現在、原子力規制委員会が新規制基準についてのパブコメを実施中です。政府は新基準を7月18日に施行して原発をつぎつぎに再稼働させようとしています。これに対して全国からNO(ノー)を訴えることが非常に大事だと思います。
 再稼働阻止全国ネット事務局で作成した「新基準パブコメの勧め」を参考に、みなさんもぜひ連休中にパブコメを書いてみませんか?

 難しいこと、専門的なことでなくて構いません。福島の事故をふまえて私たちが疑問に思う点を意見に盛り込んだり、事業者(原子力推進派)にばかり配慮する「原子力規制」の在り方そのものを批判する意見でも構いません。
 原発事故による放射能汚染をもう二度と繰り返さないために、みんなでパブコメを出そう!


パブコメで規制委を糾弾しよう
新規制基準にNO(ノー)! 5 月 10 日(金)締切り

原子力規制委員会設置法の一部の施行に伴う関係規則の整備等に関する規則(案)等に対する意見募集

●e-Govの意見提出フォームを使用する(WEB専用フォーム)
 e-Gov意見提出フォーム(案件番号198251601) (意見の入力は2000文字以内)

●郵送、FAXで意見を提出する
 意見提出の書式
 送付先 〒106-8450 東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル 原子力規制庁 技術基盤課 パブコメ担当宛て
 FAX:03-5114-2178

 福島原発事故原因の検証も、廃炉への道筋も、放射能被害の実態も将来予想も、被災者の救済も補償も、自主避難への補償も、作業労働者の安全確保も、全く不十分な中で、原発を再稼働がされようとしています。
 これを止めるためには、規制委がしっかりとした議論もなく作成した「発電用軽水型原子炉施設に係る新安全基準」にNO(ノー)を訴えることが必要です。

 なお、自分の意見に関連する文書はどれか、その中のどの章について意見するかを書き添えてください。以下、【 】で示した部分が意見の対象箇所です。

  1. 原発を動かさずフクイチの収束作業に専念するべきである【全般】
    ◆福島原発事故は収束も検証も廃炉化も目処がたっていない。
    フクイチはまだ収束せず、「トイレ無きマンション」でネズミ停電と水漏れを頻発し、今や放射能汚染の実態も海洋汚染の見込みも被災の実態も廃炉への道筋も明らかでない。

    ◆福島原発事故を経験した私たちは原発を動かすべきでない。

    ◆核のゴミの処理方法が決まっていないのにゴミを増やせない。

    ◆地球中で放射能汚染が進みがんなどの疾患が増加している。

  2. 新基準は福島原発事故の教訓を生かしていない【全般】
    ◆4つの事故調査委員会の報告を生かしていない。有識者ヒアリングはパブコメ公開後で骨子案に組み込まれていない。

    ◆国会事故調の調査を東電が隠蔽した(1号機の建屋内が「真っ暗だ」と虚偽説明)例えば、地震の揺れが非常用復水器を壊したのか否かの究明ができていない。

    ◆多くの専門家の意見を取り入れていない。
    例えば、ストレステスト意見聴取会委員の意見を聞いていない。

    ◆「国民的議論」を経ていない。
    被災者や原発立地周辺の人々を含め多くの人々は規制基準案のパブコメを知らない。もっと時間をかけてもっと多くの広報活動を経て実施するべきである。

  3. 新基準作成の時間が足りない【全般】
    ◆少なくとも3年から5年かかる(更田委員 談)作業を10カ月でやろうと無理をしている。世界に誇れる基準を創ると言うならば、もっと時間をかけて多くの専門家の意見や「国民的議論」を経てから、基準とするべきである。
     先の骨子案に対するパブコメでも不採用の意見については規制委員会で何ら議論されていない。これらの意見こそ、時間をかけて公開の場で議論するべきである。

  4. 利益相反委員の解任【全般】
    各検討チームには利益相反の疑念がある委員がいる。解任して各案を再検討すべきである。

  5. 立地指針について【全般】
    立地審査指針は、原子炉の立地条件として、「大事故誘因となる事象が過去にも将来にもあると考えられないこと。また被害が拡大するような事象も少ないこと」が原則的に必要だと明記しており、日本列島は原発の立地条件を満たさない。

  6. 最大運転期間について【文書(1)】
    一般に40年も使用し続ける機器は希少である。40年ルールを明記して徹底するべきである。

  7. 規制基準の内容について【文書(1)他】
    ◆格納容器や圧力容器や各配管の大きさや強度について設計変更の必要性を検討するべきである。

    ◆制御棒の挿入時間、原子炉の脆性劣化についての評価をするべきである。

    ◆フィルター付きベントを使用する場合の放射性物質漏出量を評価するべきである。

    ◆可燃性ケーブルの使用状況を確認して不燃性に切り替えるべきである。

    ◆多重防護が本当に成立しているのかどうかをより具体的に個々の機器の事故を想定して評価するべきである。

  8. シビアアクシデント対策の5年猶予は認めるべきではない【文書「適用時期(案)」】
    ◆どの対策も完了するまで稼働させてはいけない。

    ◆「継続的改善」で逃げるのでなく、今すぐすべき対策を総て実施し、それでも安全性が保てないならば原発を動かすべきではない。

  9. 大量汚染水対策を強化すべき【文書(4)】
    福島原発事故により大気や土壌を汚染したばかりでなく、大量の放射能汚染水を発生して世界の海を汚した。さらに、フクイチには既に27万トンの汚染水が貯まり毎日400トンの汚染水が蓄積されている。放射能汚染水に対する除去、貯蔵、流出防止などの対策を義務付けるべきである。

  10. 地震・津波対策について【文書(1)、(17)他】
    ◆福島原発事故において地震による非常用復水器の破断などが起こったかどうかの評価がまだできていない。早急に調査して結果を評価してから基準を策定するべきである。

    ◆最近数週間の全国での地震頻発で実感できるように、地震列島日本に原発はなじまない。数万年以上の管理が必要な原発や核廃棄物を考えれば、日本では原発を動かすべきでない。

    ◆基準地震動を検討し直すべきである。
    海溝型地震も内陸直下型地震も、いつどんな規模で起こるか予測不可能である。すでに、柏崎刈羽原発は2007年に1699ガルを経験した。早急に全原発立地における基準地震動を見直し少なくとも2倍以上にして評価し直すべきである。

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