「川内の家」ニュース 64号 2015/07/03
再稼動前に、県や市が最低、やるべきこと
それは避難訓練と、避難先での生活の保証
薩摩川内市議会は7月3日、川内原発の再稼動前に防災訓練実施を求める陳情を、21対3で不採択としました。
原発再稼動前にやってこその防災訓練なのに、一体どうしたことでしょう。後先が逆です。
●県は、避難用バスを確保したと自慢
県も似たようなものです。5キロ圏の避難用バスを確保したと自慢しています。バスは確保したとして、運転手はどうか。
法律では、年間1ミリシーベルト以上の環境では、特別な「志願者」以外の労働を禁じています。ところが5キロ圏は事故時、1日で14ミリシーベルト被曝すると、規制委員会は試算しています。しかも避難先に着くまで、放射能は追いかけてきます。だましや脅し以外の手で、だれがバスを5キロ圏内に入れるでしょうか。
そして、行った先の避難所は、ダンボールで仕切っただけの体育館といった環境。受入れ側の自治体も、避難所運営の予算や人を、用意していない所が大半なのです。
●人権無視の避難の前に、原発を止めよう
たかが営利企業にすぎない九電のせいで、何年も避難生活を強要される。家も田畑も捨てなければならない――これは明らかな人権無視です。民が主人公であるという、民主主義の否定です。そんな九電に、また九電を後押しする県や市に、黙っていていいのでしょうか。
6月28日に久見崎で行われたデモには、薩摩川内市民を中心に、180名が参加しました。原発ゲート前では、「再稼働を止めろ」と、一人ひとりの声を合わせて要求しました。
8月に再稼働、と九電は言っています。住民のことは何も考えていません。そんな今、私たち住民は顔をさらし、体をはって行動に移る時です。今後、毎日曜日の10時から、ゲート前の抗議行動が続きます。覗きに行きましょう。