Author Archives: Wykanri

Reuters 2014年 04月 2日 12:20 JST

焦点:国内原発の再稼働展望は3分の1以下、17基は困難か
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYEA3102Y20140402?sp=true
[東京 1日 ロイター] -国内の原発48基中、再稼働が展望できるのは全体の3分の1に届かない14基で、3割強の17基は不確実性を払しょくできず、残り17基は再稼働が困難とみられる──。

ロイターが電力会社へのアンケートや専門家、市場関係者への取材で電力会社の厳しい状況が浮き彫りになった。3年前の東日本大震災発生前に比べ、原発は半減するとの予想も聞かれる。(中略)

再稼働ができない原発は廃炉が不可避となり、電力各社は難しい経営判断を迫られる。原発減少に伴い、どのような代替電源を確保するのかも国家的な課題になりそうだ。

<申請済み・申請時期明示は18基> (中略)

<川内原発、夏にも再稼働の公算>

規制委は3月中旬、九州電力川内1、2号(加圧水型=PWR)を「優先審査」の対象に選んだ。規制委の田中委員長は、優先対象は審査合格の見通しが立ったものとの見解だ。

安倍政権は、審査に合格した原発は、地元の了解を前提に再稼働させる方針を示している。鹿児島県の伊藤祐一郎知事はじめ立地地域から目立った反対は聞かれず、川内原発が今夏にも再稼働する可能性が浮上している。

川内1、2号が優先対象となったことで、同時期に申請した関西電力高浜3,4号と大飯3,4号、四国電力伊方3号、九州電玄海3、4号、北海道電力泊1─3号の計10基(いずれもPWR)の審査は、足踏み状態となっている。

ただ、優先審査は新規制基準における合格事例という「模範解答」を示すことで、後続の審査をスピードアップさせる狙いもあり、川内1、2号の審査が終了すれば、他の審査が加速する可能性もある。

重大事故対策に絡んで泊1─3号の審査は遅れ気味だが、もともと先行申請した原子炉は、各電力が自信を持つ主力級だ。先行組のPWR12基はどれも地元の強い反対が聞かれず、いずれは再稼働が可能とみられる。

<高経年原発に40歳の壁> (中略)

<燃えにくいケーブルの壁> (中略)

<電力経営者からも廃炉可能性の言及> (中略)

<予想困難な活断層問題> (中略)

<東電は原発を動かせるか>

東京電力は、柏崎刈羽6、7号機(BWR)の適合性審査申請で、規制委から6、7号機直下以外の破砕帯(断層)についても、敷地内外の調査・評価に関するデータの提示を求められた。現地での掘削調査などが必要となり、結論に至るまで長期化する可能性もある。

一方、福島第1原発では、2月にタンクから100トンの汚染水漏れが発生し、多核種除去装置(ALPS)の停止、作業員の死亡など足元でもトラブルが多発している。原発事故を抱える東電による再稼働に向けた審査は「他の原子炉と違い、極めて特殊な事情がある」(規制委の田中俊一委員長)とみられており、福島第1の安定化が実現しないと、柏崎刈羽の審査にも影響が出かねない。

仮に規制委が柏崎刈羽6、7号の申請に合格を出しても、東電に対して厳しい姿勢を崩さない新潟県の泉田裕彦知事が再稼働を容認するかどうか予断を許さない。

泉田知事など地元自治体の首長だけでなく、重大事故を起こした東電が原発を再稼働させることの是非をめぐっては、国民レベルでの論争に発展する可能性も否定できない。

東電の数土文夫会長(1日就任)は、3月31日の記者会見で、柏崎刈羽6、7号が再稼働しない場合、年末をめどに電気料金を再値上げするかどうかの見極めを行うとの意向を明らかにしている。

<浜岡原発めぐり住民投票あるか> (中略)

<原発半減時代の到来か> (中略)

