「川内の家」ニュース 11号 2014/6/13

大飯原発の再稼働を差し止めた、福井判決
一斉に反発する「原子力ムラ」の正体は?


5月21日、大飯原発の再稼働を差し止める判決が、福井地方裁判所で下されました。それに対し、推進派の「原子力ムラ」は、一斉に反発しています。

倫理感のかけらもない、財界の反発
まず経団連、日本商工会議所、経済同友会が「エネルギー問題に関する緊急提言」を発表。それはは、(1)エネルギーコストが上がっている、(2)安全な原発は再稼働、(3)再生可能エネルギーへの補助をやめろ、という世論を逆なでする内容です。

原子力国民会議(財界と有識者の団体)も福岡で、経済発展に原発は不可欠だと主張しました。経済発展すなわち企業の儲け。「原子力ムラ」が判決に大慌てし、本音をむき出しした、と言えるでしょう

規制委員会も「要援護者は避難するな」
原子力規制委員会も28日、判決に応じるように、要介護者の切り捨てと言える方針を打ち出しました。原発5Km圏内では、「要援護者については、無理な避難を行わず、屋内退避を行う」、というのです。30Km圏内でも「屋内退避を中心に行う」、としています。

この間、「避難は無理」、「避難計画は空論」という批判が高まっています。規制委のこの「新説」は、県や市の苦境を救うため。避難が無理なら、「避難するな」と言っているのです。

屋内避難を名目に、要援護者を放置
薩摩川内市内の廃校になった寄田小では、体育館の舞台を改造して要援護者を収容する施設が出来ました。103平米に52人収容とのことですが、これでは雑魚寝。介護者用のスペースもありません。

放射能の流入を防ぐ空調用の燃料(950リットル)は、4日後に切れます。その時、高い放射能が続く環境のもと、誰が救出に来るというのでしょうか?

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