Category Archives: レポート、アクション、ほか

[ikatahaironet]より
第15回 伊方原発再稼働反対本通りウォーク報告(広島)の報告

3月16日(土)15:00にスタート。コースは、元安橋東詰めー本通りー金座街往復。
今回は4人で歩きました。

今回のチラシのタイトルは、「危険な伊方原発が再稼働します プルトニウムやトリチウム…厖大に溜め込まれた放射性物質」。

第15回伊方デモ すべてのチラシとプラカード(「広島2人デモ」HP)
http://www.inaco.co.jp/hiroshima_2_demo/index.cgi?no=115

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次のようなことを訴えました。

福島原発からは、今も1時間あたり1000万ベクレルの放射性セシウムが放出しつづけています。放射性物質に高濃度に汚染された汚染水が溜まりつづけています。広い地域で、今も放射線管理区域レベルの放射線にさらされながら、人々が生活しています。

東京都新宿区の友人の家の庭の苔からは、1㎏あたり1万ベクレルの放射性セシウムが検出されたとのことです。

福島原発事故は今も続いています。

にもかかわらず、国は原発再稼働に向けて、着々と準備を進めています。
原子力規制委員会で、原発の新安全基準が準備されつつあります。今年の7月にはそれが決定されます。そして、その後、「新安全基準」に照らして原発再稼働のための審査が行われますが、再稼働に向けて最短距離にあるのが、広島市から一番近い原発、広島市から100キロの四国電力の伊方原子力発電所です。

原発事故が起きたとき、福島第一原発1号機~3号機には1496体の核燃料集合体がありました。また、1号機~4号機の使用済み核燃料プールには、3106体の燃料貯蔵体がありました。

今、伊方原発1号機~3号機の原子炉内には383体の核燃料集合体が格納されています。伊方原発の敷地内には、使用済み核燃料が1408体保管されています。
これらの核燃料集合体や使用済み核燃料の放射性物質、ウランやプルトニウムや「死の灰」の量は、合計で約750トンにのぼります。

これは、広島原爆で使われた放射性物質は約75㎏の1万倍の量です。
ひとたび事故が起これば、これらの放射性物質が環境中にばら撒かれます。

伊方原発は中央構造線という大活断層の直近にあります。
巨大地震に見舞われる可能性は、非常に高いところです。

伊方原発で再稼働される可能性が高いのは、3号機です。この3号機では、「プルサーマル」が行われます。通常のウラン燃料に加えて、プルトニウム燃料を原子炉で使用するのです。ところが、プルトニウム239の熱エネルギーは、ウラン235に比べて、40倍も大きいのです。

また、プルトニウム燃料は、ウラン燃料に比べて、溶融点、溶け始める温度が、70度も低いのです。熱エネルギーが大きく、溶融点が低いということは、それだけメルトダウンの危険性が大きいということです。ひとたび事故が起これば、このプルトニウムも、環境中にばら撒かれます。当然、広島にもやってくるでしょう。

プルトニウムは、体内に摂り込まれると、非常に危険な物質です。プルトニウムの半減期は1万年を越えます。肺などに付着したプルトニウムは、永久に排出されません。

お配りしているチラシには、豚の肺に付着した、プルトニウムの飛跡の画像が載せられています。体内に付着したプルトニウムは、放射線を発して、周囲の細胞を破壊しつづけます。1キログラムあたり1万2000ベクレルのプルトニウム238をラットの新生児に与えたところ、2週間以内に、45%のラットの新生児が死亡したという実験結果があります。1キログラムあたり1万2000ベクレルのプルトニウム238の実効線量は、わずか0.1ミリシーベルトです。

また、伊方原発は平常時でも大量のトリチウムを環境中に放出します。
2001年から2010年の間に伊方原発が瀬戸内海に放出したトリチウムの量は、552兆ベクレルにのぼります。電気事業連合会などはトリチウムは人体に害がないと言っていますが、事実は違います。

