Tag Archives: 泊原発

泊原発現地集会のお知らせです。

「泊原発の周辺視察」(詳細後日)
日時 2022年9月10日(土)13:00~16:00(予定)
集合場所 岩内中央バスターミナル前
参加費  近日中にお知らせします

<内容>泊原発周辺の地層地質巡検(小野有五先生同行)と、岩内の文化と歴史を訪ねます。
 現地では車またはバスで移動する予定です。
<申込み先> 電話 090-8899-9240(佐藤)yodoaki@topaz.ocn.ne.jp
 *事前申し込み受け付けます。

「パネルディスカッション・集会・デモ」
日時 2022年9月11日(日)10:00~
場所 岩内地方文化センター、センターまえ広場

10:00~12:00 パネルディスカッション「原発にたよらないマチづくり 第4弾」
このイベントはアクト・ビヨンド・トラストの助成プログラム(原発関連交付金・税に頼らない地域振興プランの作成)です。
13:00~14:30 集会(雨天の場合は大ホール平土間)
  5月31日の札幌地裁判決の報告(弁護団・弁護士)他、各地からの報告
14:40~16:00 デモ(パレード)~流れ解散

問い合わせ
 090-8899-9240(佐藤)yodoaki@topaz.ocn.ne.jp
 090-2811-7842(藤井)morgenrot_1981@yahoo.co.jp
主催 後志・原発とエネルギーを考える会
協力 あかりのデザイン

 

(地域の活動紹介)

TOMAROCK第2回目 & 泊原発反対現地集会第7回目 のご案内

泊原発再稼働阻止現地集会を今年は音楽を交えて、いつもと違った形で開催いたします。原発に興味のある人も無い人も垣根を越えてどうぞ楽しんでください。【リンク】

2018年8月18日(土)
 12:00 - ライブパフォーマンス
 10:00 - 泊原発周辺の地質・地層巡検
 18:30 - パネルディスカッション(開場19:00 岩内地方文化センター2F)

2018年8月19日(日)
 10:00 – 17:00 ライブパフォーマンス
 12:30 – 14:00 「泊原発廃止でいいんでないかい!!」集会
 14:00 – 15:30 パレード(デモ)

場所 北海道岩内町 岩内港 旧フエリー埠頭 緑地公園(北海道岩内郡岩内町大浜)

※ライブ・集会のプログラムは当日配布します。
※19日の岩内宿泊につきましては連絡先にお問い合わせください。

主催 後志(しりべし)・原発とエネルギーを考える会
後援 高木基金、行動する市民科学者の会・北海道

連絡先:
佐藤英行 090-8899-9240、Email yodoaki@topaz.ocn.ne.jp
藤井俊宏 090-2811-7842、Email morgenrot_1981@yahoo.co.jp

【賛同カンパお願いします】
名称 「後志・エネルギーを考える会」
郵便振替   02750-9-48764
ゆうちょ銀行 二七九店 (当座)0048764

 

 

原発立地地域から、集会のお知らせ

「泊原発廃炉でいいんでないかい!! 泊原発とめよう! in 岩内」~TOMA ROCK

2011年以降続いている泊原発再稼働阻止現地集会を今年は音楽を交えて、いつもと違った形で開催いたします。原発に興味のある人も無い人も垣根を越えてどうぞ楽しんでください。

日時 2017年8月19日(土)・20日(日)
会場 北海道岩内町 岩内港 旧フェリー埠頭 緑地公園
主催 後志・原発とエネルギーを考える会

【詳細PDF:タイムテーブル】
タイムテーブルaタイムテーブルb

【詳細PDF:概要】
20170819-0820tomari_leaf

(反原発自治体議員・市民連盟の活動紹介)

川内原発、伊方原発に続き、北海道電力は泊原発の再稼働に向け動き出しました。11月9日・10日に北海道知事、道議会、30キロ圏自治体に、全国の自治体議員から次のような請願・陳情を提出しました。

2016年11月9日


原発がなく北海道民が安心して暮らすことができる
北海道の実現を求める請願

 
泊原発再稼働に反対する全国自治体議員の会
陳情代表者 佐藤英行(岩内町議会議員)
けしば誠一(杉並区議会議員)

私たちは、北海道電力泊原子力発電所の再稼働に反対する全国自治体議員の会です。

北海道電力は、昨年12月、泊原発の基準地震動を550ガルから620ガルに変更したことを原子力規制委員会が了承したことから、再稼働に向け動き出しました。今年4月から北電が、後志管内20市町村において開催した説明会では「避難計画」「使用済み燃料」「事故時の補償」「被ばく」「活断層」など、重大な問題が質問されながら、納得できる回答は得られませんでした。9月18日の札幌での説明会では、25人が質問し24人が北電の説明や再稼働ありきの姿勢を批判しました。

 地震学者や地質学者は、泊原発周辺の海底活断層を指摘し、産業技術総合研究所の調査では、半島を縦断する黒松内低地断層帯が「半島の陸域内で途切れる」とする北電見解が誤りで、太平洋の海底まで達するより規模が大きい活断層群であることが判明しています。

7月の規制委員会による敷地内や地質構造の調査で、積丹半島の隆起の要因をめぐり、地震・津波の審査責任者である石渡明委員が、「地震性でないとする北電の主張の説明と違う点があった」と指摘し、再調査が行われています。

福島と同様の地震や津波で原発事故が起これば、札幌を含む北海道内陸部が放射性物質で汚染され、後志地方からの避難民の受け入れができません。北電が泊原発を再稼働することは、北海道民、ひいては日本全体を危険にさらすことになります。

これまで安全確認協定を締結している16自治体の内12自治体の議会では、すでに脱原発・自然エネルギーへの転換を求める意見書が採択され、首長はそれを尊重することが責務となっています。

 私たち全国の自治体議員は、北海道議会が道民のいのちと暮らしを守る責任を果たすよう求め、以下の点を要請します。

  1. 泊原発再稼働は北海道全体の課題であり、北海道民の理解が不可欠である。よって再稼働の必要性の説明を関係機関に求めること。
  2. 原発推進の国家政策を改め、原発立地自治体の財政及び地域経済の再生に向けた適切な措置を国に求めること。
  3. 省エネ政策と再生可能エネルギーへの大胆な転換を促すとともに、大規模集中から小規模分散型へのエネルギーの転換を含めた新しい経済社会構造を促進するよう国に求めること。

