集会参加者からのレポート(たんぽぽ舎メルマガTMM:No3991より許可を得て転載します)
「放射能汚染水を海に流すな」7.22緊急行動に参加しました。
六ケ所再処理施設は技術的にも行き詰まり!規制委員会は合格?
トリチウム等放射能汚染水海洋投棄・許さない! (報告者:冨塚さん)
六ケ所再処理施設は技術的にも行き詰まり、国際公約でプルトニウムを増やせないから稼働できないはずだが、規制委員会は合格を与えた。再処理で放出されるトリチウム汚染水より少ないとされる福島第一原発のトリチウム汚染水海洋放出のバックアップではないか?
全体で予定通り4つの行動が行われました。参加者は合計延べ280人でした。午後1時から衆議院第一議員会館国際会議場で院内ヒアリング集会、午後5時から東電本店前、5時45分から日本原燃前、6時30分から経産省前3か所で抗議申し入れ行動が行われました。
院内の各省庁との交渉は、前半、後半に分かれ、前半はトリチウム等放射能汚染水海洋投棄の件で、経産省資源エネルギー庁、原子力規制庁、外務省から質問書の回答後、質疑応答がありました。東電・国が強引に進めようとしているALPS処理水の海洋放出に対し、福島からは、県内外の農林水産団体が反対表明し、郡山市を含め県内21の自治体がすでに反対の決議をしていると報告されました。
外務省は、「トリチウムを含む汚染水は、船舶などからの海洋投機は違反だが、岸から直接投棄だからロンドン条約などに違反ではない。」などと詭弁を繰り返しました。希釈して海洋投棄は全量投棄に他ならないと論理破綻を指摘、次回の交渉につなぎました。
後半は、六ヶ所再処理施設の新規制基準適合性審査へのパブコメに関しての、質問の回答と質疑で、経産省エネルギー庁、原子力規制委員会、原子力委員会、使用済燃料再処理機構、外務省からの回答を受けての質疑交渉で、参加者は約50名。どちらの交渉も、外務省を除いて30代くらいの若い役人が交渉相手でした。
トリチウムの危険性は、動物実験でも生殖器異常、脳腫瘍、発育阻害等が観察されている。カナダのピッカリング原子力発電所の放出しているトリチウムとピッカリング市の新生児死亡率の明確な相関関係が示されている。グラフを示して追求しましたが、規制庁の反論はグラフの一部のみを取り上げるお粗末なものでした。
日本原燃と30年交渉しているという、山田清彦氏(核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団事務局長)、黒田節子氏(原発いらない福島の女たち)、山崎久隆氏(たんぽぽ舎)木村雅英氏(再稼働阻止全国ネットワーク)等の繰り出す鋭い質問抗議に、同じ内容の回答をする中、ガラス固化体処理の技術的方法、地層処分への六ケ所断層無視、過小評価など、論理破綻の回答を繰り返しました。
夕方の行動で、東電前での抗議集会には、「放射能汚染水を海に流すな!7・22緊急集会に寄せて」、脱被ばくでおなじみの、カナダ在住・落合栄一郎さんからのメッセージを、脱被ばく実現ネットの宮口さんが代読で読み上げました。
何故、放射能汚染水の海洋投棄がいけないか。トリチウムは人間の細胞に取り込まれ臓器細胞を放射線で攻撃し続ける、100年陸上で保管すれば1000分の1にまで危険がなくなる。放射性廃棄物など汚染水の陸上保管場所は、福島第二原発を廃炉にして、そこを保管場所にできる。
日本原燃前でも抗議、申し入れ書を手渡し、経産省前で最後の抗議集会を開催し終了しました。黒田節子さんは、事故直後の経産省交渉では、役人の顔つきは反省の色が見て取れたが、今回の院内交渉の役人の顔は無表情だったと顔の変化を指摘し危機感を訴えました。
※院内ヒアリング集会の当日の動画(20200722 UPLAN様撮影)
(前半)https://www.youtube.com/watch?v=F2qsQ-9GH3E
(後半)https://www.youtube.com/watch?v=KW7eQSWgV6Y