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抗議声明

大飯原発3、4号機稼働容認に抗議する
落第生に合格点を出すな!

原子力規制委員会による新規制基準大飯評価は間違い、再稼働促進ありきだ~

2013年7月4日 再稼働阻止全国ネットワーク 事務局

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原子力規制委員会は、昨日(7月3日)の定例会議で新規制基準による大飯3、4号機の現状評価書を確定し、稼働継続を決定した。私たち「再稼働阻止全国ネットワーク」は原子力規制委員会による不当な大飯3、4号機の稼働容認に強く抗議する。

1 大飯破砕帯調査は終わっていない―直下に活断層、地震が来たら原発はもたない
昨年から開始された破砕帯調査で、敷地内を通る破砕帯が活断層である可能性を指摘されたにもかかわらず、関電は追加調査を引き延ばし未だに規制委に報告していない。関電任せの試掘溝は専門委員の指示に反して、その1/4の深さ(約70m)である。
事業者任せの調査では信用できない。電力会社の横暴を黙認するな。

2 大飯3、4号機の稼働継続は危険―安全上重大な問題あり、防潮堤ができていない
評価書の随所に見られる「安全上重大な問題があるものではない」で安心できるか? 現状評価書で明らかになった危険を黙認するな。

(1) 防潮堤がまだできていない
新基準の目玉である津波対策=防潮堤ですら大飯原発では実現していない。今、津波が来たら大惨事になる。これを黙認するのか?

(2) 免震重要棟がまだできていない
福島第一原発事故が最悪の事態になることを避け得たのは免震重要棟があったからであるのに、大飯3、4号機にはまだ建てられていない。会議室では代替できない、放射能を防げない、狭すぎる、事故が発生したら機能しない。

(3) 耐震評価はいい加減
活断層調査も基準地震動の3連動評価も地下構造評価(シミュレーション)も事業者任せで全く信用できない。島崎委員が3日の委員会で「3次元地下構造の把握が不十分」と述べ、規制庁担当者も多数の問題を指摘している。黙認するな。

(4) 耐津波評価もいい加減
3連動による基準地震動及び追加検討された基準津波の影響評価をしていない。海底地滑りと地震との両者組み合わせによる評価ができていない。黙認するな。

(5) 住民の逃げ場が無い(アクセスが弱い)
3方を山に囲まれ1方を海に面した大飯原発サイトへのアクセスは、老朽化した「青戸の大橋」を通過する道路のみである。緊急時の住民避難も作業者の原発到着も非常に困難である。大島委員が3日に指摘している。

(6) 造った基準を守らせろ
内部溢水対策や重大事故対処習熟度など評価書のあちこちに見られる「施行後審査において確認していく」では危険だ。何のための基準か?

3 地元を無視するな
大飯原発現地の地元や周辺地域の行政と議会と住民の安全性への理解は全く得られていない。防災計画も防災訓練もできていない。14基もある若狭湾では原発のそばを通って避難するのか? 地元・周辺住民の安全性への不安を解消せよ!

4 甘い評価を再稼働審査の試金石にするな
新規制基準による14回の大飯確認作業は、今後申請される多くの再稼働審査の試金石となるにもかかわらず、あまりに甘い新基準によるあまりに甘い審査であった。原子力安全・保安院と原子力安全委による以前の評価より甘いのではないか。
原子力規制委員会の新規制基準による評価は、原発再稼働促進委員会による再稼働促進基準評価ではないか? 私たちは絶対に容認できない。

規制委・規制庁が保安院、安全委と同様でないならば、規制委は直ちに大飯3、4号機の稼働を止めるべきである。落第生(関西電力、大飯原発)に合格点を与える原子力規制委は出発点から大きな汚点を残した。強く抗議する。
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Blog vs. Media 時評 2013.06.23
迷宮型原発事故は装置依存の新規制基準で防げず
http://blog.dandoweb.com/?eid=163211

 「世界一の厳しさ」と自称の原発の新規制基準が7月から施行されます。安全装置類でがちがちに固めた新基準の死角は、スリーマイル島事故のような迷宮型に対応していない点だと原発取材が長い立場から指摘します。もともと原発で過酷事故が起きるとすれば、熟練した運転チームでも対処しきれない迷宮型が最もあり得ると考えられてきました。福島原発事故のような全電源喪失はそうそう起きるものではないと思われていたから手抜きがあり、その穴を一気に塞ぐのが新基準です。しかし、福島原発事故によって運転チームの熟練度が考えられていたより恐ろしく低いと判明しました。