国内48基の再稼働可能性に関するロイター調査は以下の通り。

原子炉 出力(万kw) 事業者 運転年数 審査申請・予定 再稼働の可能性
川内1 89 九州 29 優先審査中 可能
川内2 89 九州 28 優先審査中 可能
伊方3 89 四国 19 申請済み 可能
玄海3 118 九州 20 申請済み 可能
玄海4 118 九州 16 申請済み 可能
高浜3 87 関西 29 申請済み 可能
高浜4 87 関西 28 申請済み 可能
大飯3 118 関西 22 申請済み 可能
大飯4 118 関西 21 申請済み 可能
泊1 57.9 北海道 24 申請済み 可能
泊2 57.9 北海道 23 申請済み 可能
泊3 91.2 北海道 4 申請済み 可能
島根2 82 中国 25 申請済み 可能
女川2 82.5 東北 18 申請済み 可能
東通1 110 東北  8 時期未定 不確実性あり
女川1 52.4 東北 29 時期未定 不確実性あり
女川3 82.5 東北 12 時期未定 不確実性あり
柏崎刈羽1 110 東京 28 未定 不確実性あり
柏崎刈羽2 110 東京 23 未定 不確実性あり
柏崎刈羽3 110 東京 20 未定 不確実性あり
柏崎刈羽4 110 東京 19 未定 不確実性あり
柏崎刈羽5 110 東京 24 未定 不確実性あり
柏崎刈羽6 135.6 東京 17 申請済み 不確実性あり
柏崎刈羽7 135.6 東京 16 申請済み 不確実性あり
浜岡3 110 中部 26 2014年度中 不確実性あり
浜岡4 113.7 中部 20 申請済み 不確実性あり
浜岡5 138 中部 9 未定 不確実性あり
志賀1 54 北陸 20 未定 不確実性あり
志賀2 120.6 北陸 8 未定 不確実性あり
伊方2 56.6 四国 32 未定 不確実性あり
玄海2 55.9 九州 33 未定 不確実性あり
福島第二1 110 東京 32 未定 困難
福島第二2 110 東京 30 未定 困難
福島第二3 110 東京 28 未定 困難
福島第二4 110 東京 26 未定 困難
東海第二 110 日本原電 35 時期未定 困難
敦賀1 35.7 日本原電 44 時期未定 困難
敦賀2 116 日本原電 27 時期未定 困難
美浜1 34 関西 43 時期未定 困難
美浜2 50 関西 41 時期未定 困難
美浜3 82.6 関西 37 時期未定 困難
高浜1 82.6 関西 39 時期未定 困難
高浜2 82.6 関西 38 時期未定 困難
大飯1 117.5 関西 35 時期未定 困難
大飯2 117.5 関西 34 時期未定 困難
島根1 46 中国 40 未定 困難
伊方1 56.6 四国 36 時期未定 困難
玄海1 55.9 九州 38 未定 困難

【地域の活動紹介】2014年3月、脱原発ネットワーク・九州など市民団体が九州電力に対し、公開質問状を提出しました。

全文(PDF)

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ダイヤモンドONLINE 2014年3月27日

米原子力規制委員会前委員長 グレゴリー・ヤツコ
日本政府は原発の代替案を考えるべき
http://diamond.jp/articles/-/50622
福島第1原子力発電所の事故から3年が経過したが、廃炉までの道のりは果てしなく遠い。今後、日本の原発規制はどうあるべきなのか、米国の権威に聴いた。

(抜粋)

 ・ ・ ・ ・ ・

――現在、原子力規制委員会は、原発が新しい規制基準に適合しているか、審査を進めています。どう評価していますか。

 本来、規制委は安全性を重要しているイメージを与えなければなりません。しかし、日本政府が新たなエネルギー基本計画で再稼働の議論をしているため、(独立機関である)規制委も安全性以外のことを考えているという誤ったイメージを与えています。

 この状況を変えるには、政府が一歩下がり、強く再稼働を求めることを控えるべきだと思います。
 規制委としてもやるべきこときちんと行い、再稼働の審査を行い場合によっては基準を変えることを検討していくべきです。それが、規制委が取るべきアプローチです。

――規制委の独立性は担保されていないように見えますか。

 私個人としては、規制委は適切な発言をし、独立の行動を示す努力をしていると思っているが、いかんせん現在、置かれている状況が非常に厳しいですね。田中(俊一)委員長も政府に対していらだちを感じているのではないでしょうか。

