議室で明日のアメーバデモの打ち合わせ、夕食会。

◎21日(日)はアメーバデモ。大半の人が初めての経験なのでハリ切る。アメーバデモとは、数人グループに分かれて、若狭地区(高浜町、大飯町)を隅から隅まで旗指し物、鳴りもの、メガホンを持って、チラシを各戸配布しながら全戸を徒歩で歩いて、原発廃止を訴えるミニデモ。

 東京と関西を7つの班に分け、地元の人が道案内役で、東京勢が各班1名白い防護服を着て、音楽とアピールをしながら、高浜町内を歩いて訴えた。混成部隊ながら、高浜原発止めようの志気高く。約3時間町内を歩く、「たびたびごくろうさん」の声を一度ならず、二度、三度、町の人から聞いた。昨年1月の時と大きくちがう(好意的)。
 みんなおおいに意気が上がり、関西勢に見送られて帰途のバス(貸し切り)に乗った。

※現地リレーデモ Blog(2月20日)
 雨のなか、高浜原発再稼働阻止 現地集会

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1/24(日) 高浜原発再稼働を許さない!全国集会(福井・高浜町)

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1/27(水) 関西電力 本店まえ行動(大阪)

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2016年1月22日

四国電力株式会社
取締役社長 佐伯 勇人 殿
責任団体
脱原発アクションin香川

質 問 状

1. ①子々孫々へと続く命のつながりの保障 ②ミカンの営農の保障について
南予の宇和海沿岸地域は、日本でも有数のミカン産地であり、黄金色に実るミカン畑は南予の誇りでもある。人々はこの地で先祖から受け継いだミカンの段々畑を守り、丹精込めてミカンを育て、そしてまたそれを子や孫の代へと引き渡していく。南予にとってミカンは単に商品価値、日々の生活の糧であるばかりでなく、地域の誇りであり、歴史であり、文化であり、心の糧でもある。

 ところでこのミカン産地はすっぽりと伊方原発の30km圏に収まる。ということは、伊方原発でひとたび過酷事故が生じれば、これらのミカン畑は全て放射能で汚染され、壊滅する。(ミカン畑の除染が不可能なことは福島の果樹園の事例によって示されている。)
 それはこの地にとっては、日々の生活の糧が奪われるというにとどまらず、過去を失くし、未来を奪われ、地域の誇りも、歴史も、文化も、心の糧も根こそぎ奪われることを意味する。それは絶対許されることではなく、絶対にあってはならないことである。
 だからこの地のミカン農家をはじめとする人々は、万が一にもそういう危険をもたらしかねない伊方原発の再稼働に強く反対している。このことに対して四国電力は地域社会に対する責任を果たすために答える義務があるが、ここではミカン農家の人たちが最低限これだけのことは、と要望している事柄を提起し、それに対する真摯な回答を求めたい。

 その要望は二つの点、すなわち①子々孫々へと続く命のつながりの保障 ②ミカンの営農の保障 に要約される。

 ①子々孫々へと続く命のつながりの保障とは、過酷事故に際して被ばくを避ける、被ばくなしに避難できる方策の保障である。とくに未来をになう子どもたちや若い人たちに被ばくという禍根を背負わせないためにどうすればいいのか、どうすれば被ばくを免れうるのか、そのことに四国電力はどのように向き合い、どういう方策を検討してきたのか、また現に検討しているのか、について答えていただきたい。(例えば、スイスのように各家々に地下シェルターを設置して1ヵ月家族ががそこに退避できる備えをなすよう、四電は保障すべきだという意見もある。)

 ②ミカンの営農の保障とは、現在のミカン畑が放射能に汚染され、除染もできず、住むこともミカンの営農もできないのだから、代替地を用意し、かつそこでの新たな営農が現在のような状態に達しうるまでの期間(だいたい40年くらいと見込まれる)を補償するということを意味する。四国電力はそれをどう試算し、そのための用意をどのように準備しているのか、について答えていただきたい。福島での補償のあり方は全く将来設計の立たない、その年しのぎのものであり、農家の生殺しというべきものである。ミカン農家はあくまでミカンの営農の保証を求めているのであり、代替地と40年間の補償を再稼働前に呈示することを求めているのである。