時事通信の《原発新基準、正式決定へ=地震、津波想定を厳格化-施設対策は一部猶予・規制委》にある図を見ても、防潮堤、外部電源多重化、テロ対策でもある第2制御室、活断層判断の厳格化、電源車の高台配置などハードウエア整備ばかりが並んでいます。

新潟県知事が「事故の検証・総括がないままハードに偏った規制基準・・・つづきを読む

 
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関連記事

2011.12.26 恐ろしいほどのプロ精神欠如:福島原発事故調報告
http://blog.dandoweb.com/?eid=136488

2011.12.19 東電技術力は2級品:NHKスペシャルで確認
http://blog.dandoweb.com/?eid=136078

JanJanBlogより、論説を紹介します(2013年 6月 21日 15:45)

「安全神話の改訂」にすぎない原発新規制 (著 上岡直見)
http://www.janjanblog.com/archives/97370

 2013年6月19日に、原子力規制委員会は新たな規制基準を発表した。たしかに福島事故前よりは厳しくなっているものの、福島事故と同程度の事態に対処できるようにしただけであって「安全神話の改訂」にすぎない。

たとえば強い地震動によって制御棒が挿入できず核暴走が発生したらどうするのか。また圧力容器・格納容器とも多数の配管が貫通している。容器そのものが損傷しなくても、それらの配管が損傷すれば圧力容器・格納容器に穴が開いたのと同じ状態になる。

これらの事態になると、防護服を着ても現場にいられないレベルの放射線が放出されるので、いくら複数の移動式ポンプなどを用意していても使いようがない。「緊急時対策所」に避難しても、室内の放射線量がどんどん上がってくるのを待つだけで外部から救助にも行けない。BWR(沸騰水型)に対する・・・(つづきを読む)

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イベント紹介

日弁連シンポジウム 公共事業とわたしたちの未来vol.2
「国土強靭化」と「被災地復興」のいま、「新しい」公共事業と「地域経済」のこれから
http://www.nichibenren.or.jp/event/year/2013/130706.html
2013年7月6日(土)13:00~16:30 弁護士会館 参加費 無料


上岡直見記者のプロフィール

JanJanニュース創立から参加している。交通政策・環境政策がテーマ。「政治談議」でなく論理と数字で評価することを重視。

ゲンダイネット(2013年6月21日11時26分)
再稼働ありき、原発「新・規制基準」のデタラメ
http://news.infoseek.co.jp/article/21gendainet000188813

一体どこが厳しくなったというのか。原子力規制委員会が19日、正式決定した原発の「新規制基準」のことだ。

新基準は、シビアアクシデント(過酷事故)対策として、想定される最も大きな津波を「基準津波」とし、原発敷地内に浸水させないよう義務付けたほか、浸水が想定される場合には「防潮堤」の建設を要求。活断層の真上には原子炉建屋など重要施設を認めないことも明確化し、放射性物質を外部に逃すための「フィルター付きベント」の設置を求めた。

田中俊一委員長は「世界最高水準の規制」と自画自賛していたのだが、「安全よりも再稼働を優先させている」と怒りの声(中略)

<福島事故の原因は不明のまま>

 「“抜け穴”はほかにもあります。格納容器が大きいタイプの原発のベント設置や、原発を操作する中央制御室が使えなくなった場合に備えた『第2制御室』などの整備について、5年間の猶予期間を設けたことです。地震や災害は明日起きてもおかしくない。それなのに、なぜ猶予期間が必要なのか。原発を再稼働したい電力会社に配慮したのはミエミエです」(科学ジャーナリスト)

再稼働ありきのザル基準は明らかである。
(つづきを読む)

新規制基準確定に抗議する声明
「経済よりも命」「再稼働よりもフクイチ収束」を

(2013/6/19 再稼働阻止全国ネットワーク 事務局)
 本日19日(水)、原子力規制委員会定例会議で新規制基準を確定すると聞き、私たち「再稼働阻止全国ネットワーク」は原子力規制委員会によるあまりに拙速で不当な規制基準作成に対してここに強く抗議します。

