9月10日、原子力規制委による川内原発1・2号機についての「審査書案 了承」(事実上の合格証)に対し、規制庁まで抗議行動を行いました。全国各地から寄せられた申入書、抗議書を紹介します。遠く九州方面から、規制委定例会議の傍聴もあわせてかけつけてくださった方も含め、150名ほどで抗議を行いました。

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(再稼働阻止全国ネットワーク 事務局が提出した申入書)

原子力規制委員会 委員長 田中俊一様

申し入れ書
2014年9月10日
再稼働阻止全国ネットワーク
本日、原子力規制委員会は九州電力川内原発1,2号機について、新規制基準を満たすと審査結果の最終案を確定したようですが、この決定を直ちに撤回するよう要求します。

その理由を下記に示します。

1、8月16日、規制委員会は30日間の意見募集(パブリックコメント)で一万七千通の意見が寄せられたと発表したが、その内容の詳細や検討の仕方など一切公表せず、一か月も経ずして審査結果の最終案を確定することは、民意を踏みにじる許し難いことです。
主として技術的な意見をと注文まで付帯しておきながら、短期間の確定はまさに国民を愚弄した行為といわざるをえません。
パブリックコメントの詳細を発表して、それぞれどのように検討したか、問題点をはっきりさせた上で、再度、国民の意思を忖度することが本来の趣旨と考えます。
一万七千通の国民の意思を重く受け止め、再度検討をやり直してください。

2、火山問題について規制委員会は9月2日、火山専門家チームの検討会合の結果を公表しました。
巨大噴火リスクのある原発での火山監視について「何らかの異常を検知した場合、空振りも覚悟で巨大噴火の可能性を考慮した処置を講ずる」として原子炉停止などを早めにすると提示しました。
しかしながら専門家チームは「巨大噴火の確実な予測は困難」という意見が大勢を占めたと言われているように、どのような監視態勢を講じてもリスク回避は不可能です。
川内原発再稼働がいかに危険であるかを認識し、最終審査書の撤回を要求します。

3、5月の大飯原発差し止め判決で示されたように再び過酷事故が起こったら、日本は破滅の危機に瀕します。絶対に原発事故を起こしてはならないのです。それには再稼働をさせないことではないでしょうか。
規制委員会は安全については審査の対象外としています。この言葉がまさに象徴しているように規制委員会自体が安全を保障出来ないものをどうして審査で合格を与えるのでしょうか。規制委員会の審査書決定が自動的に再稼働に繋がり、強いては過酷事故のリスクを招き、日本全体を汚染する可能性を否定できません。

したがって、規制委員会の良心に照らして、更にいえば国民の税金で仕事をする委員一人、一人が国民の安全と命を守る義務を果たすべきだと確信します。

以上の理由から川内原発再稼働の最終審査書の撤回を求めます。

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