 ③また、上記について、四電はミカン産地での住民説明会を再稼働前に実施すべきである。住民の不安と要望にしっかりと向き合うことが、地域社会に対する責任であろう。

回答
① 電気事業者としては住民に迷惑はかけれない。新しい規制基準を上回るような事故対策を立てて
いる。既存の設備が使えない場合でも予備を用意している。国の許可も頂いている。
② 補償は難しい問題。原子力責任賠償法でまず対応する。もちろんそれだけで済まないことは福島
事故でわかっている。新しい組織ができてそこで今補償が行われている。福島の先行事例が今提示でき
るもの。
③ 地元での説明は戸別訪問や地域の集会などのに出て行っている。十分とは思っていないが、事業者
としては放射性物質を出さないことに尽きる。出してしまえば取り返しがつかないことは事実。

 
2.フィルター付きベント設備の運用問題

・15年3月25日付けの愛媛新聞記事によれば、四電が伊方町環境監視委員会会合で「事故時に原子炉格納容器の爆発を防ぐために内部の気体を外部に放出する「フィルター付きベント」設備を2015年度中(つまりこの3月中)に設置する計画を明らかにした。」とされていたが、14日には、19年度に完成させると発表した。
 四電が目指す今次の再稼働には活用せず、規制委から与えられている5年間の猶予期間を活かして設置、使用を先送りすることとなったようだが、そもそも再稼働の前提として説明してきたのではないか。説明をした伊方町に対しては背信行為ではないのか。

回答 再稼働が前提ではない。15年3月にフィルター付きベントを付けると伊方町に伝え
たののは事実だが、その後の規制基準の追加でできなくなったので延期した。伊方町にも
伝えてある。

・このフィルター付きベント設備を運用することは即ち、格納容器から放射能を人為的に放出することになる。フィルターはヨウ素やセシウムなどをトラップして濃度を格段に下げる役には立つものだとしても、初期被曝の重要な要因となる希ガス類はこのフィルターを素通りしてしまうはずだが、この意図的ベントによって、敷地境界における線量が元々の立地審査指針の基準値を超えてしまう問題が起こるのかどうか、データを開示してほしい。

・運用の仕方としては、過酷事故対策のどういうプロセスのどの時点でベント作業を行うのか、積極的に早期のベントを行う姿勢なのか。

回答 後の2点についてはまだ決まっていないのでお答えできない。現状確かにフィルターが付いていないが、そもそもベント作業は必要ない。規制基準になっているから付けるだけ。データーはない。希ガス類が取れないのは事実。

 
3.原子力防災への貢献と労働者保護について

 現在設置されているモニタリングポストの線量計は警報を出すのに不適切な測定範囲の機械となっています。
 特に国が松山、宇和島など愛媛県内の主要都市に置いているポストには、10マイクロSv/h以下しか測れない低線量率計しかありませんから、これらの地点では、即時避難のOIL1(500マイクロSv/h)、一時移転のOIL2(20マイクロSv/h)の警報がともに出せません。
 二種の線量計がついている県のポストでも、フルスケールが100ミリSv/hという高線量率計でフルスケールの0.5%以下の小さな桁の数値を測るしかなく、精度/確度が低い、つまり誤差が大きくなります。これらのポストを避難指示の判断のためには使えないのではないでしょうか。
 そうなると、実際に測る業務に関わっている四電の計測者があちこちで可搬式計測器で測ることを原子力災害対応で要請されることになります。
どの程度被曝するかもわからないところに人間が計測に行くという危険な作業が強いられますが、人員を出すつもりはありますか。
 これ以外にも過酷事故の時には様々な被曝作業が想定されます。事故収束作業の人員配置をどのように考えているのか。
緊急時の作業員の確保をどのようにするつもりなのか。
収束作業にあたる労働者の安全確保をどのようにするのか。また、緊急作業者保護要員を募集していると聞くが、四国電力では行っているのか。

