Author Archives: Wykanri

HuffingtonPost 2014年03月11日 12時39分

再稼動するなら「シャブ中発電」と呼ばせていただく
フリーライター 武田砂鉄
http://www.huffingtonpost.jp/satetsu-takeda/post_7075_b_4938584.html
■彼らにとって「原発再稼動」とは、「絶対に負けられない戦い」なのだ

みうらじゅんが、「暴走族」をなくすには、呼ばれるのがダサいネーミングに変えてしまえばいい、たとえば「おならプープー族」という名前に変えてしまえば誰もやらなくなるんじゃないか、とエッセイに書いていた。なるほどそうか、「原子力発電」も、名前を変えてしまえばいいのかもしれない。たとえば「シャブ中発電」に。

「電力供給で海外からの化石燃料への依存度が第1次石油ショック当時より高くなっている現実を考えると、そう簡単に原発はやめるというわけにはいかない」と原発再稼働を心に決めている安倍首相(1月28日・衆院本会議)。もっともらしい言葉を用意しているが、原油や液化天然ガス(LNG)の輸入「額」は円安の影響もあり増えているが、実は輸入「量」自体に大きな変化は生じていない(昨年の輸入「量」は前年比でLNGがプラス0.2%増、原油はマイナス0.6%/その現状・理由については法政大准教授・小黒一正氏のこちらの記事に詳しい)。

原発を動かさないから貿易赤字になる、だから原発を、には無理がある。そもそも、彼らにとって原発再稼動とは、理論に基づくものではない。サッカー日本代表のスローガンのように「絶対に負けられない戦い」なのだ。負けられない戦いだからこそ、人々が住まう大切な土地をあれだけ汚しっぱなしにしても、「まだやる」「もう安心」「むしろ安心」と、頓珍漢に力んでいく。( 続きを読む

■原発再稼働に先駆けて、オッサンたちのプライドが再稼働した

■相変わらず被災者の頬を引っぱたく曽野綾子氏の未成熟なコラム

■「もう大丈夫ですよ」と言いつつ、ドラッグに手を染めていく

♥ 春の空に300個の赤風船あがる - 経産省前テントひろばにて – ♥

メリー・ポピンズはパラソルをさして東の空からやってきた

その同じ春風にのって、「3・11」の午後1時

経産省前テントひろばから300個の赤い風船が飛んでいった。

経産省のビルの窓の前を横切り、「事故の責任をとれ」と叫びながら。

 テントひろばは福島の諸集会に参加者を送る一方、官庁街の昼休みの時間帯、抗議集会を持つことにした。事故が起こった福島や、原発が立地する自治体のみならず、経産省前テントひろばも「原発現地」という考え方をとることにした。

 なぜなら、原発を「ベースロード電源」と位置づけ、原発再稼働を狙う原子力マフィアが集中しているのはこの東京、この霞が関一帯だからだ。

 テントひろばは再稼働に抗する原発現地の隊列に加わる。抗議集会には約100名が参加。最初にテントひろば代表、福島・双葉町から東京に避難している女性、再稼働阻止ネットの代表が発言を行った。そのあとは1分間スピーチに移ったが、この日、初めてテントにきたという人が2人も発言してくれたのはうれしかった。「脱原発かわさき」の仲間の「わっしょい、わっしょい」から始まるショートコールで大いに意気も上がった。

 最後に再稼働阻止ネットの「風船プロジェクト」から、全国各地で風船行動が取り組まれていることの報告をしてもらい、テントひろば前の交差点内からも風船をあげた。

 カウントダウンして一斉にあげた瞬間、「わっ」という声が上がり、青空に映える赤風船に皆が見とれた。

 風船上げはささやかな、罪のない行動かもしれない。でもそれは、目に見える行動を各地で連携しながら取り組むことによって、再稼働阻止行動の全国的連帯を象徴している。

 福島の事故は現在進行形だ。福島の人々への賠償、生活の再建は果たされていない。3月8日の郡山の集会の最後、女子高校生が訴えていた。

「原発を作らせたのは大人の責任、原発をなくしていくのは子どもの義務だ」と。

老いも若きも手を携えて、再稼働阻止、原発のない社会を目指していこう。

福島を忘れない! 原発再稼働を許さない!
3・11を中心に、全国10か所で「エコ風船飛ばし」

3/11現在の実施予定(実施済みを含む)

2014年3月6日 再稼働阻止全国ネットワーク

                     
3月11日を中心に、「福島を忘れない」「全ての原発の再稼働を許さない」という私たちの強い思いを全国一斉の可視化された行動として示すため、各地から風船を飛ばします。

