Tag Archives: 玄海原発

九州電力株式会社
社長 瓜生道明 様

反原発自治体議員・市民連盟
共同代表 相沢一正 佐藤英行
 福士敬子 武笠紀子

【今回の質問】
 玄海原発周辺自治体、特に、緊急時防護措置準備区域内自治体の再稼働反対の意見をどうとらえていますか。

【前回の質問】
 川内原発事故・原子力防災訓練の総括について教えてください。

【前々回の質問】
 九州電力では、原発事故に備えて、どのくらいの金額を用意していますか。

 
 貴社九州電力が現在稼働させている「川内原発」の30キロ圏内:緊急時防護措置準備区域(UPZ)には約22,000人の住民が居住しています。前回、川内原発周辺住民に対する避難訓練について質問しましたが、残念ながらお答えが返ってきません。現実味のない形式的な訓練であったと理解するほかありません。

 原発過酷事故については、決して人数の問題ではありませんが、貴社九州電力が再稼働を目指している「玄海原発」では、UPZに256,000人(3県8市町)の住民が居住している上、50キロ圏内には120万人(3県)が居住しているのです。離島も多く、シェルターとなるコンクリートの建物も少なく、避難計画を策定し、避難対策をとることが、たいへん難しいと言われています。

 こうした住民の置かれた状況を考慮すれば、周辺自治体からの再稼働反対意見は重く、玄海町(人口5600人の全員が賛成しているわけでもありません)と佐賀県の議会と首長が再稼働を認めることを根拠に、周辺自治体の同意が取られたとする判断は許されないはずです。再稼働に同意するにも関わらず、それらの議員・町長・県知事は、まともな避難計画さえ作っていない無責任さです。

 原発過酷事故により何が起きたのかは、東京電力 福島第一原発事故から、6年目の福島の現実を見れば明らかなのです。貴社九州電力は、周辺自治体の再稼働反対意見にどう応えるのかを教えてください。

 なお、前回・前々回(1月と12月・2月)の質問にも、未だご回答をいただいていないので合わせてよろしくお願いいたします。

回答先:反原発自治体議員・市民連盟 武笠

2.18さようなら原発! 2.18玄海原発再稼働を許さない九州総決起集会報告
   
玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会  石丸 初美

【関連情報】
 玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会ホームページ
 http://saga-genkai.jimdo.com/

 2017/2/18 TOPICS https://saga-genkai.jimdo.com/2017/02/18/a/

 [主な記事内容]
 https://saga-genkai.jimdo.com/ブログ-new-topics/2017年/
  ・「黙れ!」:玄海町議会同意は言論封殺の中で
  ・再稼働県民説明会:住民の疑問と怒り噴出
  ・田中俊一規制委員長インタビューへの疑問チラシ
  ・玄海3・4号機再稼働差止仮処分、3月までに「決定」へ!
 

【地域の活動紹介】

「さよなら原発!福岡 連絡会」発行のチラシ:「玄海原発の再稼働になぜ反対するのか」(2017.2.4版)を紹介します。
PDFダウンロード
sayo-huku_20170204pdf

【地域の活動紹介】

「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで裁判で止める会」より、
1月16日佐賀地裁において、玄海原発3・4号機再稼働差止仮処分裁判の第24回審尋が行われ、審理は結審し、今年3月までに「決定」が出される見通しとなりました。

報告会の様子など詳細
https://saga-genkai.jimdo.com/2017/01/16/a/
 

「さよなら・原発佐賀連絡所」では、2月10日、玄海原発再稼働問題での要望・質問を佐賀県に提出しました。(詳細は「佐賀連絡所」HPをご覧ください)
http://byenukes-saga.blog.so-net.ne.jp/2017-02-11

内容は次の13項目です。

  1. 知事は福島第一原発の事故現場と周辺の被災地視察を
  2. 住民説明会は一方的でなく、全市町で
  3. メルトダウン対策について
  4. 玄海原発3,4号機の重要設備の強度不足問題
  5. 蒸気発生器に関する疑問
  6. 事故時の発電所の生データを県民が常時監視できるように
  7. 地震について
  8. 避難計画について
  9. 原子力災害対策特別措置法15条通報後、電力事業者に刻々の通報を義務付ける
  10. 原子力損害賠償法の改正を
  11. 東京電力に原発事故の責任を取らせるよう政府に要求を
  12. 玄海原発の運転時,周辺の白血病が増加
  13. エネルギー源として原発が必要なのか

