7月5日(水)、再稼働阻止全国ネットワーク・たんぽぽ舎共同で、日本原子力研究開発機構へ質問を含む申入書を提出しました。
日本原子力研究開発機構
理事長 児玉敏雄 殿
再稼働阻止全国ネットワーク
たんぽぽ舎
去る6月6日大洗研究開発センターの事故について、下記の事項をお尋ねします。
- 事故の状況、作業員、環境、住民への影響など出来るだけ詳細に説明下さい
- 被曝された作業員は何名で正社員と非社員の内訳(どこの会社の下請けか)、それら作業員の現在の被曝状況、なぜ再入院になったか。検査結果と治療の詳細
- 7月3日、作業員3人が三度目の入院をしたそうですが、他の2人との被曝量の違い、治療の内容は? また5人の今後の治療法について伺います
- プルトニウム、アメリシウムなど作業員が被った被曝量の数値
- 放医研による「複数回の検査で肺からプルトニウムが検出されなかった」という発表の検査方法「肺モニタ」は原子力機構自身が「内部被曝がなかったことを示すものでない」と説明している検査方法ではありませんか
- 朝日新聞によれば、作業員からアメリシウム241が検出された事実を報じた。この物質はプルトニウム239が核崩壊して生ずる放射性物質で、プルトニウムの存在が証明されたと考えますが、放医研は発表を撤回すべきではないですか
- 今後被曝した作業員の健康管理、ケアはどのように行うのか
- 1991年、貯蔵容器に詰められた使用済み核燃料は再処理の際に抽出されたものと思われるが、その出所を明らかにして下さい
- もし「使うあてのないプルトニウム」を相当量保有していれば、核不拡散条約違反ではないでしょうか。IAEAの監視対象ではありませんか
- 1977年に運転を開始した「常陽」は増殖用炉に、ブランケット燃料を取り付けています。そこに核兵器転用可能なプルトニウム、ウランが存在することについてどのように説明なさいますか
- 今回ビニール袋が破裂した原因は?
- プルトニウムなどを詰めた容器がポリエチレン製の容器であれば、ウランもプルトニウム、も強力なアルフア、ガンマ線を発し、ポリエチレンの劣化で水素が発生、爆発の可能性は容易に想像され、過去にも似た例があるが、そのような理解はなかったのでしょうか
- ビニール袋を破裂させたのは「ヘリウムでなく水素」(サンデー毎日7月2日号、神戸大学山内知也教授)とも言われているが、その点について説明下さい
- 貯蔵容器を26年間未開封のまま放置していた理由は?
- 2月に規制委員会から、核燃料が複数の施設で保管すべき場所でない所に、長期間保管されているのは不適切と指摘されました。保管場所を探す作業の一環としての作業であれば、放射性物質のずさんな管理が原因の事故ではありませんか
- グローブボックスでなく、開放型の作業台を使用したのは放射能防護規定違反ではありませんか
- 作業員は全身を覆う防御服を着用せず、微粒子吸引防止用のマスクだけで作業に従事したのは事実でしょうか
- 作業員を直ちに退避させず、事故のあった一室に3時間も閉じ込めたのは人命軽視ではありませんか。その一室に充満した放射性物質はどのくらいあったのですか。その際作業員が被った被曝量は
- また事故の起きた建物の水道弁が故障し除染用のシャワーから殆ど水が出ず別の建物からホースを繋いで除染したことは事実でしょうか。もしそうであれば作業員の除染が不十分であった可能性はありませんか
- プレスリリースではプルトニウムとウランの割合を「26,9、73,1」としていますが、組成や成分の詳細を明示して下さい
2017年7月5日
**********
茨城県 広報
お知らせ(原子力施設に関する情報)
日本原子力研究開発機構 大洗研究開発センターの燃料研究棟における作業員の汚染,被ばく事故について
https://www.pref.ibaraki.jp/seikatsukankyo/gentai/oshirase.html
関連報道
鼻腔内に汚染確認「健康には影響ない」 作業員被曝(朝日新聞 2017年6月6日21時27分)
http://www.asahi.com/articles/ASK666R5BK66ULBJ00W.html
【茨城】大洗・被ばく事故 県、安全管理検証など求める
原子力機構に要請書(東京新聞 2017年6月9日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201706/CK2017060902000181.html
【茨城】被ばく事故で現地調査
大洗開発センターで県議会いばらき自民(東京新聞 2017年6月15日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201706/CK2017061502000155.html