回答 伊方発電所に32名が常駐している。全員が放射線作業従事者で専門的技術と知識を
持っている。四国電力の社員と協力会社。32名とは別に周辺の作業に従事するための人員が80名前後いる。四電の持っている可搬式線量計はもちろん20ミリSvも測ることができる。事故時の作業にあたることによる同意書のようなものはまだとっていない。

 
4.電力事業者としての責任

① 原子力発電は、展望のない発電方法であることから、電力事業者の収益性や企業倫理の点からも、原子力発電事業からの離脱を、早い段階で主体的に決定することが、電力事業者として合理的と考えるが、貴社のご見解は。
回答 原子力から撤退する気はない。

② 伊方原子力広報センターに対して、これまで6億円を超える寄附を行っているが、愛媛県や伊方町という自治体とは一線を画すべきであり、その意味で毎年2000万円におよぶ寄附は取りやめるべきである。そもそも、寄附金の原資は県民の電力料金から賄われていることから、倫理的に問題と考える。貴社のご見解は。
回答 寄付はやめない。

・・・・・・

第一回目の交渉の積み残し質問
第一回目 11月30日10時~11時半 四国電力本社2F会議室にて

1.伊方原発は8ヶ月の長期広域停電に耐えられますか
 南海トラフ巨大地震のおりに1ヶ月単位の長期広域停電(=外部電源喪失)が起こる可能性は認めた上で、非常用ディーゼル発電機の起動に失敗する確率を明らかにできない時点で、四国電力さんには全電源喪失にはじまるメルトダウン事故を起こさせないことの証明をする意思がないものと判断しました。なので非常用ディーゼル発電機の起動に失敗する確率は、類似の大飯原発の数字と同じと考えて、過酷事故を起こす確率が非常に高いとみなさざるを得ません。四電は開示を拒む態度を変えていただきたい。
 そもそも巨大地震の時には、四国全域規模での1ヶ月程度の広域停電をやむなし、と考えている四国電力の無力感と他電力頼みの無責任さを読み取れる回答でした。頼みの他電力もまた被災を受けることは河田教授の研究そのものに示されていますので当てにはなりません。重電メーカーの多くの瀬戸内海に立地した臨海工場もまた津波被災をすることも「想定外」にすべきではありません。

2.水蒸気爆発問題
【質問】 四国電力の技術者は、

・岩波『科学』の16年9月号
  http://gotomasashi.blogspot.jp/2015/10/pdf-20159.html
 で紹介された高島・後藤論文を読んで問題の指摘を把握しているか。
・「IAEAの安全基準シリーズ 原子力発電所の原子炉格納系の設計」
  https://www.nsr.go.jp/archive/jnes/content/000126742.pdf のp.70ー74にある、水蒸気爆発対策の検討が必要との指摘を把握しているか。
・関西電力が福井地裁異議審で答弁した水蒸気爆発についての見解をフォローしているか。
・解析コードとして、規制庁も保有するMELCORでの水蒸気爆発についての検討評価を今後行わないのか。念のためであれ解析コードを用い、パラメータを変えて発生確率を探るのが安全を第一に考える態度ではないか。

3.佐田岬半島の避難困難者問題

【質問】伊方原発で働く電力社員、協力会社員などの家族も伊方町のPAZ圏内に居住しており、企業にとっての心配要因でもあるはずです。家族の自助のみに頼るのではなく、共助としての社員家族の役割を考えられたことはありますか。どのような社員への防災減災教育を行っていますか?