 以下に、多数ある問題のうちの一部を記して抗議し、新規制基準の再検討を要請します。

1.福島原発事故の検証はできていない
 特に、国会事故調が地震によるICや配管の破断を疑っているにもかかわらず、この調査は東電により先延ばしされてきた。フクイチを繰り返さないための新基準であるならば、フクイチ事故を徹底的に究明し検証してから基準を造るべきである。

2.フクイチの収束作業に専念するべき
 ネズミ停電や大量の放射性汚染水対策問題が象徴するように、フクイチの廃炉への道は先が全く見えていない。規制委員会がまずやるべきことは、新基準を作成して既存原発を再稼働することでなく、フクイチ廃炉作業を東電任せでなく国の責任で、確実に安全に進めることである。

3.既存原発の再稼働に配慮した新規制基準は危険
 過酷事故が起こったらもうどうしようもない。過酷事故後の状況は非常に想定が難しく、シビアアクシデント対策で対応することは不可能である。
 同様に放射性物質放出を前提とした災害対策・避難は各地域の地理的配置や道路状況などを考慮すると非常に難しい。更に地震・津波・火山爆発などが原因で原発事故が起こった場合には避難が非常に困難であることをフクイチ事故が明らかにした。
 また、立地審査指針の見直しを実施せず審査に取り込まないことも安全性無視を現わしている。

4.「トイレ無きマンション」はやめよう
 核燃料サイクル計画は破綻しており、「トイレ無きマンション」の解決無しで原発を稼働させることは最早許されない。日本学術会議が高レベル放射性廃棄物の処分について、政策の抜本的見直しを提言し、地層処分では保証できない、「総量の上限の確定」と「総量の増分の抑制」をするべきと主張している。

5.パブコメ意見を無視するな
 2回のパブコメでそれぞれ3000件、2000件を超える意見が出されたのに、多くの重要な意見を全く無視して新規制基準を確定した。公開性・透明性の観点からも大問題である。

6.地元は怒っている、嗤っている
 災害対策指針を原発立地・周辺地域に提示して防災計画、防災訓練を強要したが、地元では余りに非現実的な計画と訓練に対して怒り嗤っている。地元への丁寧な説明会を繰り返し、行政・議会・住民の理解を得てから新基準を確定するべきである。
 
7.地震列島日本で原発を動かすな
 近年、基準地震動を超える地震が各原発サイトで多発し、活断層として国がマークしていない地域で大地震が発生している。にもかかわらず、新規制基準では3次元地下構造の解析を事業者に命じただけである。これでは多くの国民の不安は消えない。また、ブラックボックス化し事業者任せにした地下構造解析とその評価結果を誰も保証できない。

8.事業者任せの調査は信用できない
 破砕帯調査で更田委員が指摘したように、地質調査や3次元地下構造解析を始め多くの非常に重要な調査を事業者に任せている。事業者の調査や報告が全く信用できないことは、過去の原発の歴史が示している。新規制基準はクリアするべき最低基準であり事業者に安全姿勢を要求しているが、これも全く期待できない。

9.事業者への配慮で安全をないがしろに
 シビアアクシデント対策に5年猶予を与え、40年廃炉のはずが延長使用を認めようとする、などなど、事業者と既存原発に配慮して、安全性をないがしろにしている。

安全よりも再稼働を優先させる原子力規制委員会
危険な原発「新規制基準」の拙速な決定に抗議します
(原子力規制を監視する市民の会)
http://goo.gl/0p7bu

本日、原子力規制委員会は、原発の新規制基準を決定しました。私たちは当初から新規制基準策定にしっかりと時間をかけ、原発被災者や国民の声を反映させるべきことを提言してきましたが、これらの提言はまったく無視されてしまいました。

規制基準は、検討のあり方からして問題でした。検討チームには、原発に対して慎重な意見をもつ専門家は加わっておらず、意見は電力会社から聞くだけで、立地地域住民、福島原発事故の被災者の意見を聞くことはしませんでした。

パブリック・コメントでは検討のあり方も含め、多くの意見が提出されました。外部事象の事故想定などごく一部の意見が取り入れられましたが、ほとんどが無視されました。
新規制基準には、福島原発事故の検証は未解明で、地震による影響ついて反映されていない、フィルタ・ベントを活用させ、格納容器の構造的欠陥に目をつぶる、可搬設備を多用するなどの問題があります。
(つづきを読む)