水素の同位体であるトリチウムは、水や水蒸気の形で体内に取り込まれやすく、元素転換によって細胞を破壊してしまいます。原発から出るトリチウムの量と、周辺の都市の新生児死亡率との間に相関関係があることが、海外の研究で確かめられています。

(以上、チラシの内容に沿って。それから、15日の「2人デモ」でも話させていただいたのですが、亡くなられた堀啓子さんからうかがっていたお話から、次のようなことも。)

私の知っていた方は、原爆が投下されたとき6年生で、直接の被爆はされませんでしたが、放射性物質を含む雨「黒い雨」が降った地域で、家庭菜園で採れた野菜を食べ盛りの時期に食べて育ち、40代でがんを発症して亡くなられました。同じ地域の同じ年代の人に、若くして亡くなられる人が異常に多かったようです。

薬剤師でいらっしゃったこの方の奥様は、おつれあいのがんの原因は、成長期に食べ物とともに摂り込んだ放射性ストロンチウムであろうと考えておられました。この推測は当たっていると思います。

原発事故で放出される放射性物質の量は、広島原爆とは比べ物にならないほど膨大です。

放射性物質は、体の内部に摂り込まれると、内部被曝を引き起こします。内部被曝は、外部被曝とはまったく違う現象です。体の内部に摂り込まれた放射性物質は、付着した部分の周辺の細胞を、非常に高い密度で攻撃しつづけます。
その結果、生物の体を構成する細胞は、さまざまな形でダメージを被ります。

遺伝子の情報に狂いが生じて、がんや白血病、先天性障害の原因となることはよく知られていますが、それだけではありません。急激な細胞の老化や、免疫機能の低下も起こります。放射線は、細胞そのものを損傷します。

最近、心臓が突然機能を停止することで起こる突然死が増えていると聞きます。内部被曝のメカニズムを考えれば、これは少しも不思議なことではありません。たとえ50ベクレルのセシウム137であっても、それが心臓の要となる部分に付着して、その部分にダメージを与えれば、心臓の突然の機能停止が起こることに、何の不思議もありません。

放射性物質に汚染された食べ物は、間違いなく私たちの食卓にものぼっています。
私たちは、巨大な嘘の体系の中に取り込まれています。

現在の放射線の防護基準の元をつくっているのは、ICRP(国際放射線防護委員会)という機関です。ICRPは、私たちの命や健康を守るために存在している機関ではなく、核兵器開発や原発ビジネスを進める、国際的な核利益共同体の利益を守るために存在している機関です。多くの国々が、このICRPの勧告にしたがって放射線防護の基準を決めています。もちろん日本もです。

いろいろな「嘘」や「ごまかし」が流されています。
内部被曝と外部被曝の影響は同じだという「嘘」。
放射線の健康影響は、がんと白血病と先天性障害だけだという「嘘」。
がんや白血病は被曝から5年経たなければ出てこないという「嘘」。
100ミリシーベルト以下の被曝なら健康への影響はないと思い込ませる「ごまかし」。

国も、マスコミも、この「嘘」の体系を私たちに押し付けようとしています。
国内・国外の核利益共同体の利益を守るためです。彼らにとって、福島原発事故被災者の命、私たちの命など、鳥の羽よりも軽いものです。それよりも核利益共同体の利益のほうが重いのです。

原発は、現在も多くの人の命を奪いつづけています。
原発が存在し続けるということは、私たちの生存権が現実的に脅かされ続けるということです。

今回も島根から駆けつけてくださった、廃炉マリョーシカさんは、「島根原発3号機の運転をやめさせるための訴訟」への参加(原告・サポーターとして)を訴えてくださいました。チラシ、プラカードを毎回作成し、スピーカーを掲げ続けててくださる網野さんは、伊方原発の再稼働を止めるただ一つの手だては、広島市の100万の市民、松山市の50万の市民が、伊方原発再稼働を認めない、とはっきり政治意思表示することだと訴えてくださいました。

