「川内の家」ニュース 52号 2015/04/03

配管の問題を隠す、川内原発の「安全対策」
地震で壊れ、冷却不能になった福島忘れるな


川内原発は3月26日、マスコミに「安全対策」の実施状況を公開しました。津波、電源喪失、原子炉冷却、水素爆発などの対策です。これは30日から始まった使用前検査、そして住民の心配を意識したキャンペーンでしょう。

福島では、地震で配管が壊れ、冷却不能
福島原発は、津波で壊れたのではありません。その2~30分前の地震で配管や電気ケーブルがバラバラと落下、冷却や制御が不可能になったのです。津波で電源を失ったと東電は言いますが、配管やケーブルがなければ、電源があっても何にもなりません。

九電は26日、「約400カ所の配管類を補強した」と言いました。ケーブルは1つの原発で約2000キロメートルあるそうです。配管類も百キロメートルを越すでしょう。そして1カ所が壊れただけで冷却できなくなります。そんな原発で、400カ所の補強だけで済むとは思えません。

九電は、「安全対策」工事をやり直せ
地震にはユサユサ(長周期)、ビリビリ(短周期)という2種類の揺れがあります。前者で建屋が、後者で配管が壊れます。同じ地震のエネルギーでも、後者の揺れは2倍の加速度(ショック)があります。おそらく古いままの配管は、全取り換えしないともたないはず。

事故時の九電の対策は、ひたすら外から水をかけるだけ。それは配管の破断、冷却不能を前提しています。福島では、水をかけ続けても原発が爆発しました。大量な放射能が放出されました。そんな不真面目な「安全対策」で、住民は安心出来るでしょうか?

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