以上、国、県、原子力規制庁への意見書、及び北海道電力に要請書を提出するよう求めます。

[忘れない3.11] 泊原発の廃炉をめざす会 講演会レポート
原発避難計画の検証「泊原発緊急事態 その時、私たちはどうなる?」

脱原発市民のみなさま

「泊原発の廃炉をめざす会」では、さる3月9日(月)に かでる2.7 に於いて『泊原発緊急事態! その時、私たちどうなる?原発避難計画の検証』と題する講演会を開催しました。

第一部は上岡直見氏(環境経済研究所代表)に、交通工学の視点から「原発避難計画の検証」と題した講演。

第二部は「原発避難計画、各政党はこう考える」と題し、知事選挙を目前に、各政党及び知事候補予定者に原発政策と道民の安全をどのように考えているのかについて語っていただきました。

平日の夜に開催したため、遠方であったり、ご都合よって、ご来場いただけなかった賛同人、原告の皆様に周知したいので、脱原発市民運動関連ネットワークにアドレスを公開致します。

     泊原発の廃炉をめざす会
     原子力防災避難プロジェクトチーム・核ゴミ担当世話人
     マシオン恵美香

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当日資料、映像

「泊原発の廃炉をめざす会」HP 講演資料
http://tomari816.com/blog/?p=1648

2015年3月8日 原発避難計画の検証 「泊原発緊急事態 その時、私たちはどうなる?」(北海道・岩内)

2015年3月9日 忘れない3.11「原発避難計画の検証」(北海道・札幌)
第1部 https://www.youtube.com/watch?v=PeFTmKXMULo
第2部 https://www.youtube.com/watch?v=t9I9joVRv6w

再稼働阻止全国ネットワークでは、川内原発再稼働に断固反対の姿勢で、全国一斉規制委抗議行動に取り組み、全国の原発現地・周辺の方々へ参加を呼びかけました。

各地の原子力規制事務所(現地のオフサイトセンター)および本庁(東京六本木の原子力規制庁)に提出された申入書や抗議書は以下の通りです。

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2014年5月29日に開催した規制庁交渉
http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ss/archives/5594

(このイベントは終了しました)(4月24日 賛同議員リスト更新

来る3月24日(月)、各原発立地自治体の地方自治体議員(2014年3月21日現在147名、原発立地自治体住民連合)が日本政府に対する公開質問状を提出するにあたり、院内集会・マスコミ記者会見を開きます。万障お繰り合わせの上ご参加ください。

賛同議員の呼びかけを引き続き行っておりますので、ぜひ、地元議員にお声かけください。

日時 2014年 3月 24日(月) 13時より記者会見 一般参加大歓迎
場所 参議院議員会館 講堂(1階)(東京都千代田区永田町一丁目7番1号)<地図>

内容 原発立地の自治体議員によるプレゼンテーション(原発再稼働の危険性や、安全対策費用とその実態について ほか)

主催 原発立地自治体住民連合   協力 再稼働阻止全国ネットワーク 事務局
問合せ窓口 再稼働阻止全国ネットワーク 事務局
 メール info@saikadososhinet.sakura.ne.jp または FAX(03-3238-0797)にて
 承っております。(FAXの場合は「3/24記者会見の件」と添えて下さい)

報道向けPress Release

公開質問状(7項目)

●公開質問状(7項目)について

 現在、国内原子力発電所および六ヶ所再処理工場に対しては、原子力規制委員会が再稼働を審査中で、いくつかの原発については今年中に再稼働の承認が出されるかのような報道がなされているが、原発をかかえる自治体の住民のあいだには、「再稼働はトンデモナイ危険なことである」との批判と不安が日々高まっており、われわれ住民も生命と生活を脅かされる現状を、このまま一日たりとも放置することはできないので、ここに緊急に、日本政府に対する公開質問状を発表する。

 わたしたちは、原発の再稼働に「賛同する」、あるいは「反対する」、あるいは「判断を保留する」、といういずれの意見を持った住民にとっても共通の願いである「100%原発無事故の保証」を求めるという目的で、以下の質問に、国会において日本政府が答えるよう求める。

 この質問を述べるにあたって、現在、福島第一原発事故の被災地で進行している深刻な被害の実態を記述しておく。

福島第一原発事故を起こした福島県大熊町では、現在も住宅街のど真ん中で、毎時300マイクロシーベルトを超える空間線量が測定されている。この数値は、三年ここに居住すれば、致死量の7シーベルトを超えることになる。
(300μSv/hr × 365日/年 × 24hr/日 × 3年=7.9Sv)

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●質問[1] ── このような現実に進行している放射能の危険性に鑑みて、安倍晋三内閣は、2013年12月20日に、自宅に帰還できない避難住民に対して、避難先での定住も積極的に支援する方針を閣議決定した。この事実は、一旦原発事故が発生すれば、その時にたとえ住民が避難できても、事実上は、自宅に帰還できないことを、福島第一原発事故が実証したことを意味する。原発大事故は、原発立地自治体の住民にとって、それまでの郷里における生活基盤のすべてを失い、突然に一生を棒に振る、ということである。したがって、原発事故は100%起こらない、ということが保証されなければ、再稼働をしてはならない。

 ところが今年2014年1月20日におこなわれた院内集会で、「新規制基準を満たした原発でも事故は起こるか?」との質問に対して、原子力規制庁は「新規制基準を満たした原発でも事故は起こります。この基準は最低のもので、あとは事業者の責任です」と答えた。事故を起こす原子力発電所が、世界最高の安全基準であるとは、誰にも理解できない。

 日本政府は、いかなる科学技術的な根拠をもって、原発事故は100%起こらない、ということを原発立地自治体の住民に保証するのか、それとも規制庁が言うように保証できないまま再稼働するつもりなのか、明確に答えよ。