人通りは非常に多く、多くの人がプラカードに目をやっていました。
しかし、危機が迫っているという雰囲気には程遠い、春の午後の本通りでした。
スピーチのしかたにも、もっと工夫が必要です。

次回は、3月30日(土)15:00~、同じコースで歩く予定です。

島根原発3号機の運転をやめさせる訴訟の会より、
会員(原告・サポーター)募集

 
島根原発3号機は建設されたばかりで、まだ燃料も装荷されていません。今止めれば、財産として使えますが、燃料を装荷して動かしてしまえば未来に対する負の遺産です。この原発は、民主党政権中から「新規ではない」として、名指しで動かそうとしています。

私たちは、この原発が動かされれば、これから後40年にわたって目の前に危険を抱えたまま存在し続けることになり、到底受け入れられないと考え中国電力と国を相手に訴訟を準備しています。
3月いっぱい、原告とサポーターの受付中です。委任状等は、下記サイトからダウンロードできますので、ぜひ、ご参加ください。

原告は、初年度に原告負担金1万円と年会費3000円が必要です。
原告にはなれないが、協力したいという方は、サポーターとしてご参加ください。
サポーターは、年会費3000円です。

よろしくお願いします。

http://sayonara.daynight.jp/shimanegenpatsu/3goro/

訴訟の会HPより

原告になっていただける方は、委任状2枚(被告「国」と「中国電力」のそれぞれ必要です)(下記よりダウンロードできます)に署名・捺印の上、送付願います。

なお、初年度分の会費3,000円と原告負担金(印紙代など)10,000円、計13,000円を振り込み用紙(口座番号等必要記入事項は下記)で入金願います。入金が確認された段階で原告となります。サポーターの方は、会員として年会費(3,000円)の振り込みをお願いします。

弁護団は、島根県・鳥取県在住の方々を中心に、無報酬(実費のみ)で取り組んでいただけることになっています。

<送付先>

島根県松江市西川津町787番地24
阪本 清 気付
(携帯 090-3372-5685)

※ 委任状送付ための切手代等は、恐れ入りますが、各自負担お願いいたします。

愛媛から 「伊方原発再稼働反対」集会の報告
 堀内美鈴(原発さよなら四国ネットワーク)

3月10日(日)、松山市と新居浜市で「伊方原発再稼働反対」の集会がありました。松山市・堀之内で開催された集会には400名、新居浜には50名の参加でした。昨年の8・19松山行動のように、市民や子どもたちがたくさん参加してくれました。

集会の最初10人の3分間アピールでは、伊方原発反対八西連絡協議会の近藤誠さんが「再稼働阻止!」の力強いアピール。愛媛大学のグループも元気に登壇して声をあげました。

私も阻止ネットの共同スローガンの「フクシマを忘れない!」「大飯をとめましょう!」「全ての原発の再稼働を止めましょう!」と訴えました。それから、官邸前金曜日行動でも「伊方原発再稼働反対!」のコールが起きていること、再稼働阻止全国ネットが全国の原発現地とつながって活動していること、6月には再稼働阻止のために西日本集会をもつ準備をしていることなど…本当に限られた時間ではありましたが、精一杯アピールしました。

そして「経産省前テントひろばを守りましょう! 四国からもどしどし経産大臣にハガキを出しましょう!」とテントへの応援を呼びかけました。

松山では県庁前でアピールしてから、繁華街の大街道と銀天街を通って松山市駅前で解散という目抜き通りコース。参加した子どもたちのなかには、トラメガのマイクをしっかり握って、「ちゃいかどう(=再稼働)反対!」「原発いらない!」と、市民グループの隊列を元気よくリードしてくれた‘つわもの’も!パレードしたお母さんたちの晴れ晴れとした表情とコールも、とても印象的でした。八幡浜の斉間淳子さんたちも「ふるさとは原発を許さない!」(←たんぽぽ舎寄贈)を持って歩かれました。