連絡先:原子力規制を監視する市民の会
東京都新宿区神楽坂2-19 銀鈴会館405号
090-8116-7155  阪上武

緊急提言「原発再稼働を3年間凍結し、
原子力災害を二度と起こさない体系的政策を構築せよ」
 (原子力市民委員会)
http://www.ccnejapan.com/?p=972

緊急提言 骨子

第1提言(原発ゼロ社会へ向けての政策転換を軌道に乗せる)

政府は原発ゼロ社会を目指すという原点に立ち返り、その円滑な推進のための法令改正等を、今後最大限の努力を傾けて推進する必要がある。そうした原子力政策転換が軌道に乗るまでの間、原発再稼働を凍結すべきである。政策転換は早いほどよいが、それが抜本的な転換であることを考えれば、最低3年間の凍結が必要である。この3 年間という時間は、原子力安全確保システム全体の抜本的強化、および原子炉の規制基準の抜本的強化のためにも必要である。なお政策転換の進捗次第では、大幅な期間延長が必要となることも見込んでおかねばならない。

第2提言(原子力災害防止システムを建て直す)

原子力規制委員会は、2013年7月18日までに新規制基準を策定し、それにもとづいて既設原子炉の安全審査を行なおうとしている。それにより既設原子炉が次々と新基準に適合すると判定されるに違いない。しかし新基準に適合することは、その原子炉において過酷事故が起こらず、また周辺住民に大きな被害を与えないことの十分条件にはならない。原子力災害防止システムの全体的な建て直しへ向けて、解決しなければならない課題は多い。

第3提言(原子炉システムの新規制基準を作り直す)

現在まとめられようとしている新規制基準案については、これを中間報告扱いとし、それに関する主要な争点について十分な時間をかけた公聴会(パブリック・ヒアリング)を実施すべきである。それをふまえて新規制基準案を決定し、その内容が適切であるかどうかについて、広く国民の意見を聞き、社会的な合意を形成する必要がある。

PDF版

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関連情報
6月19日(水)11:00~12:30 緊急提言に関する記者会見

映像(IWJ)http://iwj.co.jp/wj/open/archives/85826

6/3(月)に開催した「再稼働反対を訴える院内交渉集会」の報告

事務局 木村

今なぜ防災計画なのか? 今なぜ防災訓練なのか?
福島原発事故を経験した地震列島日本で原発を動かして安全と言えるのか?

規制庁は、災害対策指針について、本体をパブコメにかけなかったことを認めつつ、2回のパブコメを実施し、形式的には着々と指針ができてきていると説明した。原発立地全国から、防災計画と訓練の経験を踏まえて各地域の実情を説明して、防災計画も防災訓練も役立たないことを訴え、一度事故が起こってしまったら避難できない、訓練よりも廃炉を、と厳しく迫った。さらに、協定について規制委は関与しない、地域防災は規制委の新規制基準で安全性確認の対象にはなっていない、自治体として稼働を判断するに当たって地域防災計画を整備することが望ましい、と答えた。災害対策指針の「仏作って魂入れず」の実態が確認できた。

新規制基準の基準地震動に絞った質疑においては、近年基準地震動を超える地震が起こり、政府がマークしていなかった活断層が大地震を起こしたことは事実として認めつつ、新規制基準では、サイトの3次元地下構造の把握を義務付け周辺の地震記録を調査させるとしながら、実際の調査は総て事業者任せで規制委はそれを確認するのみであり、新規制基準は私たちを一層心配させるものであることが明らかになった。

★伊方と刈羽村から規制委員長宛てに提出した要請書
・要請書 伊方原発反対八西連絡協議会 【PDF】
・要請書 八幡浜・原発から子どもを守る女の会 【PDF】
・要請書 刈羽村村議会議員 近藤容人

★当日参加者からの資料
・見せかけだった活断層(川内原発) 【PDF】

★当日の様子(IWJ) http://iwj.co.jp/wj/open/archives/82990
(※掲載期間終了後は、会員限定記事となります)

★文字起こし(原子力規制を監視する市民の会)
【文字おこし1】質問Iについて規制庁から回答(2013/6/4)
【文字おこし2】6.3刈羽村村議会議員からの質問ほか(2013/6/4)
【文字おこし3】6.3反原発自治体議員・市民連盟さんの質問(2013/6/4)
【文字おこし4】浜岡原発を考える静岡ネットワークさんの質問(2013/6/5)
【文字おこし5】富山県から参加された方の質問(2013/6/6)
【文字おこし6】川内原発周辺にお住まいの方からの質問(2013/6/6)
【文字おこし7】伊方原発現地住民からの質問(2013/6/7)
【文字おこし8】福井県にお住まいの方からの質問(2013/6/7)
【文字おこし9】福井県の方の質問にともない会場からの質問(2013/6/8)
【文字おこし10】会場からの質問 つづき(2013/6/8)