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●質問[2] ──現在、再稼働申請がなされた原子炉について、新規制基準の適合性の審査がおこなわれているが、原子力規制委員会は、大事故発生時におけるベント(放射能放出)の設置を義務づけ、大事故発生時における住民の避難の可能性の検討を進めている。つまり質問[1]に求めた通り、われわれ住民にとって100%絶対にあってはならない大事故を明確に「発生すると予想して」審査していること自体が許されないことである。この大事故発生の根拠として考えられる最大の要因は、耐震性の欠如である。

 兵庫県南部地震(1995年1月17日の阪神・淡路大震災、マグニチュード7.3)の発生後、電力会社は「原子力発電所は直下型地震ではマグニチュード6.5まで耐られるように設計している」と説明し、青森県六ヶ所再処理工場でも、「直下型地震ではマグニチュード6.5まで耐えられる」として、「安全である」と主張してきた。これは驚くべきことだが、マグニチュード6.5とは、通常の地震であって、大地震ではない。したがってこの数字で充分な耐震性があると考える住民はいない。それを追及すると、余裕率があると言って、その明確な数字を答えないまま、2006年9月19日に原発耐震指針を改訂して、直下型地震に対する耐震性そのものの文言さえ消されてしまった。

 2006年新原発耐震指針との関係さえ説明されていない現在の新規制基準において、一体、マグニチュードいくつまでの直下型地震に耐えられる設計を電力会社に求めているのか、個々の原子炉ごとに異なるなら、現存する原子炉(とりわけ再稼働申請中の原子炉)および建設途中にあるすべての原子炉について、直下型地震に耐えられるマグニチュードの数字を明確に答えよ。

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●質問[3] ──そもそも、2006年9月19日の新耐震設計審査指針に適合するかどうかのバックチェックを義務づけられた原子力発電所が、それをまともにチェックしないまま、翌2007年7月16日の新潟県中越沖地震(マグニチュード6.8)によって柏崎刈羽原発が大破壊を受け、新耐震設計審査指針に重大な欠陥のあったことが露顕して、全土の原発の耐震性見直しがおこなわれてきた。

 しかし、その途中の2011年3月に福島第一原発がついに大事故を起こしてしまった。その結果、事故責任者の原子力安全・保安院と原子力安全委員会に代って、2012年9月19日に原子力規制委員会が発足し、2013年7月8日に新規制基準が施行された。しかし、事業者である電力会社が提出した再稼働申請資料について、新規制基準に対する適合性の審査をおこなっているのは、驚くべきことに原子力規制委員会の傘下に入ったJNES(原子力安全基盤機構)のメンバーであり、JNESもまた福島第一原発事故を起こした当事者(責任者)である。

 このような事故当事者がおこなう審査結果について、第三者によるクロスチェックがないままの再稼働は、住民として絶対に認めることができない。クロスチェックする組織をいつまでに設立するのか、その明確な答を求める。

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●質問[4](3/24更新) ──原子力規制委員会がおこなっている再稼働に向けた耐震性の審査では、原子力発電所の敷地内に「活断層があるか、ないか」という調査や検討だけをもって、その原発の立地の適性を判断している。

 しかしほんの6年前の2008年6月14日にマグニチュード7.2の岩手・宮城内陸地震が発生して、震源断層の真上で、揺れの最大加速度4022ガルという驚異的な数値が観測され、この数値は史上最大としてギネスブックの記録に認定された。ところがこの震源断層は、地震発生前には、まったく知られていなかった。つまり、「活断層がない」場所で、世界一の揺れを記録したのである。

 この事実は、日本全土のどのような場所においても、直下型の大地震が発生し得る、したがって質問[2]に答えたマグニチュードによって原発の大事故が起こり得ることを新たに実証している。これでも、質問[1]に答えた通り、原発事故は100%起こらない、ということを原発立地自治体の住民に保証できるのか、明確に答えよ。

 さらに現在、九州電力の川内原発が再稼働候補のトップに挙げられ、原子力規制委員会がこの再稼働を容認することが既定の事実であるかのように一方的な報道がなされていることは、信じがたい。川内原発の場合は、2009年以来、桜島の噴火が続き、毎年1000回を超える異常噴火が止まらない状況にある。大量の火山灰が送電線に降り積もっただけで、川内原発の外部電源は、完全に送電不能となる。
 加えて、そうした事態に備えた非常用ディーゼル発電機は、フィルターに火山灰がつまって、発電不能になる。そうなれば、福島第一原発と同じ恐怖のステーション・ブラックアウト(全交流電源喪失)が起こることが分っている。火山灰よりもっとおそろしいのは、火砕流である。桜島の姶良(あいら)カルデラは、2万9000年前に巨大噴火を起こし、東京ドーム36万個分という驚異的な火砕流が噴出して、南九州全域を壊滅させている。川内原発近くでは、数メートル~10メートル以上の火砕流堆積物が見つかっているので、 高さ数十メートルの火砕流が襲ったと推定されている。ところが原子力規制委員会は、12万年以内に動いた活断層を問題にしながら、1万年単位の火山活動を無視している。
 火山学者が一様に、川内原発は最も危ないと警告しているにもかかわらず、原子力規制委員会は、たった一回の会合で「周辺の火山が噴火しても、原発に影響はない」とする九州電力のデタラメ報告を了承する始末である。一体、どのような科学的な根拠をもって、川内原発の火山灰と火砕流の危険性がないと判断しているのか、日本政府としての責任ある根拠を明確に答えよ。

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●質問[5] ──原発を再稼働することは、使用済み核燃料を新たに原子炉内に生産することを意味する。運転中に生ずるこの使用済み核燃料には、セシウム、ストロンチウム、プルトニウムをはじめとする膨大な放射性物質が含まれる。日本の原子力政策では、この危険な使用済み核燃料を再処理して、「プルトニウム、ウラン」から、「セシウム、ストロンチウムなどの高レベル放射性廃棄物」を分離して、ガラス固化体としたあと、それを最終処分場に搬入して、地下300メートルより深い地層に処分することにしている。