愛媛でも「フクシマを忘れない!」を共有し、改めて「再稼働を許さない!」とかみしめた一日でした。

★☆★☆★☆★☆ あおぞらUST放送
<テントひろばから~/Tent Color>
日本で海外で脱原発 ★☆★☆★☆★☆

2013年 3月 22日(金曜日)16時~

あおぞら放送「テントひろばから~」第26回(2013/3/22)3/22のアーカイブ
http://www.ustream.tv/recorded/30207469
http://www.ustream.tv/recorded/30259937(経産省まえテント撤去仮処分に対する大抗議集会)

視聴アドレス http://www.ustream.tv/channel/tentcolor
(実況放映後のものは全てアーカイブでご覧になれます。)

  1. 「反原発でいこう」(20分)
    原発災害以降、休むことなく反原発の活動をされてきた「制服向上委員会」の橋本美香さんたちに、原発や放射能に対する不安などそれぞれのご意見をお聞きします。
  2. 「福島から世界へ」(15分)
    福島県二本松の岳温泉で宿泊所を運営している稲村重信さん。原発災害によって、家族に亀裂が入ってしまった被害者です。家族間の意見の対立などについて経緯を聞きます。
  3. 「テントを守ろう!」(20分)
    反原発運動の拠点となってきた経産省前テントひろばが、撤去の危機にさらされています。この件についての記者会見の時間とし、代表の渕上太郎さんが発言します。

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「東京電力福島第一原子力発電所原子炉施設の設置、運転等に関する規則(仮称)案」に対する意見募集について(公示日 2013年2月14日)
http://www.nsr.go.jp/public_comment/bosyu130213.html
※意見提出期間:平成25年2月14日(木)~平成25年3月15日(金)
 

意見募集案件
東京電力福島第一原子力発電所原子炉施設の設置、運転等に関する規則(仮称)案 (資料2点)

 
御意見提出方法
(1)電子政府の総合窓口(e-Gov)の意見提出フォームを使用する場合
パブリックコメント:意見提出フォーム
(2)郵送・FAXで意見を提出する場合
下記より、意見提出様式をダウンロードし、「意見送付の宛先」まで、御送付ください。
郵送・FAXの様式[PDF]
 送付先住所
 住所:〒106-8450 東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル
  原子力規制庁 東京電力福島第一原子力発電所事故対策室宛て
 FAX:03-5114-2178

意見提出期間
平成25年2月14日(木)から平成25年3月15日(金)までの30日間(期間内必着)

 
問合せ先

原子力規制庁 東京電力福島第一原子力発電所事故対策室
担当:高木、中西
電話:03-3581-3352(代表) 03-5114-2111(直通)

★☆★☆★☆★☆ あおぞらUST放送
<テントひろばから~/Tent Color>
福島原発メルトダウンから二年
特別企画 菅直人 VS 鎌田慧 日本の原発これから ★☆★☆★☆★☆

2013年 3月 15日(金曜日)16時~

視聴アドレス http://www.ustream.tv/channel/tentcolor
(実況放映後のものは全てアーカイブでご覧になれます。)

  1. 特別企画「菅直人 VS 鎌田慧 日本の原発これから」(40分)
    二年前の東日本大震災で、福島第一原発がメルトダウンした当時、日本の総理大臣として事故収束の総指揮をとっていた、元総理大臣の菅直人さんと、ルポライターで原発をなくすために1000署名をはじめとする反原発運動を率いる鎌田慧さんの対談です。
  2. 「反原発でいこう」(20分)
    1980年代に敦賀原発で、原発労働者の労働組合を立ち上げた斎藤征二さんに、原発労働の実態と、現在の活動についてお話を聞きます。
  3. 「テントひろば 通りすがり」(10分)