再稼働阻止全国ネットワークでは、川内原発再稼働に断固反対の姿勢で、全国一斉規制委抗議行動に取り組み、全国の原発現地・周辺の方々へ参加を呼びかけました。

各地の原子力規制事務所(現地のオフサイトセンター)および本庁(東京六本木の原子力規制庁)に提出された申入書や抗議書は以下の通りです。

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2014年5月29日に開催した規制庁交渉
http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ss/archives/5594

(このイベントは終了しました)(4月24日 賛同議員リスト更新

来る3月24日(月)、各原発立地自治体の地方自治体議員(2014年3月21日現在147名、原発立地自治体住民連合)が日本政府に対する公開質問状を提出するにあたり、院内集会・マスコミ記者会見を開きます。万障お繰り合わせの上ご参加ください。

賛同議員の呼びかけを引き続き行っておりますので、ぜひ、地元議員にお声かけください。

日時 2014年 3月 24日(月) 13時より記者会見 一般参加大歓迎
場所 参議院議員会館 講堂(1階)(東京都千代田区永田町一丁目7番1号)<地図>

内容 原発立地の自治体議員によるプレゼンテーション(原発再稼働の危険性や、安全対策費用とその実態について ほか)

主催 原発立地自治体住民連合   協力 再稼働阻止全国ネットワーク 事務局
問合せ窓口 再稼働阻止全国ネットワーク 事務局
 メール info@saikadososhinet.sakura.ne.jp または FAX(03-3238-0797)にて
 承っております。(FAXの場合は「3/24記者会見の件」と添えて下さい)

報道向けPress Release

公開質問状(7項目)

●公開質問状(7項目)について

 現在、国内原子力発電所および六ヶ所再処理工場に対しては、原子力規制委員会が再稼働を審査中で、いくつかの原発については今年中に再稼働の承認が出されるかのような報道がなされているが、原発をかかえる自治体の住民のあいだには、「再稼働はトンデモナイ危険なことである」との批判と不安が日々高まっており、われわれ住民も生命と生活を脅かされる現状を、このまま一日たりとも放置することはできないので、ここに緊急に、日本政府に対する公開質問状を発表する。

 わたしたちは、原発の再稼働に「賛同する」、あるいは「反対する」、あるいは「判断を保留する」、といういずれの意見を持った住民にとっても共通の願いである「100%原発無事故の保証」を求めるという目的で、以下の質問に、国会において日本政府が答えるよう求める。

 この質問を述べるにあたって、現在、福島第一原発事故の被災地で進行している深刻な被害の実態を記述しておく。

福島第一原発事故を起こした福島県大熊町では、現在も住宅街のど真ん中で、毎時300マイクロシーベルトを超える空間線量が測定されている。この数値は、三年ここに居住すれば、致死量の7シーベルトを超えることになる。
(300μSv/hr × 365日/年 × 24hr/日 × 3年=7.9Sv)

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●質問[1] ── このような現実に進行している放射能の危険性に鑑みて、安倍晋三内閣は、2013年12月20日に、自宅に帰還できない避難住民に対して、避難先での定住も積極的に支援する方針を閣議決定した。この事実は、一旦原発事故が発生すれば、その時にたとえ住民が避難できても、事実上は、自宅に帰還できないことを、福島第一原発事故が実証したことを意味する。原発大事故は、原発立地自治体の住民にとって、それまでの郷里における生活基盤のすべてを失い、突然に一生を棒に振る、ということである。したがって、原発事故は100%起こらない、ということが保証されなければ、再稼働をしてはならない。

 ところが今年2014年1月20日におこなわれた院内集会で、「新規制基準を満たした原発でも事故は起こるか?」との質問に対して、原子力規制庁は「新規制基準を満たした原発でも事故は起こります。この基準は最低のもので、あとは事業者の責任です」と答えた。事故を起こす原子力発電所が、世界最高の安全基準であるとは、誰にも理解できない。

 日本政府は、いかなる科学技術的な根拠をもって、原発事故は100%起こらない、ということを原発立地自治体の住民に保証するのか、それとも規制庁が言うように保証できないまま再稼働するつもりなのか、明確に答えよ。

