ダイヤモンドオンライン 2013年2月28日
東通原発の「クロ」判定で業界が恐れる“活断層ドミノ”
http://diamond.jp/articles/-/32638

 原子力発電所の安全性を審査する原子力規制委員会が、東北電力東通原発(青森県)の敷地内の断層について、「活断層の可能性が高い」とする判断を示した。

 規制委は、昨年12月に実施した現地調査などを受け、敷地内を南北に走る断層2本について、過去11万年以内に動いた活断層の可能性が高いと指摘した。東北電力側は一貫して、風化した地層が水を吸って膨らんで地層を押し上げた「膨潤」を主張していた。しかし、規制委が「根拠に乏しい」として退けた形だ。

 断層は原子炉建屋の真下を通っているわけではなく、即座に廃炉につながるものではないが、2015年7月を目標としていた再稼働は遅れる可能性が高くなった。

 東北電力は追加調査を行い、今年12月をめどに報告書をまとめる考えだが、ただでさえ電気料金の値上げを申請したばかり。調査による負担増は厳しい経営状況に追い打ちをかけることになる。

「(規制委は)このまま全部止めるつもりじゃないのか」

 電力会社幹部の1人は諦めたように話す。規制委は昨年10月以降、原発敷地内の断層調査に取り組んでいる。すでに現地調査を行った3施設を含め、今春までに6施設で調査を実施する予定だ。経済産業省内でも「6施設は再稼働が確実に遅れる」との声(つづきを読む

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