 しかし、この最終処分場が日本の47都道府県のどこになるかが、決定していない。現在までこの使用済み核燃料と高レベル放射性廃棄物を受け入れてきた青森県も、「わが県は最終処分場ではない」と明言している。ということは、新たに今後、原発を再稼働すれば、このセシウム、ストロンチウムなどの高レベル放射性廃棄物の「搬入先」が、今もって存在しない状況にある。再稼働をたとえて言えば、着陸する飛行場がないまま、飛行場を離陸する飛行機のようなものである。
 2014年現在すでに、原子力発電所を有するわれわれ13の道県の原子力発電所および六ヶ所再処理工場の敷地内には、大量の使用済み核燃料が貯蔵されており、事故を起こした福島第一原発4号機と同じように、今もって大地震や大津波の脅威にさらされている。
 原発再稼働によってさらに大量の高温度の使用済み核燃料が発生すれば、これら13の道県にますます危険物が累積し、われわれ現地住民の危険性が高まるだけである。高レベル放射性廃棄物の最終処分場を決定せずに、使用済み核燃料の危険性を高める「原発再稼働」は、絶対に許されない事態を迎えている。

 日本政府は、大量発生する「行方の決まらない使用済み核燃料および高レベル放射性廃棄物」の最終処分場の地名を答えずに、なぜ原発再稼働を認めるのか、その理由を明確に答えよ。

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●質問[6] ── 日本政府は、「原発は重要なベース電源である」と位置づけているが、すでに2013年9月15日に福井県大飯原発が運転を停止し、日本全土が原発ゼロ状態になってから、電力不足はまったく起こっていない。今後も、コジェネ技術を含めたエネルギー効率の向上と、ほかの電源の利用普及によって、ますますこの電力余裕率が高まることはあっても、下がることは決してない。このことは、日本社会の動きによって明白に実証されている。それでもなお日本政府が、不要と思われる原発の再稼働を推進する目的は、電力会社の経営悪化の防止にあることは明白である。

 この電力会社の経営悪化の要因は、火力発電の燃料費増加にあると報道されてきたが、事実は異なる。火力発電の燃料費増加分は、原発フル稼働時の2010年度に比べて2013年度(2014年3月までの推定)は3兆6000億円との試算を資源エネルギー庁が出しているが、2011年に比べた2013年の原油価格・天然ガス価格の上昇分を引いて計算すれば、2兆8700億円である。さらに為替レートにおける円安の影響は、3600億円であるから、それを計算に入れれば、2兆8700億円-3600億円≒2兆5000億円となる。
 これに対して、原発再稼働に向けて、2012年度の一年間の原発維持・管理費は9電力会社合計が1兆2000億円で、新規制基準で求められている防潮堤建設など膨大な安全対策費が1兆6000億円を超え、合計2兆8000億円に達する。
 燃料費増加分2兆5000億円より、原発経費2兆8000億円のほうが大きいことは、誰が見ても明白である。ほとんど未着工である安全対策が今後必至となる状況では、その経費が激増するのであるから、電力を1ワットも生んでいない原発のほうがはるかに高額の出費となる。
 加えて今後は、火力発電の最大の燃料費上昇要因となってきた旧式発電所のリプレースが大量に実施されて、大幅なコスト削減がおこなわれ、3年後の2017年からはアメリカから安価なシェールガスの輸入が始まる。

 それとは別に、福島第一原発事故の後始末(汚染水処理・除染・廃炉・賠償)に必要な金額は、日本政府の楽観的なシナリオでさえ11兆円を超えるとされ、産業技術総合研究所および日本経済研究センターの試算では、日本の税収をはるかに超える54兆円に達すると見られ、それらがすべて税金か電気料金という国民負担によってまかなわれることは必至である。火力発電の燃料費増加とはケタ違いの出費こそが、日本国民にとって最大の問題である。日本政府が保証したいのは、電力会社の経営なのか、それとも日本国民の安全な生活・生命なのか、いずれであるのか、明確に答えよ。

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●質問[7] ──2011年の福島第一原発事故では、1号機の爆発の後、続いて3号機、さらに2・4号機と4基が連続爆発するのを食い止めることができず、福島県をはじめとする東日本の広大な地域に悲惨な放射能汚染の結果を招き、日本の原子力産業が全世界に例のないほど未熟な技術しか持たないことが明白になった。さらに深刻なことに、今もって福島第一原発事故現場における大量の高濃度放射能汚染水の海洋流出を食い止めることができずに、深刻な汚染を拡大し続けている。

 最大の問題は、この事故を誘発した最初の原因として、「地震の揺れによる配管などの破損」による可能性が国会事故調査委員会の報告書で鋭く指摘されているにもかかわらず、「津波による全電源喪失」だけであると決めてかかり、多くの技術者から、「再稼働の結論を導く前に、福島第一原発における事故原因の究明がなされなければならない」と強い批判を受けていることにある。
 地震の揺れが真の原因であった場合には、日本全土すべての原発が地震に耐えられない、したがって「再稼働は危険すぎて不可能になる」という理由で、津波原因説を主張していることは明白である。われわれ原発立地自治体住民にとって、事故の真因の追究・解明は、当然の「必須の要求」である。

 日本政府は、なぜ福島第一原発における事故原因が、津波による全電源喪失だけであると断じて、国会事故調査委員会の報告書を否定しているのか、その科学技術的な根拠と、東京電力が全データを公開せずに事故の真因を証明していない理由を明確に答えよ。

 その一方でなお、日本政府が、この危険な原発技術を海外に輸出しようとしていることは、信じがたい状況である。原発輸出は、一説に原子力発電の技術を維持するためとも言われている。しかし、今後の日本に原発が不要と判断される現在、原発立地自治体に必要な原発技術は、原発廃炉・解体の技術である。原発建設をめざす原発輸出は、その廃炉技術の向上にはまったく役立たない。一体、何のための原発輸出であるのか、原子炉メーカーや鉄鋼業界の要求のためであるのか、その目的を明確に答えよ。
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 原発の大事故で被害者となるのは、ほかでもない、われわれ原発立地自治体の住民である。以上の質問に対して、国会の場において、公式の発言を求める。