 世界で2番目に大きな原発事故起きて3年で、まだ平時とは言えません。その中で、規制委が独立した機関であることをあらためて強調していくべきです。

 そのためには政府が一歩下がることが必要です。それは、すなわち強く再稼働を求める発言をすべきでないということです。

 
――日本が取るべきエネルギー政策は、どのようなものでしょうか。

 (再生可能エネルギーなど)新エネルギーがすぐに原発を代替できるとは思いません。ですが、原発なしでも成立する新たなエネルギーシステムを考えることは今でもできます。

 これは大変困難なことではありますが、今この状況で椅子に座ったまま「原発は素晴らしい!」と言うことはできないでしょう。むしろ、原発をベースロード電源とする政府をおかしいと思う意見はその通りでしょう。福島の事故は最低でも10兆円規模の費用がかかるような巨大事故だったのですから。

 短期的には少しの原子力は必要かもしれませんが、長期的には原発なしのエネルギーシステムはできるはずです。   ( 続きを読む

(このイベントは終了しました)

★学習・討論会へご参加ください

原子力規制委員会・規制庁 総批判[仮題]

日時 2014年 4月 17日(木)19:00~21:00
場所 スペースたんぽぽ(東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F)
資料代 800円

テーマ:
原子力規制委員会・規制庁 総批判(仮)、川内原発「優先審査」の怪?不当さ、 規制委の本質、規制委とどう戦うか ほか

主催 再稼働阻止全国ネットワーク
問合せ 再稼働阻止全国ネットワーク事務局(メールまたはFAX)
info@saikadososhinet.sakura.ne.jp  FAX 03-3238-0797

(2014年2月4日配信 たんぽぽ舎メルマガTMM2082より)

1月20日(月)、再稼働阻止全国ネットでは原子力規制庁に対して「再稼働に至る手続き」「地元の理解に関する質問および要請」等の交渉を行いましたが、原子力規制委・規制庁が抱える大きな矛盾について、あらためて皆さんに考えていただくために、交渉に参加された方の報告を掲載します。

原発を推進したい自治体の首長は、原子力規制委が作る「審査書」を「お墨付き」として掲げるつもりですが、「審査書」で無事故は保証されません。その上、万が一事故が起きた場合の対策(原子力防災)は、自治体が全責任が負うこととされています。新規制基準は「世界最高水準」などではなく、「最低のボーダーライン」なのだということを、多くの方々にご理解頂ければと思います。  (事務局)


報告者:堀内美鈴(伊方原発50km圏内住民有志の会)、伊方原発現地から

規制委の基準を満たした原発でも、事故は起きます-規制庁の回答
100%安全ではなかった「規制基準」、安倍首相の「ウソ」

1月20日(月)に原子力規制庁との院内交渉集会(再稼働阻止全国ネットワーク主催)に参加した。昨年6月に続く今回の交渉では「原発再稼働についての「立地・周辺地域」の了解」がテーマだった。
 私の住む愛媛県では、四国電力伊方原発3号機(プルサーマル発電)が規制委員会に再稼働を申請し、審査を受けているところだ。

瀬戸内海沿いを走る下り列車の車窓からは、進行方向はるか左手に伊方原発を、そして右手には松山平野を一望できる。距離にして約60km。真っ青な海原には遮るものが無く、天気次第で風は一気に伊方から県都松山に吹くだろうと実感する。狭い国土の海に面して建てられた48基の日本の原発。そこで過酷事故が起きれば、放射能は全土におよび、被曝によって遺伝子を傷つけられた生き物たちは世代を超えて健康被害に脅かされ続けることになる。実際、2011年に事故は起きた。いまも東電福島第一原発では溶け落ちた核燃料がどこにあるか分からず、’液体核燃料’と呼べるほどの高濃度放射能汚染水が太平洋に垂れ流しのままだ。