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●質問[2] ──現在、再稼働申請がなされた原子炉について、新規制基準の適合性の審査がおこなわれているが、原子力規制委員会は、大事故発生時におけるベント(放射能放出)の設置を義務づけ、大事故発生時における住民の避難の可能性の検討を進めている。つまり質問[1]に求めた通り、われわれ住民にとって100%絶対にあってはならない大事故を明確に「発生すると予想して」審査していること自体が許されないことである。この大事故発生の根拠として考えられる最大の要因は、耐震性の欠如である。

 兵庫県南部地震(1995年1月17日の阪神・淡路大震災、マグニチュード7.3)の発生後、電力会社は「原子力発電所は直下型地震ではマグニチュード6.5まで耐られるように設計している」と説明し、青森県六ヶ所再処理工場でも、「直下型地震ではマグニチュード6.5まで耐えられる」として、「安全である」と主張してきた。これは驚くべきことだが、マグニチュード6.5とは、通常の地震であって、大地震ではない。したがってこの数字で充分な耐震性があると考える住民はいない。それを追及すると、余裕率があると言って、その明確な数字を答えないまま、2006年9月19日に原発耐震指針を改訂して、直下型地震に対する耐震性そのものの文言さえ消されてしまった。

 2006年新原発耐震指針との関係さえ説明されていない現在の新規制基準において、一体、マグニチュードいくつまでの直下型地震に耐えられる設計を電力会社に求めているのか、個々の原子炉ごとに異なるなら、現存する原子炉(とりわけ再稼働申請中の原子炉)および建設途中にあるすべての原子炉について、直下型地震に耐えられるマグニチュードの数字を明確に答えよ。

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●質問[3] ──そもそも、2006年9月19日の新耐震設計審査指針に適合するかどうかのバックチェックを義務づけられた原子力発電所が、それをまともにチェックしないまま、翌2007年7月16日の新潟県中越沖地震(マグニチュード6.8)によって柏崎刈羽原発が大破壊を受け、新耐震設計審査指針に重大な欠陥のあったことが露顕して、全土の原発の耐震性見直しがおこなわれてきた。

 しかし、その途中の2011年3月に福島第一原発がついに大事故を起こしてしまった。その結果、事故責任者の原子力安全・保安院と原子力安全委員会に代って、2012年9月19日に原子力規制委員会が発足し、2013年7月8日に新規制基準が施行された。しかし、事業者である電力会社が提出した再稼働申請資料について、新規制基準に対する適合性の審査をおこなっているのは、驚くべきことに原子力規制委員会の傘下に入ったJNES(原子力安全基盤機構)のメンバーであり、JNESもまた福島第一原発事故を起こした当事者(責任者)である。

 このような事故当事者がおこなう審査結果について、第三者によるクロスチェックがないままの再稼働は、住民として絶対に認めることができない。クロスチェックする組織をいつまでに設立するのか、その明確な答を求める。

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●質問[4](3/24更新) ──原子力規制委員会がおこなっている再稼働に向けた耐震性の審査では、原子力発電所の敷地内に「活断層があるか、ないか」という調査や検討だけをもって、その原発の立地の適性を判断している。

 しかしほんの6年前の2008年6月14日にマグニチュード7.2の岩手・宮城内陸地震が発生して、震源断層の真上で、揺れの最大加速度4022ガルという驚異的な数値が観測され、この数値は史上最大としてギネスブックの記録に認定された。ところがこの震源断層は、地震発生前には、まったく知られていなかった。つまり、「活断層がない」場所で、世界一の揺れを記録したのである。

 この事実は、日本全土のどのような場所においても、直下型の大地震が発生し得る、したがって質問[2]に答えたマグニチュードによって原発の大事故が起こり得ることを新たに実証している。これでも、質問[1]に答えた通り、原発事故は100%起こらない、ということを原発立地自治体の住民に保証できるのか、明確に答えよ。