 そしてこの質問状に対する回答があれば、それで終りではなく、住民の生命と生活が守られるという確約が得られるまで、われわれは再質問をくり返すことを先に伝えておく。

 

原発立地自治体住民連合

●原発立地自治体住民連合について

私たちは、原発立地自治体住民連合という名の新しいグループです。

この名称の通り、北海道(泊原発)、青森県(東通原発・六ヶ所再処理工場)、宮城県(女川原発)、福島県(福島第一・第二原発)、茨城県(東海第二原発)、静岡県(浜岡原発)、新潟県(柏崎刈羽原発)、石川県(志賀原発)、福井県(美浜原発・大飯原発・高浜原発・敦賀原発・もんじゅ)、島根県(島根原発)、愛媛県(伊方原発)、佐賀県(玄海原発)、鹿児島県(川内原発)、それぞれ原子力発電所を有する13の道県において、住民の命と生活を守るために立ち上がった、現地の現職議員です。

2014年4月24日現在:148名(印は共同代表)

◆ 北海道(泊原発)──岩内町議会議員・佐藤英行(※)、旭川市議会議員・久保あつこ、釧路市議会議員・宮田まどか、札幌市議会議員・小倉菜穂子、札幌市議会議員・伊藤牧子、札幌市議会議員・石川佐和子、旭川市議会議員・山城えり子、石狩市議会議員・棟方加代子、石狩市議会議員・伊関史子、江別市議会議員・ほしば芳子、北広島市議会議員・田辺ゆう子

◆ 青森県(東通原発/六ヶ所再処理工場)──青森県議会議員・古村一雄、青森県議会議員・安藤晴美、弘前市議会議員・加藤とし子、七戸町議会議員・哘清悦、十和田市議会議 員・杉山道夫

◆ 宮城県(女川原発)──女川町議会議員・阿部美紀子、仙台市議会議員・ひぐちのりこ、涌谷町議会議員・只野順、加美町議会議員・伊藤由子、宮城県議会議員・岸田清実

◆ 福島県(福島第一/第二原発)──いわき市議会議員・佐藤和良(※)、郡山市議会議員・蛇石郁子、郡山市議会議員・駒崎ゆき子、いわき市議会議員・樫村弘、いわき市議会議員・福嶋あずさ、いわき市議会議員・坂本稔、いわき市議会議員・上壁充、いわき市議会議員・狩野光昭、郡山市議会議員・滝田春奈

◆ 茨城県(東海第二原発)──東海村議会議員・相沢一正、牛久市議会議員・杉森弘之、つくば市議会議員・金子和雄、土浦市議会議員・井坂正典、水戸市議会議員・玉造順一、東海村議会議員・豊島寛一、水戸市議会議員・飯田正美、ひたちなか市議会議員・井坂章、笠間市議会議員・石松俊雄、鹿嶋市議会議員・内山一、下妻市議会議員・斯波元気、那珂市議会議員・寺門厚、那珂市議会議員・古川洋一、茨城県議会議員・細谷典男、つくば市議会議員・北口ひとみ、つくば市議会議員・宇野信子、つくば市議会議員・皆川幸枝、阿見町議会議員・海野隆

◆ 静岡県(浜岡原発)──島田市議会議員・森伸一、御前崎市議会議員・齋藤洋、牧之原市議会議員・大石和央、東伊豆町議会議員・藤井広明

◆ 新潟県(柏崎刈羽原発)──柏崎市議会議員・矢部忠夫(※)、柏崎市議会議員・高橋新一、柏崎市議会議員・若井洋一、柏崎市議会議員・笠原晴彦、刈羽村議会議員・高桑儀実、刈羽村議会議員・近藤容人、新潟県議会議員・小山芳元、新潟県議会議員・長部登、新潟県議会議員・米山昇、柏崎市議会議員・飯塚寿之、柏崎市議会議員・池田千賀子、柏崎市議会議員・佐藤敏彦

◆ 石川県(志賀原発)──志賀町議会議員・堂下健一、津幡町議会議員・中村一子、富山県(30km圏内)氷見市議会議員・谷口貞夫、富山県(30km圏内)氷見市議会議員・酒井康也、富山県(30km圏内)氷見市議会議員・古門澄正、内灘町議会議員・水口裕子

◆ 福井県(美浜原発/大飯原発/高浜原発/敦賀原発/もんじゅ)──敦賀市議会議員・今大地晴美(※)、敦賀市議会議員・上原修一、敦賀市議会議員・山本貴美子、若狭町議会議員・北原武道、おおい町議会議員・猿橋巧、福井県議会議員・細川かをり、越前市議会議員・三田村輝士、越前市議会議員・題佛臣一、福井県議会議員・佐藤正雄、高浜町議会議員・渡邊孝、小浜市議会議員・宮崎治宇蔵、坂井市議会議員・畑野麻美子、あわら市議会議員・山川知一郎、福井市議会議員・西村公子、福井市議会議員・鈴木正樹、小浜市議会議員・能登恵子、福井市議会議員・中村綾菜、越前市議会議員・安立里美、越前市議会議員・玉村正夫

◆ 島根県(島根原発)──松江市議会議員・芦原康江、島根県議会議員・足立昭二、江津市議会議員・山本誉、益田市議会議員・福原宗男、益田市議会議員・松原善生、益田市議会議員・弥重節子、鳥取県(30㎞圏内)米子市議会議員・中川健作、米子市議会議員・門脇邦子

◆ 愛媛県(伊方原発)──愛媛県議会議員・阿部悦子(※)、鬼北町議会議員・山本勣、東温市議会議員・渡部伸二、松山市議会議員・篠﨑英代、松山市議会議員・松岡芳生、愛媛県議会議員・佐々木泉、松山市議会議員・武井多佳子、新居浜市議会議員・伊藤初美、伊予市議会議員・水田恒二、八幡浜市議会議員・遠藤素子、内子町議会議員・才野俊夫、愛媛県議会議員・石川稔、松山市議会議員・中村嘉孝、大洲市議会議員・梅木加津子、内子町議会議員・宮岡徳男、宇和島市議会議員・坂尾真、新居浜市議会議員・川崎利生