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★☆★☆★☆★☆ あおぞらUST放送
<テントひろばから~/Tent Color>
日本で海外で脱原発 ★☆★☆★☆★☆

2013年 3月 8日(金曜日)16時~

視聴アドレス http://www.ustream.tv/channel/tentcolor

3/8のアーカイブ http://www.ustream.tv/recorded/29846360
写真速報(レイバーネット)http://www.labornetjp.org/news/2013/0308shasin

  1. 「国内外の原発事情」(10分)
    未来の党で当選した阿部知子さんに、未来の党のエネルギー政策や、安倍政権が原発再稼働へと舵をきったことについてご意見をうかがいます。
  2. 「福島から世界へ」(15分)
    福島原発災害以後、国と東電の責任を追及するため、自宅で行われた除染土を経産省、東電本社に直接送り届けるため全行程徒歩による「灰の行進」を行った福島・二本松の
    関久雄さんにお話を伺います。
  3. 「反原発でいこう」(10分)
    次回渡航は反原発の視点から、というピースボート。スタッフの高山瑤子さんにお話を聞きます。
  4. 「テントひろば 通りすがり」(10分)

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「志賀原発・命のネットワーク」総会にメッセージを送りました
 

命のネットワーク 様
志賀原発廃炉をめざして共に闘おう
再稼働阻止全国ネットワーク 事務局
志賀原発の廃炉をめざして闘ってみえる命のネットワークの皆さん、再稼働阻止全国ネットワークから共に闘う連帯のあいさつを送ります。

再稼働阻止全国ネットワークは2012年11月に全国から300名近くが結集して結成されました。
再稼働阻止の一点で全国の仲間が連携して闘おうつながろうという目的でつくられた闘う組織です。きっかけは2012年6月の関西電力大飯原発の再稼働に反対して闘った全国の仲間の息吹きです。それらが寄り集まってその後の2回の全国交流集会の積み重ねを受けて結成されました。

志賀原発は敷地に地震活断層が指摘されています。日本列島は今や戦後の静穏期を終えて『地震活発期』に入っています。政府も2月17日、巨大地震のリスクが高まったと判断して、地震保険料の15%値上げを決めました。今後さらなる値上げも予定されています(合計2回の大幅値上げ:日経新聞2月18日より)

志賀原発の再稼働はとんでもないことです。志賀原発の廃炉こそふさわしい。闘いの先頭に立つネットワークの皆さんの活動を心から期待します。

私たちも東京でガンバルと同時に4月13日(土)14日(日)は再稼働阻止全国ネットワーク能登(羽咋)合宿に全国から参加します。その時の再開を期待して!

志賀原発廃炉をめざした共に闘おう。

再稼働阻止全国ネットワーク合宿を終えて
全国の原発立地自治体で地域防災計画を策定中。でも…
福島の避難体験 – 「ほんとうに地獄です!」

堀内美鈴(原発さよなら四国ネットワーク)

 1月26日(土)・27日(日)、再稼働阻止全国ネット合宿(東京)に参加しました。首都圏、関西圏、原発現地(泊、柏崎刈羽、福島、志賀、東海村、島根、伊方)から市民、議員たちが集まって、原子力規制委員会の新安全基準や防災指針・計画、自治体の動きについて、互いの情報や課題を共有し、掘り下げ、全国で連携して取り組める活動計画(2月~7月)づくりに集中しました。

・ゲストスピーカー広瀬隆さんから、「高レベル放射性廃棄物の最終処分場は決まっていないことや、ヨウ素剤の全戸配布について、問題意識と世論を高めるための提起」、
・双葉町からの避難者の方から、「原発1.7kmからの避難の実体験」
・横須賀の呉東弁護士から、「東京湾に浮かぶ原子力空母(二つの原子炉)の防災対策は(30キロどころか)3キロ」のお話など、とても貴重な内容でした。