伊方の場合、日本一長い佐田岬半島の根元にある原発で事故が起きれば、瀬戸内海という閉鎖水域への汚染水流出に加え、半島全域の5000人が一瞬にして逃げ場を失い、生命の危険にさらされる。一人も被曝させずに一斉避難などできないことを、自治体も認めている。原発事故は絶対に起こしてはならない。事業者も国も、誰も、原発事故を収束させることができないのだから。事故現場は高線量の被曝を強いられる「生き物が住めない場所」になる。原子力防災では事故が起きてからどんなに対策を講じても手遅れなのである。

原発立地自治体と周辺住民が原発の再稼働を了解するか否か、それは規制庁の「規制基準」を満たした原発では絶対に事故は起こらないのか?ということにかかっている。昨年7月の愛媛県の伊方原発環境安全管理委員会(※)の全体会では、委員の一人で伊方町の隣接自治体の八幡浜市議会議長から「新規制基準を満たせば安全と言えるのか?」との質問が出た。しかし、そのとき規制庁から「事故は起こらない」という回答はなかった。

そこで、今回の交渉で、規制庁に同じ質問をした。立地自治体住民として、事故の危険性を前提にして再稼働を受け入れることはできないからだ。

**********
【質問】「規制基準を満たした原発でも事故は起きますか?」

【回答】規制庁: 「規制基準」を満たした原発でも事故は起きます。この基準は最低のもので、あとは事業者の責任です。規制庁の役割は審査することであり、審査結果と審査過程を国民に丁寧に説明していくまでで、地元了解をとることはしません。

地元への「説明」と「了解」は切り離すというのが政治的判断です。政治的判断を含む了解手続きに、規制庁はタッチできません。…放射能の拡散シミュレーション・モデルにも限界があります。その結果、どうするかは自治体と住民、および事業者で判断してください。
**********

この答えから分かる通り、規制庁には一つ致命的な視点が欠けている。それは、世界最悪の原発災害がいまだ収束していないにもかかわらず、原因究明も総括もしないまま、原発事故が起きることを前提に、最低レベルの基準で原発の再稼働審査をするという、規制庁にあるまじきことをしているということ、何よりもその自覚の無さである。しかも、「住民の了解」に関与しないといっても、自分たちが合格を出した原発で事故が起きれば、多くの生命が被曝に苦しめられ、住む場所を奪われるといった被害が伴うのである。

一国の原子力規制機関として、これも全く社会的に受け入れられない。規制庁は、立地自治体とその周辺住民の生命と財産を守るために原子力を「規制する」という最も大切な使命を果たしていないのである。

規制委員会の再稼働へ向けた審査が進んでいる今だからこそ、「基準に合格した原発でも事故は起きる」と規制庁自らが認めたことを、一人でも多くの人に伝えたい。

東電福島第一原発事故の収束、原因究明と総括をすることが、原発事故が絶対に起こらないようにするための原子力防災対策である。原発の再稼働審査の前に、規制庁と日本の原子力行政こそ国民の厳しい審判を受けるよう、強く求めたい。

—–
注)愛媛県伊方原子力発電所環境安全管理委員会:
原子力規制委員会による四国電力伊方原発3号機(伊方町)の再稼働審査を検証する。環境専門部会委員と原子力安全専門部会委員を含む31名の委員で構成。

3月13日、原子力規制委まえ緊急要請・抗議行動において、以下の要請書を提出しました。(再稼働阻止全国ネット 事務局)

PDF版

—–
原子力規制委員会 委員長 田中俊一様
  委員 島﨑邦彦様、更田豊志様、中村佳代子様、大島賢三様
原子力規制庁 長官 池田克彦様、次長 森本英香様

再稼働審査を止め、イチエフ汚染水対策・廃炉化に専念せよ!
UPZ30km、年間100mSv安全、年間20mSv帰還を撤回せよ!
立地・周辺地域の事前了解手続きを強化・拡大せよ!