4.電力会社の基本使命とは何か/再稼働の必要性
 国策に従うことよりも、顧客である地域住民の不安を解消するべきです。

5.出資の撤廃を
 ゼロ回答と認識しました。しかし国策民営の原発政策といえど、奉加帳方式からは体力のない電力会社はどんどんぬけるべき、面従腹背という対応の仕方もあるはずです。

6.三菱製蒸気発生器の問題
 伊方3号機の蒸気発生器は、美浜2号機の91年の事故の前に製造されたものなら不安材料と言える。事故直後に製造されたものであるとすれば、ちゃんと検査できて、安心材料はあるものなのか?

7.中央構造線活断層帯の地震は検討されたのか
(11.で一括して聞きます。)

8.事故発生確率の過小宣伝問題
【質問】百万年に1回という数字が一人歩きをしているが、規制委はそのままうのみにしたのか、実際には規制委は知らないよという判断をしているのかもしれず、本来出すべき確率論的リスク評価は2年後3年後に出される予定で、今は確率論的リスク評価というのが出来ていない状態なのに、百万年に一回しか5テラベクレル以上の放出を起こす事故はないと四国電力は言っている、そのこと自体、詐欺的な過小宣伝行為ではないのか?
 個別の収束策に失敗する確率まで算出しなければ収束策に成功する確率は示せないと考えるがどうか。仮にすべてのイベントツリーを総合した数字は今の段階で出せなくても、個別の、5.1テラベクレルに放出を抑えられるという「最悪の」事故収束達成シーケンスが失敗する確率は本来検討されたはずである。それが、溶融炉心を下部の注水で受け止め冷却する対策が「水蒸気爆発」によって格納容器が壊れ、失敗する確率のことであるが、2-aでの確率を求める質問に対して四電が開示を拒んだのは、水蒸気爆発で損傷が起こらないという四電の主張に現時点では根拠がないためではないのか。

9.黒塗り白抜きの補正書問題
 そもそも核核酸防護の機密事項以外について開示をしないことがおかしい。

10.住民説明会の開催否定
【質問】開く意思はない、と聞きましたが、それで充分四電さんが、「すべての住民全ての皆さまの信頼関係を強固なものとして社会責任を果たしていくこと」にはなりません。
 まずは説得のために自治会へ廻っている際の説明資料と、その場で出てきた意見、質問への回答の事例を公表いただきたいがいかが。

11.基準地震動の過小評価/再評価続きでも適合しつづけ
【質問】地震動4000ガルの実例が用いられない問題は一般人にはとうてい理解できない。
これまでの説明で足りないものは何だと思いますか。
地震が多発し、愛媛県においては、中央構造線活断層系による大地震と南海トラフ巨大地震の連関、そして前後しての内陸地震の多発が懸念されているなかで、原発の事故を完全に排除することができないと考えるが、放射性物質の拡散という異質な被害を引き起こす原発について、抜本的な安全対策とは廃炉であると考えるが、貴社のご見解は。

12.放射性廃棄物立地問題
【質問】今後核燃料サイクルの行き詰まりに伴い、六カ所村のプラントに送った使用済み燃料が四国電力に変換された場合、どういう保管の手段を採りうるのか。

13.次回会合の交渉
 仮に技術者の出席が難しいのなら、松山の原子力本部の場で別途やりとりをする会合を開いて戴くのが筋ではないか。

14.その他
 
 

★「原発現地へ行く基金」交通費カンパのお願い★

[ 基金の目的 ]

高浜原発の再稼働が迫っています。伊方原発再稼働阻止の行動と同時に、全国の力を総結集して、現地行動をやりぬく体制を築き上げたいと思います。現地行動に個人として参加したい方のために交通費の補助を基金から供出します。

[ 基金の振込先 ]

●ゆうちょ銀行
 郵便振替口座番号 00190-0-361095
 加入者名 原発現地へ行く会(ゲンパツゲンチヘイクカイ)

●城南信用金庫 九段支店
 口座番号 (普通)334455
 口座名称 原発現地へ行く会(ゲンパツゲンチヘイクカイ)