 特に、福島第一原発事故で双葉町から避難した方の体験談は、一人でも多くの人々に伝えたいことばかりでした。東電の防災訓練に(事故以前に)3回参加したにもかかわらず、何ひとつ生かされず、事故の情報も全く知らされないまま、子どもたちを連れて「本当に地獄」のような避難をしたこと…。これまでの原子力防災の法的枠組みや初動体制が、実際の過酷事故では全く機能しなかったことがひしひしと伝わってきました。

 福島の被災者の声を聞かず、大飯を止めることもせず、原子力災害対策指針を出した’規制’委員会。その指針を受けて、再稼働の前提となる地域防災計画を策定しつつある自治体。そのあとは…再稼働の嵐がやってくるでしょう。それをとめるのは、国民の大多数を占める「さよなら原発!」の声、わたしたちの声です。首都圏・関西圏・原発現地・全国の被災地元がつながって、集会や講演会などに取り組み、お互いを激励・応援して世論を高め、大飯をとめ、再稼働を阻止するために、阻止ネットは本領発揮のときを迎えます。

 1泊2日の話し合いの結果、「3・11」前後の全国各地の集会で、「フクシマを忘れない!大飯をとめて!」と、共通のアピールをしてチラシで広く呼びかけることや、3月、5月、7月を主にした各地での取り組みも決まりました。

 合宿を終え、期待と緊張と意欲をふくらませながら、たんぽぽ舎と原発現地の皆さんと「NO OSPREY東京集会」(日比谷野外音楽堂)に向かいました。会場には4000人以上が集まり、沖縄県内の全41市町村の代表者の姿もあり、集会後は東京駅までパレードしました。オスプレイは愛媛県でも目撃され、かつて米軍大型ヘリコプターが伊方原発から800mの山中に墜落する事故も起きています。「原発もオスプレイもいらん!」と、歩きました。

 合宿でいただいた知恵と力をみんなで分け合って、原発ゼロ社会を目指します。これからもどうぞよろしくお願いします。

新安全基準骨子案にノーの声をパブコメで(2月28日まで)

再稼働阻止全国ネットワーク 事務局

福島原発事故が起きて2年、東北地方は、地震・津波の被災に加えて、福島第一原発の事故は多大な放射性汚染を受け、生活も仕事もふるさとも奪われた。福島原発事故原因の検証も、廃炉への道筋も、放射能被害の実態も将来予想も、被災者の救済も補償も、自主避難への補償も、作業労働者の安全確保も、全く不十分な中で、いま規制委員会は「発電用軽水型原子炉施設に係る新安全基準」を本年7月施行にこぎつけて、止まっている原発の再稼働を目論んでいます。

それを止めるためには、規制委が拙速で大慌てで作成した「発電用軽水型原子炉施設に係る新安全基準骨子案」にNOをしっかり訴えることが必要です。

脱原発を願い訴えてきた皆さん、2月7日から28日まで実施されている「発電用軽水型原子炉施設に係る新安全基準骨子案」に対する意見募集(パブリックコメント)に是非是非意見を提出してください。期限はあと1週間です。
この新安全基準骨子案(東京新聞にならえば新規制基準骨子案)は、大きく3つに分けられています。

(1)新安全基準(設計基準)骨子案
(2)新安全基準(シビアアクシデント対策)骨子案
(3)新安全基準(地震・津波)骨子案

これらをしっかり読んで意見を述べるには結構労力が必要です。
そこで、皆さんが簡単に意見を書けるように、意見事例集を作成しました。これらを参考に是非是非パブコメを出してください。
(出典:GK連絡会、原子力規制を監視する市民の会、島村英紀氏ほか)