2014年3月13日 再稼働阻止全国ネットワーク
私達は、原子力規制委員会に対して、昨年9月11日、9月25日、10月23日、12月11日、本年2月19日に「再稼働審査は止めて汚染水対策に専念せよ!」と訴えてきた。また、本年1月20日には、原発再稼働決定手続きと立地・周辺地域の了解等について参議院議員会館で規制庁担当者と直接交渉をした。

東電福島第一原発(以下イチエフ)では、放射能汚染水じゃじゃ漏れで汚染水タンクが貯まるばかりか、ストロンチウム500万Bq/ℓの高濃度汚染隠しが明らかになり、IAEAからも薄めて海洋放出を検討するように提案され、総量規制管理が守れない状態である。また、1~3号機原子炉の状況は不明で、4号炉プールからの核燃料棒取り出し作業中である。新たなアクシデントや自然災害による制御不能、労働者の被曝と労働者のイチエフ離れを私達は懸念している。イチエフ廃炉への工程も延ばし延ばしで、福島の人たちの人生設計が不可能な状態だ。

にもかかわらず、規制委・規制庁は本日の定例会合で「議題2 新規制基準適合性審査の状況について」を議論する。新規制基準に照らしてどの原発を優先して「審査書」作りに着手するかを決めようとしている。私たちが心配のあまり提出した懸念を全く無視するものだ。

今一度、規制委・規制庁の発足とこの1年余りの実施施策を振り返ってみよう。
「原子力マフィア」出身の委員長や委員、原子力安全・保安院から横滑りの規制庁職員、元警視総監の規制庁長官により、2012年9月に発足した原子力規制委員会は、東電福島原発事故の状況を明らかにせず汚染水対策・事故収束・事故検証・廃炉化等、当然実施すべき手立てをしないままに、私たちを欺きながら、巧みに既存原発の再稼働を目論んで、次の施策を実施してきた。
 1 原子力災害対策指針の制定と防災計画・訓練の押しつけ、特に間違いだらけの拡散シミュレーションによる30km圏への影響範囲の限定
 2 イチエフ事故検証も不十分なままでの、再稼働ありきの「新規制基準」の制定
 3 被曝健康被害について年間100mSv安全・年間20mSv帰還など、被害者の被曝を容認する非科学的考え方の提言
 4 3.11事故を真摯に受けとめる外部有識者を入れずに、規制委・規制庁のみで「新規制基準」適合性審査を実施し、決定

以上の認識にたって、私達は次のことを要請する。

1 規制委・規制庁は、福島第一原発の放射能汚染水対策・廃炉化に専念しなさい
規制委設置法でいう「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資する」ために今なすべきことは、放射能汚染水対策と廃炉化を世界の英知を集めて実施することだ。

2 規制委・規制庁は、原発再稼働のための審査を中止しなさい
(1) 発電用軽水型原子炉の新規制基準は、住民の生命・健康よりも既存原発の稼働を優先させている。
(2) 再稼働の為の審査は直ちに中止しなさい

3 規制委は、100mSv/年以下の安全、20mSv/年以下の帰還を押しつけるな!
規制委は二つの検討チームによる提言で2013年3月に「健康管理のあり方の提言」として100mSv/年以下の被曝で健康リスク増が無いと誤解する文を挟み込み、11月20日に「帰還に向けた安全・安心対策」として20mSv/年以下の地域に被害者が帰還することを容認した。「有意差無し」と「影響なし」とを混同し、被害者の健康よりも「安全・安心」を押しつける非科学的暴挙だ。せめて「チェルノブイリ基準」(5mSv/年以上:移住義務ゾーン、1mSv/年以上:移住権利地域)を遵守するべきだ。

4 規制委・規制庁は、立地周辺地域の事前了解手続きを無視するな、また了解対象となる住民の対象地域を拡大せよ、UPZ30km圏では狭すぎる。
島根原発から30km圏の出雲、安来、雲南の3市長が要望したように、また鳥取県と島根県との覚書にあるように、事前了解の対象範囲を周辺自治体に広げよ。
また、30km圏外にも放射能汚染が発生しうることは飯館村の被害が実証している。
さらに、地域ごとのワーキングチームによる防災計画・避難計画の状況を公表せよ。

以上、「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全」のために規制委・規制庁が今なすべきことは、原子力マフィアの要請に答えて再稼働審査を拙速に実施することではなく、福島の被害者が訴えるように福島第一原発の放射能汚染水対策、収束作業・廃炉対策に専念することである。

