古賀茂明「日本再生に挑む」 2013.08.24
官々愕々 東電を今こそ破綻処理せよ

『週刊現代』2013年8月31日号より

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36765

・・・典型例が、東京電力福島第一原子力発電所の高濃度汚染水の海洋流出問題への対応だ。8月7日、安倍総理は、「東京電力に任せるのではなく、国としてしっかりと対策を講じていく」と胸を張った。

実はその前に伏線として、政府による「危機」演出があった。汚染水が海洋に流出していることは前からわかっていたのに、政府はそれを参議院選挙後になって、「汚染水大量流出」という形で公表した。「天下の一大事だ」ということで、マスコミは、「政府が前に出ろ!」と大合唱した。安倍総理は、それを利用して「前に出る」と言ったのだ。しかし、真の狙いは国費投入だ。8月末の予算要求締め切り前にその方針を確定したかったのだ。

マスコミはそれを理解せず、無邪気に「遅すぎた」と論評し、政府の方針を認めてしまう。政府の演出にはめられた瞬間だった。

そもそも、東電は事実上破綻している。破綻企業の責任負担の大原則から見れば、安倍総理の言ったことは理不尽の極みだ。

第一に責任を負うべき東電の経営者が責任を取っていない。本来は全員クビ・・・(続きを読む)

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