新安全基準(規制基準)骨子案に駄目だしの声を是非規制委に届けてください。


パブコメ募集案内などは次です。

「発電用軽水型原子炉施設に係る新安全基準骨子案」に対するご意見募集について
http://www.nsr.go.jp/public_comment/bosyu130206.html
提出は、[新安全基準・シビアアクシデント]と[地震・津波]の2種に分けられ、
それぞれ2000文字以内の意見が書けます。

(1)新安全基準(設計基準)・シビアアクシデント対策
・意見募集用フォーム(ホームページで入力)
https://www.nsr.go.jp/ssl/public_comment/bosyu130206_1/

・提出用紙に書いて郵送/FAX
http://www.nsr.go.jp/public_comment/bosyu130206/fax_anzen.pdf
郵送先 〒106-8450 東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル
原子力規制庁 技術基盤課 宛て
ファクス送付先 03-5114-2177

(2)新安全基準(地震・津波)骨子案
・意見募集用フォーム(ホームページで入力)
https://www.nsr.go.jp/ssl/public_comment/bosyu130206_2/

・提出用紙に書いて郵送/FAX
http://www.nsr.go.jp/public_comment/bosyu130206/fax_taishin.pdf
郵送先 〒106-8450 東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル
原子力規制庁 安全規制管理官(地震・津波安全対策担当)付 宛て
ファクス送付先 03-5114-2182


新安全基準パブコメ 意見事例集(文責:再稼働阻止全国ネットワーク事務局)

◆新基準作成全般

  1. 原発を動かしてはいけない
    ○福島原発事故を総括すれば当然原発を動かせない
    ○核のゴミの処理方法が決まっていないのにゴミを増やせない
    ○地球中で放射能汚染が進みがんなどの疾患が増加している
  2. 新基準は福島原発事故の教訓を生かしていない
    ○福島原発事故の検証ができていない
    フクイチはまだ収束せず放射能汚染の実態も海洋汚染の見込みも被災の実態も廃炉への道筋も明らかでない。これらをどう評価して新基準に行かすのかを明言するべきである。
    ○4つの事故調査委員会の報告を生かしていない
    有識者ヒアリングはパブコメ公開後で骨子案に組み込まれていない
    ○国会事故調の調査を東電が隠蔽した(1号機の建屋内が「真っ暗だ」と虚偽説明)
    例えば、地震の揺れが非常用復水器を壊したのか否かの究明ができていない
    ○多くの専門家の意見を取り入れていない
    例えば、ストレステスト意見聴取会委員の意見を聞いていない
    ○「国民的議論」を経ていない
    被災者や原発立地周辺の人々を含め多くの人々は基準骨子案のパブコメを知らない、もっと時間をかけてもっと多くの広報活動を経て実施するべきである。都道府県各地で骨子案の説明会・公聴会を実施するべきである。
    ○世界中の民衆の意見を取り入れていない
    IAEAを含めた世界の原発推進組織でなく、世界中の人々にフクイチの事故を詫び、新基準作成主旨を知らせ、意見を聴取するべきである。
  3. 基準作成の時間が足りない
    通常3年から5年かかる(田中委員長談)作業を10カ月でやろうとして無理をしている。世界に誇れる基準を創ると言うならばもっと時間をかけて多くの専門家の意見や「国民的議論」を経てから、基準とするべきである。
  4. 利益相反委員の解任
    各検討チームには利益相反の疑念がある委員がいる。解任して各案を再検討すべきである。

◆設計基準骨子案について

  1. 立地指針について
    立地審査指針は、原子炉の立地条件として、「大事故誘因となる事象が過去にも将来にもあると考えられないこと。また被害が拡大するような事象も少ないこと」が原則的に必要だと明記しており、日本列島は原発の立地条件を満たさない。実際に「全電源喪失」という事故を想定しろと指示することは「被害が拡大する事象が少ない」とは言えない。
  2. 最大運転期間について
    一般に40年も使用し続ける機器は希少である。40年ルールを明記して徹底るべきである。
  3. 設計基準について
    ○格納容器や圧力容器や各配管の大きさや強度について設計変更の必要性を検討するべきである。
    ○制御棒の挿入時間、原子炉の脆性劣化についての評価をするべきである。
    ○フィルター付きベントについては、これを使用する場合の放射性物質漏出量を評価するべきである。
    ○可燃性ケーブルの使用状況を確認して不燃性に切り替えるべきである。
    ○多重防護が本当に成立しているのかどうかをより具体的に個々の機器の事故を想定して評価するべきである。
    ○変電所や送電線鉄塔の地震等による倒壊可能性について評価するべきである。