北は泊原発から南は川内原発まで全国10か所で、環境に優しいエコ風船(生物分解性合成物質が原料)を使って実施されます。眼に見えない無臭の放射能がすごいスピードで、また遠く離れたところまで拡散するさまを誰もが実感できます。また全国に呼びかけたカンパによって費用の一部を賄います。

3年たった今、事故収束どころか原発事故による被害は拡大する一方です。しかし「エネルギー基本計画」にみられるごとく、国は原発再稼働を強く推し進めようとしています。また原子力規制委員会は近く複数基の原発に適合審査合格判定を出すと伝えられています。

私たちは民意を全く無視した原発再稼働を認めるわけにはいきません。その強い意思を「風船飛ばし」に込めて実施します。

◆風船プロジェクトを予定している場所(実施済を含む)
20140311f

風船プロジェクトに関するお問い合わせは、再稼動阻止全国ネット事務局 担当:小川まで(電話 090-3202-7897、メール yyogw@nifty.com)

再稼働阻止全国ネットについてのお問い合わせは、メール info@saikadososhinet.sakura.ne.jpまで

東洋経済ONLINE(2014年03月02日)

再稼働に「身内」も抵抗、浜岡原発のハードル 再稼働の流れにあらがうのは意外な面々 関口 威人(ジャーナリスト)
http://toyokeizai.net/articles/-/31839
「原子力を一定規模で活用することは日本にとって不可欠。中長期的にブレない政策を取ってほしい」

全国的に大雪ショックの影響が出始めた2月14日。中部電力の増田博武・原子力部長は、浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)4号機再稼働の前提となる国への安全審査申請後に開いた記者会見の席で、こう訴えた。

浜岡原発は、国の要請により2011年5月から全機停止している。当時の菅直人首相は、「浜岡は30年以内の発生確率87%の巨大地震の震源に立地している。事故を起こせば東海道新幹線や東名高速などの大動脈や自動車産業が大打撃を受け、100万人単位の避難が必要になる。そうなれば日本はもたない」と危機感をあらわにした。菅氏は「今でも前提はまったく変わっていない。申請は根本的に間違っている」と息巻く。

だが、再稼働に向けた布石は着々と打たれている。申請を前に、中電側は原子力規制委員会事務局の幹部と接触し、審査は他原発と同じ基準であることを・・・(続きを読む

■ 自民党県議が辛辣動画(

■ 中電OBも市民会議

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関連情報


◆「浜岡原発の今とこれから」( 公開日: 2013/10/22)

中部電力が2014年再稼働を目指す静岡県浜岡原発のもつ巨大なリスクと特殊性を、わ­かりやすく解説した約15分の動画です。静岡県内の超党派県議員市町議員で作る『原発­・新エネルギー検討勉強会』が、元東芝原発設計者渡辺敦雄氏の監修の元、県民向けに客­観的かつ公正に制作しています(会長 の天野一自民党県議が希望者には無料でDVDを配布;054-266-3343)。浜­岡原発の再稼働を考える上で、そのリスクを直接請け負うことになる静岡県と首都圏の方­、必見です。

(このイベントは終了しました)
★3/19講演会に関する新聞報道


伊方町と長年交流を続けてきた福島県双葉町
●前町長 井戸川克隆さん講演会●
3・11の体験をふまえて
いま、皆さんにお話ししておきたいこと

日時 2014年 3月 19日(水)午後6:30~午後8:30
場所 伊方町中央公民館 2階 視聴覚室(西宇和郡伊方町湊浦1995番地1)
資料代 300円(高校生以下無料) ※カンパをお願い申し上げます。
※役場駐車場(無料)をご利用ください。

主催 伊方原発50km圏内住民有志の会
問合せ 090―1174-6713(堀) 090-1175-0849(堀内) 090-6285-8586(二宮)
(伊方町内から送迎(無料)を希望されるかたは、主催者までご連絡ください)

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福島県双葉町は、2011年3月11日の大震災と東京電力福島第一原発
事故で町ごとの避難を強いられ、避難生活が続いています。
故郷を奪われたいま、原発立地自治体に住む私たちに、井戸川さんが
熱く話して下さいます。共にフクシマに学ぶひとときを持ちましょう。
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川内原発(鹿児島県)は、再稼働が最も切迫している原発の一つです。その動きに対抗し、鹿児島市内で、再稼働をとめるための全国相談会(3月15日(土))、その翌日(3月16日(日))に1万人集会が開催されます。一緒に参加し、再稼働の流れを止めましょう!