この文字起こしから質疑記録の要約として一部抜粋して掲載します。
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質問書 http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ss/archives/2482

回答者 規制庁 原子力防災課課長補佐 刀禰正樹さん

Ⅰ 原子力災害対策指針について
1 指針決定、防災計画、防災訓練のスケジュールについて

回答:
この指針は、昨年2012年9月19日に原子力規制委員会が設置され、翌10月末日の段階で作成された新たなものである。作成過程で、これまでの旧原子力安全委員会の時代に議論されていた見直しの内容、政府・国会・民間の事故調査委員会からの報告書、さらには原子力規制委員会設置後に福島県・原発立地の市町村・道府県からの意見をいただき、それらをもとに最終的に指針を作成していった。

2 福島及び原発立地・周辺への説明について

回答:
原子力災害対策指針を作成する過程において、福島県から様々な意見をいただいた。こうした意見をいただく場に際しては、原子力規制委員会における審議の場を公開という形で進めてきたところである。

3 原子力災害対策指針の制定手続きについて

回答:
昨年9月19日に原子力規制委員会が設置され、災害対策指針が全く無いということだと空白状態になってしまう。その段階で稼働していた原発は大飯原発3・4号機だけで、残りの原発は停止していたが、停止していたからといって事故が起きないとは言い切れないわけで、私どもとしては1日たりとも災害対策の空白を作らないようにしなければならないという問題意識で、一番最初の災害対策指針改訂については、緊急性があると判断し(パブリックコメントをかけずに)制定した。

10月の段階で検討に時間のかかるもの、さらに検討が必要だという検討課題、宿題というかたちで残したものがいくつかある。今年2月に新たな内容を追加するかたちで第一次改訂を行った。この改訂にあたり、パブリックコメントを付したところ約3,000件の意見を頂戴した。いただいた意見についての回答も原子力規制委員会のHPで公表している。さらに改訂作業は続き4月に新たな内容を追加する第二次改訂を行った。この改訂にあたり2回目のパブリックコメントを付したところ約350件の意見を頂戴した。これについては、原子力規制委員会でどのように意見をまとめ、改訂に反映していくかどう取り扱うかについて検討中である。なるべく早く原子力災害対策指針の改訂を決定していく。

原発立地から:

刈羽村から:説明は、少なくとも議会・地域住民は受けておりません。事故の想定は何か? 原災法第15条には爆発と書かれてあるでしょう。(福島事故では)圧力容器、格納容器の爆発スレスレであれだけ大騒ぎになっていたのに、なぜ想定しなかったのか!

福島から:一度、原子力事故を起こしたら、起こってしまったらダメだ! 最大の防災計画は原発を廃炉にすることだ。

自治体議連:当面は避難しないということを前提にする議論はあったのかどうか? 事故が起きる前に逃げる・逃げていると、そういう議論はあったのかどうか?

浜岡から:実際問題、物理的に避難は不可能だ 避難計画・訓練を嗤う(わらう)

志賀から:実際いま避難をどうするかということで一番悩んでいるのは、各基礎自治体。(原発立地地域)住民の側からあなたがたが教わるべき。基礎自治体がお手上げだって言ったらその原発は動かさないでほしい。説明を聞いても玉ねぎだ、むいてもむいても芯が無い。

川内から:原発から11.5kmに住む私はもっと遠くのところへ逃げるようになっているが、「PAZ」の人たちは家からすぐ近くのところへ逃げることになっていておかしい。火山の煙は東に流れるとしながら、川内の放射能は西(海側)に流れるとされている、おかしい。

伊方から:原子力災害対策特別措置法で初動体制は整えたということですが、これは実際には福島で機能しなかった。放射能拡散予測も提供されないしヨウ素剤服用の判断は現地で。課題発見だけで終わってしまったら変わらない。何かトラブルが起こった時に対応するために原子力災害対策指針の本体をパブリックコメントにかけなかったと言われたが、トラブルは福島第一原発で起きています。対応もできていません!