◆シビアアクシデント対策について

  • 「継続的改善」で逃げるのでなく、今すぐできることを実施し、それでも安全性が保てないならば原発を動かすべきではない。
  • 可搬設備と恒設設備との組み合わせをいざという時に本当にすぐに使えるかどうかを実験するべきである。
  • 航空機落下・テロ対策について:
    過去に起こった事故や今後起こりうる事件をより具体的に想定して、防止可能な対策を検討するべきである。また、意図的な航空機落下の他にミサイルにも備えて特定安全施設を導入するべきである。
  • 大量汚染水対策について:
    福島原発事故により大量の放射能汚染水を発生して世界の海を汚したばかりでなく、フクイチには既に22万トンの汚染水が貯まり毎日400トンの汚染水が蓄積されている。放射能汚染水に対する対策を付け加えるべきである。

◆地震・津波対策について

  • 福島原発事故において地震による非常用復水器の破断などが起こったかどうかの評価がまだできていない。早急に調査して結果を評価してから基準を策定するべきである。
  • 地震列島日本に原発はなじまない。数万年以上の管理が求められる原発や核廃棄物を考えれば、日本では原発を動かすべではない。
  • 福島第一原発事故の原因となった東北地方太平洋沖地震は典型的な海溝型地震であり、原発敷地の活断層をいくら調査しても、大地震を止めることはできない。
  • 日本列島では海溝型地震がいつでも起こりうる。日本付近では2003年9月に発生した千島海溝における十勝沖地震(Mw8.3、最大震度6弱)や2011年3月に発生した三陸沖の日本海溝における東北地方太平洋沖地震(Mw9.0、最大震度7)、また近い将来の発生が指摘されている駿河トラフにおける東海地震が例として挙げられ、東南海・南海沖の南海トラフ、根室沖の千島海溝などでも発生する。関東大震災の原因となった関東地震(M7.9)も相模トラフがずれ動いた地震で海溝型地震である。
  • 基準地震動が小さすぎる。津波高さと同様に地震動も過去に原発が経験した最大地震動を想定するべきだ。柏崎刈羽原発は2007年に1699ガルを経験した。これを基準地震動の下限とするべきだ。
  • 活断層だけが直下型地震を起こすのではない。
    阪神淡路大震災(1995年)や鳥取県西部地震(2000年)で明らかなように活断層がないところでも直下型地震が起こる。また、福岡県西方沖地震(2005年)、能登半島地震(2007年)、新潟県中越沖地震(2007年)が示すように、海底下に震源がある直下型地震も起きる。また、千葉県北西部地震(2005年)、岩手・宮城内陸地震(2008年)も活断層がないとされていたところで起こった。
  • 日本の陸上に約2000個の活断層が知られているにもかかわらず、政府が調査しているのは「都市部に近く、地震が起きたときの影響が大きいと予想される」約100個の活断層だけである。海底には見つかっていない活断層があり研究が進めばまだ増える。
  • 活断層の定義を従来通りの「12~13万年以降」としているが、「40万年以降」とすべきである。例えば、中国の四川大地震(2008年、M7.9)を起こしたかも知れないとされる竜門山断層は6500万年前から地震を起こしていない活断層である。
  • 全ての原発について、主要な施設や建物の直下ないし近接地に活断層が無いことを確認するべきである。
以上