以上、規制委員会・規制庁に強く申入れするとともに、後日回答を求める。

—–
再稼働阻止全国ネットワーク
 メール  info@saikadososhinet.sakura.ne.jp
 TEL 070-6650-5549   FAX 03-3238-0797(再稼働阻止全国ネットワーク宛と明記)
 (東京都千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル5F たんぽぽ舎気付け)

3月13日、原子力規制委まえ緊急要請・抗議行動において、急きょ地元鹿児島と福井からかけつけてくださった方による抗議文を紹介いたします。(再稼働阻止全国ネット 事務局)

抗議文(PDF) かごしま反原発連合有志 副代表 松元 成一さんから

抗議文(PDF) サヨナラ原発福井ネットワーク 若泉政人さんから

なお、鹿児島では3月16日に原発反対の1万人集会を予定しています。

~未来への選択~
3.16さよなら原発! かごしまパレード
3月16日(日) 10:00~16:00 テンパーク(中央公園)
http://goodbyenukes-kagoshima.jimdo.com/

**********
原子力規制委員会の「川内原発を審査審査」についての関連報道

川内原発を優先審査 規制委 再稼働新基準で方針(3月13日、東京夕刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014031302000255.html
※「5年猶予」によりフィルター付ベントは計画段階、緊急時対策拠点も
代替施設のまま、など問題点を指摘。

川内原発を優先審査 規制委、今夏にも再稼働(3月13日、日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG13008_T10C14A3MM0000/

規制委が九電川内原発の優先審査へ、再稼動1番乗りの公算大
(3月13日、ロイター)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA2C00X20140313
※「会合を傍聴していた反原発派からは「再稼働ありきだ」などと抗議の
声が挙がった」と。

川内原発 優先的に安全審査(3月13日、NHK、動画あり)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140313/t10015938001000.html

川内原発 再稼働第1号の可能性高まる 審査は最終段階に
(3月13日、TBS Newsi)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2147982.html
http://www.youtube.com/watch?v=SP_YxkqzUV8

[川内原発]火山対策ほぼ白紙 過去に火砕流到達も(3月13日、SankeiBiz)
http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/140313/cpd1403131906001-n1.htm

「川内原発周辺に活断層」専門家が指摘、調査要求(2月28日、京都)
http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20140228000107

3月13日、原子力規制委まえ緊急要請・抗議行動において、グリーン・アクションなど5団体共同が提出した緊急要請書と、たんぽぽ舎が提出した抗議要請書を紹介します。(再稼働阻止全国ネット 事務局)

◆緊急要望書:「優先審査」をやめろ!汚染水対策を最優先せよ! 川内原発の基準地震動は過小評価・・地震規模を武村式でやり直すべき
(反原発・かごしまネット/玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会/グリーン・アクション/美浜の会/原子力規制を監視する市民の会)

抗議要請書 (たんぽぽ舎)

**********
原子力規制委員会の「川内原発を審査審査」についての関連報道

川内原発を優先審査 規制委 再稼働新基準で方針(3月13日、東京夕刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014031302000255.html
※「5年猶予」によりフィルター付ベントは計画段階、緊急時対策拠点も
代替施設のまま、など問題点を指摘。

川内原発を優先審査 規制委、今夏にも再稼働(3月13日、日経)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGG13008_T10C14A3MM0000/

規制委が九電川内原発の優先審査へ、再稼動1番乗りの公算大
(3月13日、ロイター)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA2C00X20140313
※「会合を傍聴していた反原発派からは「再稼働ありきだ」などと抗議の
声が挙がった」と。

川内原発 優先的に安全審査(3月13日、NHK、動画あり)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140313/t10015938001000.html

川内原発 再稼働第1号の可能性高まる 審査は最終段階に
(3月13日、TBS Newsi)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2147982.html
http://www.youtube.com/watch?v=SP_YxkqzUV8

[川内原発]火山対策ほぼ白紙 過去に火砕流到達も(3月13日、SankeiBiz)
http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/140313/cpd1403131906001-n1.htm

「川内原発周辺に活断層」専門家が指摘、調査要求(2月28日、京都)
http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20140228000107