●団体一口:5000円 個人一口:1000円
一口以上のご協力をお願いいたします。

◆クリックすると大きい画像で表示できます
「原発現地へ行く基金」交通費カンパのお願い

基金についてのお問い合わせ 原発現地へ行く会
 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-42 日東ビル 梨の木舍内
 TEL: 070-5019-5907 FAX: 03-3238-0797 E-mail: info@sendaiikou.com

伊方原発の再稼働をゆるさない
四国電力 東京支社まえ抗議行動にご参加ください

日時 2016年 1月 20日(水)18:30~19:30
場所 千代田区丸の内1-3-1 東京銀行協会ビルヂング入口集合

(日比谷通りから見て、建物の右手を少し入ったところがエントランスです。東京駅から来る場合は日比谷通りの手前・右側がビル入り口です)
交通 JR東京駅(中央口)徒歩5分、丸の内線-東京駅(4aまたは3番出口)徒歩4分、三田線-大手町駅(D4出口)徒歩1分
参考地図 http://bb-building.net/tokyo/deta/519.html

呼びかけ:再稼働阻止全国ネッワーク
問合せ Tel:070-6650-5549 info@saikadososhinet.sakura.ne.jp

『近藤誠さんの遺志を継いで』

1945年8月6日、広島で原子爆弾が炸裂し、一瞬で全てが破壊しつくされてしまいました。現在の町の姿からは想像することもできません。けれども瀬戸内海を隔てた愛媛県にはキノコ雲を見たという人や、被爆してふるさと愛媛に帰られた方々がおられます。熱線と爆風、放射能の地獄を生きのびた人々は、後遺症とたたかいながら「二度と戦争をしてはいけない。核兵器を使うようなことがあってはならない。核と人類は共存できない」と訴え続けておられます。

それでもなお「核の平和的な利用」だと原爆から原子力開発と言い方をすりかえて、国策として原発が作られ動かされてきました。いまや日本には広島原爆の90万発分の放射性廃棄物(死の灰)がたまっています。そのなかのプルトニウムは数キログラムもあれば核兵器に転用されてしまいます。この核のゴミはこれから10万年間という気が遠くなるほど長期の管理をしなければなりません。けれどもその処分地も処分方法も決まっていません。さらに原発はひとたび事故が起きて暴走を始めれば、広大な範囲に半永久的に放射能汚染の被害が及びます。

私たちの先輩方は原発が建てられるのを必死で止めようとしました。四国で唯一の原子力発電所、四国電力伊方原発が造られようとしたとき、伊方町を中心にした住民たちは「核と生命は共存できない。子孫に禍根を残さないために原発を止めることがいま生きる大人の責任」と立ち上がりました。その多くは既に亡くなられましたが、40年以上たったいまでも当時のことを話して下さる方がいらっしゃいます。わら草履をはき乳飲み子を抱いて、山を越え谷を下って延々と役場まで歩いたこと。豆のおにぎりをつくって出かけたこと。恐ろしい思いをふりきって冷たい地面に座りこんだこと。大変なご苦労をもいとわず反対し続けて下さった方々は、あとに続く者たちをおもんばかって、後のち悲惨なことが起きないようにとの一心であられたと思います。

にもかかわらず、2011年3月11日、それまで「絶対に起こらない」と言われてきた深刻な原発事故が現実に起きました。東京電力福島第一原発原発の炉心溶融事故は今も続いており、東日本では放射能汚染で地域社会が崩壊し、壊滅し、住めない国土を作ってしまいました。被害を受けた人々の避難生活と苦しみには終わりが見えません。毎日、何千人もの人々が被ばくを強いられながら収束作業にあたっています。いつまで続けなければならないのか、いつまでもちこたえられるのか、誰にも分かりません。でも全てが私たちの後の人々に重くのしかかっていくことだけはまちがいありません。それなのに国は川内原発を再稼働させ、続いて伊方原発や高浜原発を動かそうとしています。