◆ 佐賀県(玄海原発)──佐賀市議会議員・白倉和子、佐賀県議会議員・徳光清孝、唐津市議会議員・伊藤一之、長崎県(30㎞圏内)佐世保市議会議員・山下千秋、佐世保市議会議員・早稲田矩子

◆ 鹿児島県(川内原発)──鹿児島市議会議員・小川美沙子(※)、薩摩川内市議会議員・江口是彦、薩摩川内市議会議員・佃昌樹、薩摩川内市議会議員・井上勝博、鹿児島県議会議員・遠嶋春日児、鹿児島県議会議員・柳誠子、鹿屋市議会議員・真島幸則、鹿児島市議会議員・森山きよみ、いちき串木野市議会議員・中村敏彦、日置市議会議員・坂口ひろゆき、伊佐市議会議員・諏訪信一、鹿児島市議会議員・大園盛仁、鹿児島市議会議員・藤久保博文、西之表市議会議員・長野広美、鹿児島市議会議員・平山孝、鹿屋市議会議員・道下勝、霧島市議会議員・中村満雄、いちき串木野市議会議員・宇都耕平、いちき串木野市議会議員・田中和矢、鹿児島市議会議員・米山たいすけ、鹿児島市議会議員・野口英一郎、霧島市議会議員・岡本一二三、霧島市議会議員・前川原正人、霧島市議会議員・宮内博、霧島市議会議員・蔵原勇、南さつま市議会議員・平神純子、いちき串木野市議会議員・福田道代、いちき串木野市議会議員・中里純人、いちき串木野市議会議員・東育代

 

最新情報(4/24更新★)


3月24日記者会見・院内集会の様子は、Blog 日々雑感でご覧いただけます。
http://hibi-zakkan.net/archives/37165008.html

4月24日現在、賛同議員は148名です。

 
 

【地域の活動紹介】
「北海道原子力防災計画と訓練内容に関する説明会」報告

報告者 マシオン恵美香

平成25年1月17日(金)10:00~11:30 道庁別館 11階会議室
 原子力防災対策課ほか北海道側から6名の職員が説明のため出席
 道内市民グループに呼びかけ、40名の道民が参加
 パワーポイント資料、政府機関、北海道が作成したパンフレット等が参考資料として配布された

<配布資料>
・北海道総務部危機管理対策局原子力安全対策課
  1「北海道地域防災計画(原子力防災計画編)」
  2「環境放射線モニタリング」
  3「北海道原子力防災訓練の概要」
・「原子力防災のしおり」緊急時の応急活動体制と皆様がとるべき行動について
・「原子力環境だより」Vol.108 平成25年度第一四半期環境モニタリングの結果
・「北海道原子力環境センター」
・「北海道環境放射線テレメーターシステム」

説明会の開催にあたり、「この会は原子力防災に関して担当自治体である北海道が担う仕事の内容の理解を深めるためであり、苦情や意見、要望などを伝えたり、何かを決定するための交渉の場ではない」、「わからない言葉や内容については出来る限り詳しく説明される場であること」を相互に了解した上で持たれたものです。

この了解内容については、北海道の担当部署課の要望というよりは、むしろ催しを計画し、ご案内を差し上げた主催側(深町・マシオン)から参加者にご理解を求め、初めて実施されました。
主催者、北海道庁総務部危機管理対策局原子力安全対策課:宇野さん、稲場さんの挨拶と注意事項の確認後に、説明者3名によるレクチャー形式で説明会を進行。

以下に説明会の進行内容を箇条書きで記します。

【資料1「北海道地域防災計画」】 説明者 原子力安全対策課 平野さん

 原子力災害対策の制度の枠組み/体制組織図/北海道地域防災計画の構成/道計画における緊急時環境放射線モニタリング実施要領の位置づけ/緊急被ばく医療活動実施要領の位置づけ/原子力災害対策を重点的に実施すべき区域の拡大(PAZ・UPZ範囲の修正前と修正後の比較)/原子力災害事前対策/避難場所の整備/避難方法/緊急対策応急対策/通報連絡組織図/配備体制および災害対策本部の設置/第一非常配備(初期活動体制)/災害対策本部の組織図・主な所掌事務/現地本部の組織図/原子力災害時の防護措置/

防護対策の実施(事故発生から警戒事態―施設敷地緊急事態―前面緊急事態)-避難・一時移転・体表除染・飲食物のスクリーニング・摂取制限)/原子力災害中長期対策

【資料2「環境放射線モニタリング」】 説明者 佐伯さん

 環境放射線や放射能に関する解説が始まりましたが、参加者は基礎知識がある方々揃いであるため割愛していただき、泊原発のモニタリングシステムについて中心的にお話いただきました。

 放射線測定器/平常時モニタリング/線量率の測定(モニタリングステーション・モニタリングポスト・気象観測局)/線量率の測定2(モニタリングカー・モニタリングポイント)/係数率の測定(放水口ポスト・廃棄筒モニタ)/モニタリングデータの開示(北海道原子力環境センターHP)/環境試料水道や河川水・農産物・海産物)/分析工程の例/環境試料中の放射能調査核種分析・全ベータ放射能測定/日常生活にある放射線/クマイザサ中のセシウム137濃度推移/海産物(カレイ)中のセシウム137濃度推移/北海道(各モニタリングステーション)への影響/緊急モニタリング/原子力災害の特徴/緊急モニタリングの目的①②/緊急時モニタリング半の体制(第三非常配備)組織図・要因および車両・各チームの業務内容・固定観測局/緊急モニタリング地点図/緊急時モニタリング講習会/モニタリング班の主な資機材(サーベイメーター・モニタリングカー・可搬型ポスト・可搬型ヨウ素サンプラ・衛星電話・無線)/防護措置の実施を判断する基準(OIL※)・避難および一時移転・飲食物摂取制限

※OIL:Operational InterventionLevel
 環境における計測可能な判断基準(運用上の介入レベル)