 私たちが暮らしている愛媛県を含む四国は、南海トラフの巨大地震の想定震源域にほぼすっぽり入っています。伊方原発も入っています。その時の恐ろしい予測は、最大の死者数は1万2000人、全壊数19万2000棟ということ。南海トラフにかかわる地震が起こった時に、(原子力災害対策)指針があっても、四国全域がほぼ壊滅状態になっている訳です。ですから、この指針は何かトラブルが起こったとき、すでに対応できない指針なんです。現実に機能しないのであれば、それは指針を作っても私たちの命は守られない。

4 原子力安全協定について

回答:「原子力安全協定について」 原子力安全協定は原子力規制委員会でなく経済産業省資源エネルギー庁が所管している。よって、原子力規制委員会として回答を差し控えたい。 安全協定締結を条件として再稼働を規制するべきとの意見に対して、原子力規制委員会としては、原子力安全協定に関しては関与する立場ではない。

5 その他

回答:新規制基準で地域防災計画は安全性チェックの対象になっていないが、自治体として再稼働の判断をするにあたって、地域防災計画を整備することが望ましいと考えている。

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Ⅱ 原子力規制基準について  規制庁安全規制管理官付(地震・津波安全対策担当)江頭基
 1 基準地震動について

回答:3次元地下構造の把握を義務付けた。ゆれや大きな地震、地表のずれ、建屋の下の変位も調べさせる。規制委の審査は事業者の調査が基本。事業者のデータをチェックする。基準地震動の試算はやっていない。近年、基準地震動を超える地震が起こり、政府がマークしていなかった活断層が大地震を起こしたことは事実。震源を特定しないが、事業者にしっかり地盤を確認させて、安全性を出来る限り評価。

参加者意見:

・基準地震動の策定にはグリーン関数を使うなど難しい計算をする。まともに動くのか? 規制庁は検査に自信があるのか?

・サイトの地下構造を調査するそうだが、外からどれだけの外力が来るか分からない。3次元地下構造モデルは、事業者任せでは信用できない、ブラックボックスと化している、実験値と合うかどうかのモデル検証もチェックできない。

・原発が既に建っているところの地下構造を調べるのは難しい。過去には事業者が誤魔化してきた、大飯は今も調査を引き延ばしている。

・規制基準が最低の基準であるはずだ。

以上

Sat. February 2, 201
原発新安全基準に関する各紙の見解の違いとは
http://newsphere.jp/contrast-editorials/20130202_edit/

原発新安全基準に関する各紙の見解の違いとは 原子力規制委員会は31日、原発に義務付ける新たな安全基準の骨子をまとめた。これまで重大事故対策は電力会社の自主的対応に任されていたが、東京電力福島第1原発事故を踏まえ、大規模な自然災害やテロにも対応できるよう、様々な安全設備の設置が義務付けられることになる。

 まず地震・津波対策として、活断層の調査年代範囲拡大、最大級の津波を想定した防潮堤整備が挙げられた。また原子炉建屋から離れた場所への「第2制御室」設置や、放射性物質の除去フィルター付き排気設備の設置、耐火設備の強化なども盛り込まれた。
 今後はパブリックコメントにかけて国民の意見を聞き、7月に新基準を施行する予定だ。

 本件に関する社説は、原発をめぐる姿勢の差が如実に現れた。論点は、安全基準は何のためのものか、実際どのように制定・運用すべきか、といった点である。
(つづきを読む)

原子力規制を監視する市民の会より1/23政府交渉・集会の報告

http://kiseikanshishimin.jimdo.com/政府交渉-集会資料/

【報告】ここが問題!原発「新安全基準」院内集会・政府交渉 2013/1/23

昨日、参議院議員会館講堂にて、原発「新安全基準」をめぐり院内集会と政府交渉が行われました。会場は150名以上の方で埋まりました。みなさんありがとうございました。

井野満博さん、後藤政志さん、田中三彦さんはじめ、科学者技術者のみなさん、青木秀樹さん、河合弘之さん、海渡雄一さん他弁護士のみなさん、福島みずほ議員、はたともこ議員、三宅雪子前議員にもご参加いただきました。

政府交渉で対応したのは、原子力規制庁技術基盤課課長補佐田口達也氏他1名で、主に田口氏が対応しました。

新安全基準の骨子案が昨日提示され、その中身について、井野さん、後藤さん、田中さん、青木さんを交え、中身に突っ込んで問題点を指摘したのですが、(続きを読む)