 さらに現在、九州電力の川内原発が再稼働候補のトップに挙げられ、原子力規制委員会がこの再稼働を容認することが既定の事実であるかのように一方的な報道がなされていることは、信じがたい。川内原発の場合は、2009年以来、桜島の噴火が続き、毎年1000回を超える異常噴火が止まらない状況にある。大量の火山灰が送電線に降り積もっただけで、川内原発の外部電源は、完全に送電不能となる。
 加えて、そうした事態に備えた非常用ディーゼル発電機は、フィルターに火山灰がつまって、発電不能になる。そうなれば、福島第一原発と同じ恐怖のステーション・ブラックアウト(全交流電源喪失)が起こることが分っている。火山灰よりもっとおそろしいのは、火砕流である。桜島の姶良(あいら)カルデラは、2万9000年前に巨大噴火を起こし、東京ドーム36万個分という驚異的な火砕流が噴出して、南九州全域を壊滅させている。川内原発近くでは、数メートル~10メートル以上の火砕流堆積物が見つかっているので、 高さ数十メートルの火砕流が襲ったと推定されている。ところが原子力規制委員会は、12万年以内に動いた活断層を問題にしながら、1万年単位の火山活動を無視している。
 火山学者が一様に、川内原発は最も危ないと警告しているにもかかわらず、原子力規制委員会は、たった一回の会合で「周辺の火山が噴火しても、原発に影響はない」とする九州電力のデタラメ報告を了承する始末である。一体、どのような科学的な根拠をもって、川内原発の火山灰と火砕流の危険性がないと判断しているのか、日本政府としての責任ある根拠を明確に答えよ。

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●質問[5] ──原発を再稼働することは、使用済み核燃料を新たに原子炉内に生産することを意味する。運転中に生ずるこの使用済み核燃料には、セシウム、ストロンチウム、プルトニウムをはじめとする膨大な放射性物質が含まれる。日本の原子力政策では、この危険な使用済み核燃料を再処理して、「プルトニウム、ウラン」から、「セシウム、ストロンチウムなどの高レベル放射性廃棄物」を分離して、ガラス固化体としたあと、それを最終処分場に搬入して、地下300メートルより深い地層に処分することにしている。

 しかし、この最終処分場が日本の47都道府県のどこになるかが、決定していない。現在までこの使用済み核燃料と高レベル放射性廃棄物を受け入れてきた青森県も、「わが県は最終処分場ではない」と明言している。ということは、新たに今後、原発を再稼働すれば、このセシウム、ストロンチウムなどの高レベル放射性廃棄物の「搬入先」が、今もって存在しない状況にある。再稼働をたとえて言えば、着陸する飛行場がないまま、飛行場を離陸する飛行機のようなものである。
 2014年現在すでに、原子力発電所を有するわれわれ13の道県の原子力発電所および六ヶ所再処理工場の敷地内には、大量の使用済み核燃料が貯蔵されており、事故を起こした福島第一原発4号機と同じように、今もって大地震や大津波の脅威にさらされている。
 原発再稼働によってさらに大量の高温度の使用済み核燃料が発生すれば、これら13の道県にますます危険物が累積し、われわれ現地住民の危険性が高まるだけである。高レベル放射性廃棄物の最終処分場を決定せずに、使用済み核燃料の危険性を高める「原発再稼働」は、絶対に許されない事態を迎えている。

 日本政府は、大量発生する「行方の決まらない使用済み核燃料および高レベル放射性廃棄物」の最終処分場の地名を答えずに、なぜ原発再稼働を認めるのか、その理由を明確に答えよ。

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●質問[6] ── 日本政府は、「原発は重要なベース電源である」と位置づけているが、すでに2013年9月15日に福井県大飯原発が運転を停止し、日本全土が原発ゼロ状態になってから、電力不足はまったく起こっていない。今後も、コジェネ技術を含めたエネルギー効率の向上と、ほかの電源の利用普及によって、ますますこの電力余裕率が高まることはあっても、下がることは決してない。このことは、日本社会の動きによって明白に実証されている。それでもなお日本政府が、不要と思われる原発の再稼働を推進する目的は、電力会社の経営悪化の防止にあることは明白である。

 この電力会社の経営悪化の要因は、火力発電の燃料費増加にあると報道されてきたが、事実は異なる。火力発電の燃料費増加分は、原発フル稼働時の2010年度に比べて2013年度(2014年3月までの推定)は3兆6000億円との試算を資源エネルギー庁が出しているが、2011年に比べた2013年の原油価格・天然ガス価格の上昇分を引いて計算すれば、2兆8700億円である。さらに為替レートにおける円安の影響は、3600億円であるから、それを計算に入れれば、2兆8700億円-3600億円≒2兆5000億円となる。
 これに対して、原発再稼働に向けて、2012年度の一年間の原発維持・管理費は9電力会社合計が1兆2000億円で、新規制基準で求められている防潮堤建設など膨大な安全対策費が1兆6000億円を超え、合計2兆8000億円に達する。
 燃料費増加分2兆5000億円より、原発経費2兆8000億円のほうが大きいことは、誰が見ても明白である。ほとんど未着工である安全対策が今後必至となる状況では、その経費が激増するのであるから、電力を1ワットも生んでいない原発のほうがはるかに高額の出費となる。
 加えて今後は、火力発電の最大の燃料費上昇要因となってきた旧式発電所のリプレースが大量に実施されて、大幅なコスト削減がおこなわれ、3年後の2017年からはアメリカから安価なシェールガスの輸入が始まる。

