「川内の家」ニュース 39号 2015/01/02

田中委員長の「アリバイ視察」で暮れた14年
今年も、全原発が動かない1年にしよう


昨年は、規制委・田中委員長のアリバイ的な川内原発視察で歳が暮れました。盛んに「安全性を確認した」と繰り返しました。まるで九電の「広告塔」のようなものです。

防潮堤や電源車だけ見て「安全」宣言?
報道された限り、田中が見たのは防潮堤などの土木工事、電源車や放水車だけです。はたして原発建屋内の装置、配管、ケーブルは見たのでしょうか。

福島原発事故では、地震が来た瞬間、配管やケーブルがバラバラと落下したという証言があります。配管が落ちたら炉心の水冷却ができない。ケーブルが落ちたら、電源供給も、電気的な制御もできない。放水車や電源車があっても、何にもなりません。実際、地震の第1撃で福島原発は、まっしぐらに過酷事故につき進んだのでした。ところが九電は、「工事をした」と口で言うばかりで、地震に耐える性能をなにも公表・証明していません。

オフサイト・センターも未完成
田中が前日に訪問した規制事務所も、ひどいものです。規制事務所は、原子力防災や住民避難を指揮するオフサイト・センターとされています。ところが常勤職員は4~5名、放射線防護設備は工事中、というお粗末なもの。いま事故が起これば、職員は逃げる計画です。

20名ほどが座れる指揮所はともかく、実務をこなす「機能エリア」にあるのはプリンターだけという始末。新オフサイト・センターの完成には、まだ何年もかかります。

こんな状態で、なぜ田中は「安全性」を口に出来るのでしょうか。規制委は、福井県・高浜原発の「規制書案」を公表しました。このままでは全国に「再稼働の嵐」が来ます。薩摩川内市でまず、再稼働を止めましょう。

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