リスク対策.com リスクマネジメント最前線より 2013年4月22日発行
原子力災害に備える ~社員の安全対策を踏まえたBCP~
http://risktaisaku.com/sys/news/?p=000492
東日本大震災以降、多くの企業で大規模地震を想定した事業継続計画(BCP)等の策定や改定が行われており、地震に対する備えのレベルは着実に向上しているものと思われる。他方、東日本大震災においては、地震・津波の影響により東京電力福島第一原子力発電所(以下、「福島第一原発」)の事故が発生し、未だに終息しない状況にある。このような事態を受けて、国では、原子力防災に関する抜本的な見直しが進められている。現在、原子力災害対策特別措置法、防災基本計画(原子力災害対策編)の改訂に続き、原子力災害対策指針も逐次、改訂されているところである。また、原子力災害対策指針の改定による「原子力災害対策重点区域」の拡大を受け、地方公共団体においては、「地域防災計画(原子力災害対策編)」の改訂等が行われているところであるが、企業においては原子力災害を想定したBCPの策定にまでは至っていないのが現状である。
そこで、本稿では、今回の原子力災害対策指針の「緊急事態における防護措置実施の基本的な考え方」における避難等の要点を整理し、企業が社員の安全対策を踏まえたBCP(原子力災害対策編)の策定の際に考えておくべきポイントを示したい。( つづきを読む )
1.「原子力災害対策指針」改訂の要点
2.原子力災害について
3.企業におけるBCP(原子力防災編)策定のポイント
4.最後に