 それとは別に、福島第一原発事故の後始末(汚染水処理・除染・廃炉・賠償)に必要な金額は、日本政府の楽観的なシナリオでさえ11兆円を超えるとされ、産業技術総合研究所および日本経済研究センターの試算では、日本の税収をはるかに超える54兆円に達すると見られ、それらがすべて税金か電気料金という国民負担によってまかなわれることは必至である。火力発電の燃料費増加とはケタ違いの出費こそが、日本国民にとって最大の問題である。日本政府が保証したいのは、電力会社の経営なのか、それとも日本国民の安全な生活・生命なのか、いずれであるのか、明確に答えよ。

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●質問[7] ──2011年の福島第一原発事故では、1号機の爆発の後、続いて3号機、さらに2・4号機と4基が連続爆発するのを食い止めることができず、福島県をはじめとする東日本の広大な地域に悲惨な放射能汚染の結果を招き、日本の原子力産業が全世界に例のないほど未熟な技術しか持たないことが明白になった。さらに深刻なことに、今もって福島第一原発事故現場における大量の高濃度放射能汚染水の海洋流出を食い止めることができずに、深刻な汚染を拡大し続けている。

 最大の問題は、この事故を誘発した最初の原因として、「地震の揺れによる配管などの破損」による可能性が国会事故調査委員会の報告書で鋭く指摘されているにもかかわらず、「津波による全電源喪失」だけであると決めてかかり、多くの技術者から、「再稼働の結論を導く前に、福島第一原発における事故原因の究明がなされなければならない」と強い批判を受けていることにある。
 地震の揺れが真の原因であった場合には、日本全土すべての原発が地震に耐えられない、したがって「再稼働は危険すぎて不可能になる」という理由で、津波原因説を主張していることは明白である。われわれ原発立地自治体住民にとって、事故の真因の追究・解明は、当然の「必須の要求」である。

 日本政府は、なぜ福島第一原発における事故原因が、津波による全電源喪失だけであると断じて、国会事故調査委員会の報告書を否定しているのか、その科学技術的な根拠と、東京電力が全データを公開せずに事故の真因を証明していない理由を明確に答えよ。

 その一方でなお、日本政府が、この危険な原発技術を海外に輸出しようとしていることは、信じがたい状況である。原発輸出は、一説に原子力発電の技術を維持するためとも言われている。しかし、今後の日本に原発が不要と判断される現在、原発立地自治体に必要な原発技術は、原発廃炉・解体の技術である。原発建設をめざす原発輸出は、その廃炉技術の向上にはまったく役立たない。一体、何のための原発輸出であるのか、原子炉メーカーや鉄鋼業界の要求のためであるのか、その目的を明確に答えよ。
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 原発の大事故で被害者となるのは、ほかでもない、われわれ原発立地自治体の住民である。以上の質問に対して、国会の場において、公式の発言を求める。

 そしてこの質問状に対する回答があれば、それで終りではなく、住民の生命と生活が守られるという確約が得られるまで、われわれは再質問をくり返すことを先に伝えておく。

 

原発立地自治体住民連合

●原発立地自治体住民連合について

私たちは、原発立地自治体住民連合という名の新しいグループです。

この名称の通り、北海道(泊原発)、青森県(東通原発・六ヶ所再処理工場)、宮城県(女川原発)、福島県(福島第一・第二原発)、茨城県(東海第二原発)、静岡県(浜岡原発)、新潟県(柏崎刈羽原発)、石川県(志賀原発)、福井県(美浜原発・大飯原発・高浜原発・敦賀原発・もんじゅ)、島根県(島根原発)、愛媛県(伊方原発)、佐賀県(玄海原発)、鹿児島県(川内原発)、それぞれ原子力発電所を有する13の道県において、住民の命と生活を守るために立ち上がった、現地の現職議員です。