HuffingtonPost 2014年03月11日 12時39分

再稼動するなら「シャブ中発電」と呼ばせていただく
フリーライター 武田砂鉄
http://www.huffingtonpost.jp/satetsu-takeda/post_7075_b_4938584.html
■彼らにとって「原発再稼動」とは、「絶対に負けられない戦い」なのだ

みうらじゅんが、「暴走族」をなくすには、呼ばれるのがダサいネーミングに変えてしまえばいい、たとえば「おならプープー族」という名前に変えてしまえば誰もやらなくなるんじゃないか、とエッセイに書いていた。なるほどそうか、「原子力発電」も、名前を変えてしまえばいいのかもしれない。たとえば「シャブ中発電」に。

「電力供給で海外からの化石燃料への依存度が第1次石油ショック当時より高くなっている現実を考えると、そう簡単に原発はやめるというわけにはいかない」と原発再稼働を心に決めている安倍首相(1月28日・衆院本会議)。もっともらしい言葉を用意しているが、原油や液化天然ガス(LNG)の輸入「額」は円安の影響もあり増えているが、実は輸入「量」自体に大きな変化は生じていない(昨年の輸入「量」は前年比でLNGがプラス0.2%増、原油はマイナス0.6%/その現状・理由については法政大准教授・小黒一正氏のこちらの記事に詳しい)。

原発を動かさないから貿易赤字になる、だから原発を、には無理がある。そもそも、彼らにとって原発再稼動とは、理論に基づくものではない。サッカー日本代表のスローガンのように「絶対に負けられない戦い」なのだ。負けられない戦いだからこそ、人々が住まう大切な土地をあれだけ汚しっぱなしにしても、「まだやる」「もう安心」「むしろ安心」と、頓珍漢に力んでいく。( 続きを読む

■原発再稼働に先駆けて、オッサンたちのプライドが再稼働した

■相変わらず被災者の頬を引っぱたく曽野綾子氏の未成熟なコラム

■「もう大丈夫ですよ」と言いつつ、ドラッグに手を染めていく

♥ 春の空に300個の赤風船あがる - 経産省前テントひろばにて – ♥

メリー・ポピンズはパラソルをさして東の空からやってきた

その同じ春風にのって、「3・11」の午後1時

経産省前テントひろばから300個の赤い風船が飛んでいった。

経産省のビルの窓の前を横切り、「事故の責任をとれ」と叫びながら。

 テントひろばは福島の諸集会に参加者を送る一方、官庁街の昼休みの時間帯、抗議集会を持つことにした。事故が起こった福島や、原発が立地する自治体のみならず、経産省前テントひろばも「原発現地」という考え方をとることにした。

 なぜなら、原発を「ベースロード電源」と位置づけ、原発再稼働を狙う原子力マフィアが集中しているのはこの東京、この霞が関一帯だからだ。

 テントひろばは再稼働に抗する原発現地の隊列に加わる。抗議集会には約100名が参加。最初にテントひろば代表、福島・双葉町から東京に避難している女性、再稼働阻止ネットの代表が発言を行った。そのあとは1分間スピーチに移ったが、この日、初めてテントにきたという人が2人も発言してくれたのはうれしかった。「脱原発かわさき」の仲間の「わっしょい、わっしょい」から始まるショートコールで大いに意気も上がった。

 最後に再稼働阻止ネットの「風船プロジェクト」から、全国各地で風船行動が取り組まれていることの報告をしてもらい、テントひろば前の交差点内からも風船をあげた。

 カウントダウンして一斉にあげた瞬間、「わっ」という声が上がり、青空に映える赤風船に皆が見とれた。

 風船上げはささやかな、罪のない行動かもしれない。でもそれは、目に見える行動を各地で連携しながら取り組むことによって、再稼働阻止行動の全国的連帯を象徴している。

 福島の事故は現在進行形だ。福島の人々への賠償、生活の再建は果たされていない。3月8日の郡山の集会の最後、女子高校生が訴えていた。

「原発を作らせたのは大人の責任、原発をなくしていくのは子どもの義務だ」と。

老いも若きも手を携えて、再稼働阻止、原発のない社会を目指していこう。