<イベント>
◆再稼働をとめるための全国相談会
 日時 2014年3月15日(土)14:00~19:30
 会場 鹿児島市中央公民館(天文館バス停から徒歩10分)、ほか
  14:00~17:00 全国相談会 (参加費別途)
  17:30から 懇親会(参加費別途、詳細後日)

◆3.16さよなら原発 かごしまパレード!
 公式サイト http://goodbyenukes-kagoshima.jimdo.com/
 日時 2014年3月16日(日)10:00~16:00(雨天決行)
 場所 鹿児島市中央公園(テンパーク)
 スケジュール
  10:00~13:00 太陽の広場(チャリティー他)
  13:00~14:00 さよなら原発集会(みんなの想いをつなぐマイクリレー)
  14:00~16:00 NO NUKES パレード(中央公園から天文館周辺まで)

主催 ストップ再稼働!3.11鹿児島県集会実行委員会

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1)行動予定
20140315-16

2)参加申し込み

  1. ツアーの責任者は岩下雅裕。申し込みやお問い合わせは、メール:yo3only@jcn.m-net.ne.jp またはFAX:042-524-9187までお願いします。申し込み締切:3月7日(金)
  2. 必ず次の内容をそえてお申込みください。
    ・氏名(フルネーム)、携帯電話(なければ固定電話)、両日参加または16日のみ参加、宿泊確保の要否(「ビジネスホテル・アトリエ」を20室予約済。1泊3,880円)
  3. 緊急連絡や問合せ先 携帯電話:090-4759-2927
  4. 交通費、宿泊代、交流会・懇親会の費用、資料代などは各自でお支払いください。

3)飛行機の予約は各自でお願いします。行動予定の時間帯に合う便は次の通りです。

 往路【3月15日】羽田→鹿児島
   ANA621(9:40発 11:35着)、JAL1863(8:10発 10:05着)

 往路【3月16日】羽田→鹿児島
   ANA621(9:40発 11:35着)、ANA3773(10:00発 12:00着)、
   JAL1863(8:10発 10:05着)

 復路【3月16日】鹿児島→羽田
  ANA630(19:20発 20:55着)、ANA3782(20:40発 22:15着)、
  JAL1876(19:10発 20:40着)

※参考情報
 フライトとホテルをセットで、ネット予約すると安くなります。ご利用ください。
 ANA系列 http://www.jalan.net/dp/ana/?vos=evpvjad2009x4004436
 JAL系列 http://www.jalan.net/dp/jal/?vos=evpvjad2007x1000358


鹿児島市内の地図(中高公民館、中央公園)

ビジネスホテル・アトリエの地図

NEWSポストセブン 2014.02.25 07:00(※女性セブン2014年3月6日号)

原発「リスクとコストは国民もち。再稼働は反対」と専門家
http://www.news-postseven.com/archives/20140225_242586.html
 脱原発の敗北――舛添要一氏(65才)の圧勝で幕を閉じた東京都知事選挙は、そう受け止められている。

 開票日翌日、それまで原発再稼働に関する発言を避けていた安倍晋三首相(59才)が衆院予算委員会でこう語った。
「新たなエネルギー基本計画を踏まえ、再生可能エネルギーの導入状況や原発再稼働の状況を見極め、できるだけ早くベストミックス(火力・水力・原子力など、各電源を最適なバランスで組み合わせること)の目標を設定する」

 これは事実上、原発の再稼働に向けた号砲なのだという。いったいどういうことなのか。民主党参院議員で、元内閣官房副長官の福山哲郎氏(52才)が言う。

「再生可能エネルギーの導入状況についてわざわざ言及したのは、要するに充分に導入されていない、だから原発を重要な電源として活用しなければならないという論法です。
 しかしそれは間違いです。再生可能エネルギーの導入を支援する仕組みを整えれば、それが広がっていくのは、ぼくらが政権にいた時に実証済み。きっちり予算をつけて普及を進め、技術革新を促進していけば、日本の技術力からいって、脱原発の実現は可能なのです。
 ところが、残念ながら安倍政権は、ともすれば原発を再稼働したいと考えているため、対応が後手に回っているのです」(中略)

 現在、全国にある54基(うち福島第一原発の1~6号機は廃炉が決定)すべての原発は運転をストップしている。それで特に大規模な停電などが起きていないにもかかわらず、安倍首相が原発を急いで再稼働させようとするのはなぜか。