2014年4月24日現在:148名(印は共同代表)

◆ 北海道(泊原発)──岩内町議会議員・佐藤英行(※)、旭川市議会議員・久保あつこ、釧路市議会議員・宮田まどか、札幌市議会議員・小倉菜穂子、札幌市議会議員・伊藤牧子、札幌市議会議員・石川佐和子、旭川市議会議員・山城えり子、石狩市議会議員・棟方加代子、石狩市議会議員・伊関史子、江別市議会議員・ほしば芳子、北広島市議会議員・田辺ゆう子

◆ 青森県(東通原発/六ヶ所再処理工場)──青森県議会議員・古村一雄、青森県議会議員・安藤晴美、弘前市議会議員・加藤とし子、七戸町議会議員・哘清悦、十和田市議会議 員・杉山道夫

◆ 宮城県(女川原発)──女川町議会議員・阿部美紀子、仙台市議会議員・ひぐちのりこ、涌谷町議会議員・只野順、加美町議会議員・伊藤由子、宮城県議会議員・岸田清実

◆ 福島県(福島第一/第二原発)──いわき市議会議員・佐藤和良(※)、郡山市議会議員・蛇石郁子、郡山市議会議員・駒崎ゆき子、いわき市議会議員・樫村弘、いわき市議会議員・福嶋あずさ、いわき市議会議員・坂本稔、いわき市議会議員・上壁充、いわき市議会議員・狩野光昭、郡山市議会議員・滝田春奈

◆ 茨城県(東海第二原発)──東海村議会議員・相沢一正、牛久市議会議員・杉森弘之、つくば市議会議員・金子和雄、土浦市議会議員・井坂正典、水戸市議会議員・玉造順一、東海村議会議員・豊島寛一、水戸市議会議員・飯田正美、ひたちなか市議会議員・井坂章、笠間市議会議員・石松俊雄、鹿嶋市議会議員・内山一、下妻市議会議員・斯波元気、那珂市議会議員・寺門厚、那珂市議会議員・古川洋一、茨城県議会議員・細谷典男、つくば市議会議員・北口ひとみ、つくば市議会議員・宇野信子、つくば市議会議員・皆川幸枝、阿見町議会議員・海野隆

◆ 静岡県(浜岡原発)──島田市議会議員・森伸一、御前崎市議会議員・齋藤洋、牧之原市議会議員・大石和央、東伊豆町議会議員・藤井広明

◆ 新潟県(柏崎刈羽原発)──柏崎市議会議員・矢部忠夫(※)、柏崎市議会議員・高橋新一、柏崎市議会議員・若井洋一、柏崎市議会議員・笠原晴彦、刈羽村議会議員・高桑儀実、刈羽村議会議員・近藤容人、新潟県議会議員・小山芳元、新潟県議会議員・長部登、新潟県議会議員・米山昇、柏崎市議会議員・飯塚寿之、柏崎市議会議員・池田千賀子、柏崎市議会議員・佐藤敏彦

◆ 石川県(志賀原発)──志賀町議会議員・堂下健一、津幡町議会議員・中村一子、富山県(30km圏内)氷見市議会議員・谷口貞夫、富山県(30km圏内)氷見市議会議員・酒井康也、富山県(30km圏内)氷見市議会議員・古門澄正、内灘町議会議員・水口裕子

◆ 福井県(美浜原発/大飯原発/高浜原発/敦賀原発/もんじゅ)──敦賀市議会議員・今大地晴美(※)、敦賀市議会議員・上原修一、敦賀市議会議員・山本貴美子、若狭町議会議員・北原武道、おおい町議会議員・猿橋巧、福井県議会議員・細川かをり、越前市議会議員・三田村輝士、越前市議会議員・題佛臣一、福井県議会議員・佐藤正雄、高浜町議会議員・渡邊孝、小浜市議会議員・宮崎治宇蔵、坂井市議会議員・畑野麻美子、あわら市議会議員・山川知一郎、福井市議会議員・西村公子、福井市議会議員・鈴木正樹、小浜市議会議員・能登恵子、福井市議会議員・中村綾菜、越前市議会議員・安立里美、越前市議会議員・玉村正夫