※大気中浮遊じん及び降下物の測定結果
 泊原発周辺調査 0.000123μSv/h 胸部X線(60μ Sv/h)の約50万分の1と十分低い値(「泊原発環境保全監視協議会技術部会」評価)、冬期間は降下物に雪なども含まれる。

【資料3「北海道原子力防災訓練の概要」】 説明者 橋野さん

概要:昭和63年度から毎年度実施、平成25年10月で28回目
目的:訓練内容(北海道と13ヶ町村主催)対象町村
訓練要素 オフサイトセンター/オフサイトセンター体制組織図/東日本大震災以降の訓練/平成23年度~25年度の訓練内容
震災以前と以後の内容の比較(重点事項・訓練実施場所・実施状況・訓練実施場所地図)、平成25年度 訓練内容と重点事項の画像参照

<参加者からの発言>

  • 有事の際に救護用バスはどこから何台来ることになっているのか? 到着までにどのくらいの時間がかかると予測するのか?
  • 風向きを決めずに実施するブラインド訓練について
  • 経口安定ヨウ素剤配備費用について
  • UPZは30kmでは狭すぎる。アメリカ並に80kmにすべきではないのか?
  • UPZやOILなど英語の略称などは何を示すものであるのか、即座に答えられるようにしたほうが良いのではないか?

パワーポイントに使用した画像と手元に配布されたプリントとも、組織図に記されている文字がつぶれて読めないため、データを直接いただきました。道庁HP原子力防災関連の情報にも、なるべく早めに掲載の予定。

原子力防災対策課 稲場さん
「2月、3月は次年度予算案に関わる議会準備等で多忙であり、今期中に似たような会を開催する予定はありませんとしながらも、「道民へ説明の義務があります。」とも。
質疑の時間を十分に取りませんでしたので、発言したいことがある方も多かったはずです。

主催者
「質問、要望、ご意見などは個人の判断で後日、直接、原子力安全対策課にお問い合わせください。」
(※なるべく道庁側の情報を聴くために実施された説明会であるため)予定を15分超過して11:45に終了。
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【地域の活動紹介】
北海道・泊集会に参加した門田さん、井出さん(原発さよなら四国ネットワーク)の参加報告を紹介します。(事務局)

<泊の集会の報告>
参加人数は公式には1500人。正確にはおそらく約千人かと。平和フォーラム系、きわば自治労系が約600、市民団体系、共産系それぞれ200程。
鎌田慧さんが参加され、初めてお話しました。阻止ネットは柳田さん、奥野さん、岩下さん、山田さん。昨日金曜行動済んで参加。小樽泊まりで今夜も一緒でないのは残念。
集会、風船飛ばし、デモ。慣れない靴で両足にマメ。あとで交流会。真面目な交流会。

阻止ネットのメンバーとこっちのメンバーで12、3名。
昨日からの収穫はこちらの海の変化と、泊の原発からも1日最大約480トンの地下水が出ているとか。町議会での佐藤さんの質問から出て来た成果とか。では伊方はどうなのか?これも確認すべきかと。万が一汚染された時に汚染水に、の危険性。
あとは万が一の時の冷却水の対策は取れてるのか、そしてそれが汚染水になった時にどうするか、対策は?と 阿部さんに質問してもらえば?と。
また、海の変化については詳しく報告しますが、とりあえず集会の報告まで。

この後も、要請のある他県の集会へどんどん出かけていきます。
”伊方原発の再稼働絶対阻止を” ミッションに!!

伊方原発のある四国愛媛県から来た原発さよなら四国ネットワークの井出と申します。まず北海道の皆さんに愛媛県について少し紹介させて頂いてから本題に入りたいと思います。

愛媛県は瀬戸内海に面し、気候は温暖で豊かな自然環境に恵まれ、農林水産業が盛んで、農業ではミカン、柿、栗等は日本有数の生産量を誇り、水産業では、タイ、ハモ、サザエ、アワビ等の天然物に加え、タイ、ブリ、真珠等の養殖も盛んです。工業としては、製紙、造船、タオル等が有名です。しかし、この自然の恵み豊かな愛媛県の環境を脅かす存在として伊方原発が存在し、今再稼働の一番手と推測され、非常に注目されています。

次にこの伊方原発について紹介させて頂きます。伊方原発は、日本一細長い半島佐田岬半島のほぼ付け根に存在し、閉鎖的海域である瀬戸内海に面しています。日本で唯一内海に面した原発であり、日本最大の断層帯の中央構造線のほぼ真上に存在しています。1号機から3号機まで建設され、3号機はプルサーマル発電です。

ここで、伊方原発の建っている立地条件について述べますと、この地域は半島のため急峻な地形で、建設用地を無理やり造成し、原発を建設しています。3号機は谷を埋め立てて建設され、最も軟弱な地盤の上に存在しています。地質では緑色片岩帯ですが、この緑色片岩は水によって風化しやすく、薄く剥がれる様に割れやすい性質を持っています。そして、横すべり断層を起こしやすい性質を持っています。推進派の言うような強固で丈夫な地盤であるとは決して言えないのです。さらに中央構造線は活断層ではあるが問題はないと主張していますが、これも科学的根拠はありません。直下型地震に際しては制御棒の挿入ができなくなる、との指摘もされています。津波に対する対策もほとんどなされていません。巨大津波を全く想定していないように思います。

このような状況にもかかわらず、再稼働の一番手と言われていることを地元の私達としては決して許すことはできません。

次いで、反対闘争の歴史に触れますと、まず最初に用地買収が原発用地であることを隠して行われたため、地権者をはじめ、伊方町民挙げての反対闘争があり、裁判でも争われました。1988年6月、原発からわずか直線で800mの地点に米軍機が墜落する事故や、1981年から付近の海域で7回にわたる魚の大量死が発生し、海底の泥からはコバルト60が検出されました。

現在の県内での活動について述べますと、前述の用地買収、建設当時より反対運動を続けてこられた現地の近藤誠さん、斉間淳子さんを中心に、2011年6月11日から毎月11日に伊方原発ゲート前で、有志による座り込み抗議活動が継続されています。最近では県内各地はもちろん広島、徳島、大分等からの参加者もあり、時には海上のボートからも陸上に呼応して抗議し、最大60名規模の時もあるほどの盛り上がりを見せています。

