12月8日~9日 バスツアー報告

『もんじゅを廃炉へ!全国集会』に800名参加
再稼働阻止ネットは、8日に敦賀市で交流集会を開催、
9日は「大飯原発を止めよ ゲート前行動」を行いました

 12月9日、「再稼働阻止全国ネットワーク」の呼びかけで、「大飯原発を止めよ! ゲート前行動」を行いました。また前日の8日、「もんじゅを廃炉へ!全国集会」(約800名参加)後、敦賀市で「交流集会」を開きました。
おおい町など福井県、愛媛県、富山県、関西圏(滋賀、京都、大阪)そして首都圏からの約30名を含む60名をこえる参加者が、各地の闘いの報告を行い、“せまりくる再稼働の嵐”にいかに立ち向かっていくか、熱心な討論が行われました。

 特に原発立地・周辺地域からのみなさんからは、防災計画・防災訓練の現状や課題、如何に自治体や議会・議員に対する働きかけが重要か指摘され、具体的な実践を踏まえた報告とグループに分かれての意見交換が行われました。
 また、おおい町の人から、各地の報道や福島の女性の話を直接聞く機会などを通じて人びとの間で原発を話題にすることが以前より「風通しがよくなってきた」との報告がありました。

 9日は、大飯原発のゲート前で抗議・要請書を手渡すとともに、「大飯を止めよ! 直ちに止めよ!」と力強くシュプレヒコールを行いました。6月30日~7月2日の「再稼働阻止大飯行動」に参加した人も多く、「大飯原発の即時停止・廃炉を求める」決意を新たにしました。

 その後、敦賀に戻り、「もんじゅ」を間近かに臨む白木海岸で廃炉を叫び、至近の美浜原発・PR館に立ち寄った後、愛媛などのみなさんと再会を約してお別れし、帰京しました。原発現地での行動や交流が如何に大事か改めて実感するバスツアーでした。(事務局M)


第二の原発大惨事が起きれば、避難ではなく「移住」
~2012年12月8日(土)再稼働阻止全国ネットワーク集会で~

原発さよなら四国ネットワーク 堀内美鈴

 いま、全国各地で原子力防災対策や避難計画、訓練が検討・実施されています。原子力防災計画の策定は原発再稼働の前提となるものです。愛媛県でも四国電力伊方原発の事故を想定して、10月に防災訓練を実施しました。半径30km圏内の約13万人のうち、700名ほどが交通機関などで他地域に避難しました。けれども、悪天候でヘリの避難訓練が中止されるなど、この訓練によって、実際に逃げることがいかに困難であるかが明らかになりました。
 福島第一原発事故で現実に起きた被害を考えれば、こんど原発事故が起きて避難するときは、私たちみんながふるさとを失い、そこから離れなければならなくなる「移住」のときです。実際、福島では、事故から1年半以上を経たいまでも、家に戻る事が出来ず国内を転々とすることを余儀なくされている方々が大勢おられます。事故収束も復興の見通しもたっていません。国や地方自治体、規制庁のいう「避難」とは、私たち住民にとって「移住」にほかなりません。
 フクシマが教えてくれていることは、原発事故の被害は半径30kmなどでは到底おさまらないこと、全国、全世界が「地元」である、ということです。ですから私たちみんな、電力消費地、原発立地地元にかかわらず、このようなリスクと引き換えに原発を動かすことは認められないと、声をあげる権利があります。みんなで議会に請願、陳情などをたくさん書いて、どしどし出して、原発事故に対して住民の関心が非常に高いことを示しましょう。
また、国や自治体による再稼働の動向についてきちんと報道している新聞社には、社長に「こんなに大切な情報を、よく私たちに伝えてくださいました」と手紙を書いて、市民からの支持を伝えましょう。一人でも多く現実を知ってもらえば、それだけ大きな世論が起こり、国や規制庁への圧力になり、再稼働阻止の追い風となってくれます。
 そもそも日本列島が地震の活動期に入っている状況で、原発への防災・避難計画など立てられません。福島で実際に起きていることを知らない人に、一人でも多く現状を伝え、原発事故が起きれば移住をしなければならなくなることを知らせれば、誰もが私たちのように再稼働に反対します。たとえNOの声をあげることができなくても、YESということはないはずです。せっかく再稼働阻止全国ネットワークができたのですから、ぜひ全国各地で、早急に、フクシマで起きていることを訴え、一斉に市民が「“避難”ではない“移住”だ」と大きな声をあげることが必要だと思います。

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