◆ 島根県(島根原発)──松江市議会議員・芦原康江、島根県議会議員・足立昭二、江津市議会議員・山本誉、益田市議会議員・福原宗男、益田市議会議員・松原善生、益田市議会議員・弥重節子、鳥取県(30㎞圏内)米子市議会議員・中川健作、米子市議会議員・門脇邦子

◆ 愛媛県(伊方原発)──愛媛県議会議員・阿部悦子(※)、鬼北町議会議員・山本勣、東温市議会議員・渡部伸二、松山市議会議員・篠﨑英代、松山市議会議員・松岡芳生、愛媛県議会議員・佐々木泉、松山市議会議員・武井多佳子、新居浜市議会議員・伊藤初美、伊予市議会議員・水田恒二、八幡浜市議会議員・遠藤素子、内子町議会議員・才野俊夫、愛媛県議会議員・石川稔、松山市議会議員・中村嘉孝、大洲市議会議員・梅木加津子、内子町議会議員・宮岡徳男、宇和島市議会議員・坂尾真、新居浜市議会議員・川崎利生

◆ 佐賀県(玄海原発)──佐賀市議会議員・白倉和子、佐賀県議会議員・徳光清孝、唐津市議会議員・伊藤一之、長崎県(30㎞圏内)佐世保市議会議員・山下千秋、佐世保市議会議員・早稲田矩子

◆ 鹿児島県(川内原発)──鹿児島市議会議員・小川美沙子(※)、薩摩川内市議会議員・江口是彦、薩摩川内市議会議員・佃昌樹、薩摩川内市議会議員・井上勝博、鹿児島県議会議員・遠嶋春日児、鹿児島県議会議員・柳誠子、鹿屋市議会議員・真島幸則、鹿児島市議会議員・森山きよみ、いちき串木野市議会議員・中村敏彦、日置市議会議員・坂口ひろゆき、伊佐市議会議員・諏訪信一、鹿児島市議会議員・大園盛仁、鹿児島市議会議員・藤久保博文、西之表市議会議員・長野広美、鹿児島市議会議員・平山孝、鹿屋市議会議員・道下勝、霧島市議会議員・中村満雄、いちき串木野市議会議員・宇都耕平、いちき串木野市議会議員・田中和矢、鹿児島市議会議員・米山たいすけ、鹿児島市議会議員・野口英一郎、霧島市議会議員・岡本一二三、霧島市議会議員・前川原正人、霧島市議会議員・宮内博、霧島市議会議員・蔵原勇、南さつま市議会議員・平神純子、いちき串木野市議会議員・福田道代、いちき串木野市議会議員・中里純人、いちき串木野市議会議員・東育代

 

最新情報(4/24更新★)


3月24日記者会見・院内集会の様子は、Blog 日々雑感でご覧いただけます。
http://hibi-zakkan.net/archives/37165008.html

4月24日現在、賛同議員は148名です。

 
 

【地域の活動紹介】
9月27日 緊急抗議行動!
原子力規制委員会による玄海原発3・4号機への現地調査抗議

9月27日(金)あさ7時~9時、玄海原発ゲート前において、玄海原発プルサーマル裁判の会など市民50人が現地調査に対する抗議行動を行いました。抗議および質問書は、現地入りした原子力規制委員に手渡ししたいと数日前から交渉していましたが、当日まで返答はなく、ゲート前で対応した九州電力職員は「(規制委に)渡します。」と口にしたものの、後日確認してみると、規制委では「いちいち対応していられない」というごう慢な返答があったとのこと。当日現地で対応した九電職員は、市民グループから受領した文書を委員に手渡したのでしょうか、どこか机上に放置しているのでしょうか。(事務局 所感)

以下、当日読みあげられた「抗議と質問」を紹介します。

2013年9月27日
原子力規制委員会
委員長 田中俊一様

玄海原発再稼働のための現地調査に対する抗議と質問

玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会 代表 石丸初美
プルサーマルと佐賀県の100年を考える会 共同世話人 野中宏樹

 東京電力福島第一原発は今なお事故が収束しておらず、原因究明・責任追及もなされていません。さらに、放射能汚染水漏れ事故は抜本的解決策がないまま、海を汚しつづけています。

 原子力規制委員会はすべての力を、福島原発事故収束に投入すべきです。こうした深刻な緊急事態の最中に、玄海原発の再稼働のための現地調査に時間を割いていることに対して遺憾の意を表明し、強く抗議します。