また、2011年3月11日の震災以降に伊方原発を裁判によって止めようと、県内の弁護士の呼び掛けから「伊方原発をとめる会」が発足、現在第三次訴訟まであり、第三次原告団は1000名を超え、この中には初めて伊方町民2名が参加されています。他には愛媛県庁前での金曜日デモ行動や、全日本仏教会の原発反対決議を受け、県内のお坊さんの有志による松山市内での座り込みも注目されました。

私達「原発さよなら四国ネットワーク」の活動としては毎月一回松山市内での街宣、県議会への要請、請願等を継続して行い、去る7月8日の四電による規制庁への再稼働申請の提出に対し、愛媛県原子力本部前で抗議及び申し入れが行われ、県内外の各団体、個人から58通の再稼働申請を取り下げるよう抗議文を提出しました。

一つ付け加えますと、オスプレイの岩国と沖縄の連絡、オレンジルートの関係からオスプレイの伊方原発周辺での飛行が問題視されています。このような様々な出来事や反対運動がありながら、伊方原発3号機の再稼働が一番手だと言われているのは、愛媛県の中村知事の再稼働容認の姿勢と、原発再稼働を待ち望んでいる原発立地の伊方町の姿勢によることが大きい、と思います。

知事は「再稼働は白紙」としながらも、「再稼働しないという選択肢はない」とか、「将来的には原発ゼロが望ましい」と言いながら、「現在においては原子力は必要だ」などと明らかに再稼働容認の立場です。また、私達反対派の市民が面会に行っても、「彼らに政治的に利用されたくない」と言って決して会おうとはしません。それでいながら「市民派知事」を看板にしています。ぬけぬけとよく言えたものだ、「寝言は寝てから言え!」と言いたいと思います。

伊方町にしても町長は決して会おうとはしませんし、担当の部署もはなから逃げ腰で、とても信用できる誠実な対応ではありません。しかし、一般の町民の間では、やはり震災以降意識の変化が見られます。「現実に何か起こった時には私らは逃げられんと思う」とか、「本当は私らも反対なんよ」とか、表立って言葉は挙げていないものの、本音を私達に語ってくれる人も多くなりました。

これはマスコミの人からも聞きました。また、伊方原発周辺30km圏で福島の木田節子さん講演会に、これまで運動に関わってこなかった人達が多く参加してくれたことにもそれは表れている、と思います。

* * * * * * * * * *

ここで、私の専門分野である、温排水から見た伊方原発の危険性について述べていきます。同じ加圧水型でもあり、ここ泊原発における問題点と共通する事柄も出て来ると思います。温排水は原発においては共通の問題ですが、まず取り入れた海水を基準では7℃上昇させて排出します。ここで、温度ショックと消毒で大量のプランクトンを殺します。

このプランクトンには魚の卵や稚魚、さらにはエビやカニ等の甲殻類や、貝類の幼生を大量に含んでいるため、直接的に海を枯らしています。しかし、温排水の害はこれだけではありません。7℃も海水温を上昇させることは、冷水を好む生物の生存を脅かします。

さらに陸上と海水中では1℃の温度上昇の影響が異なり、海水中での1℃の温度上昇は陸上にたとえるなら7~8℃上昇した程の影響がある、と言われています。有名なサンゴの白骨化現象は年平均水温わずか0、2~0、3℃の上昇で起こる、と言われています。では7℃もの温排水の影響の大きさは語らずとも明らかです。瀬戸内海は世界有数の生物生産力と生物多様性を誇っています。

それを支えているのは冷水を好む生物で、海藻ではワカメ、クロメ等の褐藻類。これはコンブやヒジキと同類です。魚では、関東ではコウナゴと呼ばれるイカナゴです。これらの生物は冷たい海水を好み、環境中では生態的ピラミッドの底辺を支える重要な生物です。褐藻類はアワビやサザエウニ等の餌であり、イカナゴは中型から大型の魚食性の魚の餌です。

現に愛媛県の伊方原発環境安全管理委員会の提出した、伊方原発の温排水の影響調査の資料において、1990年以降、伊方原発周辺の漁協の水揚げの推移から、海藻類の水揚げの壊滅、それに続いて貝類の水揚げが壊滅し、現在に至っていることが読み取れています。

このことはかつての魚の大量死と共に委員会では問題視されていませんが、これは全ての委員が委員失格であることの証明であると思われます。これは、ここ泊原発周辺海域でも同じことが起こっているのではないか、と考えられます。北海道は言うまでもなく四国に比べ寒冷な気候で、そこに棲む生き物は寒冷な海水を好む生き物に違いないでしょう。

従って伊方原発周辺同様、いやそれ以上の影響がある、と考えるのが自然だと思います。また、同じ加圧水型で、トリチウムの排出量が多いと思われますが、その対策は取られているでしょうか。取れないのではないでしょうか。

四国と北海道、遠く離れていますが、原発が自然環境に与える重大な破壊に対する恐怖、放射能に対する恐怖、共通している問題に対し、連帯して戦っていかなければならない、と強く感じます。私達は人間でありますが、その前に生き物であり、呼吸し、水を飲み、食べ物を食べなければ生きてはいけません。

生命は一つしかありません。その生命を守るためには何よりも汚染されていない自然環境、きれいな水、空気、土を守らなければなりません。あらゆる生命体は放射能と共存できないことは長い生物の歴史が物語っています。わずか40~50年の原発による利益と、遠い過去から未来へと受け継がれなければならない生命のつながりと、どちらが大切で守らなければならないものかは明らかです。

福島の原発事故の収束も、原因解明もなされていない今、原発の再稼働など決して許されざる暴挙であり、断固これを認めるわけにはいきません。あのような悲惨な事故を起こした日本において原発の輸出や再稼働など語る資格はありません。全ての原発を廃炉にするしかありません。皆さん、最後まで連帯し、共に戦い抜きましょう。