広島、長崎、チェルノブイリ、そして福島は「核の平和的な利用」などまやかしであること、私たちや子孫の未来への希望を奪ってしまうことをはっきりと示しました。私たち人類は許されない過ちを何度もくり返してしまいました。福島の悲惨な現実を生きているいま、一筋の救いと希望の光は大勢の人々が過ちに気づき、もうくり返すまいと立ち上がっていることです。伊方のとなりの八幡浜市では、再稼働について住民投票を求める署名活動が取り組まれ、有権者の3分の一を超える1万1175筆が提出されました。伊方町では再稼働の賛否を問うアンケートで1426軒の町民のみなさんのご協力を得て、反対が過半数を超えました。さらに福井地裁は高浜原発の運転差し止めの仮処分を決定しました。その判決文では伊方裁判の最高裁判決が引用され、原子力規制委員会の新規制基準が緩すぎることが指摘されました。たとえ国策といわれようとも屈することなく住民たちが貫き通した信念が時空を超えて生きていることが歴史的に証明された瞬間でもありました。

伊方の地で最期まで反原発を訴え続けた近藤誠さんは「声をあげ続けないかんよ。やめたらいかん。」と、ことばを遺されました。伊方原発が造られるまえから半世紀近くにわたって続く、圧倒的大多数の地域住民の声、願いはひとつです。伊方原発を動かさないで下さい。もうこれ以上、核の被害で苦しめないでください。国や県が原発廃炉を決断するまで、私たちは声を上げ続けます。いま声を上げることができないこれから10万年後に生まれてくる子々孫々のぶんもあわせて何度でも訴え続けます。そしてかならず伊方を止め、廃炉にすることをここに宣言いたします。

2015年12月20日
近藤誠氏追悼集会 参加者一同

「伊方の家」から届いたメッセージです。

 「住民投票を実現する八幡浜市民の会」は、本日(12月7日)、再稼働の賛否を問う住民投票条例の制定を求める11,175筆(※1)の署名を選挙管理員会に提出しました。八幡浜市の有権者数は12月2日現在で3万800名ですがその3分の1を超え、法定数(※2)616筆を圧倒的に超えています。
(※1 参考:高投票率と言われた前回の市長選で、大城市長が得た得票数は11,219票)
(※2 法定数は有権者数の50分の1
 参考 八幡浜市ホームページ http://www.city.yawatahama.ehime.jp/docs/2015110400013/ )

 11月3日(署名活動開始)から1カ月、全く休む間もなく朝から夜まで駆けずり回り、全市を山奥の小さな集落まで二度も三度も地域ローラーで戸別訪問し、多くの市民が受任者として署名集めに奔走し、そして県下、全国からの支援を得て、たくさんの市民の熱い思いと志のこもった署名をいただけました。

 八幡浜市は現在年間で最も忙しい期間で、ミカン農家は採果と選果の作業に朝から夜まで追われている日々ですが、そういう中でのこの署名数は本当に大きな意味と重みがあると思います。

 八幡浜で伊方原発から最も近いところ(6キロ)にある山間の小さな集落で、足を悪くして遠出できない年老いた女性が、「いつ署名を取りに来てくれるかとずっと待ち続けてとうとう来てくれた」と涙を流して喜ばれたことや、ミカンの作業で忙しい中、ひとりで山の斜面に点在する家々をまわって200筆以上の署名を集めていただいた農家のかたの事など、忘れえぬ経験をいくつも残して、ともかく第1ラウンドは無事終えることができました。

 第2ラウンドは住民投票条例をなんとしても議会で可決されるようにする活動が待っています。市民のこれだけの熱く重い意志を絶対に無にさせない、無視することを許さない、そのためにどうしていくかを仲間たちみんなで考え、行動していきたいと思います。

 今後ともご注目とご支援をお願いします。

(報告:伊方の家 八木)