 規制委員会の「活動原則」には「国内外の多様な意見に耳を傾け、孤立と独善を戒める」とうたわれています。その言葉通りならば、国民の意見に耳を傾け、以下の質問に対し、真摯に具体的な回答をいただくことを求めます。2週間以内に回答ください。

  1. 福島原発事故はまだ終わっていません。原因究明も不十分なもとで、「福島のような事故を防止するための基準を策定することは可能」と、なぜいえるのでしょうか。明確な理由をお答えください。
  2. 玄海で福島と同様の事故が起きた時に、汚染水問題が発生します。この重大な問題への対処方法は確立していないように思えます。対処方法さえ分からないのに、なぜ再稼働の是非が審査できるのか、その根拠を回答ください。
  3. 福島事故以前は「放射能は絶対に出さない」ことになっていましたが、新基準では放射能放出を認めるなど、規制が緩くなっています。たとえば「ベント」はフィルタ付であっても、希ガスなどは素通りしていきます。「爆発を防ぐため、膨大な放射能を出すから、覚悟してください」ということを、立地自治体のみならず、影響を受けるすべての住民に具体的に知らせ、了解を得るべきと考えますが、いかがですか。また、住民の健康安全を最優先するための立地審査指針などの規制を事故後に緩和した理由を回答ください。
  4. 先日の規制委員会と九州電力とのやりとりの中で、九電は過酷事故時に「原子炉圧力容器には何も処置しないで、核燃料をメルトダウンさせる」方針だということが判明しました。福島事故の教訓を何も学ばない九州電力に、私たちはあきれかえるばかりです。委員の皆さんが、九電の姿勢に追随するはずはないと思っていますが、「世界最高水準の安全基準」を掲げる規制委員会は、放射能を絶対に出させないように、九電にどのように指導するのですか。明確に回答ください。
  5. 今回のような国民の抗議や不安の声を、委員長のあなたはどのように受け止めますか。そのお気持ちを具体的な言葉で表し、どのような姿勢で原発事業者に臨み国民の不安を払拭してくれるのか、また想定外を無くし二度と事故を起こさないために、決して急がず万全な規制をどのように実行に移してくださるのかをお示しください。
20130927_genkai

 

玄海原発プルサーマル裁判の会 より

12・2玄海原発みんなで止める!大集会

古川・佐賀県知事の「県民の理解は得られた」発言を受けて、2009年12月2日、玄海3号機で始められてしまったプルサーマル。
私達は納得も理解もしていません。
玄海が始まり、伊方3号機、そして福島3号機もプルサーマルでした。
私達は運動の延長線上に「3号機MOX使用差止裁判」「2・3号機再稼働差止仮処分」「全機運転差止裁判」と3つの裁判を闘っています。
私達は、この12月2日を忘れないために毎年12・2行動をしてきました。
3回目の今年は、参加者のリレートークで、それぞれの思いを自由に語って頂きました。

2010年10月に福島第一3号機で始められたプルサーマルに反対の声を挙げたお一人、宇野さえこさん。
「その4ヶ月後の、3.11...。なんて愚かなことでしょう。本当に伝えたいことが、伝えたい人のところに届かなかった。悔しくてなりません...。しかし、どんなことがあっても、これは間違っているんだと、声をあげている私達がいるからこそ、こうやって運動が広がってきたのです。支えあって行動していきましょう」
集会後、九電~県知事公舎~佐賀県庁とデモ行進をしました。参加者のみんなのエネルギーがさわやかで力強いデモ行進でした。
私達は「恐怖と背中合わせの原発はいりません」「放射能はいりません」「核のゴミをこれ以上増やしてはなりません」 とこれからも訴え続けます。
私達は福島の人に教えてもらったことをこれから先も忘れないで、皆さんと共に行動して行こうと思っています。

玄海原発プルサーマル裁判の会

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詳細はコチラです http://genkai-saiban.at.webry.info/201212/article_1.html
スライドショー http://saga-genkai.jimdo.com/
集会映像 https://www.youtube.com/user/assilem3288

◆「玄海原発みんなで止める!12.2大集会」が開催されます。ご参加ください。

日時 12月2日(日)11:00~16:00頃
場所 佐賀県駅北館 3階ホール(佐賀市神野東2-6-10)電話 0952-97-9767
問い合わせ 玄海原発プルサーマル裁判の会

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