 立命館大学国際関係学部の大島堅一教授(環境経済論)が言う。

「安倍首相は、原発のエネルギーコストが安いと考えているようですが、それは大嘘。事故のリスクを考えれば、コストは高く、しかもどれだけかかるか、計算できません。現に今、事故の損害賠償費用や収束費用が捻出できなくなっています。
 その結果、何をしているかと言えば、すべて国民に負担を押しつけている。いわば、リスクとコストはすべて国民持ち。再稼働に反対するのは当たり前ですよ」
 にもかかわらず安倍政権は、再稼働へと大きく舵を切ろうとしている。

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今から30年以上も前
原発の危険性に気づいた住民が 原発計画を反対運動によって
追い出した町の ドキュメンタリー映画
映画「シロウオ -原発立地を断念させた町』上映会
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日時 2014年 4月 13日(日) 13:20開場 13:40上映開始
場所 杉並区立産業商工会館 <地図>
入場料 前売券1000円 当日券1200円
※前売り券はメールで受け付けております shirouo.movie@gmail.com

主催 福島原発事故緊急会議 『シロウオ』上映プロジェクト
問合せ shirouo.movie@gmail.com 080-3270-5897(矢部)

★作品紹介★http://www.kasako.com/2013eiga1.html (紹介動画あり)

2014-04-13m

イチエフ危機を隠すな、「再稼働ありき」の審査をやめろ
2・19規制委前抗議行動 報告

(再稼働阻止全国ネットワーク 木村雅英)

 2月19日(水)夜、再稼働阻止全国ネットワークは、「原子力規制委員会は再稼働促進委員会だ、再稼働適合審査を止めろ、規制委は100ミリSv/年以下の安全、20ミリSv/年以下の帰還を押しつけるな!」と訴える抗議行動を原子力規制委員会ビル(六本木ファーストビル)前で実施した。新規制基準が施行された昨年7月8日以来、断続的に実施してきた規制委への抗議行動、6回目の今回は夜に開催し約40名が抗議の声を上げた。

 まず、再稼働阻止全国ネットワーク共同代表の柳田さんが、規制委員会が、イチエフの水汚染対策を放っておきながら原発再稼働に向けて多数のサイトの原発の再稼働審査を実施している現状を説明し、全国の立地・周辺住民の強い怒りを表明した。続いて、この日午前中に行われた規制委員会定例会議の傍聴者から、定例会議で再稼働審査の今後の進め方が論じられ、「審査書案」の作成、科学的・技術的意見募集、立地自治体からの要請に基づく「公聴会」の実施などが決まったことを報告した。
 続いて、昨年11月から愛媛県の「伊方の家」に行っているYさんから、伊方原発の再稼働審査で570ガルという非常に小さな値が四電から提出され、専門家の意見を無視して規制委がそれを容認したことへの怒りをぶつけた。
 7時過ぎに、規制庁の広報担当に申入書を提出した。まず、福島原発事故緊急会議の抗議声明「浜岡原発そしてすべての再稼働審査をやめよ!『20ミリSv』基準を撤回せよ!を読みあげて提出。続いて、再稼働阻止全国ネットワークも申入れ書「再稼働審査を止めてフクイチ汚染水対策・廃炉化に専念せよ! UPZ30km、年間100ミリSv安全、年間20ミリSv帰還を撤回せよ! 立地・周辺地域の事前了解を得よ!」を読みあげて提出した。

それにしても、規制委は、東電が1リットル当たり500万Bqのストロンチウム汚染を半年間も隠し通すことに「汚染水対策検討ワーキンググループ」を3カ月間止めてまでして荷担し、茂木経産相からの審査見通しの圧力に対して理解を示して独立性を放棄した。20日にも新たな高濃度汚染水漏れが報道されている。続けて規制委を監視し抗議し追及していかねばならない。

20140219_1

2・19規制委前抗議行動 要請書

原子力規制委員会 委員長 田中俊一様
委員 島﨑邦彦様、更田豊志様、中村佳代子様、大島賢三様
原子力規制庁 長官 池田克彦様、次長 森本英香様

再稼働審査を止めてフクイチ汚染水対策・廃炉化に専念せよ!
UPZ30km、年間100ミリSv安全、年間20ミリSv帰還を撤回せよ!
立地・周辺地域の事前了解を得よ!

