東洋経済ONLINE 2015年09月18日
大事故を起こした東電が罰せられない不思議
大庭健著「民を殺す国・日本」を読む

奥村 宏 :会社学研究家
http://toyokeizai.net/articles/-/84137

■国家教による無責任より刑法学説根拠に問題も

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、あれほど多くの住民に大きな危害を加えているにもかかわらず、東電も政府の旧原子力安全・保安院も経済産業省も、そして原子力委員会も、検査に当たった専門家たちもなんら罰せられていないのはなぜなのか。

そこで著者は100年以上も前に起こった足尾鉱毒事件にまで遡って、倫理学者としての立場から、さまざまな資料に基づいて検討していく。
そして著者が見出したのは明治時代以来のわが国の「構造的な無責任」の体制である。
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