2014 年2 月19 日 再稼働阻止全国ネットワーク

私達は、原子力規制委員会に対して、昨年9月11日、9月25日、10月23日、12月11日に「再稼働審査は止めて汚染水対策に専念せよ!」と訴えてきた。また、本年1月20日には、原発再稼働決定手続きと立地・周辺地域の了解等について参議院議員会館で交渉集会を実施した。

東電福島第一原発(以下イチエフ)では、放射能汚染水じゃじゃ漏れで汚染水タンクが貯まるばかりか、ストロンチウム500万Bq/l高濃度汚染隠しが明らかになり、IAEA からも薄めて海洋放出を検討するように提案され総量規制管理が守れない状態。1~3号機原子炉の状況が不明で、4号炉プールからの核燃料棒取り出し作業中である。新たなアクシデントや自然災害による制御不能、労働者の被爆と減少を私達は懸念している。イチエフ廃炉への工程も延ばし延ばしで福島の人たちの人生設計が不可能な状態だ。

一方、フクイチ事故の張本人である東京電力が柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働を申請し、「あれはあれこれはこれ」とは行かないと言いながら、規制庁・規制委は既に32回も東電と打ち合わせをし、審査会合を3回も実施している。更に、規制委は年間20mSv の空間線量を持つ地域への住民の帰還を容認している。

今一度、規制委・規制庁の発足とこの1年余りの実施施策を振り返ってみよう。「原子力マフィア」出身の委員長や委員、原子力安全保安院から横滑りの規制庁職員、元警視総監の規制庁長官で2012年9 月に発足した原子力規制委員会は、東電福島原発事故状況を明らかにせず水汚染対策・事故収束・事故検証・廃炉化等当然実施すべき手立てをしないままに、私たちを欺きながら、巧みに既存原発の再稼働を目論んで、次の施策を実施してきた。

① 原子力災害対策基本法の制定と防災計画・訓練の押しつけ、特に間違いだらけの拡散シミュレーションによる30km圏への影響範囲の限定
② イチエフ事故検証も不十分なままに再稼働促進の為の再稼働ありきの「新規制基準」の制定
③ 被曝健康被害について100mSv安全・20mSv帰還など、被害者の被曝を容認する非科学的考え方の提言
④ 3.11事故を真摯に受けとめる外部有識者を入れずに、規制委・規制庁のみで「新規制基準」適合性審査を実施し、決定しようとしている

以上の認識にたって、私達は次のことを要請する。

1 規制委・規制庁は、福島第一原発の放射能汚染水対策・廃炉化に専念しなさい
規制委設置法でいう「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資する」ために今なすべきことは、放射能汚染水対策と廃炉化を世界の英知を集めて実施することだ。

2 規制委・規制庁は、原発再稼働のための審査を中止しなさい
(1) 発電用軽水型原子炉の新規制基準を破棄しなさい
(2) 再稼働の為の審査は直ちに中止しなさい
(3) 特に、東電の柏崎刈羽原発は、放射能汚染水対策と廃炉化の先が見えるまで審査を止めなさい

3 規制委は、100mSv/年以下の安全、20mSv/年以下の帰還を押しつけるな!
規制委は二つの検討チームによる提言で、2013年3月に「健康管理のあり方の提言」として100mSv/年以下の被曝で健康リスク増が無いと誤解する文を挟み込み、11月20日に「帰還に向けた安全・安心対策」として20mSv/年以下の地域に被害者が帰還することを容認した。「有意差無し」と「影響なし」とを混同し、被害者の健康よりも「安全・安心」を押しつける非科学的暴挙だ。せめて「チェルノブイリ基準」(5mSv/年以上:移住義務ゾーン、1mSv/年以上:移住権利地域)を遵守せよ。

4 規制委・規制庁は、立地周辺地域の事前了解を得よ、また対象地域を拡大せよ、UPZ30km圏では狭すぎる
島根原発から30km圏の出雲、安来、雲南の3市長が要望したように、また鳥取県と島根県との覚書にあるように、事前了解の対象範囲を周辺自治体に広げよ。
また、地域ごとのワーキングチームによる防災計画・避難計画の状況を公表せよ。
また、30km圏外にも放射能汚染が発生しうることは飯館村の被害が実証している。
以上、「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全」のために規制委・規制庁が今なすべきことは、原子力マフィアの要請に答えて再稼働審査を拙速に実施することではなく、福島の被害者が訴えるように福島第一原発の放射能汚染水対策、収束作業・廃炉対策に専念することである。

以上、規制委員会・規制庁に強く申入れするとともに、後日回答を求める。

再稼働阻止全国ネットワーク
メール info@saikadososhinet.sakura.ne.jp
TEL 070-6650-5549 FAX 03-3238-0797(再稼働阻止全国ネットワーク宛と明記)